00:00
ひとりごとカイギ、はじまります。
マーケティングって聞くと、ちょっと胡散臭いなって思いません? わずらせましょう。認知をとりましょう。インプレッションを稼ぎましょう。
こういう言葉を聞くと、なんかマーケティングを仕事にしている僕としても、なんかもやっとするんですよね。
今日はこの、胡散臭さの正体をちょっと考えてみます。
ひとりごとカイギ、この番組は、日常の中のちょっとした違和感を、僕の視点で深掘りしていく番組です。
作業のお供に、家事をしながら10分だけお付き合いください。
先日ですね、ある人に、お仕事何されてるんですか?って聞かれたんですよ。
マーケティングの支援をしてますって答えたら、
あー、SNSとか広告とかですか?わずらせる系って。
別に間違ってはいないんですけど、なんかこう、全然違うこのもやっとした感覚があって、これが今回のきっかけです。
で、そのもやもやを抱えたまま調べていたら、面白い調査を見つけました。
ポーンという会社が、マーケティングの仕事をしている400人に、マーケティングに対する意識調査を行ったんですけど、
これが結構衝撃的で、マーケティングの仕事をしている人、つまり業界の中の人ですよ。
その人たちも、とりあえずわずらせましょうって言われたら、
うさんくさいよりが55%、半分以上、認知をとりましょうは34%、インプレッションを増やしましょうも34%、
外部のコンサルに対して不安に思うこととしては、
費用が高いが37.5%、自分たちの組織を理解してくれないが27%、短期の数字ばかり追うが25%。
それで面白いのはここからで、まずは現場を見学させてくださいとか、一緒に考えましょうっていう言葉にはこのまましよりの反応が多い。
ってことは、うさんくさいのはマーケティングそのものじゃなくて、特定の言葉遣いだったりとか、姿勢に対してうさんくさいって感じてることなんですよね。
でも僕がもやもやするのはもうちょっと別のところにあって、
これさっきの調査はマーケティングを仕事にしている人に対する調査なんですけど、
うさんくさいと感じている人の大半はマーケティングの仕事をしている人ではなくて何も知らない人じゃないかって思っています。
マーケティングに携わっていない人は本質を知らないから自分の意見がない。自分の意見がないから周りの空気に流される。
世間一般の意見がなんとなく自分の意見になる。
だからうさんくさいっていう評価自体が実は知らないの裏返しなんじゃないかって思うんですよ。
ちょっとここで皆さんにも考えてみてほしいんですけど、マーケティングって聞いて何を思い浮かべますか?
SNS?広告?バズ?それ本当にマーケティングの全体像でしょうか?
03:05
じゃあマーケティングの全体像って一体何なのか?そこにこのうさんくささを生み出している構造がある気がするんです。
まず一番わかりやすい話から。
なぜうさんくさいって言われるのか。
一つは単純に悪質な業者がいるからですよね。
誰でも簡単に月100万円みたいな高額スクールとか必ず成功しますみたいな誤題広告とかセルスマーケティング。
やっぱりああいうのが目立つからマーケティング全体がうさんくさく見えてしまう。
もう一つは横文字の乱用。ペルソナ、パネル、CPAとか。
こういう言葉って業界の中にいる人同士なら通じるんですけど、プロから見たら完全に記号なんですよね。中身が伝わらない。
あとはSNSの構造の問題。
簡単に稼げる系の情報ってバズりやすいんですよ。
だからそういう情報ばかりが拡散されてマーケティングとマルチ商法のイメージが重なっちゃう。
つまり目立つのは悪いプレイヤーばかり。地道に価値を届けている人の声は届きにくい構造になっている。これが表面的な原因です。
でもね、もっと根深い問題があると思っていて、それは業界の内側にある歪みなんですよ。
多くのマーケターやコンサルって自分ができることしか提案しないです。
SNSが得意な人はSNSやりましょうって言うし、広告が得意な人は広告出しましょうって言う。
でも本来マーケティングの手段ってその人の目的とか課題によって変わるはずですよね。
なのに手段が合理になってしまっている。で、現場を見ない、組織を理解しない、寄り添わない。
どうやるかばかりで、なぜやるのかがない。だから成果が出ない。成果が出ないからやっぱりマーケティングってうさんくさいよねって評価が強化される。これが悪循環なんです。
ちょっと考えてみてほしいんですけど、もし自分がマーケティングの相談を受けたら最初に何を聞きますか?
何をやるか、じゃなくてなぜそれをやるのかから始まりますよね。
でも今の業界ではそのなぜがすっ飛ばされていることが多い。
ここまで聞いてもしかしたら思い当たる人もいるかもしれません。
SNSやった方がいいですよ。広告を出しましょう。
言われた通りにやってみたけど何か踏み落ちない。成果も出ない。
もし今そんな状態にある方がいたら、それはあなたが悪いんじゃなくて構造が歪んでるんです。
じゃあマーケティングの本質って何なのか。僕なりの定義を言います。
マーケティングとは選ばれる必然を作ること。
テクニックでも集客術でもないお客さんにあなたを選ぶ理由を作ること。
その仕組みを設計すること。
その選ばれる必然の究極形が何かっていうとブランドなんですよ。
06:02
ブランドって何かというと消費者の頭の中にある企業や商品に対する共通認識。
いわば共同幻想です。
この会社といえば〇〇とか、このサービスといえば〇〇。
そういうみんなの頭の中に共通してあるイメージ。それがブランド。
そうするとちょっと面白いことが見えてくるんですけど、
売上って結局ブランドの評価なんですよ。
売上が上がらないのはテクニックが足りないからじゃない。
お客さんの頭の中に選ぶ理由が作れてないから。
で、それを実現するために必要なのが戦略。
戦略っていうのは目的を達成するために課題を設定して、
リソースを何に集中するか決めること。
SNSをやるかやらないか、広告を出すか出さないかは戦略の後の話なんですよ。
ここまで聞いて、この人マーケティングを売りたいんでしょって思った方がいたらちょっと待ってください。
僕は別にマーケティングはうさんくさくないと主張したいわけでも、売りたいわけでもないんです。
今、あなたの事業にマーケティングが必要なくて勝手に売れているならそれでいい。本当にそう思っています。
でも、時代の流れによってニーズは変わっていくじゃないですか。
お客さんが求めるものも変わっていく。その変化に合わせて自分も変わっていく必要がある。
それでその時代の変化を感じ取る観察や知覚自体がもうマーケティングの一部なんですよ。
マーケティング的な思考ってビジネスだけの話じゃない。
人間関係でもキャリアでも日常のあらゆる意思決定で使える。だから僕は思うんです。
マーケティングは手法じゃなくて工具。考えるための道具。誰もが使える人生の工具なんじゃないかって。
だからまずこう考えてみてほしいんです。
自分のお客さんはなぜ自分を選んでくれているんだろう。この問いを今日一日だけでも頭の片隅に置いてみてください。
それだけで多分見え方がちょっと変わります。
さて最後に一冊だけ本を紹介させてください。
工具という本なんですけど、さっき使った工具って言葉、実はこの本から借りてるんですよ。
考えるってそもそも道具がないとできないことなんだって気づかされたんです。
マーケティングも同じで、僕自身最初は不散臭いなって思っていたものが学んでいくうちに実は自分が世界を見るためのレンズだったんだって気づいた。
不散臭いと思って避けていたものが実は自分の考え方を広げる道具だったとしたら、それってちょっともったいなくないですか。
今回も聞いてくださってありがとうございます。
あなたの日常の中にもきっとまだ気づいていない違和感があるはずです。
感想やリクエストは、ハッシュタグひとりごと会議で教えてください。
それでは今日も良い一日を。