田中 愼一
ここまでで言うと地、水、火、風、空っていう5大、5つの要素っていう。
これをどう解釈するかは人それぞれだと思うんですね。いずれにしてもこの世界を構成している要素としてこの5つ、それからプラスもう一つあるっていう。
ここが空海の発想のところなんですけど、意識の識ですね。
初めの5つに関しては人それぞれの想像力に任せるとして、一番ちょっと僕が興味持ってるのは最後の識っていう。
この識は何かっていうと、人の心であったり意識なんですね。
この6つの大って書いて六大っていうものが、この表現の世界を構成してるって捉えるわけです。
それを構成してるって捉えたときに、実はこの6つの構成要素っていうのはすべてつながってるっていうふうに見るんですね。
これ別に空海の発想だけでなく、たぶん仏教の思想の中にそれが根強く入ってるんですけども。
それがつながっているっていうことはどういうことかというと、
例えば人の意識も、実は他の世界を構成している要素とつながってるっていう発想ですね、基本的に。
つながっているっていうことを意識することが非常に重要で、
この6つの要素、世界を構成している6つの要素っていうのが、
実は融通無碍自由自在っていう非常に難しい言葉があるんですけど、一言で言うと、
お互いつながっており通じ合っているって感じ。
ここあたりっていうのはですね、ある意味今の量子力学、現代物理学の最先端ですね、量子力学の発想も同じで、
すべてのものっていうのがやっぱりつながってるって言うんですね。
だからシンクロニシティっていう言葉なんかもよく言われますけども、
AとBっていうのはまるっきり違うところで遠いところで、まるっきりどう見ても因果関係はないんだけども、
なぜかAが動くとBが変わるっていう。
こういうような現象っていうのが分析されてるんで、量子力学ではそういうつながり。
だからそれと非常に似てるんです。つまり人間の意識とか心っていうのは、
周りのいろんな表現っていうか、構成している5つの大きい大って書いたものと融通無碍に通じ合ってるってこんな発想ですね。
そこで彼が言ったのは、じゃあ識って何?って今心と意識って言ったんだけど、
この識ってどうやってできるの?と。
言ったときに、ここは少し僕自身の解釈が入っちゃったんですけども、コミュニケーション的なね。
やっぱりそういう心とか意識ってどう生まれるかっていうと、
人間がやってる基本的な日常的行為である、いわゆるコミュニケーション。
田中 愼一
コミュニケーションっていうのは、前も話しましたけども、決して発信から始まるものではなくて、
受信をし、そこから発想をし、そこから発信をするっていう。
このプロセスを毎日我々人間一人一人がやってるわけですね。
それをぐるぐる回す中で、最後発信っていうところが実は表現なんですね。
だから人間は毎日いろいろなものを受信しながら、そこからいろいろな発想が出て、そこからいろいろな表現という発信をするわけです。
ですから、それが基本的には、いわゆる心とか意識っていうのを培ってくる。
っていうふうに僕は勝手に理解してます。これは僕の解釈ですね。
ここでまた空海さんの話があるんだけども、空海さんがよく言ってる言葉に、
「身口意(しんくい)」っていう言葉があるんですけども、シンって身体の身。
クっていうのは口のクですね。
イっていうのはさっきの意識のイです。心と言ってもいいと思います。
そうすると、この身口意っていうことをしっかりやりなさいっていうのが空海さんの一つの教えなんですけども。
身口意って何かというと、コミュニケーション的に見ると、シンっていうのは身体のシンですから、
いわゆる動きですね。行為、行動、実践。これが非常に重要だっていう。
それをやっぱりしっかりと表現しなさいと。自分の非言語コミュニケーションですね。
2つ目の口っていうのは言葉ですね。ちゃんとした言葉で表現しなさい。
最後のイっていうのは心ですから、ちゃんとした心を持って、いわゆる表現しなさいっていう。
それの身口意の在り方をしっかりやると、基本的には適切な表現が生まれて、
その表現が他の表現、例えば意識の世界だけではない、
はじめの5つのところにも影響をしていくというふうに繋がってるっていうことですからね。
っていうようなのが基本的にはその一つの概念であって、
その中で空海さんは身口意をしっかりやる。つまり自分の日々の行為をしっかりやりながら、
自分の言葉っていうものに気をつけながら、
さらには自分の心っていうものを意識をしっかり持つことによって、
その周りのね、ここあたりっていうのは宇宙原理というふうに訳してもいいと思うんですが、
空海さんの作った神言密教っていうのは、ご本尊様に大日如来っていうご本尊様を使ってるんですが、
田中 愼一
いろいろ見てるとね、大日如来イコール宇宙の基本原理っていうかね、
宇宙原理なんですよ、要は。
やっぱりその宇宙原理の一部である人間っていうのは、
そことやっぱりしっかりと一体化していく、繋がっていくっていうことが、
最終的には悟りの境地に至る方法なんだっていうのを彼は説いてるんですけども、
そこあたりを一体化するって言うと、ちょっとなんかよくわかんないんですけどもね。
一体化するってどういうことなのかなっていうのをよく考えていて、
最近ちょっと思ったのはやっぱり、すべてのものとバランスをとっていくっていう。
極端に言うと、例えば人間が、人が持っているものって生まれつき持ったものっていうか、
そういうのたくさんありますよね。
もうそのすべてがやはり意味があると。
要するに人間が持って生まれたものすべてが意味があるんで否定しちゃ絶対いけないと。
重要なのはそれらのどれがいいどれが悪いじゃなくて、
すべてをどうバランスさせて生きていくのかっていうのが一番重要なんだっていうのをやっぱり説いてる。
この背後の背景にはですね、彼のものの考え方のすごさなんだと思うんだけど、
別に人間に限らずすべてのものを肯定する考え方。
だからすべてのものっていうのはそれぞれ意味が必ずある。意味のないものがないっていうね。
そういう意味のあるものをどういう形でバランスさせてやっていくのかっていうのが、ある意味その一体化っていう。
それが無理なくバランスできた段階が、宇宙の原理原則と一体化できたっていう感覚。
空海の言葉を借りると、即身成仏っていって、何回も生まれ変わってだんだん悟りを得るんじゃなくて、
生きているうちに悟りを得ないと損だよっていう発覚。
死んでから悟りを得たってどうするの。だから、生きているうちに悟りを取りましょうっていうところで即身成仏。
即身成仏っていうのは、宇宙原理と一体化しなさい。
宇宙原理と一体化するにはどうすればいいかと言うと、自分の表現をしっかりやれと。
どう自分の表現をしっかりやるかと、身口意っていうのがあって、自分の行いをしっかりしろと。
それが一つの表現だと。
自分の言葉をしっかりやれと。それも表現の重要なポイントだと。
それから最も重要なのはお前の心だと。
心の持ちようによって、それは外に表現として通じるんだと。言葉にならなくても。
だから基本的には、その3つをしっかりやれ。
そうすると一体化できるよ。そうすると即身成仏できるよ。
こんな感じの思考のチェーンっていうんですか。
ずっと今日歩きながらこう回してって。
高木 恵子
そうそうそう、そう思います。
田中 愼一
だからまさに今ね、けいこさんやヒロちゃんが言った内容っていうのは、いろいろな気付きを積み上げながら、ある意味賢くなってるわけで。
高木 恵子
大人になってる。大人になってると思います。
田中 愼一
大人っていうのはそういうもんなんで、本来あるんでしょうけどね。
中川 浩孝
そこでたぶんでも、萎えちゃうっていうか、もう自分の考えてることは言わないほうがいいんだなっていう風になっちゃう人もいるんだと思うんですよ。
でも、たぶん私とかけいこさんは、その中でも自分の言いたいことを伝えるためにどういう風にしたらいいかっていうのを考えてるので、
別に私を曲げたりとか、なんか変えたりっていうのではなくて、
もとは一緒なんだけど、こう伝え方とか表現方法とか、アプローチを変えるみたいな。
たぶんそういうことのような気がしますけどね。
大人になるっていうのは、でも諦めるっていう感じのことを言う人もいるじゃないですか。
田中 愼一
あるんですよ。基本はやっぱり表現してみないとわからないんですよ。
表現してみないとその反応が出てこないから。
だから勝手に自分がね、相手はこうだから、じゃあ自分を曲げようなんて勝手に思ってるけど、
現実はそうじゃなくて、ほとんどの人は勘違いで生きてるんでね。相手に対する勘違いで。
はっきり言ってみんな勘違いしてるんですよ、お互い。
自分の中でやってるから、俺これ言ったらこういうふうに反応するんだろうなって。
そう言ってしまうと、永遠に勘違いが延々としちゃうから。
だから一生懸命自分の言ったことを言って、それがボーンとやられたら、バッシングされたら、
ああそうか、2回目は気をつけようってこうなるわけですよ。
だから表現しなくてどうするのって感じですよ。表現しないとわからないんですよ。
表現してみないと。それが気づきを生むことだと思うんですけどね。
だから表現するってことは、言葉で言うってこともあるけども、自分の行動に出すっていうこともあるし、
だから何事も実践し合いっていうのはよくあるじゃないですか。
あとやっぱり心で思ったことっていうのは、やっぱり発想で止まっちゃうとダメなんですよ。受信発想で止まっちゃうと。
中川 浩孝
あー確かに。
田中 愼一
本当にダメなんですよ。だんだん暗くなってきます。
発信して初めてそのフィードバックを受けることによって、そこに生きがいなり、
あるいは失望であり、いろいろなものが来るわけですね。
でもそれは生きがいを持つための一つのプロセスで、表現絶対しないといけないんだと思うんですけどね。何でもいいから。
中川 浩孝
確かに。
でもこの身口意っていう言葉はすごいいい言葉だなと、これをさっき聞いたときにおーって思いましたね。
さっきも言ったように、行動であったりとか発言というか言うことであって、心の持ちようっていう。
確かにどれもやっていかないといけないっていうのは本当その通りですよね。
田中 愼一
見ていただくとわかると思うんだけど。
だから、それで非言語の重要性っていうのを見てもらって、
最後はもう一つスライドがあって、
老子、いわゆる老荘思想って中国古典の老子の中に、
したたかさを象徴したものは水であるっていう。
老子はですね、強いって書いてしたたかって読むんだけど、
したたかさっていうのは一体、最も象徴してるものは水だって。
なぜかというと水はありとあらゆる形に変化させる。
これはブルース・リーのBe Water My Friendの話に出てきたんですね。
二つ目は、突然破壊的な力も持っている。
これもブルース・リーで出てきた話ですけども。
最後ブルース・リーが言ってなかったことなんですね。
それはなくてはならない存在。
だから水っていうのはすべてそれを持ってるから、
一番したたかなさを象徴したものなんだって、老子が言ってるわけですね。
こうまで落とすとある程度、リーダーシップコミュニケーションを受けてる人って年配の人多いから、
そこでもう少し、あ、なるほどっていうね。
本当のリーダーの立ち位置っていうのは、なくてはならない存在にならないといけないんですよ。
周りからそう見られる立ち位置を作らないと、あんた方リーダーじゃないからねっていうのがメッセージなんだよね。
そういうところのスライドを使いながら落とし込んでいくっていう。
ただいずれにしても、表現っていうのはやっぱりすごく重要で。
身口意なんかは一つ、頭を整理する上でもね、僕なんかもよく頭を考えますね。
中川 浩孝
素晴らしい。
あとは六大の話もさっきね、これもちょっと事前の話のときにちょっと話してましたが、
やっぱり物と物が影響し合うっていうのは物理学の中の考え方であるだろうなとは思うんですけど、
そこに意識が入ってくるっていうのがやっぱりすごくユニークですよねっていうのがありますよね。
田中 愼一
たぶんよくわかんないけど、やはりさっき言ったこの全世界っていうのはもう3つのものでしかできてないんですよ、宇宙は。
波動というものと粒子というものと、それから基本的にはエネルギーですよね。
粒子と波動との関係でエネルギーが出てきたり、エネルギーが出てくると粒子と波動が動くとかいうのがいろいろあって、
人間って全ての生き物は波動を出してますよね。
そういうのと粒子と絡み合いで何らかのエネルギーが生まれて。
その絡みの中で、わからないけどいずれ量子力学がもっともっと発達したときに、
今考えてるような仏教思想的な発想っていうのが、実は世界観としては正しかったっていうね。