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こんにちは、73才薬膳&料理研究家の木下賀律子です。
今日は、今が旬、桃について音声を収録していきます。
ケーキ屋さんでは、今の今が旬の桃のお菓子が一際華やいでいます。
そんな桃の原産地はどこかというと、中国西北部の黄河上流地帯で早くから桃が栽培されていました。
我が国でも弥生時代の遺跡から桃の核が出土していることから、その頃に都来していたようです。
桃という文字は、その実が二つに割れることを意味し、桃を二つにパカッと割って生まれてきた桃太郎のお話や、桃割れという江戸時代の髪型などはその例です。
他方、桃は奇変に長と書き、たくさんの実のなる木を意味するという説もあります。
古来、中国では千人の果物、千花とも呼ばれ、邪気を払い、不老長寿をもたらす果実とされてきました。
最有機の主人公、孫悟空が食べていたことでも有名です。
確か、孫悟空が食べていたものは、番桃という大福餅のような形の桃でした。
先ほど、日本には弥生時代に伝わったと言いましたが、当時の桃はそれほど甘いものではなく、観賞用や漢方薬の消薬に使われてきた方が多かったようです。
では、いつ頃から水蜜桃と呼ばれるような甘い桃になったかというと、明治30年頃から桃の品種改良が行われ、岡山の白桃など次々優れた品種が生まれ、現在に至っています。
桃太郎が生まれたような、先の尖った桃は天津桃と呼ばれ、硬くて酸っぱいことからだんだん廃れていったようです。
中国菓子にコトブキに桃と書いてスータオと呼ぶ桃の形をした番桃があります。先が尖って可愛いので、よく作ったり買ったりして食べました。
それでは、薬膳データを見てみましょう。
五性は温、夏が旬の果物には珍しく体を温める作用があります。五味は甘味と酸味です。
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主な作用は便秘、肌荒れ、疲労回復、寝汗、夏バテなどの予防に効果があります。
また、桃の種の中には糖尿という小薬があり、血のめぐりを良くしてシミやクマを改善しますし、女性ホルモンのバランスを整えるので、生理痛や生理不順の方にも良いでしょう。
そして、桃の葉を煎じた液は汗もや、湿疹に効きます。桃の葉ローションとしてドラッグストアで見かけることがあります。利用された方も見えるのではないでしょうか。
さて、桃の実ですが、皮を剥いてそのままいただくのが美味しいですね。
効果的な食べ方は、前回51回目でウーロンチャ缶をお話ししましたように、ウーロンチャを水に変えて寒天液を作ります。
固まったら、2センチ角ぐらいに切って器に入れ、あとはシロップ、ココナッツミルク、つぶあん、そして皮を剥いて好みの大きさに切った桃をトッピングすれば、夏の手作りデザート、完成です。
他に桃を使ったお料理、イタリアンのシェフから桃とマダイを使ったサラダを教えていただいたことがあります。
材料はマダイ、桃、ベビーリーフ、レモン汁、塩コショウ、オリーブオイルです。分量はお好みでどうぞ。
作り方は、薄切りにしたマダイをボウルに入れ、少し多めの塩、そしてコショウ、レモン汁でよく和えます。タイのカルパッチョを作るようなイメージです。
そこにベビーリーフをパラパラっと入れ、軽く塩コショウ、オリーブオイルをタラタラっと回しかけ、最後に串型に切った桃を加えてサッと混ぜ合わせて完成です。
少し冷やした方が美味しいと思います。野菜はレタスやきゅうりを入れても良いでしょう。
ちょっとした前菜にもなり、塩コショウ、レモンでいただくマダイも美味しいし、桃との組み合わせもナイスです。
今日は、今が旬の桃について音声を収録しました。各地で台風7号の被害が出ております。これ以上被害が出ないことを祈っています。
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最後までお聞きいただきありがとうございました。
