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【#204】日陰を歩く権利 ― ソウルが描く「涼しい都市」のつくり方
2026-10-06 15:41

【#204】日陰を歩く権利 ― ソウルが描く「涼しい都市」のつくり方

久しぶりの収録となる今回は、暑さと都市のテーマでお届けします。

2026年8月にソウル市が発表した「市内の歩道を日陰でつなぐ」都市計画をきっかけに、「日陰を歩く権利」を話しました。日陰が必要な場所の特定、対策の設計、歩行ルートの接続という3段階の戦略や、シンガポール、アブダビ、アリゾナなどの先行事例を紹介します。

玄関前の桜の木の下で見知らぬ人が涼んでいた体験、日陰を学問として扱う都市リサーチのZINE、パリ市が行った「50度の街」の予行演習なども取り上げます。猛暑の時代に、家の中だけでなく、都市全体をどう涼しくするかを考える回です。



【#81】最近ちょっと、暑すきない?カサブランカのまち歩き、ヒートウェーブ、気候シェルター、アツい街サミット

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8BAN MEETING Podcastゲスト回

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「処方室プロジェクト」Podcast

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Tarde

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出演/杉田真理子

Podcast サムネイル作成/Nippashi

編集/髙橋隆太



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サマリー

暑さが深刻化するなか、ソウル市が発表した「市内の歩道を日陰でつなぐ」都市計画をきっかけに、日陰を市民の健康と日常生活を守る都市サービスとして考えます。必要な場所の特定、場所に応じた対策、歩行ルートの接続という3段階の戦略や、シンガポール、アブダビ、アリゾナ州の先行事例が紹介されます。自宅前の桜の木陰で観光客が休んでいた体験から、日陰が歩行者の安全や心身に直結することを実感します。さらに、Tardeの「日陰スタディーズ」や、パリ市が市民と行った「50度の街」を想定した訓練にも触れ、緑化や避難場所、医療・電力インフラのあり方を考えます。猛暑の都市では、家を冷やすだけでなく、公共施設や室内空間を含めて都市全体を涼しくする発想が必要だと語ります。

暑さを都市のテーマとして考える
みなさん、こんにちは。都市デザイナーの杉田まり子と、エクスペリエンスデザイナーの石川由加子です。
Good News for Citiesは、世界中のグッドなニュースから、自分たちの手で都市の暮らしを豊かにするアイデアを探求していく番組です。
みなさん、こんにちは。Good News for Citiesの杉田まり子です。結構久しぶりの収録になります。
ちょっとプライベートでいろいろありまして、大きなライフステージの変化があったので、しばらく収録できなかったんですけど、
ちょっと久しぶりのテーマのある雑談会をしたいなというふうに思います。4ヶ月ぶりぐらいかな、の収録です。
ちなみに、最近の私のライフステージの変化に関しては、8番ミーティングっていう新潟の街づくりをしているチームのポッドキャスト、めっちゃ面白いんですけど、
いいゲスト会でゲストとして呼んでいただいて、その中で結構話しているので、リンクを貼っておきますので、興味がある方はぜひ聞いていただければなというふうに思います。
10月に入りましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。結構京都は秋晴れの美しい日々が続いているんですけれども、
最近まで結構暑かったかなと思っていて、先週ですね、私が運営しているブレッジスタジオという場所でワークショップをしました。
そのテーマが、残暑と不調に給理を処方するというワークショップで、処方室プロジェクトっていうのをディープケアラボの川内君と一緒にやってるんですけど、
ディープケアラボについては、このGood News for Citiesでも過去にゲストで川内君に来ていただいたので、聞いていただければと思うんですけど、
彼と一緒に新しくプロジェクトを始めまして、そのワークショップの第2弾としてワークショップをしました。聞くだけだったらなんぞやっていう感じなんですけど、
給理というテーマがだいぶ受けてですね、多くの方に来ていただいたんですけど、給理を涼やかに食べるというか、それだけ聞くとなんぞやってね、あの感じだと思うんですけど、
残暑にいろいろ、まあ心身ともにかな、いろんな不調があって、それをなんか給理に移して、給理に封じるっていう、給理封じっていう風習が昔から日本にあったらしいんですけど、
それをちょっとアップデートする形で、アーティストの須川さんという方に入っていただいて、ワークショップを行いました。
もうね、残暑も過ぎて、今はみんな、ああでもどうだろうな、長袖だとまだ暑いかなという感じなんですけど、私も結構家にこもる日々が続いていますけど、このワークショップをきっかけに改めて暑さを考えるきっかけになりました。
暑さといえばヨーロッパとかが今年は記録的なヒートウェーブで、ヨーロッパってエアコンがない家がほとんどなので、かなり多くの方が影響を受けて多くの方が亡くなったっていう話は多分皆さんも耳にしているかなと思うんですけど、
なんかこの暑さ関係のニュースをいくつか目にしたので、今日はそれについてちょっと話せたらなというふうに思います。
ちなみに暑さに関しては、2023年か4年にゆかことの2人会でもう取り上げたような気がするので、ちょっと探して概要欄に貼っておくんですけど、年々さらにこの暑さ、夏の暑さっていうのがかなり深刻な年におけるテーマになってきてるなというふうに思ってます。
ソウルの「日陰を歩く権利」
その中で最近目にして面白いなと思ったニュースがソウル、韓国のソウルの話です。ちなみに私ソウル今一番行きたい町第1位で韓国熱がすごい上がってるんですけど、それはそれとして。
ソウルなんですけど、2026年8月とか本当最近ですね、ソウル市は市内全ての歩道を日陰でつなぐという都市計画、日陰を歩く権利を発表したそうです。
日陰を歩く権利ね、これもう本当思うんだけれども、それを都市計画として大きな街、都市規模で発表したっていうのが素晴らしいなと思ってこのニュース読んでました。
日陰を一部の場所だけの便利な機能とかではなく、市民の健康と日常生活を守る基本的な都市サービスとして位置づける方針っていうのを市長がちゃんと示したらしいんですね。
で、その中でいくつかの戦略があって、日陰がどこに必要かっていう日陰が必要な場所の特定と、その場所に適した日陰対策の設計と歩行ルートの接続という3段階の戦略を出したらしいです。
最近本当夏暑いので、私も外できるだけ出たくないんですけど、なんかちょっと印象的だった日陰に関するエピソードとしては、私の家の周りあんまり日陰がある街路地がないんですね。
で、その中、ある日家を出たら、私の家の前には大きな桜の木があって日陰があるんですけど、ある日玄関から外に出たら、なんか知らない観光客の子がその木の下で携帯いじってて、最初なんか家に用事なのかなーとか思ったんですけど、全然知らない人で、ただ単にその日陰の下ですずんで携帯をいじってただけなんですけど、なんかなんでここ選んだのなんだろうって思ったら気づいたんですけど、
その通りに日陰が一個もなくて、本当に多分10分ぐらい歩いても日陰が一切ないみたいな、日中の一番太陽が高い時っていうのもあったかもしれないんですけど、唯一私の家の前の桜の木の下だけ陰があって、そりゃここ選ぶな休憩にっていう思ったんですね。
すごいなんか人間的な動物的な直感というか、木の下に入ると安全だというか、じゃないと結構もう命の危険があるような暑さの日だったので、そこで私も日陰ってすごい大切なんだな、日陰を意識的に探して歩くっていうことが自分の心も体の調子にすごい関わってくるんじゃないかなと思っていたので、ソウル市のこの発表すごい面白いなと思って見てました。
日陰を都市インフラにする先行事例
ちなみにソウル市がこれをやったのは初めてなわけではなくて、シンガポールでも同じように日陰が都市のインフラとして重要だっていうところで、具体的な都市政策に落としているらしいんですけど、ソウル市が今回この政策を作る上で参照した都市が他にもあるらしくて、
さっき言ったシンガポールのほかにアブダビーとかアメリカのアリゾナ州でもそういったことをやってるらしいんですけど、歩行者向けの日陰整備を進めてきた先行事例として参考にしたっていうのを都市計画本部の担当者が言ってたっていうニュースを読みました。すごい面白いなと思います。
京都もぜひこの日陰の都市政策っていうのを進めてもらいたいなっていうふうに思いました。というのも京都結構ね、断熱の政策とかよく聞くし私も関わってるんですけど、これは夏の暑さだけじゃなくて冬の寒さにももちろん関わってると思うんですけど、特に夏に関してはどんだけ家の中を快適にしても、家から一歩出たら灼熱の暑さで結構ディストピアじゃないですか。
家を冷やすだけじゃなくて、それをしたいのであれば都市全体の温度を冷やす、そのためには緑化が必要であったりとか、その日陰っていうものを戦略的に作っていくっていうことが必要なんじゃないかなというふうに常々思ってます。
日陰を作るのもね、外路不自由だけじゃなくていろんな方法があるなと思うんですけど、こういった政策を京都でも見てみたいなというふうに思いました。
Tardeの日陰スタディーズ
ちなみに私が好きな活動でタルデっていう活動があるんですけど、2023年にベルリンで始まって、最近バルセロナの方に活動が移転したらしいんですけど、なんて言えばいいかな、都市に関する様々なトピックをリサーチしたものを複数のリサーチャーとかライターとか社会学者とか人類学者とかと一緒にジンにするっていうプロジェクトなんですけど、
ジンも誰でもプリントアートできて、こう自分たちでカットしたらもう冊子になるような、そのフォーレディングガイド、その折り方ガイドみたいなのも載っている面白いジンなんですけど、そのトピックが例えば都市におけるネズミの存在についてとか、アスファルトについてとかすごいニッチなトピックを扱ってるんですけど、
その中で日陰スタディーズっていうのがあって、日陰スタディーズっていうのは私が勝手に翻訳したんですけど、アンブロロジーっていう造語ですねこれ、アンブレラって傘っていう意味ですけど、ロジーっていう学問につける言葉って、なのでアンブロロジーで陰に関する学問、日陰論、日陰学みたいな、それを扱っていて、
都市における日陰の役割とか、あと傘のスタディーズとかしてて、例えば日本における日傘の役割とかをやってて、すごい面白いなと思ったんですけど、そこでもね、結構日陰に関する面白いデータとか、それに関する制作であったりとか、
都市規模で作る影だけじゃなくて、それこそさっき私が言ったような日陰みたいなマイクロ影って言えばいいのかな、一人一人が自分のために作るパーソナルな影みたいな工夫、人間の知恵みたいなものについても書かれていて、すごい面白いなというふうに思いました。
パリの「50度の街」訓練
あとは、ソウルも面白かったけど、パリのお話、最近まで私パリにいたんですけど、パリも今年すごい夏が暑くて、パリもね、エアコン全然ない街なんですけど、気候変動でどんどん都市の温度が変わっていくのに合わせて、パリ市は将来的な気温の上昇を想定した50度の街がなってしまった時に備えた旅行演習っていうのをやったらしいです。
50度になるのは何年先なんだろうって思うんだけど、実際に非常に起こりうる未来ということで、それが起こった時に必要なインフラ、それこそどのような施設が必要で、例えば停電だったりとかいろんなインフラが止まってしまったらどのように対策をとるのかとか、
あと緊急の避難場所とか医療関係のシステムとか、そこら辺をシミュレーション実際にやってみたらしいです。これを市民を巻き込んで行ったらしくて、市民を巻き込むことで、啓蒙って言葉あんまり好きじゃないけど、都市政策としてトップダウンでやるだけじゃなくて、
ボトムダウンで市民と一緒にこの未来の都市の温度を考えていくっていう面白い取り組みだったなというふうに思います。ぜひ京都でもやってみたい。50度になった京都ってどんな未来なんだろう?すごいですね。なんかSci-Fi、SFみたいな感じだけど、でも実際に本当に起こりうる未来なんだなと思うとちょっとドッとしますが。
猛暑時代の室内公共空間
なんかそういった先にはきっといろんな都市のまた新しいアバニズムの形があるんだろうなというふうに思っていて、結構昔にある雑誌、建築関係の雑誌でインテリアアバニズムっていうトピックのものを読んでいた記憶があるんですけど、もう15年ぐらい前なのですいません。私の名前は後でリサーチして概要欄に貼っておきますけど、アンパニズムって都市の様々な生活様式みたいなことを考えたときに、
どうしてもやっぱり公共空間とか外の空間に目が行ってしまいがちなんだけれども、インテリア、室内における都市のあり方、公共空間のあり方みたいなところに注目したトピックになっていて、将来的に例えば公園がもう暑すぎて遊べないみたいなときに室内がキーになる。
例えばショッピングモールってもう外暑すぎるからショッピングモールの中をひたすら散歩するみたいなありますけど、そんな感じで例えば使われていない公共空間、公共施設がもしかしたらこういうふうに50度の世界になったときに避難場所として子供が例えばそこで遊ぶ場所としてとか、そこが結構大規模な室内空間っていうのがキーになってくるんじゃないかなみたいなことも思ったり。
それで思い出したんですけど、テレビドラマのプルリブスかな、未確認ウイルスによって全ての人類が一つの精神になってしまうっていう、簡単に言うとそういうドラマですごい面白いんですけど、そのシーンの中でウイルスに感染した一つの精神となった人間たちが、
一つ一つのそれぞれの家に寝泊まりするんじゃなくて、体育館、学校の体育館とかすごい大きな公共施設とか公民館とかに行って、みんなでまとまって寝泊まりするみたいな。日中の活動場所は全然別なんだけど、寝泊まりは同じ場所でするっていうシーンがあって、
一つ一つの家を全部それぞれのために冷暖房を利かせると、非常にエネルギー効率が悪いので、一つの大きな建物に集まって冷暖房を利かせた方が効率がいいっていう理由だったらしいんですけど、それって本当に事実で、今私たちの家にはエアコンが何なら部屋ごとにあって、ヒーターも何なら部屋ごとにあって、
季節に合わせて冷暖房をそれぞれの家族がそれぞれの個人が快適なようにコントロールしてますけど、かなりのエネルギーロス、それをなんかみんな一つの空間で一緒にできてしまったらかなり効率的だなっていうのは、これからのもしかしたら都市政策とか公共空間のあり方みたいなのを考えるときに、これからの温暖化の時代を考えるときに必要なことなのかもしれないなっていうふうに思います。
日本でも日陰を歩く権利を
とりあえずソウルの日陰を歩きたいな。ソウルは私冬しか行ったことないんですけど、夏に行ってこの日陰の中歩きたいなっていうふうに思いますね。日陰で歩けない、それこそ大阪にできた新しい公園、素晴らしい公園がありますけど、あそこ夏に行ったときにこれは絶対に歩けないなっていうふうに思った記憶があります。
夜行ったのかな。夜行ったから快適に歩けたんだけど、これは日中は眺める、ビルから眺めるとかだったらすごい美しい空間かもしれないけど、普通に歩いたりジョギングしたり子供が遊んだりとかするには圧倒的に日陰が足りなくて、もうオープン空間すぎて難しいなと思った記憶があります。
なので、日本でもこの日陰の権利、日陰を歩く権利っていうのをもう少し真剣に考えてみたいな、みたいなことを思ったりしました。ちょっと一人語りなのに長くなってしまいましたが、今日はこんな感じにしたいと思います。次回は私はゲスト回をそろそろ収録しようと思っているので、皆さん楽しみに待っていただければと思います。それではまた。
次回はゲストの話をお届けします。
15:41

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