1. ハイパー起業ラジオ
  2. #5-3 リスクコントロール AI/..
2024-07-24 29:03

#5-3 リスクコントロール AI/技術が拡げる3番目の軸

spotify apple_podcasts

前回、信用スコアが活きる事業3つの軸という台本がブレイクされた(けど、金融包摂とかいい話になった)。残りの一つは何なんだ?ということで3番目の軸、もうかって社会貢献するためのテクノロジーを探求するよ


▼「s05 信用スコア編」再生リスト:

Spotify

https://spoti.fi/4cArW6F

Youtube Podcast

https://bit.ly/3VPNvsE


▼MC:

尾原和啓(IT批評家) https://twitter.com/kazobara


京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目 、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞


▼サブMC:

けんすう(アル株式会社代表取締役) https://twitter.com/kensuu


アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。


▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。

https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9


▼音声編集:株式会社BOOK


▼アドバイザー:株式会社BOOK代表取締役 樋口聖典

サマリー

前回の話の続きで、ビジネスにおける収益を上げるために重要な要素として、リスクコントロールの話をしています。ビジネスには借金や万引きなどのリスクがあり、そのコントロール方法や信用スコアの重要性について考察しています。リスクコントロール AI/技術が拡げる3番目の軸では、信用やリスクのデータを可視化するテクノロジーの進歩や、行動データによる信用の証明について話されています。また、行動データを活用した貸付や保険のリスクコントロールの可能性についても触れられています。グラミンバンクは、途上国でお金を貸しているため、ソーシャルプレッシャーをかけすぎないようにしています。しかし、テクノロジーの力を使ってプレッシャーとバランスをとり、経済的な成長を支援しています。

リスクコントロールの重要性
けんすう
というわけで、前回は金利と信用の話をしましたが、今回はどんな話をしましょうか。
尾原
本来、なぜこういった信用というものが事業にとって重要かということを、3つの要素がありますねという話をするために、前回話をしたんですけども、盛り上がりすぎちゃって3番目の話まで届かなかったんですよね。
けんすう
届かなかった。
尾原
なので、今日は3番目の話なんですけれども、ビジネスにおいて収益をきっちり出すためには、実はある要素が大事ということなんですけれども、どういうものが想像できますか?
けんすう
今までの流れで。
尾原
そうですね。やっぱりお金を返さない人みたいな感じで、マイナスの要素をある人をどうコントロールするかは結構重要そうだなと思って聞いてました。
そのままの答えじゃねえか。そうなんです。
ここはデフォルトのマネジメント、何種類かノイジーマイノリティのコントロールという言い方をして深めていきたいと思います。
これね、分かりやすい事例で言うと、よくケンス昔本屋で万引きしてたじゃないですか。
けんすう
してないですわ。
そうですよね。
尾原
しないですね。
しないしない。絶対にしない。
なんだけれども、この本屋で一冊本が万引きをされるというのは、何冊分の売上から来る利益をぶっ飛ばすでしょうかっていう話があってですね。
けんすう
なるほどなるほど。
尾原
どのぐらいだと思いますか?
けんすう
どのぐらいでしょうね。つまり一冊売れたら本屋にいくら入るのかっていうので、例えば10%入るとして1500円の本が一冊売れると150円だけど、
1500円のものを盗まれちゃうと、例えば原価が1300円ぐらいかかってたとしたら、10冊ぐらい売らないと全然元が取れないみたいな。
そんな感じになるんですかね。
尾原
おっしゃる通りです。
だから実は答えから言うと30冊から50冊ぐらい売れないと回収できない。
デフォルトのマネジメント
けんすう
30冊なんですね。
尾原
いろんな考え方があるんですけど、おっしゃるように基本的には本屋さんへの下ろした価格から売られた価格の差って15%から20%ぐらいあるんですけれども、
じゃあそれって一冊売れ、盗まれたら残りの75%から80%ぐらいの原価がぶっ飛ぶから、4冊分とか3冊分ぐらいなのっていうふうに思うかもしれないんですけど、
実際のビジネスって、結局万引きがあろうがなかろうが、結局本屋を運営するために従業員の方が働いてらっしゃるし、不動産も払わなきゃいけないっていうことを考えると、本屋さんの1月の利益率ってもう2、3%なんですよね。
結構ギリギリなわけですよ。
そうすると、その2、3%の営業利益率の中で1冊持ってかれると、結局2、3%に対して75%から85%の原価がぶっ飛んでいくっていう話なので。
けんすう
じゃあ、1冊万引きされるだけでもものすごいダメージっていうことですよね。
尾原
そうなんです。1冊持ってかれるだけで、その1冊持ってかれた損益を回収するためには30冊とか売らないとトントンにならないっていう話なんですよね。
これって実はリアルビジネスでも同じことが起こるわけですよ。こういうのをデフォルトのコントロールっていう言い方をしたりするんですけど、
結局、借金っていうものをやったときに、サラ金って今上限金利18%とかですね、あといわゆるクレジットカードとかで分割払いにしたときの金利って何パーセントぐらいか知ってます?
けんすう
え?分割金利?どんぐらいだろう?
尾原
2回払いとか3回払いとか分けるじゃないですか。
はいはい。
リアルビジネスはいつも男気一括払いしかしないから。
そうですね。
そうなのこれ。実質、なんと15.8%ぐらいかかるんですね。
そんなに?すごいっすね。
けんすう
すごいんですよ、金利って。でも逆に言うと、なんで15.8%にしなきゃいけないのかっていう話があって。
尾原
はい。
結局1割ぐらいの人は返さなかったら15.8%取らないとビジネスにならないよねって話なわけですよ。
けんすう
そういうことですよね。例えば100万円の分割で2回払いで50万円払わなきゃいけないのか。
尾原
50万円を払わないってことは何人からこの15%を取らなきゃいけないのかっていう話をすると。
15%で言うと7人の売り上げでようやく1人分を回収できるって話ですね。
もちろん1年間返さなかったらって話ですけど。
信用スコアとビジネス
けんすう
なるほどな。
尾原
っていう風に実はこの信用スコアってことを考えた時に今まで話してきた全員が信頼できるから円滑になってくるよねっていう話はあるんですけども。
最も重要なことはやっぱり1人のえーやっちゃったのっていう事故を防ぐ。
それは意図的な事故のケースもあるし、意図せずにやっぱり車を衝突させてしまうみたいな事故もあるし。
これを減らしていくっていうことがその信用スコア的なビジネスの中でむちゃくちゃ重要だったりするんですね。
けんすう
なるほどこれは難しいですね。
1人がダメになるだけでダメージがすごいからここがもう最もビジネスにおいてはコントロールしないとやばいところってことですね。
尾原
そうなんですってことを考えたらでも逆に言うとそれってめっちゃITの活躍する場所じゃないっていう話になってくるわけですよね。
原数がスタートアップだったとした時にどうやって万引きを減らしていきますか。
けんすう
そうですね。
本屋だったらセンサーをつけるとかが考えられますし、お金を貸すだとやっぱり今までお金をちゃんと返してた人には貸すけど返さない人に返した経歴がない人にはちょっとしか貸さないみたいなことをしそうですね。
尾原
全社がまさにそういうフロードディテクトっていう言い方をしてますけれども、一部の例外を何か仕組みを使ってブロックするという行為で、いわゆる万引きの場合は電波が通るとブザーが鳴るっていうためのシールを本の方に貼っておいて、
本屋にゲートがあってそれが共鳴し合ってゲートの方がブザーが鳴りますみたいな仕組みが一般的だったりしますし。
一方でもう一個がやっぱり大事で、結局その信用っていうものができる人は安心、この人は万引きしないよねとか、この人はちゃんと期日までにお金返すよねっていうふうにちょっとずつちょっとずつその人が信用できることだってことを証明していく。
それによってそういったフラウドとかデフォルトみたいな0.1%が100個の売り上げを投げ倒していくみたいなことを防ぎましょうってことをやっていくわけなんですよね。
それが実は信用スコアっていう話を、なんとなくみんな中国のスコアで何かをやるとスコアが上がったり下がったりしてっていうのが日本の中で先に来るんですけど、実はアメリカって今ケンスが言ったことが基本で、
アメリカの方々っていざという時にお金を借りれるようにするためにわざとちっちゃくお金を借りてちっちゃくお金返すってことをやったりするんですよ。
そんなことをしてるんですね。
だから結局アメリカの場合って誰が信用できて誰が信用できないかっていうことをその肩書きだとかいろんなものだけで比べにくい。なぜならばやっぱり移民がすごく多い国だから。
実はお金借りてどうにかしたいってことをするニーズって、もちろん新しいチャレンジをする人の方が多いわけだから。
そうすると実は自分の肩書きだけで信用できるからお金貸してくださいっていう人もあるんだけど、そうじゃない方の方のお金貸してくださいニーズの方がマーケット大きいわけですね。
けんすう
なのでクレジットスコア、日本語にする通りおことも信用スコアなんですけど、クレジットスコアっていう言い方をして、この人はちゃんと今までお金を返し続けてる人だから次もお金を貸しても大丈夫だよねっていうふうな形で徐々に余信枠っていうお金を借りれる枠とかが増えてくるんですよ。
だからアメリカにおいては学生とかが最初にすることって、僕はちゃんと返済できる能力がありますよってことでちっちゃくお金を借りたり、ちっちゃく分割払いをしてコツコツ返すみたいなことをやることによって、いざ本当に自分が事業で何かしたいとか、何かピンチがあったときにお金を借りなきゃっていうときの枠を広げるみたいなことをやったりするし。
尾原
さらに言うと、AIを使って、あなたのクレジットスコアを上げるためにはこういうことをやったほうがいいですよみたいなことをアドバイスしてくれるサービスみたいなのもある。
けんすう
おもしろいっすね、なるほど。
尾原
そうなんですよ。
けんすう
それは面白いっすね。
尾原
っていうふうに、この人は信頼できるのかっていうことを技術で担保していくっていうことが、多様な社会になってくると必要なんですよ。
けんすう
面白い。だから移民とか多様性が上がれば上がるほど、ここの信用スコアの価値が上がっているっていうことなんですね。
尾原
そうなんです。つまりインターネットの本質っていうものは、トークとつながることじゃないですか。
けんすう
はいはい。
尾原
最初の回で言ったように、全く知らない人と新しく取引をするっていう時に、結局Amazonのレビュースコアみたいなものだったりとか、レビューに何て書かれてるかっていうことを信用として可視化することによって取引を循環するっていうのと同じで、
新しい市場に人が入ってきた時に、私にお金を預けてくれればきちんと返す人だし、私にお金を預ければ、それをちゃんと返済すると利息としてはあなたは儲かりますよねっていうことを自分で証明していくっていうところが必要だったりするんですよね。
けんすう
確かにこれ、ちっちゃい会社でも日本のスタートアップでも銀行さんからお金を借りて、小額で返し続けるみたいなプレイをしてる人結構いますね。
可視化される信用とリスクデータ
尾原
そうなんですよね。いわゆる融資枠をどうやって広げていくかみたいなところを可視化していくっていう話になって。
じゃあこういったものを、もっと他のものを使うことによって、この人は信用できる人だってことをどう証明するんですかっていう話と、あともう一個大事なことは、結局本屋さんが万引き1個によって30冊50冊の売り上げがぶっ飛ぶのと同じで、
デフォルトの本当にマイノリティなんだけれども、一つのマイノリティによって全ての利益をぶっ飛ばしてしまうようなノイジーマイノリティっていうものをどうコントロールするかっていう技術ってこの2つが重要になってくるんですよね。
けんすう
なるほどな。それはそうだなと思いました。シンプルに犯罪を防ぐための仕組みを作ろうっていうのと、信用できる人だけに貸す方が信用度が高いから、そのデータを使いましょうみたいなことですね。
尾原
そう。っていうことを考えると、じゃあこれをどうやって構造化していくんですかっていう話がテクノロジーの出番ですよっていうふうになってくるんですよね。
けんすう
なるほど。
尾原
だから最初に信用っていう話をしたときに、ウーバーって知らない人の車に乗るっていうインターネットの中の信用革命をしたんですよみたいな話をしたわけですけれども、同じようにこのウーバーとかで運転をしてるところで、ウーバーの運転者に新しい車を買い替えてあげましょうみたいな話もあるわけですよね。
けんすう
なるほどな。
尾原
要はその車を乗ってる人っていうのは、今までずっとお客様のレビューが高いってことはこの人はいい運転してるなだし、車についてるスマホのGPSとか加速度センサーを見ると急ブレーキ踏んでないかとかわかるし、
そうするといい運転してるだけで低金利で車が借りれますみたいなことが起こるみたいなことがあるわけなんですけど。
けんすう
めっちゃ面白いですね。それはそうですよね。ちゃんとした運転してお客さん乗せてるから、これからもしてくれそうだから、車を買うためのお金を貸してあげる方がウーバーにとっても嬉しいし、運転手さんもチャンスが増えて嬉しいみたいなことが起こるわけですね。
しかもちょっとだけ話がずれるけど、結局ウーバーとかグラブだとこの人が大体この辺のエリアでこのぐらいの時間走ればこのぐらいの金額稼げますよねっていう収入のシミュレーションもできちゃうわけですよね、AIによって。
尾原
しかもウーバーとかグラブって大型車に乗り換えると単価が1.5倍から2倍に上がりますから。そうするとこの人はこのぐらいの金額の車を買って、だけどこの人は事故らないから、他の人よりも低い利率でローンを組むことができます。
そうするともう完全に借りる前からこの人の返済計画っていうのが全部シミュレーションできちゃってるわけですよ。
けんすう
そのいい車に買い替えた方が単価が上がりますよまでセットについてるのすごいですね。
尾原
そうなんです。
けんすう
でもこれ確かにITがあるから容易にできるけどなかった時代はタクシーの運転手さんがどう評価されてるかがわからなかったってことですよね。
尾原
そうなんです。
それが最初に言ったAmazonにおいてお客様が星でレビューをするっていうことが結局この商品を卸してくれてる人から買っていいんだよねっていうような信用技術が
そのまま今はIoTとかセンサーとかあと顧客のレビューみたいなもので自動的に測って蓄積されていくから
だからもう個人がレビューを書かなくてももうAIが自動でレビューを書いてくれるっていうような時代なわけですよね。
けんすう
でもこれちょっと面白いなと思ったのが昔だと出版社さんとかって記事書いてる人とか漫画家さんにお金を貸すっていうのが結構あったらしいんですよ。
前払い的に。
そうですね。
あれは信用関係があるからできてると。
今だったら例えばブログプラットフォームのノートさんとかがライターさんにキーボード代を貸すとかも容易にできるようになるので
距離が遠い人とか会ったことない人同士でもそういうちっちゃくお金を貸すみたいなことが可能になってるみたいなことですね。
尾原
そうですね。だからちょっとこの話も脱線を広げていくと結局最大のレビューデータとは行動なんですよね。
けんすう
行動。
尾原
僕たち行動っていうものをデータとして取り扱えないときは仕方なくあなたが○○の会社にお勤めだからお金貸せますねとか○○大学に行ってらっしゃるから大丈夫でしょということでお金を貸すわけですけれども
お金を返すってのは結局稼げる能力があるかっていう話なので
稼げるっていうことを行動データで示し続ければ大丈夫なわけですよね。
行動データによる信用の証明とリスクコントロール
尾原
この人の場合にコンスタントにノートに週に3回記事をアップしていて1本あたり大体このぐらいの投げ線が入ってくるからトータルで考えればこのぐらいの収入が入ってくるじゃないかっていう話ができるわけですし。
さらにそれを疑うんであればその論をした人にはキーボードロガーとかを入力させられて、キーボードの入力が少なくなってくると大丈夫ですか?
収入返せないと強制的に今貸した分を銀行から引き落としますけど。
最初はもっと究極で言うと結局ノートはやらないですよ。ノートさんとかの売り上げって結局最初にノートに入ってお客さんに戻すわけじゃないですか。
そうすると最近入力が少ないとちょっと先月の売り上げ渡すのを来月にしますねみたいなことをやってくるみたいなことも論理的に言えばできるわけですよね。
けんすう
なるほどなるほど。それはテクノロジーで可能だってことですね。
尾原
おっしゃる通り。
けんすう
やるかどうかを置いておいてそういうのをやるとリスクを減らしたりとかができるので貸しやすくなるみたいなプラスの面も出てくる。
尾原
だから二つあって一つは万が一があったときに万が一を手前でコントロールできるから取りっ端くれが少ないと結局だったらまず貸してあげますってことができるわけですよね。
売上げを差し抑えることができると取りっ端くれ率が減るからだったら気軽にある程度定期収入がある人に関してはもう有志枠としてこれまではこの金額まではどんどん貸してあげますってこともできるっていうことが一個ありますし。
さらに言えば行動っていうことを監視することによって逆に最近ちょっと書いてないから有志枠減らしちゃうよとか最近ちょっと記事の量が少ないからちょっとこのままいくと利息を上げざるを得ませんねみたいな話をすると逆に言うとユーザーが頑張って書こうとするみたいな。
そういうふうに面白いところは実は人間って悲しいんですけど借金を背負ってその借金を返すためには頑張らねばならないってやった方が真面目になるっていうデータもあってですね。
だからアジアとかの給料を前払いでもらう金融ベンチャーとかあるんですけどこれの最大のメリットが従業員が辞めなくなったっていうのがあって。
けんすう
なるほどね確かにね。だって働かないと返せないってなるわけですよね。
尾原
だから働かないからお金が得られなくて会社を辞めちゃうっていうループがいいのかある程度お金を貸すことによってしょうがねえな今日も働くかって言ってるうちに真面目になるのがいいかっていうこれニワトリ卵の永遠の話だったりするんですよね。
けんすう
これやっぱいいなと思ったのが今までテクノロジーがなかったときは他の人に金利をめちゃくちゃあげるかダメそうな可能性がある人には一律貸さないっていうこの2つしかなかったのが
テクノロジーによって金利も下げれるし貸せなかった人にも貸せるのですごい滑らかになっていい方向に進化している感じですね。
最後に本来今日話をしようとしていた3番目の話としてたった一人の偶然の事故なのか意図した事故によってみんなに被害がかかるよっていうところをどうコントロールする話っていうのがそこに加わってきて。
尾原
例えばわかりやすい話で言うとフィリピンにある自動車を借りるっていうところのローンをやってる会社はそのローンで借りた車にはある装置をつけられるんですけど。
テクノロジーによる貸付や保険のリスクコントロール
尾原
それが要は手記呼びアルコールを飲んだ状態だとエンジンがかかりませんとか。スマホと自分のIDをセットにしているので、本人じゃない人が車のエンジンをかけようとするとその本人に対して連絡が行って。
これ本当にかけていいんですよねっていうOKをしないとできないとかですね。
けんすう
なるほど。つまり酔っ払い運転で事故を起こす可能性を減らしたりとか盗難で稼げなくなるリスクを減らすっていうのを仕組みとして提供しているということですね。
尾原
そういうふうにほんの1%、0.1%の事故によってみんながものすごい被害を受けるっていうようなところをどうやってテクノロジーでコントロールするかってことをやると、それによって結局みんなの金利が結果として誰かが壊すかもしれないっていう前提条件の中で、
実は自分たちの保険料とか自分たちの融資された時の利率っていうのが1%とか2%上がってる可能性があるわけですよね。こういったものが減らせるとみんながハッピーにできるし、そういうトラブルのコントロールができるから逆に言うとちょっとこの人心配だなって人にもお金を貸すことができるから、
それで社会に入っていくための入り口を増やしていくってことができると思うんですよね。
けんすう
なるほど面白いですね。フィリピンの運転の機械を作ってる会社さんが言ってて面白いなと思ったのが、そこやりすぎてもいけない。
お金返せない人には車運転させないまでやっちゃうと生活を壊してしまうので、そこまではやっぱりどうかなっていう議論はすごい世界でも起こっていて、
実際グラミン銀行でしたっけ、途上国とかでお金を貸しているところもあんまりにもソーシャルプレッシャーみたいなのをかけすぎるとお金返せなくてそのまま失踪しちゃったりとかしてしまう人とかがいるので、そこまではやらないようにしようみたいなのを最近のホットトピックスと聞いてますね。
尾原
今言われたグラミンバンク、バングラディッシュにあるソーシャルバンクですけれども、これとかは農業をやったり、ずっと誰かの子作人として雇われる立場になっているところから、自分で農具を買って自分のデンバターを耕せるようにしようとか、
自分で何か商売道具を買って、自分で商売をすることによって誰かに搾取され続けるんじゃなくて、自分でビジネスをできるようになりましょうっていうところも事業融資をする会社だったりするんですけど、やっぱり不安定な人に貸すわけですから。
そういった形で、例えば初期のグラミンバンクでいうと、5人組を作って連帯責任にする形でしか貸しませんみたいな話だったりとか、いろんな形で真面目に返さざるを得ないようなプレッシャーみたいなことを組み合わせたりするんですけれども、
一方でおっしゃるようにプレッシャーがかかりすぎると、結果的にやる気が動かなくなったりとか、もっと最悪なやっぱり逃げるみたいなことを選択するみたいなことがあるので、そういったものをバランスしていくというようなところにテクノロジーの力が使われてたりするんですよね。
テクノロジーと経済的成長
けんすう
なるほど。
尾原
本来的に言うと借金というよりかは、それをきっかけとしていかに社会の中でより収入を得るというふうに、本来であれば融資として捉えるべきなんですよね。
この融資として捉えると、いろんな事業の中に組み込んでいくということができるようになっていくって話なんですよね。
けんすう
多分今の20,30代、40代ぐらいもそうかもしれないですけど、金利がなくてデフレの時代っていう結構割と特殊な時代20年ぐらい過ごしちゃってるので、インフレで金利を使ってレバレッジかけていくみたいなところの発想があんまりなかったりとか、イメージつかないはありそうですよね。
尾原
でも気づけば僕らってもう一度中小企業の時代に戻ってきていて。
先ほど言われたようなYouTuberにしても、ノートで書いてる人も、でも今クリエイターエコノミーって誰もが自分で事業をし始められる時代なわけじゃないですか。
そうすると、ブログを書いてる人が旅行を発信するよっていう時に、もちろんクラウドファンディング的にみんなからお金をちっちゃく預かって、ファンの力で旅をすることによって書くみたいなのもあれば、そういったものを実際融資としてやっていきましょうみたいなことも出てくるわけなので。
全ての行動がデータになったときに、グラブとかの運転手がいい運転を行ってるだけでこの人は信頼できるからお金が借りれるっていう。
本来的にはコツコツやってれば、それによってより大きな冒険をするための事業融資みたいなものが受けれる時代になってきてるはずなので。
こういったところっていうのは、これからもAIがどんどん発達していく中でよく見ておいた方がいいって話になるんですよね。
けんすう
なるほど。面白い。そんな感じですかね、今回は。
尾原
そうですね。次はもう一個の金融である。金融っていうのは、将来の冒険費用をお金を貸すのか投資するのかということで融資と投資で増やしていくっていうのもあるんですけど。
もう一個信用スコアにおいて大事なのは、保険ですね。つまり、冒険をしたいんだけども、冒険にはリスクが伴って、リスクがあったときにサポートしてくれるから安心して冒険ができるよっていうところの保険と信用スコアっていう話をしていきたいと思います。
けんすう
わかりました。じゃあ次回は保険の話ですね。ありがとうございます。
尾原
どうもです。
29:03

コメント

スクロール