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2024-10-12 10:08

#085_芥川賞『バリ山行』は”ネオ・行きて帰りし物語”

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#高校 #国語 #教員 #読書 #声日記

頃に読み終えました。ほやほやです。ゴルフで程よい疲労感を溜めた後、さらに追い込んで読書したので、声は少し疲れている感じですが、眠いだけです。心はとても元気で豊かです。

 

全然話していないあらすじについてはAmazonからどうぞ。

▼『バリ山行』松永K三蔵

https://www.amazon.co.jp/バリ山行-松永K三蔵/dp/4065369606?dplnkId=b2dc97a9-1da3-4d99-8f99-f28e791f0d38&nodl=1

 

00:00
どうもお疲れ様です、いかです。この番組では、高校の国語科教諭をしている私、いかが、仕事のことや仕事以外のことを緩くおしゃべりしていきます。
今日はゴルフのラウンドに行ってきました。朝ね、少し早起きをして、まあ着いてみると、秋のちょっとすがすがしさみたいなものを感じつつ、
まあでも、昨日と一昨日と比べると少し暑くてですね、真昼間は少し応えましたね。夏だね、なんか言ってね。
サークルの友達、先輩と行ってたんですけども、まあいつもはレッスンに行っている人たちは、おじさんおばさんたちと一緒に回ることが多くて、
やっぱり友達と回ると楽しいですね。当たり前の話なんですけど。
特に初心者の人もいて、私とそんなにレベル変わらないぐらいの人たちだったので、
どうしよう足でまといになってしまうみたいなこともあんまりなくてね、楽しんできました。
そしてですね、そのコースはちょっと短めのコースでですね、これまでで一番いいスコアを出すこともでき、大変満足しております。
課題だなと思う部分もあったので、特にそうだな、今日はパッドかな、やっぱりパターンの練習をしないといけないなと改めて思いましたね。
なんで、それも次回以降の課題として置いておきたいと思います。
ゴルフ場が山の中にあって、そこを歩いて進んでいくわけなんですが、
今日、木が端の方に立ち並んでいるところあたりにボールが飛んでいくと、ラフも越えていたりするとね、だいぶ木の側だと落葉があって、
木の枝とか、それから葉っぱもそうですし、土もふかふかしていて、すごく森っていう感じなんですよね、山感があるというか。
そこを歩いているとすごく、午前中なんか特に日陰の部分は涼しい空気が気持ちよくてですね、
足元もふかふかしているところに沈めていくわけで、なんだか私今読んでいる小説、バリ山行の景色を少し彷彿とさせるようなところがありましたね。
03:12
バリ山行ね、今さっき読み終わったんですよ。松永慶三蔵さんという方が書かれて、第171回芥川賞も受賞している作品ですね。
これを話し出すと、うまく話せるかどうかわからないんですけれど、結論から言うとめちゃくちゃ面白かったですね。
純文学と一応されていますが、初めは本当にそういうジャンルなんだろうかと思うほど読みやすくて、私たちの普段の日常の生活に近い、仕事の話が最初の方にすごく描かれているんですよね。
でもテンポが良くて、あるいは緩急があると言えばいいんですかね。
場面がコロコロと転換するような感じで、一つ一つの出来事に対して、純文学と言われてよく思い起こすのは、主人公がどう思い悩んで思考を巡らせたり反問したりすると。
そういう部分をダラダラと言ったらマイナスに聞こえてしまうかもしれないけれど、長く書くということがよくあると思うんですけど、このバリ山行はそういうところが少なめだった気がしますね。
出来事がポンポンポンとどんどん進んで起こっていくような感じ。
だから、ページをめくる手が止まらないというか、すごく読みやすかったです。
テンポの良さってやっぱり大事なんだなと思いました。
あとはね、素晴らしかったのは山の解像度ですね。
私がゴルフでの普段はあまり目にしないような自然の景色や土の質感であったり、緑の色彩の細かな違いであったり。
ゴルフ行った時に思い起こさせるようなほどですね、バリ山行の中に描かれている山の色彩、質感、匂い、湿気、空気、光などすごく細かに切り出されていて。
普段私は自然をそんな意識して見ていないし、そういう景色は景色として一面に捉えているはずなんだけども。
06:14
小説の中では、豊富な語彙と巧みなレトリックによって山の色んなものが切り出されていて、読者の眼前に迫るような、すごくリアルに映るような感じがして。
それも、こんな色彩語彙があるんだと驚かせられるようなこともあったし、やっぱりそこも良かったなと。
見てみると松永さん、松永慶三蔵さんはすごく山に登られる方なんですね。
実際に登ったことのあるその景色を流度が細かく見れる人じゃないとこれを描けないだろうなと思いますね。
全体を通してネタバレは避けたいですけれど、私が捉えて一言言うとしたら、根を生きて帰りし物語って感じですかね。
生きて帰りし物語っていうのは、簡単に言うと主人公がもともと普段いた世界から違う世界に行って、そこで何か経験して成長して帰ってくるみたいな感じですかね。
例えば、千と千尋の神隠しとか、あとは木の先にてかしわなうやの、ああいうのもそれに含めていいのかなと思います。
成長というか、何か違う何かを得るみたいなイメージですかね。
このバリサン公はですね、行って帰ってくるだけじゃなくて、さらに往復があるというような印象ですかね。
バリサン公というある種の極限状態を境として、主人公の世界や自分自身の価値観って言ったらいいのか、実存って言ったらいいのか、ちょっと言い方難しいんですけど、それがぐらぐらと揺れ動いていくような感じがありますね。
あんまり言いすぎるとネタバレになってしまいそうなので、ちょっとふんわりした言い方しかできないんですけれど、
とにかくですね、読み応えのあるテーマじゃないけど、そういう文学が好きな方も、これはいい作品だなときっと思えるようなものになっていると思いますし、
09:09
純文学とかそういうちょっと長めの小説苦手だわっていう人も、まずこの小説そんなに長くないですし、純文学って言っても最初はすごく入りはですね、
私たちの身近な生活に近いような仕事の話とかが多いんで、セリフも最初はすごく多いですしね、本当に読みやすいと思うので、ぜひ読んでみていただきたいなと思いましたね。
もしお聞きの方でバリサンコを読みましたという方がいらっしゃれば、ぜひ私はこういうふうに思いましたみたいな感想を寄せいただけると、とても嬉しいですね。
では今日はこれで終わります。ありがとうございました。
10:08

コメント

ラウンドお疲れ様でした。 ゴルフバッグは結局どうなったんですか?も

いか
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