1. 羊と繋がるラジオ🌱🐑
  2. 大成功の裏で「継続は不可能」..
2025-10-30 15:29

大成功の裏で「継続は不可能」?羊飼いが挑む、文化を1万年続けるための光と影


---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/6349f1d50cee2a08cae9da11

サマリー

今回のエピソードでは、愛知県の羊飼いである丸岡さんが主催する「羊から始まる糸物語」イベントの成功と、それに伴う継続の難しさが掘り下げられます。成功しているように見えるこのイベントには、運営の負荷やメンバーの負担といった深刻な問題が存在し、文化の継続を目指す丸岡さんの強い意志と葛藤が浮き彫りになります。彼が文化を持続可能に育てるための挑戦と、その責任に伴う困難が描かれています。その中で、成功の影に隠れた継続の課題や、彼の独特な哲学、オープンな経営姿勢が際立っています。

イベントの成功と課題
こんにちは。今回の深堀編ようこそ。今日はですね、愛知県で活動されているある羊飼いの方、まるおかさんの活動記録、これをちょっと見ていきたいなと思っています。
羊と人との繋がり、これをテーマに活動されている方ですね。手元にある資料は壁が関わっている
羊から始まる糸物語っていうイベント、これ星が丘テラスでやってるやつですね。その初日を終えた直後の、かなり率直な思いが書かれた記録なんです。
聞けばこのイベント自体はすごく盛り上がったそうじゃないですか? そうみたいですね。記録を読むと売り上げももしかしたら過去最高かもしれないっていうくらいのかなりの盛況ぶりだったようです。
ただですね、その花々しい成功のすぐ隣で、このイベント今回で最後になるかもしれないっていう、かなり深刻な課題も同時に持ち上がっていると。
そうなんですか?成功してるのに。 そうなんです。ですから今回の探求はまさにこの成功の光と影と言いますか、
そして続けることへの強い情熱とその現実の壁、この葛藤を深く見ていくことになりそうですね。
なるほど。まずそのイベント初日の様子、記録からすごく熱気が伝わってくるんですよね。
ファンの方々が朝早くから並んで、思惑の系統を手に入れて、満足そうな顔で帰っていくみたいな。
丸岡さん自身もその人々が羊とか、あるいは作り手さんとつながっていく様子を見て、本当に嬉しかったって。
ご自身も何か欲しかったものをゲットして、ホクホク顔だったなんていう、ちょっと微笑ましい記述もあったりして。
それは素晴らしい光景ですよね。単なる物の売り買いじゃないっていう、その価値がそこにある証拠だと思います。
特に羊飼いの顔が見えるとか、作家さんと直接話せるっていう体験、これ現代ではすごく強い魅力がありますよね。
確かにそうですね。
これが3回目、4回目と続いているわけですから、コミュニティがちゃんと育って、より深い繋がりが生まれている。
これは彼らが目指してきたことの一つ到達点と言ってもいいんじゃないでしょうか。
まさに良い循環が生まれている感じがしますよね。
ええ。
でもそこでやっぱり引っかかるのが、冒頭の今回で最後かもしれないっていう。
そうなんです。
これだけ成功してるのに、なんでそんな話に。
そこが今回の確信部分ですね。
はい。
実は丸岡さんご自身は、このイベントのいわゆる主催者ではないんですよ。
そうなんですか。
ええ。
彼はあくまで羊を提供したりして、イベントをサポートするっていう立場。
サポート役。
そうです。
企画とか運営の大部分は、参加している作家さんたちが担っているということなんですね。
なるほど。作家さんたちが主体なんですね。
その通りです。
この作家さんたちのグループが、羊界のイトって呼ばれてるんですが、ちょっと補足すると、この名前も元々は特定のグループ名っていうよりは、
顔の見える羊の毛を使ったイトですよっていうことを示す、なんていうか、ブランドとか品質表示みたいな、もっとオープンなものとして始まったそうなんですよ。
へえ、そうだったんですね。
ええ。それが活動を続けるうちに、結果的に今のメンバーが集まる特定の作家グループっていう形になっていったと。
なるほど、なるほど。
で、問題は、この羊界のイトのメンバーである作家さんたちが、ご自身の創作活動もありますよね。
はい、もちろんです。
それに加えて、イベントの企画から会場との交渉、宣伝、当日の運営、こういったものすごく多岐にわたるタスクをボランティアベースでやってるわけです。
うわあ、それは大変そうだ。
ええ。毎年代表者を決めて運営に当たってきたそうなんですけど。
その負担がもうちょっと限界に来ているということですかね。
おっしゃる通りです。記録にも、その代表になった方の負担はまあ相当なものだったと。
はい、うーん。
本業が別にある方もいるし、家庭の事情とかいろいろありますからね、皆さん。
そうですよね。
これは想像以上に大変だと思いますよ。
丸岡さん自身も、それは大変ですよねって、その苦労をすごく理解してるんです。
はい。
結果として、じゃあ来年の代表は誰がやるのってなった時に、もう誰も手を挙げられないと。
ああ、そういう状況ですか。
そういう状況になってしまって、継続が難しいかもしれないっていう話につながってるんですね。
なるほどなあ、これなんか地域活動とかNPOとか、そういうところでも聞く話と似てますね。
まさに本当に根深い問題だと思います。
成功して規模が大きくなるほど、運営の負荷が増えて、最初の情熱だけじゃ支えきれなくなるっていうジレンマですよね。
文化の継続への挑戦
成功の裏にあるかなり切実な問題なんですね。
ええ。
で、そんな厳しい状況を受けて、丸岡さんの言葉にすごく強い決意が現れてくる。
続けないという選択肢は私の中にないと、これはかなり強い言葉ですよね。
非常に力強いですよね。
彼にとってこの活動っていうのは単に1回のイベントを成功させるのがゴールじゃないと、むしろいかに続けるかっていうこと自体が活動の目的であり核なんだっていう。
そこが単なるイベント屋さんとは違う彼の思想の根幹なのかなと思いますね。
昔ながらの暮らしをただ懐かしむんじゃなくて、今の時代にあった人と羊の関わり方、それを模索して、それを文化としてどう根付かせて続けていくか。
1回のお祭りで終わらせたくないっていう強い意思を感じますね。
その通りだと思います。
続けることへのこのこだわり、単なる維持とかじゃなくてですね。
失われつつあるかもしれないその人間と自然とか生産者と消費者のつながりみたいなものを現代社会の中で持続可能な形で再構築しようっていう明確なビジョンに基づいているんだと思います。
なるほど。
ただこの強い意思とさっき見た運営の現実、ここにはやっぱり大きなギャップがあるわけですよね。
そうですよね。
あなたならこの状況をどう考えますか。理想と現実の持続可能性どう両立させるか。難しい問いですけど。
いやー本当に難しいですね。
でも彼はただ続けたいって願ってるだけじゃなくて、具体的にどうするかっていうのを模索し始めてる。
そこに本気度感じますよね。
そうですね。
まず彼自身が運営にもっと深く関わるという選択肢ですね。
これまではサポート役に徹してきたわけですけど、この状況を何とかするには自分がもっと前に出る必要があるかもしれないと。
個人として関わるのか、あるいは所属している愛知幕場という組織として関わるのか、その辺の形はまだ模索中みたいですけどね。
それは大きな変化ですね。サポートから運営の責任を負う側へ役割を変える覚悟みたいな。
そうです。さらに踏み込んでもう一つの可能性として挙げてるのが、羊飼いの意図というその作家グループ自体の在り方を見直すというアイディア。
グループの在り方を。
ええ、これがまた非常に興味深いんですよ。
具体的にはどういう?
今の羊飼いの意図のメンバーを一期生として一旦区切りをつけると。
一期生。
ええ。
で、来年以降は二期生として続けることを前提とした新しい枠組み、新しいメンバー構成で再スタートするっていう構想なんです。
なるほど。一期生、二期生って形でリセットして再構築する。これはかなり大胆な発想ですね。
そうですね。現状維持が難しいなら形を変えてでも続ける道を探るっていう。
まさにその現状維持バイアスにとらわれずに目的達成のために構造自体を変えることも嫌わないぞっていう姿勢ですよね。
ええ。
彼、記録の中で一回その辺なんかこうてこ入れというかね続ける方法ってどんな形かなっていうのをちょっと模索していきたいって語ってるんですよ。
なるほど。
ここには変化を恐れるんじゃなくて、むしろ変化を積極的に使っていこうっていう戦略性も感じますよね。
その変化っていうのがなんか彼の哲学の根っこにあるような感じがしますね。
多分私のやってるこの活動って変わっていくが前提なんですよとも言ってますし。
ええ。まさにそうだと思います。羊っていう生き物自体常に変化してますよね。生まれて育って毛を提供してやがては死んでいく。
はい。
関わる人間だってライフステージとか環境はどんどん変わっていくわけじゃないですか。
そうですね。
だから活動の形も固定しないでその時々の状況に合わせて柔軟に変化していくべきなんだとそういう考え方ですね。
無理に続けるのは絶対にやりたくないっていう言葉もすごく印象的でした。
ありましたね。例えば受験とか子育てとかで忙しい時期に無理に参加を共有のは本人も辛いだろうし、そんな気持ちで作ったものをお客さんに届けたいわけじゃないと。
参加者が自分の状況に合わせて関わり方を選べるようなもっと出入りが自由で柔軟なプラットフォームとしての羊飼いの意図が理想なのかななんて思いましたね。
それはさっき触れた羊飼いの意図のもともとのコンセプト。
ああはい。
つまり特定の固定されたグループじゃなくて、よりオープンな目印とかブランドみたいなあり方に回帰するっていうことなのかもしれないですね。
なるほど。
彼が誰かのものっていうわけではなくて、ここから先1万年さらに続いていくようなそういう形を作るための目印というか、みんなが目指す場所って語ってるのはまさにそういう固定的じゃない流動的で持続可能なシステムのイメージなんでしょうね。
1万年。すごい壮大なビジョンですね。
それでこの方の考え方で私が個人的にうわーって思ったのが、その驚くほどのオープンさなんですよ。
オープンさですか?
はい。独占する気持ちが1ミリもないってはっきり言い切ってるところ。
ああ。
文化を育てる挑戦
自分だけのものっていう気持ちは1ミリもなくてね。だから私も全然何も隠さないじゃないですか。どんどん真似してって。
ほう。
普通これだけ時間とか労力かけて作り上げてきた活動だったら、そのノウハウとかブランドをある程度囲い込みたいとか、ビジネスとして有利に進めたいとか考えちゃうんじゃないかなって思うんですけど。
確かに一般的なビジネスの感覚からするとちょっと変わって聞こえるかもしれないですね。
ですよね。
でも彼の視点はそこにはないみたいですね。他の地域で羊を飼っている人が同じようなイベントとか糸作りを始めたいって相談に来たら、私はすべて差し出すからと。
へーすごい。
自分の知識とか経験を惜しみなく共有して、むしろ日本全国あるいは世界中で同じような顔の見える羊とのつながりが生まれることを心から望んでいる、そういう感じですよね。
みんなで楽しめる環境が整うのがスタートラインで、マネタイズを考えるのはそのずっと先の話だとまで言ってる。
うんうん。
これはもう単なるビジネスとかじゃなくて、本気で文化を作って育てようとしてる人の言葉だなーって感じましたね。
短期的な利益じゃなくて、ムーブメント全体の豊かさを目指してるっていうか。
これはなんか共有地の思想みたいなものに近いのかもしれないですね。
共有地?
ええ。知識とか成功体験を独り占めしないで、オープンにすることで結果的により大きな価値とか豊かさがコミュニティ全体に生まれるっていう考え方。
なるほど。
もちろんこのラジカルなまでのオープンさが現実的にどういう課題を生むかもしれませんが、例えば品質管理とかブランドイメージの維持とか、そういう側面も考える必要はあるかもしれませんけど。
はい。
でも彼の根底にあるのは競争じゃなくて競争、独占じゃなくて共有、そういう非常に力強い哲学ですよね。
本当にそうですね。ただ、そんな大きな理想とか哲学を語る一方で、この記録の最後の方にはすごく生々しい現実のタスクが山積みになっている様子も描かれていて。
ええ、ありましたね。この記録を撮ってるまさにその時も翌日にはヤギを引き取りに行かなきゃいけない。
ヤギもいるんですね。
みたいですね。週末のイベントに向けて会場の草刈りをしないといけないとか。
ああ、草刈り。
しかも設営期間の天気予報は雨だと。もし雨で準備ができなかったらこれね死ぬんですよなんてかなり切迫した言葉も出てきます。
死ぬんですよって笑い事じゃないくらい大変なんでしょうけど、壮大なビジョンと目の前のかなり泥臭い作業とのギャップがすごいですね。
ええ、ひしひしと伝わってきますよね。人でも明らかに足りてないようで。
うん。
木曜日金曜日あたり、もし時間がある人がいたらちょっと手伝いに来てほしいなって率直に助けを求める声も記録されてるんですよ。
あ、そうなんですね。この飾らない感じも彼の活動のリアルな異面なんでしょうね。
そうですね。理想を語るだけじゃなくてその実現に伴う困難とか日々の地道な作業、そして時には弱音とも取れぬような言葉も包み隠さず共有している。
うん。
この正直さがまた人々を惹きつける魅力の一つなのかもしれないですね。
確かに。
そしてこの日常の奮闘ぶりを知ると、彼がなぜ続けるための仕組みとか変化にあれほどこだわるのか、その切実さがより深く理解できる気がします。
さて今回はですね、羊飼いの丸岡さんの活動記録を通して、一見大成功に見えるイベントの裏に存在していた継続という大きな課題、
そしてそれに対する彼の揺るぎない意思と、変化を恐れない柔軟な発想、さらには驚くようなオープンさを見てきました。
ええ、成功体験に暗中するんじゃなくて、むしろ成功したからこそ見えてきた構造的な問題に正面から向き合っている。
はい。
そして続けることへの強い情熱を原動力にして、既存の形にこだわらず変化を受け入れて、さらにはその知見を独占せずに共有することで、より大きな豊かさを目指そうとしている。
成功の背後の課題
非常にこう、資産に富んだケーススタディーだったんじゃないかと思いますね。
イベントは大成功、でも今のままでは続けられないなもしれない。
この状況ってあなた自身の活動とか、あるいは周りのプロジェクトに置き換えてみるとどうでしょうかね。
うーん、情熱を注いで始めたことが多くの人に支持されて軌道に乗ってきた。
それは素晴らしいことなんですけど、同時にその成長が新たな負担とか課題を生むことも少なくないですよね。
そうですね。
続けるためには最初の情熱だけじゃなくて、変化に対応していく戦略とか、時には勇気ある決断、そして周りを巻き込んでいく力みたいなものも必要になってくるのかもしれないですね。
固定せず変化し続けることで持続可能になる。
丸岡さんのこの考え方、そして目先の利益よりももっと長期的な文化の醸成を優先する姿勢。
これはもしかしたらあなたの仕事や学び、あるいはコミュニティとの関わり方において何か新しい視点を与えてくれるかもしれないなぁなんて思いました。
今回の探究はここまでです。
この羊飼いの物語があなたの思考に少しでも響くものがあれば嬉しいです。
それではまた次回。
15:29

コメント

スクロール