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こんにちは、73才 薬膳&料理研究家の木下賀律子です。
今日は、2月初めてのラジオになります。
季節は、冬から春に移り変わりました。
主人から満開の河津桜の写真が届きました。
河津桜は、2月上旬から開花し始める早咲きの桜です。
それにしても、急に暖かくなりました。
コンビニあたりでは、冷やし中華の旗が立ってもおかしくない気候です。
でも、この三寒四温の頃です。急な寒さに慌てないようにしましょう。
今日のお話は、蓮根についてです。
蓮根は漢字で蓮の根と書くため、
普段食べているものは植物の根っこだと思いがちですが、
実は、食用にしている部分は蓮の地下系の太く育ったところです。
じゃあ、根っこはどこかというと、
節から生える細い紐状のものを根っこと言うそうです。
蓮根は田んぼや池が大好きで、畑ではうまく育ちません。
蓮根が育つ水中には酸素が少ないため、
水の上に出ている葉の小さな穴から空気を取り入れて、
茎の中に穴を開けて、
水の水底にある茎の先まで効率よく酸素を送れるように進化したというわけです。
つまり、蓮根の穴は酸素の通り道というわけです。
一般的に蓮根の穴は、中央に小さいものが一つ、
それを取り囲むように周りに9個あるとのこと。
種類によっても違いますが、小さなものだと穴が7個、
大きく育ったものだと11個の場合もあり、
ほとんどが奇数のようです。
蓮根は早いものは7月から、一般的には9月頃から収穫が始まり、
12月には最盛期を迎える冬の野菜です。
初めの頃の蓮根はシャキシャキ感があり、
冬に近づくほど粘りが出て甘くなるのが特徴です。
蓮根の節は3つ、4つ、5つといくつかあり、
根元の節は大きくてずんど、そして澱粉が豊富。
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先端部分の節は小さくて柔らかくて、
ビタミン類も豊富に含まれているようです。
ですから根元部分の調理は煮物、
先端肉に従ってサラダや酢のもの、きんぴらに向いています。
蓮根には新陳代謝を助け、
疲労回復や肌荒れ改善、目の充血予防に有効なビタミンCが豊富に含まれています。
また腸内環境を整え、食物繊維が豊富ですので、
腸内環境を整えたり、便秘解消にも役立ちます。
包丁で切った時に糸を引くのは粘り成分のムチンが含まれているからです。
ムチンは胃の粘膜を保護して、胃炎や胃海溶を予防したり、免疫力を高める効果があります。
また他にも、皮や節に多く含まれるタンニンは、
切り口が変色する原因となる成分ですが、
腸内環境の炎症を抑えたり、血を止める作用があり、胃海溶や鼻血などの止血に効果があると言われています。
レンコンは酢を加えたり、短時間の加熱ではシャキシャキとした食感、ゆっくりと煮るともっちり感あり、
すりおろして使えばとろみが出て、ソースやスープに色々食感が楽しめる食材でもあります。
ちょっと薬膳データを見てみたいと思います。
5性は肝です。水の中で育つからでしょうか。
5味は甘味。そして気系、つまり体のどこに働きかけるかというと、心と火です。消化器官ですね。
レンコンは体の余分な熱を冷まして、体に潤いを与えてくれる作用があります。
特に肺を潤す働きがあるので、喉の胃ガイガや咳、痰などの解消に効果があります。
すりおろしたレンコンの汁を絞り、蜂蜜と一緒にして火にかけ、とろみが出たら火から下ろし、温かいところをいただきましょう。
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レンコン蜂蜜ともに肺を潤し、喉の痛みや咳を止める効果があります。
昔はレンコンは、今でこそスーパーでよく見かけますけれども、かつては高級な食材でした。
1970年代の元旦政策により、米の生産農家がレンコン栽培に転向したため、レンコンの生産が高まったと聞いております。
薬膳ではレンコンは通常食べている茎の部分以外に、蓮の実とか蓮の葉も使います。
中でも蓮の実というのは、心を整える働きがあり、動機や精神不安を解消してくれます。
私は冬の間はよくレンコンのおろしスープをいただきました。
レンコンをすりおろしだし汁の中に、そのままレンコンのおろし汁を入れて火にかけます。
沸騰したら弱火にして2、3分煮て、あと塩とお醤油で味を整えて完成です。
春なので菜の花などを茹でて、一口大に切ったものを汁の実として浮かべてもいいですね。
口当たりもよく美味しい汁物になります。
また同様にすりおろして、好みでエビなどを加えて、お焼きのようにこんがりしっかり焼いていただくのももっちりしておすすめです。
レンコン、そしてすりおろしで検索すると色々な料理が出てきますので、栄養たっぷりなレンコン、よかったらお試しください。
今日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
