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生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と、書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
本の虫のススメ、今回はなんと、新企画、これまで本の虫のススメは、本を皆さんに読んでいただきたいということで、ネタバレを避けてご紹介してきて、
それで、もにょもにょした。
おー、なんか迂回した感じのね、隠しに迫らないトークになっちゃう、しょうがないんですけど。
そう、っていうのがあったんですけど、ちょっとせっかくなので、読んだ後の状態、ネタバレもする状態で、お二人の感想を聞いてみたいっていうお便りをね、以前いただいて。
あ、そうなんです。エピソード52回の時に、しみまるさんというホームスネームの方から、独領したリスナー向けの濃縮トークのスペシャル回など企画してもらいたいっていうメッセージをいただいてて。
ね、それで、あ、それも確かにいいねっていう話になって、それで、もともとさっとぅさんがホームスで何回か紹介してくれてた、フィフティーピープルっていうチャインセランさんっていう韓国の作家さんが書かれた本が、もうとにかくいいから読んでっていう風に言ってくれてて、
で、私がまだ読んでなかったので、じゃあこの機会にフィフティーピープル読んで、二人でネタバレ会しましょうという話になって、今回フィフティーピープルのネタバレ会をしたいと思いまーす。
みなさん、もう読まれましたか?準備はいいですか?
大丈夫ですか?もうネタバレバリバリでいきますよ。
いや、ほんとにね、私も読んで、さっとぅさんが勧める意味がよくよくわかったので。
あ、ほんま?あ、よかったよかった。
いや、だからほんと読んでほしいので、まだっていう方は、聞いていただいてももちろんいいんですけど、できればできれば手に取って読んでいただいた後、またこの回に戻っていただけると嬉しいなーなんて。
そうですね、すごいそうしていただけると嬉しいと思います。
やっぱさ、すごいのりこが伏線回収伏線、あ、さっとぅさんが伏線回収伏線回収って言ってたのが、すごいわかった。
うんうんうん、最後のところね。
そう、いやーなんかさ、ほんとになんかそれまでは、確かにその病院に関係する人に一人の話が、それもまた深いやん。
いや、そうやねそうやねそうやね。あの、あのなんかこう、数ページとかの中に収められてるのに、すごいこうこういうギュッと濃縮された話が結構多いやんか。
ほんとに一人の作家さんが書いてると思わないぐらいの人物描写の幅。
そうやねんな、そうやねそうやねそうやね。
なかなかやっぱりさ、自分のメンタリティに寄っちゃうところがあるじゃない?キャラクターって。
パーソナリティーがちょっと出てしまう部分があるよね。
そうそうそうそう、なのにほんとになんか生き生きしてってさ、全然違うお母さんとすごい深い画質を抱えてるキャラとか。
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確かそのお母さんとの画質のキャラで始まるんだよね。あれがまたすごいキャッチーで。
私もよく知らなかったんだけど、韓国社会の話とか、ルームシェアのやり方とか、なんかいろいろ知らん話もあったりとかで、そういうお隣の国目線みたいなところも面白かったし。
そうやねんな、そう。文化が知れるっていうところもね、結構いいよね。
で、ほんとにキャラクターが全然違うんだよね。すごいなんかポジティブっていうかな人もいるかと思ったら、すごいもう救いがないような状況にいるキャラクターもいたり。
女子高生が刃物で刺されるっていう。
そうそう、ドーナツ屋さんでバイトしてる子ね。
そうそうそうそうそうそう。あれが一番救いがない話の一つかなと思うんです。死んでしまってるから。
なんかそれの描き方もさ、女子高生がもちろん亡くなってるから、女子高生の目線で語ってるんじゃなくて、そのお母さんだとか友達とかがその喪失について、状況について語ってるっていう。
その語り口が上手いし、なんかすごいこう、本人が不在っていうところで余計になんかつらつらいというか。
そうだよね。で、なんかその女の子っていうのは一人の人間で、その女の子の目線で描いたらまた違うんだろうけど、いろんな人から描き出されることで、なんかいろんな面があって、この人にとっては患者で、この人にとってはなんか安らぎのドーナツ屋さんのアルバイトの女の子でみたいなので、
人物に立体感があるんだよね。
そう、でも現実のその人間ってそうやんか。
そうそうそう。たくさんこう、登場人物が出てくることで、なんか群蔵劇と言ってしまえばそうなんだけど、そういう深みを一人一人に与えようってすごい試みてるんだろうし、実際にそれにすごい成功してるっていうか、すごい稀有な本だなって。
そうやね、そうやね。
ラストの話、最初にしたろうと思ったのに。その前のキャラクターの話も飛ばせないよね。
いや飛ばせないね。
いやほんと深みが一人一人があって、で、なんか私もその一読しか正直まだしてないんですね。なのでその人物のその絡み合いみたいなのを抑えきれてないところが。
いや多いからね人数がね。
すごいあるんですけど、またその一人一人の線みたいなのをたどってみたい、たどってまた再読したいなってすごい思いますね。
あのそのフィフティーピープルを紹介した回の時にちょっとこう言ってある話なんですけど、だから繰り返しになっちゃうんですけど、日本版の方にはそのアイコンみたいな感じで各キャラクターの顔がそのショーの最初に書かれてるんやけど、それがまたなんか、あこの人こういう顔してるなーみたいな、上手いなーみたいな。
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で、なんか役した人かな?のあとがきかなんかで、こういう顔だろうと思ってた人が思った通りの顔で書いてくれてて、笑うこともありましたみたいなのをね、書いて貼ったもんね。
書いて貼ったよね。なんかすごいパワハラ上司みたいなイム・デオルっていう人が出てくるんですけど、なんかその人がすごい眉毛が太くて、で、眉間にシワがよって書かれてたりして、なんかこういう人いるいるいるみたいな、すごいわかる感がすごいあって、それもなんか日本版のいい特徴やなって思うんですよね。
で、このパワハラ上司にしても、なんかパワハラで人辞めさせた?みたいな、なんかそういう、まあまあ言ったら、まあそういう状況ってあるよなーみたいな感じの書き方でして、さらっと流してたんやけど、あとでそのパワハラで辞めた側の研修医って言うんかな、ちょっと多分韓国のシステムが違うんやけど、そのお医者さんの新人だった方の話が出てきたりとかで、で本当にその一つの事象、一つ、本当にいろんな出来事が起こるんだけど、
それが本当に絡み合って、織物みたいにこう工作して、一つの物語がラストに向かっていくっていう。
そうなんよね。で、なんかこのさ、あのもう本当に黄番風呂敷広げまくってさ、でそれどない回収するんやろうと思ったら、まさかのあの映画館でこう火事が起こるっていう、あのラストのところに就職して、就職していくんですけど、
急になんか不穏な感じになっていって。
で、全員登場ではないんですけど、本当にそのみんないろんな形でその映画館に居合わせて、でそのドクターヘリで助けに来る人がいたり、その劇場で働いてる人の誘導があったりとか、
一人一人にそのシーンだけ撮ってきたら、ただのそのパニックっていうのかもしれないんだけど、それまでに私たちはその一人一人の物語を読んできてるから。
で、その映画の内容も、これはその中身に対して深く触れられてるわけじゃないんだけど、確かなんだっけな、あのいろんなところで登場してくるワニだっけ?なんかのキャラクターの映画なんだよね、確か。
あ、だったっけ?あ、なんかそやそやそや、確かそうやわ。
そう、それもなんかすごい。
なんかこう伏線回収じゃなきゃいけない。
そうそうそうそう。
なんかその群像劇ではあるけど、その一人一人のエピソードが連なって、結局最後その誰か一人のエピソードで終わるんかなと思いきや。
そう。
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だんだんその最後の2,3確か2,3回ぐらいで、だんだんその映画の流れに、こう全体に行く流れにこう、短編小説じゃなくて中編小説みたいな感じで、連作みたいな感じで、だんだん流れていって、そしての映画。
そうそうそうそう。
いや本当に。
こう来たか、みたいな。
構成がすごい、本当に。
すごいよね、本当に。
どういう頭してる?
そう、確かに思うね。
思うよね。
なんか人には、人物にはモデルがいるみたいなことを確か、人間観察してっていうようなことをあとがきで書いて出したんだけど、それでもなんか観察する側にもやっぱりさ、その目線がないと見えないことってあんまりにも多いからさ。
そうやね。
やっぱ本当に生まれながらに作家って言ったら、なんかこれまで歩んできた努力とかに失礼かもしれないけど。
はいはいはい。
でもなんか、誰にでもできることではもちろん。
いやー、だと思う。
全くないなと思った。
だと思う、だと思う。
すごいびっくりしたな、確かにこれは。
なんかその、本当に一人一人のエピソードで最後までいっても、すごい素晴らしい小説だったと思うんやけど、最後にそれで全員登場させてくれる、なんか読者サービスじゃないねんけど。
ほんとほんと。
なんかこう、みんなの人生を見たいっていう気持ちが高まってのをちゃんとそれを見せてくれるっていうところで、よくぞなんかこういうふうにまとめてくれたなっていう。
いや、ほんとにほんとに。で、最後に一応エピローグみたいなのもちょっと書かれてて、その救う?なんていうんでしょう?全員死なない?
そうですね。
全員助かるんですよね。
それで助かって、ちゃんちゃんでは一応なくって、その後そのビルの跡地の様子とかも書かれてて、それももう余韻があってすごくいいよね。
なんかこう、事件があったけど、でもみんな助かってよかったね、ハッピーだとちょっと軽くなってしまうよね。
そうなのよ、そうなのよ。それがもう、なんかわずかな人だけが空き地を見るだけであの夜を思い出すことができたとか、なんかそういう、やっぱり余韻のある文章で。
ちょうどいいよね、その余韻具合がね。
そうそうそうそう。確かに誰かにとってはすごく大きな出来事だったけど、多くの人にとってはそうじゃないって、全てのまあことやんか。
それをこんだけたくさんの人を描き出すことによって、こう本当にリアリティを持って胸に迫ってくるっていうか。
しかもその主人公、全員が主人公で全員が主人公じゃない。全員が主人公じゃないけど全員が主人公っていう小説を書きたかったっておっしゃってるけど、それにもまさに通じるところがあって。
誰かにとっての大事件は、みんなにとってのなんてことない、興味すらないことだったりもするっていう、そういうところもその最後の方の文でそれがこう表れてて。
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そうだよね。すごいよね。
素晴らしいですよ。本当に。
私、読む前の印象、のりこと話してて聞いた時に、とりあえずラストがすごいっていうのを言ってたから、それまではラストがすごい畳みかける作品って結構序盤が我慢っていうの。
あるね。あるあるある。
だと思って読み始めたのよ。
いや、そんなことないのよ。最初から素敵なのよ。
だから、それが結構びっくりで、嬉しいもんさ。
なるほどね。
我慢を重ねた末のカタルシスみたいな。
あるあるある。小説作品って結構そうじゃない?
あの、登山みたいな小説あるよね。山頂の景色が素晴らしい、それまでに至るプロセスはつらいけどみたいな。
あるある。あるね。
いや、違うんですよ。だから素晴らしいんですよ。
あの、登山もいいよ。
もちろんもちろん。それにはそれの楽しみがあるねんけど、これの良さは、前編に通して素晴らしい、上に畳み方が素晴らしいっていう。
これはすごいエンタメだし、文学の間口を広げるみたいなことを最後に書いてあって、まさにその入り口として素晴らしい作品だなって思った。
もし、フィフティーピープルを読んでなくて、これを聞いてる方がいらっしゃって、あんまりそんなに本を読まないっていう、もしそういう方がいらっしゃるんやったら、
フィフティーピープルってかなり分厚い本なので、ちょっと一瞬たじろぐかもしれないんですけど、
いっぺんいっぺんが本当に数ページだったりで終わるので、すごく入りやすいんですよ。
だからね、あんまり本読まない人とかでも、これは実はすごく読める本やと思うよね。
いや、私もそう思う。今回ネタバレ回をやるにあたって、私の金銭に触れたところに付箋をね。
すごい量の付箋貼ってるよね、これね。何個あるかな。20個近く付箋が貼られてるんですけど。
10じゃ足らんと。
足らなかったね、これね。
いや、だからなんていうの、それ一つ一つ言おうかなとか思ったけど、無理で。とにかくだから、でもみんなそうだと思うんですよ。
自分の視点から見てそれだけっていうことなので、違うところが違う人にとっては響くところだと思うので、
本当にその短編一つ一つ、一つ一つの物語の中で、やっぱり響く部分がそれぞれきっとあると思うので、
だから全体像を把握するとか、付箋とか言うとちょっと頭つかんかなっていう。
いやー、そんなことないよね。
そうなんですよね。じゃなくて、
私も正直そんなに真面目にって言ったらあれですけど、メモとか取りながら読むタイプではないんで、多分見逃してることめっちゃあるんですけど、
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それでもなんか、ああこの人、あの人やんみたいな。
そうそうそうそう。
だから思わぬところで知り合いに会った楽しみみたいな。
そうなんよね。あるよね。
そういう読み方もできるし、本当に扱われてる各章のテーマもやっぱり共感できたりとか、
すごいいろんな楽しみ方ができるから。
そうやね。で、一応これに共通するのが病院っていうことなんやけど、
その病院の中の看護師とか、医者とか患者とかそれだけじゃない、全然関係ない人とかも結構出てきて。
そうやんね。
それもなんか面白いなっていう。こういう角度から来るんやみたいな。
病院っていうのも、だからそれで立体感が出てるよね、描写に。
病院に立体感が出てるよね。
そうそうそうそう。やっぱり病院って言うと中だけになるやん。
そうそうそう。だから治療するとかさ、それにまつわる悲しみとか、そういうのかなと思ったらそうじゃないみたいなね。
もちろんね、それもあるけどね。
あるけどね。
それも斬新だよね。
斬新、斬新。
なんていうか、ある意味病院ってよく使われるテーマではあるから、
確かに。
それの扱い方の角度っていうのが斬新、本当新しい視点よね。
そうやね。
その50people紹介する回でも言及したんですけど、病院の上やったかな、建物にある看板に載ってる写真のモデルになった人っていうのが主人公になる物語にもあったじゃないですか。
メガネの人ね。
メガネの人ね。
あれもそういう、確かに病院に関わるって確かにそういうのもありなんやとか思って。
あれもすごい翻訳されるにあたって、私たちって韓国そんなにお隣の国やけど知らないだったりするからさ、その視点で描かれたちょっと都会の外れっていうかにある病院なんだよね。
そこに至るまでの道筋の看板のモデルになったメガネの彼女の感じたこととかっていうのもまた深みを与えるよね。
そうなんよね。深みしかないのよ。
だからさらっとというか、入りはすごい簡単に入りやすいけど、多分これ5回読んでも10回読んでも新しい発見があるやろうなって。
50読んで。
50そう。
いいぐらい。
いいぐらい。50読んでももしかしたら読みきれないぐらい濃さがある実は本だと思うんですよね。
本当に本当に。だし、また何年後かに読んだらたぶん印象違うやろうなって。
あーそうやね。
その、描かれてるトピックのさ、今日に対する自分の関心っていうのが時々の状況で変わっていくやんか。
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だから、こんなの読み飛ばしてたんやみたいのが絶対また将来読んだら出てくるんやろうなって。
そのバリエーションがすごい豊富やから、その時の自分の状況とかによって全然刺さる部分が変わってくるんやろうなと思って。
本当にそう思う。
だってさ、パワハラの人にしてもさ、最初は何やこいつほんまもうチャッチやっちゃなみたいな感じやけど。
思った思った。
最後の方というか、また後で出てきた時にさ、ちょっとその人の悲哀みたいな。
あーそうそうそう、描かれてるんよね。
そう。ってなると確かに、なんか現実世界でも、そういう風に自分が受ける側やったら、そこまで思い足らなかったりするようなことも、
まあだからってパワハラいいよとかじゃ全然ないんですけど。
もちろんもちろん。
なんかその全ての人物に深み深みっていうか、それまで歩んできた歴史とか、いろんな経験があるんやなっていう当たり前のことを思いを馳せたりするよね。
なんか真の悪者みたいなが出てこなくて、悲しい話とかちょっとまあそのパワハラの話とか、悪いことをしてる話とかも出てくるんやけど、
でもなんかやっぱそうじゃない部分を見せてくれることによって、やっぱりそのこの著者がその人間に対しての愛情を持ってるんだなっていうことがすごいわかって、
なんか読んでいてこう辛い話もあるけど、どこかこう絶望しないで安心して読める部分があるというか。
いやーいい本を教えてもらったわ。
どうでしたかねみなさんは。もしあの50peopleこの機会に読まれてよかったなとか感想あったらぜひぜひ教えてほしいですね。
ねーやっぱり10人トイロの50人50色の感想があると思う。
なんかどこが刺さったかとか聞きたいね。どの人が良かったかとかね。
そう私ちょっとその付箋が多すぎて誰ってちょっと今言うの難しいんですけど。
色とりどりの付箋が貼られててね。
色意味ないんやけどね。
あそうなんや。
ほらズボラやからさ。
ぺぺぺってこう。
ぺぺぺって手元にあったやつ。
でも私は私はって言うんかいって感じ。
言うんか。機構ではないか。
やっぱりその付箋画っていうのを最初に強く思いすぎてたっていうのがあって、
一番最初のソンスジョンさんがやっぱり一番印象に残ってるし衝撃的に面白かったかな最初から。
どんな話あったっけ。
これはスジョンのお母さんが末期眼を患っててっていう。
天井仰ぎ見る若い石とかが出てくる。
そうそうそうそうその気まずい感じで。
スジョンはもう結婚が決まってたんだけどその結婚式をお母さんの元気なうちに体が動くうちに前倒しにして。
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でも結局そのお母さんのためお母さんのためって全部なっちゃって。
これは私の結婚式であってお母さんのお葬式だねって言うっていう。
結婚式はまたこの章じゃなくて後の章で出てくるんですけど。
なんかそれの母とこのなんていうの絶妙な関係性がすごいなんていうか胸に迫ってきて。
お母さんがたくましいよねまた。
そうそうそうお母さんがもう時間がないよって言われた後にもう病院を出るや否や式場に電話して自分の命を人質みたいにして。
もう自分の思うように進めていくっていうのに主役のはずのそのスジョン娘はもう嵐に巻き込まれるように。
ある意味巻き込まれてるし置いてきぼりくらってる感じ。
本当にお母さんが主役になっていくっていう物語の感じとかこういうリアリティを感じて。
だから物語の導入として本当になんか素晴らしいよね。
これで引き込まれるって言うのでね。
引き込まれてびっくりしちゃったよ。
そうそう。
登山のままさちょっと。
いやいやいやいやもう最初から景色見せてくれますから。
そうびっくりしたよほんとまだ駐車場やと思ってたらさ。
15名に最初から来てるみたいなね。
着いたじゃんみたいな。
そうそうそうそうなんですよねもうほんと読んでほしい。
ほら最初から伏線ついてるやろ。
ほんまや。
なんかそのそうそう最後の畳み方が素晴らしいよっていう話を聞いた上で読んでもなおほんまやって思えると思うんだよな。
なんかそれをさ言ってしまうこともさある意味でさその感動を奪いかねないやんか。
その全くまっさらな状態で読むより。
そうそうそうそう。
だけどこの本に関しては最初からピークやしそのピークがずっと続くし最後の畳み方も素晴らしいし期待は絶対裏切らない本だなって。
あとその翻訳めっちゃいいね。
翻訳いいでしょ。
翻訳。
そうなんですよ。
驚いたほんと。
そうなんですよ。
上回り豊かにこれこんなんできる韓国語ってそういう言語なんてむしろちょっと思うぐらい。
日本語ってやっぱりもともとの神話性が高いんかなとかなんかいろいろ考えちゃったほんとに上手すぎて。
でもなんかこのやっぱりこの役者さんの妙じゃないかなと思うけどな。
すごい良かったじゃん。
良かったじゃん。
言語化が。
良かったじゃんとしか言いようがないねんけどほんとに。
だって翻訳について私はその知識があるわけではないですけどただその文章を直訳すればいいってもんじゃもちろんないわけで。
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どういうふうに読みやすくでも著者の世界観を崩さずでも日本の文化にもちゃんとこう合致できるようにできるかだけど韓国の文化にもちゃんと合致できるかっていうすごいハイレベルなことを求められてる。
ほんとにほんとになんかさ私すごい言語に興味があるからさ。
アラビア語勉強するぐらいかな。
そうそうそう。
でもまあまあそれはちょっと置いといて。
またちょっと違う本なんですけどまたこれも前昔の回で紹介した引きこもり。
千葉県からほとんど出たことのない引きこもりの俺がルーマニア語の小説家になった話かな。
の中であって翻訳ってそうだよなって思ったエピソードがあって。
おしもゆっていう芥川賞かな。
なんかねどっちか芥川だった気がするけど。
か直樹賞か取った。
芥川だった気がする。
私も読んでないんですけどそれっておしってアイドル。自分が推してるアイドルが炎上するっていう話らしいんですけど。
それをルーマニア語に訳すときにどうするかっていう話で。
おしってさ日本の文化やんか。
最近出てきた言葉やしね比較的ね。
っていうのをなんかそのルーマニア人の友達とすごい議論したみたいな話があって。
それでそのルーマニア語ってあんまり苦闘点つかないんだってカンマとか。
でもこれはおしもゆのリズム。
日本での語感を伝えるために絶対カンマは必要だろうっていう話。
でももゆっていうのはちょっとここっぽいやん。
だからその感じを伝えるためにただの燃えるみたいな単語やったらあかんよね。
でも炎上の意味も持ってないあかんとか。
そこのリアリティのある翻訳の。
翻訳する人が考えるべきことやるべきことみたいのがすごい生々しくというか書かれてて。
言語化できないけどそういう大変さって読む側。
私も仕事で翻訳英語をしたりするんだけど感じてたけどそこのにさらに文学的な要素が加わった時の難しさっていうのをすごい描かれてて。
それはすごい面白いトピックだった一つ。
しかもそのおしっていう概念自体をまず日本にいない状態で理解するのが難しいし。
しかもそのおしっていう言葉って推薦するっていうもともと意味やけど、
でも自分自身がすごく好きっていう意味やんか。
だから推薦っていう意味じゃ実はないやんか。
その辺のねじれがあるその言葉やからそれをどういうふうにルーマニア語で表現するのか。
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そういうことのほんまに連続をしていってかつ美しい読んでいて詰まりもないし余韻もある文章に仕上げるっていうのをどうしてできたんやろうって。
本当にね。だからね本当に翻訳者と著者さんの奇跡の一冊だと思うんですよね。
本当にそう思いました。
そうなんですよ。
何回もしつこいけどもし読んでない人でしつこい。
翻訳部、海外文学がちょっとハードル高いなって思ってる人がもしいたらぜひ読んでほしい。
すごい読みやすいし素晴らしいので。
という感じで今回はもう1回全部にわたって50ピープルのネタバレ回をお送りしました。
いやいいねこれ。
ね。
またやりたい。
またやりたいね。
課題図書を何か、課題図書って言うと押し付けががましいので、おすすめ本を紹介して。
またこういう取り組みも皆さんどう思われましたか。ご感想なんていただけると嬉しいです。
はい嬉しいです。
それでは来週も楽しみに聞いていただけると幸いです。
良い読書体験を。
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