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かえるの王様 前編
2024-07-13 15:51

かえるの王様 前編

094 240713 グリム兄弟 かえるの王様 前編 朗読:本田奈也花
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おしゃべり本棚 この時間は福岡のRKB毎日放送のアナウンサーによる朗読をお送りします。
かえるの王様 グリム兄弟
前編 昔々
誰のどんな望みでも思うようにかなった時のことでございます。 あるところに一人の王様がありました。
その王様には美しいお姫様がたくさんありました。 その中でも一番下のお姫様は
それはそれは美しい方で、 世の中のことは何でも見て知っていらっしゃるお日様でさえ
毎日照らしてみて、そのたんびにびっくりなさるほどでした。 さて、
この王様のお城の近くに こんもり深く茂った森があって、
その森の中に一本ある古い菩提樹の木の下に 綺麗な泉がこんこん吹き出していました。
暑い夏の日盛りにお姫様は よくその森へ出かけて行って、
泉のそばに腰をおろして休みました。 そして
退屈すると金のまりを出して、 それを高く投げては
手で受け取ったりして、それを 何より面白い遊びにしていました。
ある日、 お姫様はこの森に来て、
いつものように好きなまり投げをして遊んでいるうち、 つい
まりが手からそれて落ちて、 泉の中へコロコロ
転げ込んでしまいました。 お姫様はびっくりして
そのまりの行方を眺めていましたが、
まりは水の中に沈んだままわからなくなってしまいました。 泉はとても深くて、
03:09
覗いても覗いても、 そこは見えません。
お姫様は悲しくなって泣き出しました。 するうちに
だんだん大きな声になって、 音を鳴き続けるうち、
自分で自分をどうしていいかわからなくなってしまいました。 お姫様がそんなふうに泣き悲しんでいますと、
どこからか、 こうお姫様に呼びかける声がしました。
お姫様、どうなすったの?お姫様。 そんなに泣くと、石だっておかわいそうだと泣きますよ。
おや? と思って、お姫様は声のする方を見回しました。
そこに、 一匹のカエルが
ぶよぶよふくれて、 いやらしい頭を水の中から突き出して、
こちらを見ていました。 ああ、水の中のぬるぬるぴっちゃりさん。
お前だったの。 今何か言ったのは。
とお姫様は涙をふきながら言いました。 私の泣いているのはね、
金のマリを泉の中に落としてしまったからよ。 もう泣かないでいらっしゃい。
私がいいようにしてあげますからね。 じゃあ、マリを見つけてくれるっていうの?
ええ、見つけてあげましょう。 でも、マリを見つけてきてあげたら、
何をお礼にくださいますか? 可愛いカエルさん。
とお姫様は言いました。 お前の欲しいものなら何でもあげてよ。
私の着ている着物でも、光る真珠でも、 綺麗な宝石でも、それから金の冠でも。
いいえ、私はそんなものが欲しくはないのです。 けれどもしかあなたが私を可愛がってくだすって、
私をいつもお友達にして、 あなたのテーブルの脇に座らせてくだすって、
06:04
あなたの金のお皿から何でも食べて、 あなたの小さいお酒好きでお酒を飲ませていただいて、
夜になったら、あなたの可愛らしい男のそばで 眠ってよいとおっしゃるなら、
私は水の中から金のマリを見つけてきてあげましょう。 とカエルは言いました。
ええ、いいわいいわ。 金のマリを取ってきてくれさえすれば、
お前の言う通り何でも約束してあげるわ、 とお姫様は答えました。
そう言いながら心の中では、 カエルのくせに人間の仲間入りしようなんて、
本当にずうずうしいお馬鹿さんだわ、 と思っていました。
カエルは、でも約束の通り水の中に潜っていきました。 しばらくするとちゃんと金のマリを口にくわえて、
ぴょこんと浮かび上がってきました。 そして、
さあ、拾ってきましたよ、そう言って草の中にマリを置きました。 ところが、お姫様はそのマリをつかむなり、
ありがとうとも言わず飛んで帰っていきました。
カエルは大声をあげて、 待ってください、待ってくださいと言いました。
私も一緒に連れてって、私はそんなに賭けられない。 けれどカエルが、
後ろでいくらギャーギャー大きな声でわめいたって、 何の足しにもなりません。
お姫様はてんで、そんなものは耳にも入らないのか、 とっととうちの方へ駆け出して行ってしまって、
カエルのことなんかきれいに忘れていました。 カエルは仕方がないので、
すごすご元の泉の中へ潜っていきました。 そのあくる日のことでした。
お姫様が王様や残らずの御家来襲と一緒に、 食事のテーブルに向かって、
09:06
金のお皿でごちそうを食べていますと、 外で誰かが、
ピッチャリ、ピッチャリ、 大理石の階段を上がってくる音がしました。
そして上まで上がってしまうと、 戸をトントン叩いて、
「王様のお姫様、一番下のお娘を、 どうぞこの戸を開けてください。」
という声がしました。 お姫様は立ち上がって行って、
誰かしら見ようと思って戸を開けますと、 そこに、
昨日のカエルが、ペッチャリ座っていました。 お姫様はぎょっとして、
バタンと戸を閉めるなり、 知らん顔で席に戻りました。
でも心配で心配でたまりません。 お姫様の胸をドキドキさせているのを、
王様はちゃんと見ておいでで、 「ひいさん、何をびくびくしておいでだい。
戸の外に大乳童の鬼が来て、 お前をさらって行こうとでもしてるのかい。」
と尋ねました。 あら、違うの。」
とお姫様は答えました。 大乳童の鬼なんかじゃないわ。
でも、きみの悪いカエルが来て、 そのカエルがお前にどうしようというのだね。
「あの、お父様、それはこういうわけなのよ。
あたし、きのういつもの森の泉のところで 遊んでいましたらね、
金のマリが水の中にころげ落ちました。
それで、あたしが泣いているとカエルが出てきて、 マリをとってくれましたの。
それから、カエルがしつっこく頼むもんだから、
じゃあ、お友達にしてあげるって、 あたしカエルに約束してしまいました。
まさか、カエルが水の中からのこのこやってこようとは 思わなかったんですもの。
それがあの通りやってきて、 中へ入れてくれって言うんですもの。
その時、また廊下の音をトントン叩く音がしました。
そうして、大きな声で呼びました。
12:30
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