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かえる料理、ひさをじゅうらん、ぶぐらをわけていくと、むやみに赤ガエルが飛び出す。
ふとフランスで食べた、カエル料理を思い出した。バター焼きのカエルの足をつまんで歯でしごくと、小鳥よりもやわらかで、なんとも言えぬ好奇が口の中にひろがる。
おい、カエルのそうては、おつだったな。
と言うと、ならんで歩いていた石田が、
俺もそれを考えていたところだ。こいつを忘れていたのは、しゅうたいだよ。
おい、やろう。
やってもいいが、皮をはぐのはごめんだ。
足くびんとこをむして、ピッとひっぱがすんだ。
手ぶくろをぬぐよりらくだ。俺がやる。
さんじゅうなんびきをおさいつけてかえったが、まもなく石田がそうてしてもってきた。
なかなかよろしい。
が、ちとみょうだ。
こんな足の長いカエルがいたかなあ。
いやいや、みあらわされたか。どうもやりかねてね。
しょうがないからとなりにたのんで、うさぎをいっぴきつぶしてもらったんだ。
おかげで、はちじゅうえんがとこをそんをした。
と、あたまをかいた。