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ことばで旅する思考と暮らしのエッセンス、パーソナリティのうつみひろこです。
今日もお立ち寄りいただきありがとうございます。
毎回およそ10分、オンラインで英語、中国語、スペイン語を学び続けている私が
世界のどこかで働く女性たちのライフスタイルや価値観から見えてきた
発見や暮らしのヒント、平日ほぼ毎日を目標にお届けしています。
言葉を通して文化を越えて、ちょっとだけ世界を旅する
そんな脳内プチ留学、言葉旅のひとときをご一緒できたら嬉しいです。
前回までのエピソードにいいねなどで反応してくださった皆様、
フォローしてくださった皆様、書き起こしのノートに好きをしてくださった皆様、
本当にありがとうございます。
AIと環境問題
さて、昨日はインドの先生とAIと教育の話をしてきたんですけれども、
皆様お聞きいただけましたでしょうか。
今日は同じテーマでマレーシアの先生との
また興味深いAIトークをしてきたので、シェアできたらなと思います。
彼女はいわゆるZ世代、オンラインで英会話を教えつつ
自分自身もAIを使いこなしている先生なのですが、
最初の一言が結構意外でした。
私、毎日ヘビーにAIを使ってきたけれども頻度を減らしたんです。
なんでですかって聞いてみたらですね、
AIを動かすサーバーはたくさんの電力を使っていると、
データセンターは大量の水も冷却のために使っていて、
その結果として環境負荷にもつながっていると。
このことを全然考えないまま便利だからって
毎日ガンガン使うのはちょっと良くない気がしてと彼女は言っていました。
AI最高、便利という話はよく聞きますけれども、
環境コストからAIを見るZ世代の先生というのは
すごいなって私にとっては結構新鮮な視点でした。
ニュースでもこういう話はよく聞くので、
Z世代の先生の中からこのような言葉が出てきたのは
すごく新鮮な驚きでした。
AIツールの使い分け
とはいえAIを辞めたわけではなくて、
今も必要な時には積極的に使っているとのこと。
どんなツールを使っているのか聞いてみたところ、
彼女が挙げたのはこの2つでした。
1つ目がChatGPT、もう1つがGlockというやつですね。
Glockというのは旧Twitter周りで使えるAIです。
その使い分けが面白くてですね、
ChatGPTはタスク整理だったりとか、
ドキュメント作成だったりとか、
文章を書くときに使っているそうです。
Glockはニュースだったりカルチャーだったり、
SNS周りの今時をチェックするときに使っているのだそうです。
例えばXのタイムラインを見ていて、
これって何なんだろうとか、
何か炎上しているポストだったりとか、
これって本当にそうなのかなというようなことが流れてきたときに、
Glock側の機能でですね、
1つ1つツイートの上に確認できる、
Glockのアイコン側が出ているんですね。
それも画面を共有してもらいながら見せてもらったんですけど、
それをこの情報はどのくらい信用していいのかみたいなものを、
そのGlockマークをプチッと押すと、
これはこうですよといろんなソースを見せてくれて、
これはこうだから正しいですみたいなものを出してくれるんですね。
私あんまりGlockを使ったことがないので、
Glockこういう機能があるんだというのは、
すごくこれからちょっと使ってみようかなというふうに思いました。
あと面白かったのが、
実際にタイプしてXの画面を見せてくれたんですけど、
I am sick today. Help me send a letter to my HR.
今日体調悪いから人事。
HRに病欠なメールを書いて送りたいんだけど、
みたいなことをGlockのAIモードみたいなところに入れて、
それをピッと押すと、
チャットGPTでもよく出てくるような、
メールの文面みたいなものが出てきたんですけれども、
これチャットGPTでもGlockでも両方できるんだなというのは、
Glockでもできるんだなというのは初めて知りました。
とはいえ、それっぽい英文メール作ってくれるんですけど、
彼女曰くビジネスメールとか、
人に送るきちんとした文章はGlockじゃなくて、
GPTの方が上手い気がするとのことでした。
逆に今世界で何が起きているのかとか、
SNS発のムーブメントとか、
今なんか炎上してるなーっていうニュースとかで炎上してるなー
みたいな背景などをざっくりつかみたいときは、
GlockプラスXの組み合わせが便利で、
今っぽい感覚に近いのかなということです。
同じAIといっても、
情報載出だったりとか得意分野だったりとか、
言葉のトーンによってツールを使い分けているというあたり、
Z世代らしさを感じました。
私の世代で、少なくとも私の周りでGlock使ってますので、
ちょっと聞いたことがなかったので、
ああ、こういうふうに使ってるんだなーって初めて知れて楽しかったです。
そして彼女のAI活用はお仕事だけでは終わらずに、
趣味で自分の部屋の3Dデザインを使っていると言ってて、
どういうふうに使ってるんですかって聞いてみたところ、
まずGPTでアイデア出しをしたり、
レイアウトの相談をしつつ、
アドビのツールやグラフィックソフトを組み合わせて、
GPTを使って3Dモデルを作っているということで、
結構使ってないっていうか、結構使ってるなっていう印象なんですけど。
例えばこういうサイズの部屋にこういう本棚、
デスクを置きたい、どう配置したらいいみたいなのを、
ChatGPTに聞きながら、
自分の理想の部屋をシュミレーションを3Dでもしていくと。
私3Dに関してはChatGPT使ってやったことがないので、
そういう使い方もあるのねということも初めて知りました。
環境負荷の流れで彼女が教えてくれたのが、
マレーシア国内のニュースでした。
アメリカの企業がマレーシアの広い土地に、
巨大なAIデータセンターを作ろうとしてたんだけれども、
そのプロジェクトが最近キャンセルになったのよということでした。
背景にはインフラの問題だったりとか、
安定した電力の確保、大量のきれいな水、
クイングウォールをどのように確保、維持するか、
などいろいろな条件が関わっていたそうです。
マレーシアはいつもアメリカ、中国、シンガポールの動きを見ながら、
自分たちの立ち位置を決めているということも教えてくれて、
そういう政治的な背景もいろいろありながら、
マレーシアって動いているんだなということも知りました。
教育とAIの未来
教育とAIどうですかって話をしたときに、
彼女がポロッと言ってくれた言葉も印象的で、
AIが教育に入ってくること自体は、
マレーシアの人たちはみんなウェルカムな空気があるよと、
でも無頓着にはなってはいけないとも言われています。
もしシンガポールが学校教育にAIを本格導入し始めたら、
マレーシアもきっと追いかけると思うと。
いつもシンガポールとマレーシアはコンペティションしてるからねということで、
シンガポールが先にAI教育で成果を出したら、
ケジとAIをマレーシアも取り入れていくという、
こういう関係なんだなということもとても面白く聞きました。
最後に彼女がとても強調していたのがこのポイントでした。
AIの使い方については、先生たちがやっぱりちゃんと学ぶ必要があるねと。
最近の子どもたちは本当にスマートで、
新しいテクノロジーへのキャッチアップ、大人よりとても早いからということで、
危ないから禁止で終わらせてしまうのか、
一緒に使い方を学ぶ相棒として取り入れるのか、
その分かれ目になるのはやっぱり先生や大人側のリテラシーなんだなと。
イギリス、インド、マレーシア、そして日本、
それぞれ全く違う教育システムと文化を持つ国ですけれども、
共通しているのは、AIを排除するのか解禁するのかという二択ではなくて、
どう向き合うのかを現在、進行形でも探している最中なんだなというふうに思いました。
日本にいる私たちも、子どもにとってのAI、親にとってのAI、先生にとってのAI、
それぞれの立場からどんな未来ならちょっと誇らしく受け渡せるかなという視点で
考えてみたいなと改めて感じました。
今日も世界のどこかに住む素敵な女性との女子との言葉旅のお世話にお付き合いいただきありがとうございました。
本日のマレーシア人の先生と私との対話が皆さんの今日を彩る小さなヒントになれば嬉しいです。
今回の言葉で旅する思考と暮らしのレッスンはここまでとなります。
この番組ではリスナーの皆さんからのメッセージもお待ちしています。
オンライン会話などを通じて私もこの言葉旅を楽しんでいますというお話や、
オンライン会話を続ける中でのお悩みがありますなどのご相談まで、
あなたのエピソードや経験、前回までのエピソードのご感想もぜひお寄せください。
スポーツファイブもしくはスタンドFMのコメント欄からお待ちしています。
それではまた次回の言葉旅でお会いしましょう。
宇住ひろこがお届けしました。
グラシアス、アストレイゴ、チョウチョウ。
ではではね。