ネロリの香りと由来
おはようございます。蜜のあじ子です。
なんだか、週末ごとに雨が降ってる気がしますが、
これって、気のせいではなくて、
春特有の偏西風によるいたずら。
晴れの日と雨の日が、3・4日周期で巡る。
1週間のサイクルができちゃうんです。 雨の日でも、
この季節を代表するお花。 今回のテーマは、
ネロリ、春と秋。 偏西風は、日本上空を通ります。
特に九州、この30年、
週末に雨が降ることが、とっても多かったらしいです。
確かに、台風が毎週末来ているような年もあった気がします。
幸い、週末は引きこもっていることが多いので、
雨に遭うことがあまりないんですけれども、
この季節の雨、
催す花の雨と書いて、
催花雨と呼ぶこともあるんだそうです。
そんな5月に咲く花の香り。 雨の日に無性にかぎたくなります。
多くのみかんの木は、5月に花が咲きます。
白くてかわいい花なんですが、
レモンもオレンジも夏みかんも、
上品な花の香り。 その中でも精油として有名なのは、
ネロリ、ビターオレンジ。
日本だと、ダイダイのお花の香りです。
学名で言うと、 キトルスオーランティウム。
オーランティウムというのは、
黄金とかオレンジ、色を表す言葉のようです。
確かに、Au、金の元素記号が含まれています。
精油のスイートオレンジ。
こちらはキトルスシネンシス。 その皮からとった精油なので、
別の植物です。 ここ試験に出ますよ。
ちなみにシネンシスは、 中国とかアジアを意味する学名。
学名も勉強すると楽しいです。
ちょっと話がずれましたが、
なぜネロリと呼ばれているかというと、
17世紀、イタリアのローマの中でも、
北の方のネロラ公国。
ここに住むマリーアンヌ公爵婦人。
ネロラ公妃と呼ばれてた彼女。
ヨーロッパの貴族の間で、
公の場に出る時には、 革の手袋をつけることが大流行。
いわゆるオペラグローブと呼ばれている、
肘のあたりまである長い手袋。
素材は、小山羊の革、キッドスキンが正式とされていて、
手にピタッと沿うような手袋をつけるのが貴族のステータス。
ただ、当時の革のなめし技術、
あんまり良くなかったんでしょうね。
動物臭いにおいがしてたんでしょう。
貴婦人たちは、手袋に精油などで香りをつけていたそうです。
そこで、ネロラ公妃がお気に入りだったのが、
ダイダイの花の香り。
この香りで、山羊のにおいをマスキングした手袋は、
ネロラ公国からとって、ネロリの手袋と呼ばれて、
そのうちダイダイの精油のことも、ネロリと名前がついたようです。
このネロリの精油、お花の精油には珍しく水蒸気蒸留で作られます。
そう、お花はね、割と繊細な香り成分が多いので、
熱を使わない方法を取ることが多いんですけど、
ネロリに関しては、水蒸気蒸留でこんなにも良い香りを取り出せます。
その香り成分は、柑橘系らしく、リモネン、リナロール、
特徴となる成分としては、ちょっと濃厚なネロリドール、
すっきりとした柑橘系と、濃厚なホワイトフローラル系の上品さを合わせ持ってます。
香りと思い出
お花の精油なので、漏れなく高級ではあるんですが、
収録前にね、手袋はしてないですけど、ちょっと袖口につけてみました。
めっちゃめちゃ幸せな香りがします。
この香りで思い出すのが、スペインのアルハンブラ宮殿。
その中に、オレンジがたくさん植わっている庭があって、
ちょうどね、4月の末に行った時に、歩いてると、ネロリの香りがふわっと漂ってくるんです。
香りによって呼び起こされる記憶、
イタリアなのか、スペインなのか、はたまた中東なのか、
いろいろな思い出が浮かんできます。
ハジメテアロマは、香りのサブスク連動型ボッドキャストです。
毎月厳選した精油と、アロマクラフトのキットが届くサブスクリプションサービスです。
詳細は概要欄をクリックしてください。
InstagramとThreadsにて情報を発信しています。
ご意見ご感想お待ちしております。
ハッシュタグ、カタカナでハジメテアロマをつけて投稿するか、
専用の便りフォームもご活用ください。
お相手は蜜のあじ子でした。
ネロラ公妃も、フランス生まれなのに、
スペイン、イタリアと渡り歩いた、ちょっと気になる人物です。
