2021-09-08 19:32

#06 常備の話

spotify apple_podcasts

書店が出版社と取り交わす常備契約の話


質問、おたよりはこちらから↓

https://qr.paps.jp/fVeMA

00:04
ちょっと今回、アルトっぽくしてみました。
音程がね、ちょっと。
ちょっと下げてみました。
はい。というわけで。
はい。ポッドキャスト休憩室は、本の周りには楽しいことがあるをもっとにですね、
書店員歴50年じゃねーよ。25年の、現在ライターやってます、すずきと。
はい。出版取り継ぎを経て出版社営業、現在書店と出版社をつなぐ一冊取引所運営のわたなべの2人で。
はい。書店員さんとかね、出版関係者、また一般の方の読者からお寄せいただいたお便りをもとにですね、
一つのテーマに沿ってお二人で話していくというポッドキャストでございます。
はい、よろしくお願いいたします。
はい、早速ですが。はい、ご質問いただきました。
はい。
ラジオネームDJ特命さん。
はい。
という方から、元書店員さんということですね。
元書店員さん。
元書店員さん。
はい。
楽しく拝聴いたしております。
ありがとうございます。
はい。
お二…
はい。
常備、常備。
常備。
常備についてお伺いしたいです。よろしくお願いいたします。
常備。
ということで、常備。これだから常備がなんちゃらっていうよりは、常備について伺いたいと。
はい。
テーマは常備、今日は。
常備。書店員の常備。
常備って感じですか。
出ちゃう、常備。
それは入れ替えめんどくさいみたいなことですか。
常備を説明しますと、これ書店員さんじゃない方も聞いてると思うので、
常備っていうのはですね、例えば書店って本を仕入れるじゃないですか、普通ね。
それとは別に、本屋さんの棚をですね、一年経営だと出版社さんに貸すって感じですね。
そうですね。
その分契約としては、売れたら補充をして、その棚をしっかりとメンテナンスして売ってくださいねと。
その代わり、本の代金は後回し、一年後とかにね、生産しましょうっていう、そういう仕組みが常備なんですが、
これが年間を通して契約していくので、入れ替わるわけです。
入れ替えるんですよね、契約ごとに商品を。
だから常備を継続するっていうことは、一年間その出版社の社外在庫というような位置づけで預かっていたものを、
その年度切り替えで、
03:01
一回返すと。
一回返して、またその同じぐらいの量のものがまた届くわけですよね。
そうですそうです。
それを入れ替えて、現状は。
そうですね。
出版社によって月が違うので、5月だったり7月だったり8月だったり。
一年を通して、毎月常備の置いてある書店さんの多いところは、毎月常備の入れ替えがあるというのが現状ですね。
そうですね。
そうですね。
ちょっとね、今の質問でピンとくる方もくると思うんですけど、
分かったような分かんないような感じではありますけども、
とにかくそういうお金の話をすると、
売れたレジ通って売れてった本は補充をしなければいけない義務があるんですよね。
義務はあります。
なので、売れてけばそれをまた補充補充って形でやっていくと。
ただ、仕入れたお金は一年後とかなので支払うとか、ある意味お金払わなくて商品を受けるわけだから。
そうですね。
なので新規書店は多いんですよ。
オープンしたお店における常備の比率っていうのは高いイメージですよね。
そうですね。
品ぞれをするときに初期投資で全部注文したらえらい金額になってしまうので、
それを一年後とかに支払いが発生するように常備にしていくっていうのがあるので、
結構新店に関しては常備は多いんですよね。
そうですね。
だから経営的な、在庫とかお金の話も絡んでくるので、
品ぞろえももちろんそうなんですけれども、
もうちょっと別の理由というか力学が働くような話でもありますし、
あともう一つは常備に対応している出版社と、常備やってない出版社っていうのがあります。
ありますね。昔は本当に多かったんですけど、今だいぶ少なくなりましたね、常備。
そうですね。
だいたい年間で常備を申し込む、
そういう一覧台帳みたいなやつが取り継ぎ会社から来て、
それで申し込みを、年間のやつをするんですよね。
これからたぶん各書店に、今たぶんネットかインターネットかな。
昔は紙媒体でね。
紙ではなく冊子で来ましてね。
分厚いのが多くね、いろいろないみたいな。
あと返品率というか、回転率か。
06:02
前年度を入れた常備が、トータルで何回売れてるかみたいな。
実績みたいなものね。
実績を見ながらね、吟味していくんですけど、
僕以前働いてたお店で一番回転率が高かった常備があるんですが、
さあクイズです。
一番回転率が高かった常備の出版社はどこでしょう。
この3つから選んでください。
3つから、はい。
1、徳間書店。
1、徳間書店。
はい。
2、周栄社。
2、周栄社。
はい。
3、学研。
3、学研。
はい。
あれ、これ。
3つ、どこでしょう。
これごめんなさい、ジャンル的には。
ジャンルはですね、言ってしまうとバレてしまう。
なるほど。
答え言ってしまうんですが。
はい。
どうでしょう、なんとなくですが、学研さんの何だろう。
参考書とか常備ありますかね。
学3。
何番ですか。
3番。
3番、学研さん。
学研さん。
今のは何ですか、今の音は。
オタマトーンの高い音が出ましたけれども。
正解です。
正解やった。
はい。
学研のですね、ムーブックスです。
ムーブックスですか。
はい。
ある意味あれですね、学3と言ってもいいんじゃないでしょうかね、ムーブックスは。
はい。
というぐらい回転率の良いものはあるんですけども、悪いものはですね、1冊も売れないわ1年間。
そうなんですよ。
入力してしまったりするわけですよ。
はい。
なかなか、ちょっとね、仕入れとかお金の問題になるとちょっと専門的になってしまうんで。
はい。
なぜ1年の現場の人間が常備って思うかというと、入れ替えがですね、非常に大変なんですよ。
そうですね。
大変な割に不毛だからですね。
不毛。
はい。
入ってきた商品と同じ商品を抜いて返品しないといけない。
はい。
別にこれスリップ入れ替えだけでいいじゃんって思うんですけど、場合によっては年度版があったりとかするから。
そうですね。
そのあたりは非常に気をつけなきゃいけないんですけど、非常に大変な仕事ではあるんですが、それ追いつかずにストックに常備出せずに突っ込んでっていうのもあるし、
常備スリップっていうのが結構あったりとかするんですよ。そこに返品期限って書いてあるんですけど、結構書店さん行って返品期限が2年ぐらい切れてるのが置いてあったりすると。
あるあるですね。
ちょっとね、追いついてないんだかわいそうみたいなのは。
09:03
ただ僕は常備に関しては使い方次第だと思っていて、常備でないと入れられない商品ってあるわけですよ。
たとえば燃焼車っていう出版社とかですね。ガスとか。
離光系ですね。
離光系ですね。
やっぱり常備でないと、ああいう専門性の高い技術本書はなかなか入れられないので、
そういったのをしっかりと入れておくと、地元の学校さんとか会社の方で必要なところ、日本工業とかそういう出版社のものとかは置いておいても全然いいと思います。建築書もそうですしね。
ある程度義務をして常備は選べばいいと思うんですけどね。
そうですね。なのでちょっとマニアックな見方かもしれないですけど、
とある地方のロードサイトのお店に行って、そういう離光系の専門書なんかの常備が置いてあったりする場合は、
あ、ここは近くにもしかしたら自動車メーカーの工場とか研究所とかがあったりするのかなとか。
そういうあたりでね、地図とか広げたりして。
そうですね。
やっぱりここはホンダがあるじゃないかとかね。そういうのがわかるんですよ。
工業系の大学があったりとか学校があったりとかですね。
農業系、畜産系は北海道とかで畜産系、農業系の棚がしっかり常備としてあったりするので、
そういったところの常備の面白さってありますよね。
ありますよね。
ただ、非常にお店の寄贈をなす部分。
あとは出版社側からしても、それを1年間常備で、そういう拠点って言い方がふさわしくないかもしれないんですけども、
全国各地に常備店が存在していることっていうのが、出版社の出版活動を支えているっていう側面も、
やっぱり専門書系はあるとは思うんですよ。
専門系で技術書を含めて、たとえばねじの企画の本だとか、そういった本とか。
時数のハンドブックとかはちょっと今置いてあるところ少ないですけど、
そういう工業系の本とかで、サイトで調べて電話かけるわけじゃないですか。
そのときにやっぱり常備店があれば、お近くのどこどこ書店に置いてありますよっていうことを。
そういう案内ができるんですよね。
意外とその辺の技術書、専門書系っていうのは、常備としては、ちゃんと書店の人は吟味というか、
12:03
周辺の需要をちゃんとしっかり把握すれば売れないことはないと思うんですよね。
そうですね。
だから、棚を埋めるためっていう感じとか、経営的な、お金的な理由で常備をなんとなく続けていて、
ただ実績回転率があんまり良くないっていうときは、やっぱり現場としては考えたほうがいいですし、
ただ常備っていうのはそういう形状の要請のような書店経営的な要素もあるので、
現場の判断だけでも判断しきれないところもあるでしょうから、
その辺はやっぱり上司というかですね、上の方にも相談して、また見直しをしていくと。
常備比率が高すぎると、やっぱり返品率も上がっていく傾向にあるんじゃないかなと私は思うんですよね。
どうしても配本とか別の仕入れの形で来る本が収まりきらないっていう棚げ。
そうそうそう。
そういうのもありますからね。
やっぱり現場の書店員は、棚をただ埋める、いわゆる妨害するもの。
入ってきた本を並べられなくなっちゃうから。
常備っていうのは基本返品はしちゃだめだし、置いとかなきゃいけないものだから、
この棚がなければもっと入ってきた本が出せるのに、
新刊がもっとこの棚を使えるのに、みたいなふうに思いがちなんですけど。
そのあたりは、逆言えば常備って自分のところで発注して申し込むものなので。
そういうことなんですよね。
だからそれはやっぱり、たぶん現場に常備でちゃんと計画立てて、
現場の人間と含めて常備の必要性とか説明してないと、
たぶんそういう問題になってしまうとは思うんですよね。
そうですね。
だからこの常備を選択した意味とか理由みたいなものが、
お店全体でもし共有されていたら、
なかなかそれは強い売り場なんじゃないかなって私は思いますね。
ほんと技術と工学書って、置いてみないと出会うことないので、書店自体が。
そうですよね。
給紙の本とか、品質管理とか工場生産管理とか、
そういった本がザーッといろんなところが出てるんだけど、
たぶん普通に仕事してたら、あんまり入ってくるお店も多くないので、
見ることもないまま、そういったことが問い合わせるときに、「給紙って何?」とか。
っていうことになりがちじゃないですか。
やっぱり知らない本って答えられないので。
聞かれても耳がわからないから、何言ってるのかわからない。
15:01
認識できないんですよね。
外断熱って言われてもさ、外断熱って漢字が思い浮かべれば、専門書なんか見てればわかるんですけど、
見たことないと外断熱っていう言葉のことから浮かぶ地面が出てこないから。
地面出てこない。
私、取杉新人時代に五所川原っていう地名がどうしても聞き取れなかったんですよ。
五所川原知らなかったんです。
僕はマックスバリュー聞き取れなかったです。
マックスバリュー。
山形に20年以上前ですよ、20、30年以上前かな、バイクツーリングで山形のコンビニに行って、
ちょっとホームセンター近くにないですけど、コンビニの人に言ったら、
マックスバリューって言われたら、そこマックスバリューありますか?って言われて、
マックスバリューっていうのが方言だと思って。
っていうのがあって、耳が慣れてるか慣れてないかって結構重要じゃないですか。
重要です、重要です。
問い合わせに対して。
本当にそういうのがあるので、専門書とかは特に聞き慣れない名称ってのは多いので、
なかなか常備を置いてるお店で働くと、そういったところの対応力っていうのはやっぱり養われるってのがありますよね。
そうですね。
本当に出版社や常備を置き続けることはあるし、その地域の信頼のようなものにもつながってくる。
常備というのはそういうものでもあるっていう認識のもとで、入れ替えめんどくせえみたいなところとまた向き合ったときに、
それでも結局めんどくさいんですけれども。
めんどくさいですよ。それはもちろんめんどくさい。
めんどくさいですけど、その辺の、例えばそのめんどくささも、不毛なめんどくささと、
やっぱり何か役に立っているめんどくささは違いますか。
違います違います。
僕は文芸書の常備って昔ありましたよね。
文芸書の常備とかってのは要らないかなと。
ちょっと違いますよね、ニュアンスが。
常備の必要性っていうのはそういったところ。
通常の発注だと品添えも含めて返品も難しくなったりする。
常備だったら一年間契約で受けるし、仕入れも経たないし、
契約終わって結果が出なかったら来年はお断りすればいいだけの話なので。
ある程度自由度は高いですよ、実はね。
そうですね、はい。
まあそんな感じですかね、常備とはと言うと。
常備とは。
常備ってどうしても気合いを言わないとな。
だからそういうことを耳が慣れてない人は、
常備ってこうやって音声で聞いたとしても、漢字が書けない。
常に備えるですね。
常に備えるです。
はい、常に備えましょう。
常に備えるね、人生もね、そうありたいなという。
なんで人生の話になってんの。
18:02
もうね、最近バタバタで本当にね。
まとめにして強引すぎる。
あなたの心には何が残りましたでしょうか。
はい。
こんな感じで恐縮ですが、またいろんな質問お寄せいただけると嬉しいなと。
本当に書店のこういうときどうしてるんですかとか、
この言葉の意味って何ですかとかでもね、
質問していただければ、簡単な質問でもいいので。
いただけると、だいたい15分ぐらいは話せますんで。
止まらなくなっちゃうので、またぜひと、という感じですね。
このポートフォースは全然寄せれましたけど、
一応週2回以上は配信していきたいと思いますので、
質問がある限りはよろしくお願いいたします。
それでは、ラジオネームDJ特命さん、ご質問ありがとうございました。
ありがとうございました。
またご質問何かありましたらお待ちしております。
お待ちしております。
それではまた次回お楽しみに。
はい、さよなら。
さよなら。
19:32

コメント

スクロール