2025-06-14 38:52

#101 長嶋茂雄さん逝去

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100 回超えとなった今回。長嶋茂雄さんがなぜ国民的ヒーローになったのか。

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仕事でコミュニケーションを扱う 3 人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何か?を一緒に考えていくポッドキャストです。

出演者🎙️

田中 愼一 (Blog)

高木 恵子 (Facebook / LinkedIn)

中川 浩孝(note)

ご意見・ご感想、3 人に話してほしいトピック、3 人へのご質問などありましたら、以下のフォームからお送りください。https://forms.gle/ZGKtUCBn3m25Nr6J6

サマリー

ポッドキャストの101回目では、長嶋茂雄氏の逝去について話され、彼のコミュニケーションの特徴が注目されています。特に、彼の明るい人柄やファンを大切にする姿勢が、野球界全体に与えた影響が考察されています。長嶋茂雄氏の逝去を受けて、彼のコミュニケーション力やリーダーシップについて語られています。彼の努力と工夫が評価され、野球界への影響と彼の偉業が再確認されています。また、長嶋茂雄氏の逝去についての影響やファンとの絆についての議論が広がっています。彼は耐えがたい困難を克服し、全身全霊で取り組む姿勢が多くの人々に感動を与えました。

長嶋茂雄氏の影響
中川 浩孝
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
田中 愼一
みなさん、こんにちは。コミュニケーションを極めると自分が見えてくる。 世界が見えてくる。コミュニケーションの世界に携わって40年以上。
コミュニケーション命、シン・田中こと田中愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SEからPR、コミュニケーション業界に転職して約30年、高木恵子です。
中川 浩孝
外資系企業でマーケティングを経験してきたアメリカ在住、中川浩孝です。
田中 愼一
えっと、100回超える。 101回ですよ。100回超える。
え、これ期間何回? 2年になるんですか。
高木 恵子
すごいですよね。 ゼロ歳の子供が2歳になりますよ。
中川 浩孝
本当ですね。早い。 それはちょっとよくわかんないですけど私も。
高木 恵子
すごいですね、本当。
田中 愼一
そうなったらね、もう2年3年4年5年10年20年30年半世紀1世紀という感じの勢いでいきたいと思いますね、なるほどね。
今日のテーマはやっぱり、昨日今日と騒いでいる、騒がせている長嶋監督ですね。
長嶋さんが亡くなられたっていうことで、今日本ではそれの話題でわーって盛り上がってるっていうことで。
あの人の、あくまで憶測っていうことは、直接会ったことはないんでね、当然わからないんですけど。
ただですね、うちの家族が会ってるんですね。うちの家族っていうのは両親ですね。
父親と母親が海外駐在してたんで、
いわゆる在外公館に出てて。
ちょうどその両親がですね、カンザスシティで在外公館に勤めてたときに、
あのとき、セント・ルイス・カーディナルズっていうミズーリ州なんですけども。
それからカンザスシティっていうのは、ミズーリ州とカンザス州の、その2つの州の間ぐらいにあるんですけども。
ロイヤルズだったかな。
いわゆるミズーリにおける、ある意味2つのチームがですね、ワールドシリーズに出ることになったんですね。
セント・ルイス・カーディナルズとカンザスシティ・ロイヤルズかな。
カンザス州もミズーリ州もですね、両方の州とも親父の管轄領域だったんで、
総領事っていう形でね、当時いたんですけども親父は。
長嶋がそのワールドシリーズを見に来たんですよ。
長嶋が来たって言うんで、総領事館でお祝いの宴を開こうって話で、
長嶋一行を招待したんですね。
だから親父とお袋は長嶋と会って、家で招待して、それで飲めや歌うたかとかしかないけど、歌いや歌うんだけど。
そういう形で、そういう間接情報は聞いてるんですよ。
間接的にね。
あの当時ね、僕はワシントンにいたんだな、ホンダでね。
いずれにしてもそういうことで、僕は直接会えなかったんですけど、
ただ今までこの数日間、彼に対する報道が連日行われて、
それを見ながら僕の間接情報なんかを合わせていくと、
なんとなく長嶋さんの特徴って言うんですか。コミュニケーションの特徴って言うんですか。
っていうものが非常に見えてきてるなっていう気がするんですね。
そういうことをパッと昨日の夜思いついて、9つぐらいあるんじゃないかなと。
ちょっと皆さんと、そこの思いついた9つのこと。
これが正しいってことじゃなくて、思いついたことを言うんで、
皆さんの意見も聞きたいなというふうに思ってます。
長嶋、いわゆる元巨人監督の教年が89歳っていうことで、
今の時代、90代に入ってもおかしくないっていうことで、
そういう意味では大変残念だったなという感じはあるんですけどね。
でももう一つ、彼の現役あるいは監督としての活躍時期もすごいんですけども、
やっぱり僕がある程度注目したのは、
たしか脳溢血で倒れる、つまりオリンピックの監督っていう形で出る前に、
脳溢血で68歳のときかな。若いんですよね、農一血は。
中川 浩孝
確かに若いですよね。
田中 愼一
で、問題が68歳から亡くなられる89歳の長きにわたる期間の長嶋っていうのがやっぱりすごいんだなと。
もちろん歩けなかったような状況からリハビリをやりながら、
しかもその後もね、いろんな形で活躍していくわけですよ。
で、あれの精神力ってものすごいなっていう感じがあってですね。
彼のすごさってのは、もちろん現役のときの活躍するっていうすごさと同時に、
やっぱり見逃しちゃいけないのは後半戦ですよね。
後半戦、ああいう動きを元気にいろんなところに顔出しながら、
日本も別に巨人軍じゃないですよね。
日本の野球全体っていうものを、それから日本全体を明るくしたっていうことを自分の姿を見せることによって、
それは活躍してた後の後半戦においてもですよ。
そういう意味では非常に我々として学ぶ点っていうのがすごくあるんじゃないかなと。
長嶋監督の教え
田中 愼一
ここのポッドキャスティングっていうのは、いわゆるコミュニケーションというのを一つの軸にしてるんで、
じゃあ彼のコミュニケーションといったときに何が特徴を付けてるのかなっていうのですね。
9つくらいポイントが出てきたんで、彼のコミュニケーションを特徴付けるようなポイントですね。
一つは言葉で言うと、明るく相手を乗せるっていうところ。
いろいろ彼の薫陶を受けた選手たちのコメントを、昨日今日あるいは一昨日ぐらいあたりからずっと聞いてると、
短所を責めるっていうことがなくて、負けても勝っても、特に負けたときなんか選手に対して、
いやーって言って明るい姿勢っていうのを崩さない。
選手を育てるときも怒って育てる、叱って育てるんじゃなくて、
こっちも明るく、おーって言いながら、明るく乗せながら、相手を乗せるっていう感覚がですね。
どうもいろいろな彼の薫陶を受けた人たち、あるいはメイクドラマでしたっけ、
ああいうシーンの背後にある、彼が悲しんだり落ち込んだりしてるシーンってのはないんですよ、はっきり言って。
唯一、第一回目の巨人監督になったときの、初年度に最下位になってしまったときの発言はあったけど、
それは落ち込んでるっていうんじゃなくて、あえて自分に対して戒めてるっていうような感じがあって。
周りからそれほど批判は一年目ですからね。
批判はなかったんだけども、自ら落とし前をつけるっていう感じのね。
決して落ち込んでるという症状はなかった。
で、あれぐらいでね、その後はね、彼明るいんですよね。
だからコミュニケーションっていうのはやっぱり明るさっていうのがね、たぶん重要で。
で、たぶん人によってね、明るさって違うと思うんですね。
何が明るいか明るくないかっていう。
だから自分独自の明るさっていうのをやっぱり見つけていくっていうのも、
そのコミュニケーションっていうのも重要ですし、
我々が今後ちょっとこういうね、ポッドキャスティングで話していく題材としても重要なのかなっていうのを感じましたね。
いかがですか皆さん、その明るさっていうところで。
中川 浩孝
確かにそういうイメージありますよね。
なんか怒ってる感じっていうのはイメージとしてやっぱりなんか思い浮かびませんもんね、確かに。
田中 愼一
だからいろんなリーダーのテレビがなんかで出てきてるシーンを見ると、クライシスも含めて、
その明るさというのと、もちろんその明るさがあるからこそ覚悟できるっていうことで、
失望とか落ち込みじゃなくて、その覚悟ってのは違いますからね。
やっぱり、友人のときの明るさってのは実は覚悟であるような感じ。
平時はめちゃくちゃ明るいんだけど、友人になると突然覚悟のトーンに入っていくっていう感じ。
たぶん長嶋さんってそういう特質を持ってたんだろうなって感じがしますよね。
けいこさんどうですか。
高木 恵子
実は長嶋さんの現役時代は、試合は見たことはありますけど、歳がバレるけど、見たことはあるけれども、
ただ何だろう、世代はもちろんずっと上だから、本当の長嶋さんのすごいところって、そこまで覚えてはいないと、
やっぱりすごい印象だったのは、現役を引退するときの、「巨人軍は不滅です」っていう、あれは子供心に。
田中 愼一
あれはね、あのシーンはすごかったですよね。
高木 恵子
そう、子供心にあんまりよく意味はわからなかったり、現役選手が引退するとかいう、そこの残念さとか、子供ってまだあんまりよくわかんない。
いながらも、やっぱりあれはすごい。
田中 愼一
残念性がなかったですよね。間違いなくね。
高木 恵子
なんかあれはやっぱり、すごい子供心になんかこう、すごい残ってますよね。
だからなんか、表現の仕方を知ってるのか、あれがみなさん、本当素の長嶋さんだっていうような、いろんなコメントもね、昨日今日のテレビ見てると。
田中 愼一
ありますよね。
高木 恵子
それにしてもなんかすごく、もし素でできるんだったら、本当すごいコミュニケーション能力だと思うし、逆にああいう表現を考えてできたとしてもすごいことだし、どっちにしてもすごいの一言しかないですよね。
田中 愼一
僕なんかもうアンチ巨人の代表格なんですよ。巨人の巨の字も見るの嫌いで。
でも長嶋さんは、とはいっても長嶋さんはやっぱり別格っていう感じがあって。
だから僕は直接見てないんですけど、僕が幼稚園ぐらいのときに、彼がルーキーに出てきてね、
高木 恵子
初っ端な投手は金田っていう国鉄、今のヤクルト・スワローズの国鉄の金田が投手で、4回連続三振取ったんですよね、金田に。
田中 愼一
第1打席で。
昨日のテレビで。
てかその後もずっとその試合。
高木 恵子
満振りなんですよね、もうね、満振りの空振りで。
田中 愼一
球に当たったのは1回しか当たってないんじゃないかな。
それは結構名シーンっていうふうに言われてるんだけども。
それでもやっぱり豪快に三振するっていう、躊躇なく豪快に三振するってすごさがね、すごいねこの人って思いますよね。
だから多分ね、彼のそういうのっていう根底にあるのが、これ2つ目にちょっと気がついた話なんですけども、
やっぱりね、人間に対してすごい関心が強いんじゃないかと。
人好きじゃないとあれできないと思う。
高木 恵子
でもファンですよね、たぶん一番の根源はこう。
田中 愼一
ファンですね。ファン視点がたぶんね、これは僕の9つのポイントのもう一つに入ってます。
ファン視点がね、半端じゃない。
高木 恵子
半端じゃないですよね。
田中 愼一
ファン視点がね、もう全然半端じゃなくて、
まあその延長線上に、普通の選手に対する対応も含めて、
やっぱり根底には人が好きじゃないと、相手に関心持たないんですよ。
相手に関心を持たないと、もう一つのポイントなんですけども、
どっちかというと、長所を見るっていうことがなおざりになって、短所も見ちゃうんです。
人が好きな人っていうのは、長所のほうを見ちゃうんですよ。
中川 浩孝
なるほどね。
田中 愼一
僕は人好きっていうのを高校1年のときに切り替えたんで。
高木 恵子
切り替えるっていうのがいいですね。
田中 愼一
切り替えたのは、僕はとにかくアインシュタインになるんだって言って、
原子物理学で俺は行くんだって、ずっと中学から高校1年、2年ぐらいまで思ってたのが、
はたと物理学の虚しさを感じて、やっぱり人のほうがいいと思って文系にギアチェンしたんですよ。
だから、非常に人間に関心を持つってほうにギアチェンしたわけですから。
そうすると、人に関心を持つと、人の長所長所ばっかりを見ていくでしょ。
だから僕は面接がダメなんですよ。
うちの連中、田中さんに会わせても意味ねえぞって言うわけ。
なぜかというと、相手の長所ばっかり見ていっちゃうから。
長所でこっちも乗ってきちゃうから。
で、結局9割方、僕が話すことになっちゃって。
で、終わった後どうでした?評価を当てて。
うーんって言って、いいんじゃない?って言って、大体いいんじゃない?で通しちゃうんですよね。
だから周りの信用ないんですよ、僕の面接力。
でもやっぱりね、人に関心があるってことは、やっぱり人の短所よりも長所を見ちゃうんですよ。
なぜかというと、短所っていうのは興味ないんですよ、はっきり言って。
長所で、こいつすげえなとかね、こいつなんでこんな面白みがあるのとか、
なんでこんなとこまで追求できるわけなの、この人とかね。
相手に対する関心を持つってことは、相手の長所を見るっていうことと結構同義語かなって、僕の経験上思ってるんですよ。
だから当然長嶋さんももう一つのポイントで、短所を見ないんですね、この人。
ファンとの関係
田中 愼一
だから短所をポイントアウトして、これお前直せっていうのは言わない。
お前ここ優れてるからこれ伸ばせよってこうくるわけですよ。
これね、結構すごく重要なポイントかなとは思うんですね。
だからみんなで人間好きになりましょう、人間好きになりましょう教っていうのを立ち上げて。
中川 浩孝
だってね、長所言われて嫌な人はいないですもんね、相手はやっぱり。
田中 愼一
しかも長嶋さんの場合その長所を見抜く力がすごいんですよ。
本人が長所だと思ってないもんが長所だって言われた瞬間に、しかも長嶋さんからですよ。
こりゃ元気100倍、1000倍でしょ。
特に自分が気がついてなかったら、もっと言うなら自分が欠点だと思ってたら。
中川 浩孝
あー、確かに。
田中 愼一
え、俺が欠点だと思ってたのが長嶋さんから長所だって言われたって元気、これは億万倍ですよね。
だからそこが多分彼のコミュニケーションのまさに、なんていうのかな、原点にあるって感じですね。
だから人に対しても明るくなれるんですよね。
だって興味本位で明るくなるわけですよ。相手に対する好奇心でね。
こいつこの長所いいな、この長所素晴らしいな、なんでこんな長所になってるのかな、わーわーわーって言うと、だんだん乗ってきて明るくなるじゃないですか、相手と。
だからこいつつながってるんだなと。
僕はすごく思ったのは、さっき恵子さんが指摘してたとおり、
観客とか選手とか、相手っていうものに対する親密さっていうんですか、それを体全体で表現してるんですよね、あの人。
たとえば、よく有名な彼の一塁刺すときの、彼3塁でしょ。
高木 恵子
あ、そうそうそう。
田中 愼一
で、パッて投げるシーンまで、最後のこの手の指がね。
高木 恵子
フォロースローまでが、すごいですよね、かっこいい。
田中 愼一
つまり彼の動作のすべてに、メッセージの表現が積み込まれてるんですよ。
彼のメッセージの表現が。
これはですね、僕なんかが前も言ってますけど、リーダーシップコミュニケーショントレーニングっていうのをやってるわけですね。
日本のそれぞれの企業を代表するトップの方々に。
で、そのときに演じろってことを言ってるわけですね。
要するに自分というもののストーリーをしっかり持って、そのストーリーの主役である自分っていうのはどういう役割を持ってるか、どういうビジョンを持ってるか、どういう思いを持ってるかっていうのをしっかり頭に叩き込み、
そのストーリーを毎日毎日進化させながら、自分の役割も進化させながら、それを表現しろって。
表現する方法は言葉だけじゃなくて、あらゆる仕草とか目つきとか動きとか服装とかもんで表現していくっていう。
こういうことがやっぱり一貫性のあるリーダーシップコミュニケーションを完成させるってことを口酸っぱく言うんですけども。
長嶋見てると完成系ですよね。
努力と工夫の象徴
中川 浩孝
確かにそうですね。
田中 愼一
彼はすごい多分ですね、こっちが我々がよく使うメッセージ構造で分析したら、素晴らしい基本メッセージが出てくると思うんですね。
彼インタビューしてどんどんそれ作っていきたいっていうのがあるけども、やっぱりそれを全ての動きですよね。
全ての動きで表現して、あの魅せる野球、魅せるっていう字は魅了される魅ね。
高木 恵子
魅力の魅ね。
田中 愼一
魅せる野球を表現してるんですよね、あの人は。
だからやっぱり感激ですよね、あれはたぶん。
で、やっぱりさらにですね、いろんなところで言うと、チャンスに強いっていうのはみんな知ってるわけですね。
でもね、チャンスに強いだけじゃなくてピンチにも強いんですよね、この人。
だって後半戦見てくださいよ、脳溢血に倒れて、その後一挙にあそこまで持っていくっていう形で。
たぶん、長嶋さんの後半生がなかったら、ここまで大きな英雄にはなってなかったかもしれないですね。
だから僕は現役時代で活躍したものプラス、この後半生の彼の生き様っていうのがやっぱり大きな彼を支えたんじゃないかなっていうことですかね。
あと二つぐらいちょっと残ってるんですけども、一つは努力と工夫の人。
これは誰かが言ってたかな。荒川さんって言いますよね、王貞治を育てたっていう。
まあこの世代じゃないとわかんないかもしれないけど。
僕の世代はもっと一歩深い昔だけども、少年野球漫画の中でも巨人の星とかいろいろある中で、
王貞治監督が荒川コーチから徹底的にトレーニングされた。
でも実は今回のいろいろな報道を見てると、長嶋さんもトレーニングされたんですよね。
昨日だったかな。あるテレビのアナウンサーの人が小話を言ってて、どんな小話だかというと、
実は長嶋さんは荒川さんにも鍛えられたんだと。
実は私は政治評論家で、荒川さんのことよく知ってて、名前言うと語弊があるから読売ですね。
今でも政治評論家として出てる方ですけど。
その方が、実は荒川コーチは長嶋もやってたんだと。
自分は直接長嶋さんは知らないけど、荒川さんとはよく話す機会があって。
荒川さんが言ってたのは、よく人は王貞治を努力の人って言うけど、そんなことはないと。
努力の人っていうのは長嶋のことを言うんだっていうね。そういうふうに言ってて。
2人一緒にコーチするときに、2人がやってくるそうですよ。球場に練習、トレーニングを受けるために荒川さんの。
そうすると、涼しい顔でバット1本持ってやってくるのが王貞治。
汗だくだくになって走ってくるのが長嶋だと。長嶋はトレーニングを受ける。
前に自己トレーニングをやる。
汗だくだくになる。
だからもし王貞治が長嶋級に努力したら、あんな記録じゃないはずだって。
もっと上を行ったはずだっていうことを、アンカーかアナウンサーかインフルエンサーの人が言ってたんだけども、
間違いなくたぶん努力の人なんでしょうね。じゃないとああいう表現は単に天性だけでできるもんじゃないと思いますよ。
天性があってさらに努力がつながってそうなったというふうに見るのがいいと思うし、
あと努力の人だけじゃなくて工夫の人だと思うんですね。
野球界への影響
田中 愼一
たぶん、わからないけど想像だけで、クシャーって流す手の流れとか、あれ僕工夫したんだと思いますよ。
こっちのはかっこいいだろうって。
あとわざと大きく転んだり、わざと三振したり。
あとヘルメットも大きめなのをして、振ったときに落ちちゃうように。
だから彼の三振ポーズってすごくて、鬼のような顔をして三振して、かつヘルメットも飛んじゃうっていうシーンがたくさんあるんですよね。
だから三振をも演出するっていう。
やっぱり日本のリーダーの方々は、長嶋を見習ってほしいですね。
そういうとこを見習ってほしいですね。
単に彼の記録だけじゃなくてね。
まあ記録もすごいよな。生涯打率が3割超えてるんですからね。
だってルーキーになった年に2冠を取っちゃったんでしょ。
高木 恵子
そうそうそうそう。
田中 愼一
信じられないですね。
高木 恵子
だって現役時代17年間、ベスト9賞に選ばれたのは長嶋さんだけ。
田中 愼一
すごいね。
高木 恵子
毎年そう。
田中 愼一
すごいですよね。
高木 恵子
あと、メジャーリーグの本当は、最初の選手は長嶋さんだった。
田中 愼一
そうそう。行きたいとしたのが、結局ね、止められたわけでしょ。
高木 恵子
そうそう。だからドジャースから声かかってて、
巨人が止めたから行けなくて、行ってたらね、彼が。
田中 愼一
まあいいよね、そうなるとね。
でも、たぶん大リーグのほうに行ってたら、
たぶん日本プロ野球ってここまで来なかったかもしれないですよね。
高木 恵子
どうなんですかね、それもまた。
中川 浩孝
確かに。
田中 愼一
ここまで来たってのは、やっぱり長嶋さんのね、
まあもちろん川上とかね、
巨人軍のああいうお歴々とか、いろんな他の人たちがいたけど、
長嶋がいたって結構大きいんじゃないですかね。
これだけプロ野球が日本に根付いたって感じで。
高木 恵子
やっぱりON時代ですね。
私は家柄的に巨人ファンなんです。
田中 愼一
家柄的に巨人ってどういうこと?
高木 恵子
もうみんなうち親戚中の親から。
田中 愼一
いやでもね、うちもね、正直言って、母方は全員巨人なんですよ。
高木 恵子
ヤクルトじゃなくて巨人でしたね、うちの方も。
田中 愼一
ただ父方は、おじいさんがですね、国鉄の職員だったんですね。
高木 恵子
ああ、そうですか。
田中 愼一
だからやっぱり国鉄っていうかですね、
親父は国鉄で、僕はどっちかというと親父に見習って国鉄、ヤクルトですから。
でももう、うちの母方のおじきとかいとこってのは全員巨人。
しかも強烈な巨人ファンです。
高木 恵子
そう、強烈な。
だって夕飯時は必ず野球中継ですもんね。
田中 愼一
僕なんか彼らとは野球談義ができないんですよ。
高木 恵子
そう、なんか負けると、次の日の朝ごはん、しょぼいみたいな。
なんか、そうですね。
田中 愼一
思い出しましたよ、おじきが3人いたな、僕が知ってる、全員巨人ファンで。
それで、チケットをね、定期的に取ってみたいで、くれるんですよ、たまに。
高木 恵子
そうなんですよ。見に行きました、私もよく。
田中 愼一
で、そのときに、僕にくれるのは、あいつヤクルトファンだからってんで、
ヤクルト巨人戦がくるんですよ。
これありがたいような、ちょっと複雑なってあって、
なぜかというと、チケットは巨人側のところで応援するわけですよ。
そうするとね、もう小さくなってなきゃいけないの。
下手にヤクルトは、周りから顰蹙買うんじゃないかとね、暴徒化するんじゃないかって。
だから、せっかくの巨人ヤクルト戦でも、静かに傍聴させていただくっていう。
神宮でも後楽園でも、もうね、そんな感じでしたね。
後楽園だったな、チケットはほとんど。
高木 恵子
そう、後楽園ですよ。まだ東京ドームなんて。
中川 浩孝
そうですよね。後楽園球場ですね。
高木 恵子
後楽園よく行きました。
うちそのために読売新聞も撮ってました、もううちみんな。
親戚一同みんな読売新聞で、もらえるんですよね。
田中 愼一
ああそうなんですか。
高木 恵子
家に配達来て、集金に昔って来てたから、
そうすると、販売員の人が、
中川 浩孝
昔はいろんなものをもらいましたよね、確かに。
高木 恵子
新聞を更新すると、巨人戦のチケットとか、高楽園のチケットをもらう。
田中 愼一
そうか、ヤクルトとってなかったもんな。
中川 浩孝
ヤクルトとって。
高木 恵子
それでよく見に行ってましたよ。
田中 愼一
いやー、だから、あれひろさんはどうなんですか?
中川 浩孝
うちは、どうでしょう。うちの父親は巨人ファンだったんだと思いますけど、
そんなに強烈だったってイメージはあんまりないですね。
田中 愼一
巨人ファンってみんな強烈じゃないですか?
高木 恵子
強烈ですよ。
中川 浩孝
そんなにうちは、熱烈的に野球ファンの家庭とかでは全然なかったみたいですね。
うちは多分、それこそ母親もお父さんを早くに亡くしていたりとかするので、
父親もお父さんを早くに亡くしているので、
お父さんが野球をテレビでみんなで見てる。
みんなが見たいテレビあるのに、
お父さんが野球っつって、野球にするみたいな家庭ではなかったので、
多分、あんまり全然的に野球とかにそんなにハマる環境に多分なかったんじゃないかなと思うんですよね。
田中 愼一
なるほど。じゃあ、ほとんどある意味で言うと、特にひいきチームもなければ。
中川 浩孝
そうですね。あんまりそういうのをうちの家族で会うときとかに、
そういう話になることは多分一切なかったですね。
田中 愼一
そうだよな。
あくまで野球の話は、おふくろは全然興味ないから。
高木 恵子
うちは母親側がみんな巨人ファンだし、
母親の親戚一同がみんな女性なんで、だからご飯に影響するんですよ。
田中 愼一
なるほどね。すごいですね。
まあね、かつての巨人ってすごかったですからね。
高木 恵子
もうだって、もうあの時は、アンチ巨人とか言えない時代でしたよね。
田中 愼一
はっきり言って、もう支配されてたから。
高木 恵子
そう、巨人嫌いなんて公でみんな言ってなかったですよね。
田中 愼一
だって、まずパリーグは無視、誰も関心ない。
セリーグしか関心ない。
中川 浩孝
それが多分、私くらいの世代になってくると、西武とかがめちゃめちゃ強い時代だったので。
高木 恵子
強くなった時代、確かにね。
中川 浩孝
そう、西武がすごい人気がある時期があったじゃないですか。
私の頃は、たぶんその頃なんですよね、ちょうど。
田中 愼一
西武は非常に人気があったですね。
結構長年、河上の巨人軍を、あれは森でしたっけ、あの時。
中川 浩孝
そうですね、森監督とかの時代ですよね。
田中 愼一
あの時すごかったですね。
でもあの時、一番森監督、西武と戦ってたのはヤクルトですね。
田中 愼一
ヤクルトは結構それに頑張ってるんですけどね。優勝してるんですけどね。
高木 恵子
ヤクルトもそうそう、所々で勝ってましたよね。
長嶋茂雄の影響
田中 愼一
いいながら、やっぱりね、ダメなんですね。一部の東京の人たちにしか会いたくる場所は西部だったり、東京ローカルなんですよ。
東京ナショナルなんですよ。
中川 浩孝
そうですね。だからやっぱり、ファイターズみたいに全然違うところに行くっていうのは、ある意味、やっぱり正しい判断ですよね、あれはね。
田中 愼一
今はね、ある意味そうですよね。だから、いずれにしても、でもそれがどんどん変わってきて、パリーグが目覚め始めて、周りから目覚め始めて、それで今はもうね、結構どっこいどっこいって感じにもなってるし。
中川 浩孝
いや、本当にそうですよね。
田中 愼一
すごい変化ですよね。
中川 浩孝
うん、いや本当に。
田中 愼一
本当そういう感じで言うと、いやプロ野球も素晴らしいんだなって感じ。
中川 浩孝
まあでもね、その最初にやっぱりあそこまでのファン層を作り上げたのは、やっぱり長嶋さんとか王さんとかの時代のベースですよね、確かに。
田中 愼一
だと思いますよ、間違いなくね。
っていうか、まあね、本当に脳梗塞になられた時代がちょっと早かったので、ショックでしたよね、やっぱりね。
高木 恵子
本当あのリハビリ期間の頑張りは、もう何かね、所々でしかテレビではね、映画というか放映はされないからだけど、それ見てるだけでもすごいなって思いますよね。
田中 愼一
継続こそ命ってよく言いますけど、やっぱり継続性がすごいから、やっぱり努力の人ってことは間違いないですよね。すごいね。だから人生何事も努力ですね。やばいな、俺サボり癖があるから。
中川 浩孝
でもなんかさっきからいろんな話に出てくる感じの、やっぱりその何て言うんだろう、全力投球って言うんですかね。
なんかやっぱり長嶋さんのそのいいところって、やっぱりこう全部に対していつも全身全霊みたいな感じが伝わってくるところが、やっぱりなんかこう共感を得られたんだと思うんですよね。
田中 愼一
そうですね、それが表現されてるんですよ、しっかりと。その表現っていうのが日常的に表現されてるんですよ。
それがすごいところ。つまり一つの場でね、表現する人ってたくさんいるんですけど、日常的にそれが表現できる。
だってあれだけの人だから絶えずカメラに晒されてるわけですよね。
中川 浩孝
そうですよね。
田中 愼一
だからはっきり言って日常的にやってないと、絶対どっかですっぱ抜かれますから。
だからたぶん間違いなくあれだけ長きに渡って、日常的に一生懸命っていうのを表現できてるっていうのは、やっぱり試合のときだけじゃなくて試合じゃないとき、あるいはいろんな日常生活もはしばしで表現されてるんですよね。
体の動きすべてはしばしが表現してると同時に、一刻一刻でも表現されてるわけですよね。
これがねすごいところで、ある意味リーダーシップ論のコミュニケーションということで、さっき完成されたものって言いましたけど、理想郷にちょっと近いっていうか、だいぶ近いっていうか、そのものかもしれない。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
だから長嶋研究は結構重要かもしれない。
中川 浩孝
長嶋研究。なるほど。
田中 愼一
長嶋さんやってみようかな。
中川 浩孝
リーダーシップとしてのね、確かに。
田中 愼一
リーダーシップコミュニケーションで長嶋やってみようかな。一応巨人だと安全でしょ。これヤクルトでやると大変なことになるから。
中川 浩孝
安全でしょ。
田中 愼一
東京でやるときは、東京ね。
高木 恵子
でも今結構ヤクルトファンもDNAファンも関東だと。
田中 愼一
関東になってきますかね。そうか、東京ローカルじゃなくてやっと関東ローカルに広がったという感じ。
高木 恵子
そう、ヤクルト、DNAって結構いますけど。
田中 愼一
DNAもね。
高木 恵子
だから意外と巨人ファンも減ってきちゃってる。
田中 愼一
許してくれる?
中川 浩孝
まあでもさっきも出てたように、長嶋さんはもちろんMr.ジャイアンツなんですけど、それだけじゃなくてやっぱりスポーツ界を背負って立ってたというか、そこのやっぱりね、まさにMr.だったので。
人間関係と敵を作らない生き方
中川 浩孝
なんか別に巨人ファンの方じゃなくてもきっと共感してもらえるところはすごくあるんじゃないかと思いますけど。
田中 愼一
まあね。でもいずれにしても長嶋さんっていうのは結構敵がないから、いないから。
中川 浩孝
それはでもすごく大切なことですよね。
田中 愼一
敵がないことがやっぱり重要で、そうすると今日議論したいろいろな要素っていうのが実はその敵を作らないっていう意味では、我々個人がこう生きていく上で人生の中で必ず敵を作らないっていうのが実は結構一番仕方かな。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
生き方っていうか、いうふうに言えると思いますね。
中川 浩孝
でもそういう人って確かにいますよね。なんかこう最初こっちはちょっと敵かなと思って、ちょっと距離感を持っていったら、実はでもすごくなんか話してみたら興味を自分に持ってくれて、なんかむしろ好きになっちゃうみたいな人ってやっぱりいたりするじゃないですか。最初はなんかこうちょっと距離感があるかなと思ったら。
田中 愼一
そうですね。ありますね。
中川 浩孝
そういう人って、そういう力ってすごいですよね。やっぱり。
田中 愼一
たぶん敵を作らないで、それを作らないっていうことはどういう要素が必要なのかっていうのは、この長嶋さんを素材にしてもっと深く考えていくと答えが出てくると思いますけどね。
中川 浩孝
確かに。
田中 愼一
だから長嶋ファクターっていうかね、たぶん僕が今日議論した以上にいろいろなファクターがあると思うんですけど、そういうファクターを集めていろいろ分析すると、どうやったら敵を作らなく生きていけるかっていう方程式が少し出てくるかもしれない。
38:52

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