真鍮のしおりのデザイン
こんにちは、hattoです。私たちは、家族の絆をより濃く、より強くをコンセプトに、夫婦でお店をやっています。
この番組では、商品の裏側や試行錯誤の糧、ショップを通して大切にしている考え方や気づきについてお話ししていきます。
家族のための雑貨屋さん、今日は31回目の放送です。
今、新商品のお話を続けてさせていただいていまして、今日はその7回目になります。
これまでの簡単な振り返りをすると、新商品はまず、真鍮のしおりです。
経年美化する真鍮という素材を使うことによって、時間をかけて他にはない風合いとか味を育てていく。
それは家族の関係と似ているなというふうに感じているというお話でした。
前回はデザインのお話で、ロープをパッと投げた時にできる形を写真に撮って、それをトレースしました。
ロープって繋がりがあって、しなやかで形を固定せずに変化していくもので、それが家族のイメージにも重なるなというふうに思いました。
今日はその先の話になります。
そのロープの線を実際に真鍮の素材にどう表現するかという段階なんですけど、まずはレーザー加工機で刻印をしてみました。
ちょっと補足をすると、前の段階でレーザー刻印って何か違うなというお話は以前したんですけど、その時は模様を面で刻印してたんですね。
それがインクがちょっとぺったりというか、のったような真鍮の上にインクがのっているような印象になってしまって、それが真鍮の素材感と合ってないなというふうに思ったんですね。
でも今回のこのロープのデザインは線のデザインになっていて、細い線だけならこのレーザー刻印でもいいんじゃないかなというふうな仮説を立てて試してみたんです。
結果的にこれはいいなって思う仕上がりになりました。
主張しすぎずに、でもちゃんと線はしっかり見えていて、素材の雰囲気も邪魔しない。
この線だけの刻印でいこうというふうに決まりました。
そこからは真鍮自体の加工なんですけど、それがどういうものかというと、
例えば全体にハンマーで打って土面の加工を入れるのかとか、反対に光沢を出すような仕上げにするのか、
そういう真鍮の表面の仕上げについて考えました。
ロープの線で上下が分かれるような形のデザインなので、その線に合わせて上と下で質感を変えてみるのも面白いんじゃないかなということになって、
実際にやってみたのが、上半分が土面のハンマーで打ったような土面の加工、下半分はリュータディアスで表情を変えるという仕上げをしました。
これはこれで良かったんですけど、ちょっとここで一つ気づいたことがありました。
レーザー刻印って厳密には刻印といっても彫っているわけではなくて、
どちらかというと、表面にインクを定着させているレーザーの熱で定着させるという、言ってみればプリントに近い状態なんですね。
ということは、これで時間が経った時どうなるんだろうなというふうな話になったんです。
真鍮という素材の良さって、やっぱりこの時間とともに味わいとか風味が出てくることなんですけど、
でもレーザーの刻印のプリントしたものって薄くなったりしていくと、
味わいというより劣化に見えちゃうんじゃないかなというふうに思いました。
何よりも家族の絆を象徴するデザインが年月を経て薄くなったり、かすれたりするってどうなんだろうなというふうに思って、
それを使ってくれる人たちはそれを見てどう感じるんだろうなというふうに考えた時に、
やっぱりこの加工は今回の商品では使わないでおこうと。
レーザー加工機での刻印はやめるっていう決断をしました。
だからこの線の見せ方とか、素材の活かし方とか魅力とか、あとは時間が経った時にどうなるのかっていう、
その全部において納得できる方法を探したいなというふうに思ったんですけど、
結局どうしたかっていうと、先ほどお話しした表面の加工、それだけで違いを表現することにしました。
レーザー刻印の見送り
ヤスリをかけるかかけないかとか、土目の加工をするかしないかとか、その加工だけで見せることにしたんですね。
この実際の写真というのがインスタで上げているので、ぜひ見ていただきたいんですけど、
インスタではまだしおりっていうことを公表していないので一部分だけ載せているんですけど、
それでも多分表情は見ていただけると思うので、概要欄にインスタのリンクを載せておくので、
ぜひ見ていただいて、何か思うところがあればよければコメントなどいただけると嬉しいです。
最後にお知らせをさせていただきます。
この新商品の真鍮のしおりなんですが、5月24日に販売開始を予定しています。
公式のオンラインショップのほかに、ミンネとクリーマでも販売予定となっています。
商品ページが完成しましたら、またお知らせさせていただきます。
今日も最後まで聞いてくださってありがとうございました。
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ではまた。ハットでした。