今回も面白い映画を2つご紹介したいと思いますので、最後までゆっくりと聞いてくださいね。 さて1本目の映画です。1本目がジョナサン・2つの顔の男ですね。こちらは2019年アメリカの映画です。
監督がブルー・オリバー、出演がアンセル・エルゴート、スキー・ウォーターハウス、パトリシア・クラークソンが出ております。
この映画ですね、ある動画でオススメされていたので見てみたんですが、とても切ない映画でした。
ストーリーなんですが、内向的なジョナサンと自由奔放なジョンという2つの性格を持つ1人の男性がいたんですね。
脳にタイマーを埋め込み、2人の性格が12時間ずつで切り替わるように設定していたんですが、2人は毎日その日に体験したことをビデオテープに録画してお互いの行動を共有し合っていました。
2人は嘘をつかない、恋人を作らないなどのルールを決めて、それを守って共有していました。
しかしある時、ジョンはある女性と出会いました。そしてそれが2人の関係を崩すきっかけとなっていったんですね。
さてジョナサンとジョンの関係はどうなっていくんだろうか…という映画です。
最初この映画を見た時ですね、二重人格だと思っていなくて、実際に生まれるはずだった弟の魂が1人の体に入り込んでいるんだと思っていたんですが、見ていて途中で二重人格ものの映画だとわかりました。
2人とも全く違う性格で、お互いがお互いに憧れを持っていて嫉妬をしていました。
なのでいつしか相手のことを見返してやりたいというふうに思ってしまい、ついに女性と付き合ってはいけないというルールを破ってしまったんですね。
それがきっかけで2人の人格は仲が悪くなっていくんですが、実際は2人の人格は本当の兄弟のように愛情を注ぎ合っていたように感じました。
嫉妬しながらもビデオテープの連絡がないと心配するし、お互いが兄弟以上の思いを押せ合いながら共存していたんだと思います。
多重人格の映画はですね、今まで何度か見てきたんですが、この映画のような結末は初めてだと思います。
ネタバレになるんで言えませんが、最後映画が終わった時は何とも言えない切ない思いが出てきて涙してしまったんですね。
そしてしばらく動けませんでした。それだけ感情移入できたぐらい、主演のアンセルエル号との演技はとても良かったと思います。
またこの映画内では昼間のジョナサンの生活を中心に見せていて、夜の人格のジョンの生活ぶりは映画内ではあまり出てこないんですね。
ですのでジョンのことは毎日報告しているビデオテープを見ることでしかわからないんですね。
なのでビデオテープの連絡がなくなったら彼が何をしているのかわからなくなってしまうんです。
それは見ているものを不安にさせる要素であり、また昼間の人格のジョナサンの思いでもあると思います。
だからこそ見ているものはジョナサンに感情移入してしまうんだろうなというふうに思います。
この手法はですね、とてもよくできているなというふうに思いました。
ジョナサンとジョンの毎日を時間を追って映像に出すんですが、
ジョナサンからジョンに変わった時には画面が真っ黒になって数秒して再びジョナサンの生活が映るんですね。
そうやって二人のうちジョンの生活ぶりは出てこないんですね。
この方法もジョンは一体何をしたのかということを気にさせる良い演出だと思いました。
個人的に昔から思っていたんですが、二重人格もそれぞれに魂があるのではないかというふうに思っていました。
その魂が入れ替わって性格も入れ替わるんだと思っていたんですが、
二人の魂が一つの体を共有して別々の人生を歩んでいることになるんだというふうに思っていました。
実際どうなのかわかりませんけれども、片方の人格の時はもう片方の行動は全く覚えていないことから、
魂が入れ替わっているのと変わりないのではないかというふうに思います。
その魂が体の奪い合いをしたらどうなるのか、共存できなくなったらどうなるのか、
そしてその魂はどうなってしまうのか、そんな思いで見ていました。
映画内では一人の男性のことを描いているんですが、その中で二人の性格がお互いを思い合うという兄弟愛も描いているし、
またお互いが反発し合うという場面もあって、一人の男性が描く人間ドラマ兄弟愛を見ているような感じでした。
非常に繊細な内容だったんですが、二重人格の人の気持ちがわかる人にはとても面白く感動する映画だと思います。
欲しい4.0をつけたいと思います。
さて2本目の映画です。2本目の映画がサムライタイムスリッパーですね。こちらは2024年日本の映画です。
監督が安田純一、出演が山口真紀也、富井江則政、桜夕乃が出ております。
私はですね、日本の映画は面白くないイメージがあってほとんど見ないんですが、この映画はアマプラで見つけてなんとなく面白そうなので見てみたんですが、結構面白く見れました。
この映画見た方も多いと思いますけれどもね、とても感動的な映画でした。
ストーリーなんですが、幕末の藍津藩司、高坂信在門と長州藩司が刀を交えたところ、雷が鳴り、二人は雷に撃たれてしまいました。
そして気づいたら、高坂信在門は現代の時代劇撮影所にいたんですね。
交幕しながらも、高坂信在門は現代生活に慣れ、何とか苦労しながらも、いろんな人の助けにより生きていきました。
そして時代劇の斬られ役として活動する中、映画の主役級に抜擢されます。
そこで出会った人とは、そして彼はこの現代で生きていけるのか、幕末の時代に戻っていけるのか…という映画です。
いろんなレビューとかを見ると、低予算の映画で話題になって人気が出たと知ったんですが、全然低予算には見えなかったですね。
まあ確かに音声にちょっと不具合みたいなのがあった気がしたんですが、B級映画とは思えないぐらいクオリティは高いというふうに思いました。
その理由にですね、俳優さんの演技力があったと思います。
出演している俳優さん、もちろん全然知らない人ばかりなんですけれども、みんな演技は上手で、
特に主役の高坂信在文役の山口真貴屋さん、本当に真剣な演技で、本当に江戸時代から来たような映画を通してずっと侍の行動、顔つき、言葉遣いを貫いていたのはすごいなというふうに思いました。
彼の演技がこの映画を良いものにしているというふうに思いました。
特に最後の場面は見ているものが目が離せないほどすごく臨場感もありましたね。
特にあのタメはですね、よくできたなというふうに思いました。
その演技ゆえより一層惹きつけられました。
とにかく最後の場面は手に汗握るほどの素晴らしい演技で思わず涙してしまいました。
まあツッコミどころはいくつかあるんですけれども、例えば撮影の時いつもカメラは一つしか回してないとかですね、
高坂信在文が現代に来てだんだん慣れてくるのはいいんですが、
カタカナ語とかもちゃんと理解できちゃってるのもなんか早いなというふうに思ったりしたんですけれども、
まあ映画ですからそれぐらいはツッコミどころあるでしょうという感じです。
でも出演者の皆さん、演技もセリフも良かったし、タイムリープものの映画はよくあって、
現代から過去の時代に行くのはよくあるんですけれども、過去から現代に来る映画っていうのはあんまりないような気がしたんですね。
それも新鮮だったし、結局今生きている時代で人生を真剣に生きようとする主人公たちにも感動しました。
クオリティの高い面白い日本映画が見れたというふうに思いました。
星4.0をつけたいと思います。