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2024-10-18 16:50

#091_【現代語】「やさしい日本語」の観点から町の言葉を見つめ直そう

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どうもお疲れ様です、いかです。この番組では、高校の国語化教育をしている私、いかが、仕事のことや仕事以外のことを緩くおしゃべりしていきます。
今日は交差2日目でしたかね。はい、交差はね、午前中で終わるんですよね。
午前中は先生たちは交差監督をしたり採点をしたりしています。今日は私はどっちもどっちもって、午前中はずっとあれだね、交差監督でしたかね。
で、お昼は珍しく同僚の先生とランチに行ってました。
で、午後は帰ってきて、他の先生がまたテストを作られたので、それのチェックをして、そして印刷をし、その後は、何だろうな、明日の準備をしていたのか。
明日はですね、ビブリオボトルのチャンプ本を実際の本屋さんに持って行って飾り付けをするというか、置かせていただくと。
で、どういう授業で、どういう経緯で、その本屋さんに置かせていただくことになったのかっていうのを、説明するためのポップみたいなものを作ってましたね。
いやー、結局、アルソックか何だ、警備会社が来ないギリギリの時間に出ることになってしまい、もう少し早く帰りたいところですね。
ということで、今日はまた現代語の話の続き、今日がしばらく、今日でしばらく現代語の話はまたしなくなるかなと思いますかね。
はい。ではですね、2学期ですね。2学期やったことは2つありまして、
1つ目、津波に関するニュースのテロップは、なぜ避難ではなく逃げてだったのかですね。
はい、これはですね、優しい日本語というものを学ぶ単元になっております。
優しい日本語っていうのは、難しい言葉を言い換えて、相手に配慮した分かりやすい日本語になっております。
これは日本語の持つ美しさや豊かさがダメとか、そんな別に意味ないよねっていうものではなくて、
外国人の人、日本語を母語としない人、あるいは高齢者や障害のある人などですね、多くの人に日本語を使って分かりやすく伝えようとするものだというふうにされています。
で、この優しい日本語が広がってきたというか、必要性が叫ばれてきた背景には、日本に住む外国籍の人が増えてきているということですね。
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2019年末にはですね、293万人と過去最多になったそうです。
30年で約3倍に増えたそうなんですよね。
で、また日本に住む外国籍の方の外国の国籍の多様化っていうのが進んでいるらしいです。
で、まあそうですね、1988年のデータを見てみると、韓国、朝鮮の人が72%ぐらい、13.7%中国。
で、その次アメリカ、フィリピンと少しずつ3.5%ずつぐらいかな。
だからまあ7割以上が韓国、朝鮮の方だったんですよね。
まあかなり限られた国籍の人だということができると思いますが、この30年間でですね、この国籍が多様化して、
今一番、今というかまあ2019年令和元年ですけれども、一番多いのが中国籍の人27.7%
で、韓国15.2%、ベトナム14.0%、フィリピン9.6%、ブラジル7.2%
その後もネパール、インドネシア、台湾、アメリカ、タイなどなどですね、非常に多様な人が住んでいるということができますね。
で、まあこの今挙げた国の多くの国の地域の公用語が決して英語だけではないんですよね。
だから外国人の人が日本で安心してというか安全に生活するためには、英語のアナウンス、英語の表示だけでは足りなくなってくるわけなんですよね。
で、まあ何でしょう。
生活をするために、例えばそうですね、ジャンプの漫画が日本語でしか売ってないっていうのは困り度ってあんま少ないと思うんですけど。
で、例えば法律とかルール、法律って言うとちょっとまたあれだけど、まあ街のルールとかね、あとは在留の社会保険とか手続け系ですよね。
災害避難情報をはじめとする国や地方公共団体からのお知らせ、こういうものを正しく理解するっていうことは、まあ日本人と同じように求められてくるわけです。
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特に緊急で公共性の高い情報、命に関わる情報っていうのは、まあ全員に知らせる必要がありますよね。
それはまあ日本語を母語としない人、日本語が得意ではない人にとってもすべからくそうなわけなので、
英語だけではなくて優しい日本語を活用するっていうのが今期待されているらしいですね。
実際にこのなんか、何だろうが、2020年にとった外国人が希望する情報発信の言語、どれがいいですかっていうのを聞いたみたいなんですね。
選択肢は日本語、優しい日本語、機械翻訳された母国語、英語、非ネイティブが訳した母国語、
この5つの中から一番多かったのは、なんと優しい日本語、76%の人がこれによる情報発信を望むと。
次に多かったのは英語の68%かな。
普通の日本語になると22%、優しい日本語76%なので、かなり高いニーズがあるということもわかります。
そんな優しい日本語、現代語の授業の中で扱ってみることによって、
より日本語というものの広さとか、あとは社会でどのような運用が求められているかっていう視野の広さみたいなのが身につけばいいなと思って取り入れてみることにしました。
今までの単元では正しい日本語というか、適切な日本語を使うためにどうするかとか、
どういう使い方があるかっていうのを、いろんな例を見ながら見てきたりしたんですが、
もっと視点を街に向けてみようと、地域に向けてみようと、そんなイメージですね。
そこで用意したのが、街の言葉を見つめ直そうというパフォーマンス課題ですね。
街で見つけた書き言葉のうち改善したいものを探して、その写真を撮って貼り付ける。
その街で見つけた書き言葉というのは、優しい日本語の側面から見て書き改めた方がいいものということですね。
で、写真に撮った書き言葉をですね、取り上げた理由を書くところ、これをまあ成績重く見たいというふうにも生徒に伝えてますね。
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このなぜ右の右のというか、今の言葉を取り上げたのかの理由を書きなさいと。
ただし、どのような状況の時に、どのような人がどのように困る可能性があるのかを具体的に想定すること、という指示ですね。
で、それを踏まえた上で取り上げた日本語をどのように書き直せばいいかですね。
在留支援のための優しい日本語ガイドラインというものがあるんですが、
それに沿って、さっきの元の文章を外国人の方にもわかるように書き換えなさいと、そんな指示のパフォーマンス課題ですね。
どのような状況で、どのような人がどのように困る可能性があるかの、さっきの部分が公共的な側面に着目できているかっていうところも
評価の基準としてすごい大事にしますよということを伝えてますね。
具体的に書いているし、公共的な側面に着目できていればAになります。
具体的に書けてるんだけど、公共性が薄い、ない場合は3点というかBですね。
で、取り上げた理由書いてるんだけど、具体性に欠けた場合は1点になっちゃいますよと。
で、他の書かないといけないところが空欄だったら、1箇所につきマイナス3点しますよとか、
日本語を書き改めないといけないのに全然優しい日本語になってない、あるいは絶対ここは書き直さんとダメでしょっていうところが直ってないみたいなことがあっても原点にしますよっていう基準にしてますかね。
で、それをやるためには優しい日本語の書き換えをできるようにならんといかんだろうということで、
まあ初めの方からまずは優しい日本語っていうのはこういうふうに書き換えますよっていう例を示して、
で、そこからまあそのさっき言ってた在留支援のための優しい日本語ガイドラインに載っていた元の文章とじゃあ書き換えしてみましょうっていうワークみたいなのが練習問題みたいなのがねあるんですよね。
それを解かして、あとはその次に、じゃあガイドラインに載ってるやつだけじゃなくて、自分が住んでる町、この高校がある町の役場のホームページに載っている文章を私が取り上げて、これを書き換えましょうっていうちょっとレベルの上がった、
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生徒たちにとってはかなり長い文章で難しいなと思いながらやるようなものになりますが、練習問題を2台解かせましたね。
この役場からの文章もですね、台風7号に伴う避難所の解説とか、あとは先ほど法律っていう言葉も出てきましたけれども、防災減災条例の策定の目的を説明した文章も上がっていて結構難解だったので、
生徒たちにとっても正直難しい、何言ってるんだろうみたいな感じのものがあったんで、それを取り上げて書き換えるような練習問題を作りましたがね、それを経て先ほどのパフォーマンス課題をさせたという感じです。
ではちょっと生徒の課題を紹介してみようかなと思います。
例えば、住民票等の時間外交付は事前に電話予約が必要です。
この言葉を取り上げてくれました。
実際に写真も、ちょっとぼやけすぎてるけど、あ、あったあった、ぼやけてなかった、うん、ちゃんと写真に書いてますね、はい、これ私も見たことあるな、あそこだなーっていうのが思いつきます。
生徒はどうしてこれを取り上げたかというと、
特産品を買いに来た時や、役場の時間が過ぎた後に、住民票などの用事で来た時に、外国人の方がどういう時に電話予約をしなければならないのかが、わからなくなってしまう可能性があるから、と書いていますね。
まあ、役場についている、その注意書きというわけです。
なんで、住民票を取りに来た時に外国人の方、わからなくなっちゃうよねっていうのは確かにそうだなと思います。
そして、じゃあこれをどういうふうに書き換えたらいいかですね。
役場が空いている時間を過ぎた後に、住民票や印鑑証明などで窓口に来る時は、来る前に電話での予約をしてください。
こういうふうに書き換えてくれていました。
まあ、住民票というのは書き換えてないんですけど、確かにこれは書き換えるの難しいかな。
で、「時間外交付は?」というところを詳しく書いてくれてますね。
役場が空いている時間を過ぎた後に、というふうに説明を詳しくしています。
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で、そうですね。
窓口に来る時は、というふうに、外国人の方でも実際に頭で思い浮かべやすいような動作をその文章の中に入れているっていうのもいいかもしれませんね。
で、「電話予約が必要です。」という部分も、電話での予約をしてください。
というふうに、「必要です。」と書くよりも、「〇〇をしてください。」と書く方が、より直接的でわかりやすいかもしれませんね。
まあ、ここも直した方がいいんじゃないかなというのは各生とあるんですけども、
でも、この優しい日本語の観点を持つことによって、
熟語が続いているからちょっと切った方がいいなぁとか、
時間外交付ってさすがに意味わかんないよなぁ、どう書き換えたらいいかなぁ、というのを考えて書いているわけですね。
こんな感じで、まちと学びがつながるような単元になったので、これも良かったなと思います。
生徒自身も、意外とまちの中には難しい日本語がたくさんあるんだなぁと思ったとかね、視野が広がっている様子があったので良かったなと思います。
ちょっと長くなっていますね。本当はもう一単元も説明しようと思ってたんですが、一旦今日はこれで終わりたいと思います。
では、ありがとうございました。
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コメント

この成果物を公民館などに掲示したり、役所に持って行ったりすると、 生徒もやりがいを感じるのではないでしょうか・・・。 まさにオーセンティックなパフォーマンス課題ですね!

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