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2021-11-23 16:56

日はまた昇る #2:この本がバカ売れする世界線

  • この作品が好きな人ってどんな人?
  • 展開がなくてもエンタメになる

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みき(@miki_apreciar

のぞみ(@Nozomitnk

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書籍紹介(Amazonより)

第一次世界大戦後のパリ。芸術家が享楽的な日々を送るこの街で、アメリカ人ジェイク・バーンズは特派員として働いていた。彼は魅惑的な女性ブレットと親しくしていたが、彼女は離婚手続き中で別の男との再婚を控えている。そして夏、ブレットや友人らと赴いたスペイン、パンプローナの牛追い祭り。七日間つづく祭りの狂乱のなかで様々な思いが交錯する―ヘミングウェイの第一長篇にして初期の代表作。

00:11
これを読んでいて、これを面白いと思えるのは凄いなと思ったんです。
繰り返し読めねえと思って。
展開大ですからね。
そうなのよ。解説を読んでいると、私の時代性とすごくマッチしてたっていうことがすごくあるんだなと思っていて。
当時の、特に初期の日はまた昇るだったり、武器よさらばっていう、初期の20代30代の作品って、
やっぱり失われた世代っていうことを代表する価値がある。
戦争を経験した時ってこうだよねとか、戦争の後ってこういう人たちっているよねみたいなことを、
いろんな読者の人にハマったんだなと思ってるんですけど、
なんでしょうね。なかなかこれを現代の日本にいる私が、
どういう心持ちで読んだらいいのか、この何もなさ。
でもなんか今でも、人によるんじゃないですか。
小泉さんって日常系みたいな漫画とか読めないのかなって思ったんですけど、
たぶん何にも展開しないような、おやつバトルとか日常とか、KOとか。
あれ、それは超好きなんですよ。
そうなんすか?
瀬戸うつみとか、あれも日常系じゃないですか、全然場所も変わらず。
何にも起きない。
そうそう、あれはすごい好きなんですよ。
へー。
この本を読んだ時の日常系中のかな、なんでしょうね。
いける日常系といけない日常系があるのかな。
自分との距離感かもしれないですね。
今の時代に描かれている日常系は自分の日常でもあるからわかるけど、
こいつらどこから出てきてるんだよって感じでだらだら酒飲んで。
超わかる。
もうすぐ酒を酒場で注文するけど、
貴族の人いるじゃないですか。
なんとか卿みたいなのいますよね。
そうそう、なんかこの君将さんみたいな話をする人。
主要家では全員お金ないんですよ。
だけどたまに金持ちのおじさん出てくる。
本当にこの筆もね。
そう、そう、みたいなのがちょっと距離感が違いますよね。
どこから金がそんな飲んだくれて、ああ、みたいなね。
なんかすごい距離感がありますよね、その生活に。
03:02
いや、そうね。
本当に目を繰り返し読める。
何かあった時には繰り返し読めてみてたんですけど、
友人の方はすごいなんですよ。
どうか力が高いというか、
自分との文脈の距離感というか。
そうですね、でも私これと多分、
その勧めてくれた直接の友人とだと
もう一人好きそうだなって思った人がいて、
その人はサークルクラッシャーものがめっちゃ好きっていうか、
なんか日常が好きで、
その人が好きそうだなって思いましたけどね。
サークルクラッシャーものっていうジャンルは
どういう区切りなんですか?
普通にサークルクラッシャーがサークルをクラッシュしていく
様を描く小説とか漫画ってあるんですよ。
今まであまり足を踏み入れたことないじゃないですか。
ブレッドのどうしようもない物足りなさ。
すごくいろいろ持ってるのに、
常に物足りなくてもっともっとって
こうなっちゃうみたいな女の子が
どんどん場を破壊していく。
どんどんその欲望も膨らんでいく。
壊れれば壊れるほど女の子の欲望も強くなっていく。
どんどん物足りなくなっていくみたいな感じの物語が好きな子っていうのがいて、
そういうのは走りだよなとかは思いました。
三木さんの話聞くとそれは、
確かに楽しそうですね。
得れば得るほど物足りなくなっちゃうゲームですね。
でもブレッドもそうじゃないですか。
ブレッドのめっちゃモテてるシーン、
めっちゃ好きなように振る舞って、
誰かにも与えたくなってるけど、
もらえればもらうほど物足りない感覚っていうのは
すごいわからないなと思いながら読んでましたけど。
確かに。
あんだけサークルクラッシュして、
最後の最後、一応主人公と一緒にタクシーかなんか乗ったこともあるじゃないですか。
そうそうそう。
なんかもう、なんていうんですか。
一緒にいたら素晴らしかったよねみたいなことを繰り返し言うっていう。
いろいろなシーンがあって、
なるほど、なるほど。
さっき美里さんが言ってたみたいに、
100分で名著シリーズの動画?
動画というか番組を見てみたんですよ。
そうなんですね。
ヘミングウェイって、出身、
長くはないんですけど新聞記者として働いてたこともあって、
文章が短ければ短いほどいいと、
ソリッドにパッと書いていくっていう文体に特徴があるっていうことみたいなんですよね。
ヘミングウェイの文章術みたいな言葉として、
ユーズショートセンテンス。
ユーズショートパラグラフス。
ユーズビッグライスイングリッシュ。
ビーポジティブノットネガティブ。
エリミエイトエブリースーパー。
無駄な言葉全部吐く。
06:01
短い言葉、短い第一パラグラフ。
明確な英語で書いていけと言ってるらしいけど、
最後のブレットがねえねえって言うシーンあるじゃないですか。
すげえダラダラ言うなこいつと思ったんですよ。
それはそういうメッセージなんですよね。
本来いろいろリジットに書く人が、
ダラッとしてねえねえって言う。
ジェイクジェイクって言う人を描くっていうのは、
本当にいいと思って書いてるってことですよね。
こういうタイプのブレットみたいな奔放な人が、
遠回しになっちゃって、
本当に言いたいことだろうなっていう感覚もあるし、
本当に言いたいことってうまく言えないよねみたいな。
嫌いになりそうだわーって。
たしかのぞみさんってブレットみたいな女に寄ってきても、
絶対なびかなそう。
どうですか?でもすごいかわいいんですよ。
どうですか?
超嫌い。
そんでたぶんやれそうな感覚もあるという。
えー。好きになるかなどうかな。
一応子供ではノーって言うと思うかな。
わかんないかな。
サークルクラッシャー的なやつって、
男性も女性もいると思うんですよ。
いずれでも嫌いだもん。
嫌いってか苦手。
演技とかいろんな人が出てくるじゃないですか。
こいつは好きになれそうだわみたいな人って。
ブレット別に全然わかるって感じでしたけどね。
そんな別に私モテたりとかしなかったですけど、
わかるかもっていうか。
ずっと物足りない感覚とかはすごいわかるものがあるなと思ったりしましたけど。
読んでて途中でマイクタンネル、
ブレットのマイクは婚約者っていうテーマで出てくるんですよ。
どんなことやろうかって。
酒に読んでくだまいっていうか、
愛すべきことがないために言ってた。
それでも全員そうじゃないですか?
全員そうだよ。
特にマイクはダメでした。
一番ダメかもね、お金もないのに、
ブレットと結婚しようとして、順番違うだろうみたいなね。
結構、申し訳ないけどね。
100分で名著番組を見てて、
これはやっぱり時代の文脈に浸ってる方が全然面白いんだろうなって思う。
09:07
名著シリーズで取り上げられてたの、
序盤は老人と海をやるんですよね。
4回中2回は。
その中に、カジキの背骨を海に飾ってるっていうか、
海に渓流してるみたいなシーンを描いたお話が出てくるんですけど、
そこで、現地の人は、
キューバなんでスペイン語を話すんだけど、
観光客は英語を喋って、
そのやりとりで虚しさを表現するシーンがあるんですよね。
本来そこはスペイン語で語るべきなのに、
英語で話すべきなのでスペイン語で言っちゃうとか、
スペイン語で話すべきなので英語で言っちゃうみたいなところで、
表現しようとするっていうシーンがあるんですって。
言語が違うことによる何かみたいな。
それ言った時に日本語に全部文訳されちゃうと、
わかんないじゃないかな。
かつそれが英語じゃなくてスペイン語であるってことの文訳からも、
スペイン語で言うと離れちゃうんで、
その文訳が浸ってると多分もっと楽しいんだろうな。
確かにな。
老人富の主人公は老人で、
ジョー・ディ・マジオっていう野球選手の話はすごいするんですね。
名選手なんですけど、
名選手だから扱うっていうのをこっちは読んじゃうけど、
ジョー・ディ・マジオってもともと漁師だか魚屋だかの生まれらしいんですね。
そういうことまで理解ができてると、
やっぱり魚を扱う人の文訳の中でも、
著名になった畑本がジョー・ディ・マジオって話なんだってことがわかるんですけど、
今の現代の我々だとジョー・ディ・マジオは野球の有名な人だよ、以上みたいな。
当時の人はわかったはずなんですよね。
魚屋のあの人の。
大谷君って祖東北の人だよねみたいな。
100年後の人って大谷翔平ってすごい野球選手だったんだよね。
それと東日本大震災みたいなのが出てくる。
100年後の人は大谷翔平の中に出会った人ですから。
本当に100年前に読んでたらもっともっと楽しい、
いい小説を書く人だろうなっていうのはフェミングの人だと思う。
そうですね。
でもフェミングの辺で檜山戸昇を好きって言ってる人が一定数いる中で、
そんな背景とか理解して好きって言ってるのかな?
どうなんですか?
全然現代読んで面白いっていう人の気持ちが正直私は全然わからん。
ググったりとかしてると結構一定数フェミングの中ではこれが一番好きって言ってる人がいて。
12:02
聞いてみたいですね。
でもこういうダラダラした感じ自体が癒やしっていう人はいるのかなとはちょっと思いますけどね。
なるほどね。
刺激的じゃないっていうことが。
7、8年前に東京の象城寺で農を見に行ったんですよ。
農?
寺で農をやる。
そうそう。
滝をガンガンに抱いて屋外でびっくりするくらいつまんないなって思ってたんですよ、当時。
はいはいはいはい。
ゆっくり動きながらなんか言ってんだみたいな。
周りの廟礼の方々はすごい楽しそうに農を見てらっしゃるんですよね。
農も私が見てると日常でさえない動きが全くないような感じですよね。
たぶん楽しく見てらっしゃる方はいろんな思いの底に見てると思うんですよね。
その勢いで農をあんなにウキウキに見られるってすごいなと思いますよ。
確かにそれはリテラシーが必要そう。
極また昇るリテラシーもありそうだもんね。
確かに。
あと自分のコンディションとか。
例えば高齢の方々の滝技能を見て楽しんだったら結構自分はやり尽くしたみたいな感覚がある中でそういう展開がないものを見ること自体は癒やしかもしれない。
私たちまだいろいろこれからやるぞみたいな状態じゃないですか。
まだインプルーメントする状態だったかなと言うのもありますけど。
すごい良いな、ポジティティ。
そうなんですか?
ちょっとずつ激しい展開の方に疲れてくるようになりましたね。
一部ごとにめちゃくちゃ人が入れ替わり激しいアクションがあって、あの頃は見れていたのに今はもうちょっとばっかりした気がします。
私はまだまだ刺激が展開があるものが好きですね。
元気ですね。
物語っていうかエンターテイメントみたいなものってコンフリクトが起きないと先に進まない。
誰かと誰かが問題が起きないと前に進まないのかなみたいな感覚が若干あったんですけど。
別にこの小説だって何も問題は起きない。
ブレッドのことが好きとか好きじゃないぐらいどうでもいい問題しか起きない。
それでもエンターテイメントとして成立していらっしゃることに改めて気づいたのは、それはそうだよなみたいな。
問題が起きて展開がしないとエンターテイメントに成り立たないって思ってたけどそんなことないなっていうことをその構造に改めて気づくような独語感がありましたね。
15:03
普通にボードゲームとかって戦う系のボードゲームもあるけどチームでみんなで同じゴールを目指して達成してそれでめっちゃ楽しいみたいなコンテンツじゃないですか。
エンターテイメントのあり方として展開がしないっていうことを別に全然問題ないなっていうことを改めて感じた小説でした。
なるほど。
この目に展開がないっていうことがそもそもこういう時代の小説なんですね。
前に言ったかもしれないですけど、高校の世界史の先生がすごくいい人で、その人が言っていたすごく印象深いお話が文化史かなんかの授業をやっているときに
時代が悲劇的なときであればあるほど悲劇が流行るし、時代が明るいときであればあるほど悲劇が流行る。
文化史を追っていくっていうのは時代の逆数を取っていくっていうこととほぼ同じであると彼は言いました。
時代が厳しくなればなるほど芸術も明るくなったりするし、こんなことが起きるのってなると写実的なものが反作用に流行ったりする。
なるほどなぁとすごく印象に残るんですけどね。
戦争でガツンとあって、これ1927年第1次世界大戦が終わって、ちょっとまだゴタゴタしているときじゃないですか。
そういうときになるとこういうところがまたある。
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