企業変革の必要性
中川 浩孝
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
田中 愼一
皆さん、こんにちは。コミュニケーションを極めると、自分が見えてくる、世界が見えてくる。コミュニケーションの世界に携わって40年以上、コミュニケーション、命。
シン・田中こと、田中愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SEからPRコミュニケーション業界に転職して約30年、高木恵子です。
中川 浩孝
外資系企業でマーケティングを経験してきたアメリカ在住、中川浩孝です。
田中 愼一
前回ちょっと出られなくて申し訳なかったんですけれども、今回はいくつか、この数週間で考えるところがあってですね、
いくつかのネタとしては、一つ目から始めて、自然に流れに沿っていけばいいかなと思うんですが、
一つはですね、ある日本を代表するグローバルに展開している大手企業の、
今ですね、新任役員の方々っていうか、新たにトップマネジメントに就かれた方々の、
いわゆるリーダーシップコミュニケーションという、リーダーとしてどういう発信力を持たなきゃいけないかというトレーニングをしてるんですね。
これは基本的にはまず、Day1であって、第1日ということで、これ3時間。
これはもう対象者である全員が参加で、オンラインで中心にやるんですけどね。
2日目がですね、これDay2って呼んでるんですけども、これは個別で2時間みっちりやると。
だから合わせて受講者にとっては5時間やるコースになるわけですね。
しかもDay1とDay2の間で宿題が出るんで、それを作んなきゃいけない。宿題って何かっていうと、いわゆるキーメッセージですね。
それぞれがそれぞれの部門のトップですから、当然ながらそれぞれの部門のトップとしてどういう基本メッセージなのかっていうのをまとめてもらうんですね。
それをDay1でその骨子を作り方等々を学んだ上で、そこを宿題にしてDay2で徹底的にやる。こんな感じですね。
これずっと通して見てわかってきたのは、その企業っていうのはある意味非常に大きな企業で、グローバルにも展開してて、日本を代表する企業なんですけれども。
いろんなそこの企業の問題点だけじゃなくて、日本の企業の問題点っていうのが非常に目についてくる。
特に日本の企業の問題点っていうのは、実はその逆に先行指標になっている、いわゆる日本の企業じゃない多国籍企業ですね、グローバル企業。
彼らがある意味向き合っている問題とも言えるわけで。
ある意味日本の企業だけに留まらず、これはグローバルの企業も同じようなことに悩んでるんだろうなっていうのが出てきた。
やっぱりパラダイムシフト、空前っていう言葉があって、今までのパラダイムシフトって随分言われてきたけど、基本的にはレベルがもう違うんだと。
そのレベルっていうのがですね、大きく言うと二つの大きな流れがあって、一つはやっぱりAIだそうですね。
やっぱりAIの存在って登場っていうのは、これ産業革命以上に大きな、実は激震を世界に与えてるっていう、このAIっていう。
AIっていうのは見方によりは新人類って言っちゃってもいいかもしれないぐらいの脅威になるわけですよ。ある意味脅威にもなる。でもチャンスにもなる。
だからこのAIっていうのが実は単なるテクノロジーの問題じゃなくて、社会的な問題として捉えないとダメだっていうのがなんとなく見えてきたかなと。
この14人の方々との意見を見ながら。これは一つですね。
これから二つ目はですね、いろいろ話を聞いてると、ほとんどの日本の企業っていうのが、企業変革に失敗してるんですね。
成果出してないんですよ。何だったっけな、8割ぐらい出てないって言ってたかな。
8割はすごいなと。みんないまトランスフォーメーションばやりってことでみんな一生懸命頑張ってたのに、8割しか成功してないっていうのか。
もちろんね、それは調査そのものがどれだけ客観的なのかどうか、あるいはいろんな要素も入っちゃって、そういう結果になってるのかもしれませんが。
ただ言えることは、8割が本当かどうかは知らないけども、少なくとも多くの企業が悩んでるってこと。
で、その多くの企業がなんで悩んでるのかっていうと、基本的には今までの空前のパラダイムシフトと呼ばれてたものを乗り越える方法っていうのはですね、
まあ企業変革ですね、どう見ても。企業変革なんですが、企業変革すればそれでよしという時代だったんですよ、昔は。
ところがですね、今は企業変革をしたからよしじゃないんですね。
企業変革をずっと続けていかなきゃいけないって話になってきたわけです。
これはほとんどの企業にとっては、空前のことなんですね。
つまり、僕がよく有事365日の時代って言うんですけども、もう企業変革365日の時代になっちゃった。
もう変革していかなきゃいけないから、ところが我々、これは日本の企業に限らず世界の企業もですね、変革した経験はみんなあるんですよ。
AIと社会的変革
田中 愼一
でもその変革した経験を持続させるっていう経験は皆無なんですね。
しかもなんで持続させなきゃいけないかというと、さっき出てきた一番目の項目でAIに象徴されるって言ったほうがいいですね。
AIそのものというか、AIに象徴されるイノベーションの急速な進展ということで、どんどん変えていかないと、つまりイノベーションを生む組織、あるいはイノベーションを作るためには、企業そのものを変えないと出てこないって世界になってきたわけです。
昔は単なる商品にイノベーティブであればよかったのが、企業そのものもイノベーティブにしないと、つまり組織全体、そこで働いている人の意識を含めて絶えず更新していく、変革していかないとイノベーションが生まれないっていう時代に入ってきちゃった。
そうするとですね、何が今一番壁になってるかってほとんどの企業は。これは僕も痛いほど経験してますけど、縦構造。縦構造ってのはありえない世界なんですよ。
ほとんど失敗している企業変革に、みんなから聞くわけです。ゴールデン・フォーティン・ピープルね。その前に黄金の手を持つ14人の人たちに。みんな偉くなったんだから、たぶんそういう人たち持ってるんだけど。
聴くとね、異口同音というか、はっきり言ってそこなんですよ。つまり縦構造を残したままトランスフォーメーションをいくらやっても何の効果もない。逆に混乱しか来たさないと。
もう要は縦構造をぶっ壊して、横構造でどう展開できるかがもう鍵になる。
田中 愼一
そうなったときに、今まさに前から言ってるように、企業に対する評価軸ってが変わってきてて。
いわゆる稼ぐだけじゃもう企業は認められない世界なんですけども。だからこそ、稼ぐだけじゃなく企業は社会貢献してるんだっていうね。
社会貢献というものを打ち出さないと評価されない時代ですよ。特に稼ぐっていうのはほっといても知れ渡ることなんだけども。
企業貢献というのは、企業が自らトップも含めて絶えず発信して、意味付けっていうんですか、ストーリーっていうんですかを唱えていかないと、社会貢献してる企業としては認められないですよと。
いう話は前も随分したと思うんですけども。だからこそこれからは、稼ぐっていうことが社会貢献になり、
社会貢献がそのままがイコール稼ぐことになるような、一種の夢のようなビジネスモデルを構築しなきゃいけないんですよと。
そのために今各企業は企業変革をしてるわけですよ。
ってことは、今言った縦構造ではもうやっていけないという話になったときに、横展開をしていかなきゃいけないといったときに、何が重要になってくるかというと、やはり社会貢献なんですよ。
社会貢献っていうのは横展開なんですね。
一つの商品を作って出して稼ぐっていうモデルじゃない。これ縦構造なんですよ。
もはや考え方としてイノベーションっていうのは一社で作る時代じゃないんですよね。横とつながりながら横展開で広がって、もっと言うならば社会とつながっていかないと、
もはやイノベーションが生まれない時代で、社会とつながるって横展開の話なんです。
横展開の重要性
田中 愼一
だから、稼ぐだけじゃなく社会貢献するっていうのは単にレピテーション上の問題じゃないんです。
もはやイノベーションを生むためには、社会とつながっていかないとどうにもならなくなって、社会と一緒にイノベーションを図っていくっていう組織構造を持っていないとダメで、
そうなると人材の方も組織の方もですね、意識をガラッと変えて、今までみたいな縦構造で、俺はこういう商品作ってこれだけだぜ、
そこが一つの事業部になっていて、それがたくさん乱立するような、もはや世界はありえなくて、
すべてが横に展開されて、社内にいない人間との組み合わせの中でイノベーションが生まれて、サービスが生まれて、稼ぐモデルが生まれてくるっていう時代になってくる。
こういうもう完全にもう縦と横を共存させるなんて話じゃないんですね。
僕は今まで、そこは共存させてバランスを取ればいいんだろうっていうぐらいのレベルで考えてたんだけど、
少なくともこの1週間あるいは2週間かな、そういう人たち、最前線で困ってる人たち、現場でですよ。
現場で困っていて、これからその縦構造をどうしようか、横構造ってどういうふうにするのっていう、
ここあたりそうすると当然ながら意識改革も重要で、我が社という概念、他社という概念がすっ飛んでいく。
もっと言うならば若干類似性があるとしたらクライシスコミュニケーションとの類似性で、
要はもう当事者意識を示す以外にないんだと。
クライシスが起きたら一社だけで対応するなんてバカなことを考えるなと。
横展開でありとあらゆる競争相手やステークホルダーやサプライチェーンや政府や地域社会を巻き込んで、
クライシスに向き合っていかなきゃいけないというのとちょっと似てるかなと。
これからは横展開でみんなでやっていく時代って言うんですか。
で、そのみんなでやっていくっていうことを支える技術は今あるわけだから、ネットワークっていう形で。
だからそういう時代になってきたっていうふうに実感して、今申し上げた世界に我々は今生きてる。
僕なんか経済学部出身なんで、昔から産業革命産業革命やってから近代化が始まったわーわーわーなんて。
あれこそは人類の空前のパラダイムシフトだーなんて。
企業変革の必要性
田中 愼一
昔もあったんでしょうね。道具を見つけた時とか火を使うことを覚えたっていうのもあるのかもしれないけど、
とてつもない我々の記憶に一番短いのは産業革命ですよね。18世紀の。
だからあれをもしのぐ今変革に来てるんだなっていう、そういう実感を得ましたね。
これは単にいろいろある経済書とか、日経新聞読んで考えたことじゃなくて、
実際にそれに宿泊してる第一線のトップメンバーの連中の人たちとの詰めた話をしてた中で実感した話ですね。
やっぱり現場にいないとダメですね、現実っていうのはね。
っていう話でございます。いかがでございますかね。
中川 浩孝
私は最近思っているのはおっしゃる通りで、今まではこの話も何度かしてる気はしますけど、
やっぱり会社はどちらかというと、何かものを例えば作ったりする会社は何か公害を起こしてしまうから、
それに対してそれをあがなうみたいな意味で社会貢献みたいな感じの昔の考え方だったんですけど。
田中 愼一
懺悔のためね。
中川 浩孝
そう、懺悔みたいな。でもそうじゃなくて、やっぱりそういうのはもう遅れていて、
もともと世界を良くするために公害なんかを起こさずに何か新しいイノベーションをみたいな話をしていくのが最近の潮流になっていて、
っていう話の中で、今まさにさっき田中さんが言っていたので面白いなと思ったのは、
社会とつながっていくみたいな話。それもでも私もう一歩遅れてるかなっていう気が私はちょっとしていて、
社会がこう言ってるから私たちもついていきますではなくて、むしろ私たちがもっと社会を良くするんですっていうふうに、
むしろリーダーにそれを引っ張っていく側にならないと、
これからはやっぱりダメだろうなというふうに思いますよね。
今まではやっぱり何となく世界がこういう潮流だからついていくしかないっていう感じだったんですけど、
むしろそれを先に引っ張るっていう方向に行くっていうのが世界ではやっぱりもう潮流になってきていると思うので、
そこをやっぱりどれくらい日本の企業もそこのところまで行って、本当に相当リーダーというかまさにリーダーになれるかどうかっていうところですよね。
多様性と文化の受容
田中 愼一
だからやっぱりこれからはそこで
僕は日本にはそういうことを引っ張っていく、今言った社会貢献、つながっていくことを引っ張っていく文化的土壌があると思うんですよね。
例えば自然に対する発想とか、これ欧米とは全然違いますよね。
日本というのは幸いにも全てのたまり場なんですよ、世界のカルチャーの。
昔はいわゆる西アジアからインドへて中国へて韓国へて、文化の流れっていうものを注ぎ込まれてるんですね。
日本の特徴ってのは、優しい注ぎ込まれたものを消さないんですよ。取っておくんですよ。
そういう形で、いわゆる八百万の神が存在する世界唯一の、インドがどのぐらいまで行ってるか知らないけど、
インド以上に多神教的ないろいろ文化を受け入れて、一つも殺さないんですね。
さらには近代に入ってからは、欧米化を一番はじめにやって、幕藩体制ぶっ壊して、とにかくどんどんどんどん入れようとやってるんで、
アジアで初めて西洋化に成功した国じゃないですか。
最近、日本人も元気なくなった、日本も元気なくなったって言われたけども、
すべて世界に出ていくっていうのは、黄色人種の中でやっぱり全部日本人だったのは初めね。
もちろん昔は西アジアから来た文化を取り入れて、それ全部をやりながら、
さらには近代に入ってからは西洋文化という、取りとめもなく受け入れちゃって、それを日本に残しちゃうんだよね。
ちょっと危機に感じるかもしれないですけど、多様性に対する許容度というか寛容性っていうのは日本人に高いところかも。
受け入れちゃうんですよ、全部。今のインバウンドも同じだから、行き過ぎないように言って心配になるぐらいなんだけども。
そういうのは味方によっては追随型っていうふうに思われるかもしれないけども、
少なくともそれによって作られた寛容性っていうのは、やっぱり今世界が一番求めてることで、
ガザなんか見てると本当わかりますよね、一神教同士の戦いっていうのがいかに効かんか。
だからそういう寛大な寛容な、トランプ現象見てたってわかりますよね。
より人間寛大にならなきゃいけないんじゃないのっていうふうに感じさせる意味では、トランプ現象っていうのは意味があるのかなと思うけども。
いずれにしてもそういうものを持ってるんだから、やっぱりそういう日本的な要素を身につけながら社会貢献を世界で引っ張っていくっていうのが、
日本にとってはイノベーションを生む鍵になっていくんじゃないかなって気がします。
教育の変化と課題
田中 愼一
そんなのが実感でした。今働いてる現場での戦士の方々、リーダーの方々の話を聞いて。
14人ですけどね。ありとあらゆる分野が含まれてるんで。
だから我々も、これ個人にとっても大きな問題だと思いますよ。
この空前の歴史上、もうこれ以上ないっていうぐらいの。
AIっていうのは、AIそのものが象徴している時代っていうんですか。
これが、もう、だって産業革命は18世紀末ですからね。
今日までどれだけの時間がかかったと思うんですね。
AIはそれどこじゃないですよ。100倍か1000倍ぐらいのスピードでやってくるわけでしょ。
中川 浩孝
そうですね。間違いないですね。
田中 愼一
だから下手して、俺は大丈夫だと。そこまで生きてないよなんて思ってるうちに10年以内に入っちゃった。
中川 浩孝
今回のはね、ちょっと速さが今まで以上に。
田中 愼一
異常異常。これね、今生きてる人でも心配しなきゃいけないと思うから。
中川 浩孝
本当ですよね。
田中 愼一
どうします?僕このIT音痴がね。今でもIT音痴の私は。
ちょっとね、藁にも掴みたい思いですよ。どうすればいいですかね。ちょっと聞こうと思って。
高木 恵子
いや、でもそのITだからっていう、もう感覚もないくらいな、何て言うんだろう。
ものに仕上がると思うんですよね。そう思いません?ヒロさん。
中川 浩孝
いや、もうすでにそういう状態になってますよね。
高木 恵子
だから別にITとか気にしなくても、きっとITがわからないからっていう。
そういうもう何て言うんだろう。その次元じゃないと思いますよ。
田中 愼一
いや、すいません。私まだその次元の前なんですよ。
というか、IT絡みって言ったら必ずトラブル。
もうとにかく新しいパスワード入れろって言ったら、毎回やってるのに必ずトラブル。
高木 恵子
それも何か多分なくなってくると思いますよ。
中川 浩孝
そういう問題自体もなくなるっていうのが、次の世界の続きそこまで来ている感じなんですよね。
田中 愼一
でもね、ちょっとね、恐怖感があるな。
中川 浩孝
そういう人はいっぱいいると思うので、そこでどういうふうにけぎらいせずに使ってもらえるか、普通に使えるようになるかっていうところが成功の鍵というか、それが本当に成功するかどうか。
田中 愼一
たぶん古い人間はですね、僕みたいなIT音痴っていうのは、まず一つの発見っていうのは、触ってるうちに操作がわかるっていう。
高木 恵子
みんなそうだと思いますよ。
田中 愼一
結構古い人はね、IT音痴で多い人っていうのは、それがね気持ち悪いんですよ。
ちゃんとこれを押すとこうなって、こうなってっていうのをまず覚えようとするわけですよ。
覚えようとして、それがめんどくさいもんだから、だんだん遅れを取ってくるわけですよ。
中川 浩孝
パソコン教室に行くみたいな、そういう発想たぶん今の人には一切ないと思いますけど、パソコン自体を使ってない人の方が多くなってきてるかもしれません。
田中 愼一
だから結局、使っても勝手に覚えろっていうね、そこにね、やっぱり慣れない人がね、IT音痴になってくるんですよね。
iPadなんか使い始めたら、少しそこあたりはね、PC以上にこっちの方が手で触って覚えろだから、なってるけどね、やっぱりね、ダメですね。
中川 浩孝
そうなってくると、やっぱり教育のところからそれこそやっていかないといけない話ですよね。
田中 愼一
教育ってどこまで行けばいいんですか?
中川 浩孝
結局なんでも、今までは授けられるっていう、そういう授業だったけれど、やっぱり何かを渡して自分で学んでくださいっていう、基本的には自分から自発的に学ぶような学び方をやっぱりしていかないといけないなっていうのは、もうちょっと手遅れですけどね。
今からやったところで、今の子どもたちはね、おそらく私たちの時と比べると、より考えたりとか自分で発想するようなことが推奨されてると思いますけども。
田中 愼一
そうそうそうそう。実はうちの娘は小学校の先生やってるんですよ。
中国人の人が入ってきたんですよ。日本語を話せない。
もちろんある程度サポートするいるんだけど、しょっちゅういるわけにもいかない。
そうすると、授業どうしてんのって言ったら、授業ばーっとやったやつを全部写真撮ってくる。
でそれを家帰ってから全部整理してデータ化してこうやってるわけですよ。勉強してるわけですよ。っていうような感じ。
だから、で、優秀らしいんですね、やっぱりね。だから逆に言うと周りの子に刺激を与える。
でも日本の教育ってのは、僕たちの時の教育ってのはまさに教わる教育だったんですよ。
考える教育ってほとんどなくて、教わるだけっていうような教育だから。
だから少なくとも僕ぐらいの世代よりも上の連中というか、少し下の連中も含めてだけど、ほとんど大体教育を受けてた。
そこの世代が乗り越えられないとね、そこが結構人数がでかいんだよね。
僕のちょっと上が団塊の世代で一番でかい人数のところがいるから。
で、これ今は高齢化社会でしょ。どんどんそこが増えていくわけですよ。
それ増えていくというかね、上がってっちゃうんだよね。残るんですよ、まだ。人生100年時代になっちゃうと。
そこがもう離れ小島っていう、孤島になって、孤立した孤島になっていくっていう。
時間のためになくなってくるんですけどね。
高木 恵子
逆にあれですよ、田中さんが自分が分かりやすいやりやすい、
そういうなんかテクノロジーに触れるようなものを、別にハードでもソフトでも、誰かと一緒に作っていけばいいんじゃないですか。
田中 愼一
だから自分のAI作りたいんですよ。
高木 恵子
ずっと言ってますよね。
AIエンジニアとの連携
田中 愼一
だから誰に相談していいか分からない。送ってもらったのは見ましたけど。
AIを作るっていう時に、何が必要で、何がどうしてどうするのかっていうのは全然アイディアないから、
あちこちポツポツ調べてるっていう。そんな感じですけど、それも役に立つか。夢として。
高木 恵子
そう、夢としては。
だから、まずはこのAIエンジニアみたいな、とにかくそのAIエンジニアと知り合いになりたいっていうのをバーっと言っといたらどうですか。
田中 愼一
なるほどね。
高木 恵子
そう、まずは。
アイデアはあると。
こういうのがあるから、それを作ってくれる人が。
田中 愼一
そうなんですよ。前もこの話してた。
多分一人、あいつ外人なんだけども、自分の作ったらどうだって言ってたから、あいつ捕まえるかな。
とにかくAIが、例えば今まではブログとかそういうものがあったじゃないですか。
あるいはいろんなSNSが。
そうじゃなくて、そういうのと媒介するんだろうけども、AI作っちゃって。
僕が今、いろいろ教えている大手企業の多くの中に、社長AI作ってる人多いですよ。
高木 恵子
多いですよ、多いですよ。
だって入社式の時の社長の挨拶を、AIアバターとAIさんがやったっていうの結構ありましたよね。
田中 愼一
ああいうのを社長ユースじゃなくて個人ユースにすればいいと思うんですよ。
なぜかというと、その中にどんどんAIで一つの情報をどんどんダウンロードして、
すべて自分自身の持っているありとあらゆるナレッジをどんどん入れて、
日々考えることもどんどん入れていって、
とにかくこっちの頭にあるもののあれを文字化か数値化かわかんないけど、
少なくとも向こうが食えるタイトルでどんどん入れ込んで、
で、そのAIに話をさせればいいわけですよ。
高木 恵子
最近、いろいろ、例えば問い合わせホームの代わりにチャットボットってあるじゃないですか。
アイコンが右の下にあって、質問お答えします、24時間みたいなのがありますよね。
あれって全部AIチャットポットだから、大体お決まりの質問の模範回答ってあるわけじゃないですか。
今までホームページに文字でずっとありましたよね。よく聞かれる質問みたいなの。
あれをだから、もうその情報を全部チャットボットさんが理解してて、
で、質問を打ち込むと、ボンボンボン返ってきますよね。
田中 愼一
そこのですね、もう少し動きたいのが、それだと教わるっていうところで終わっちゃいますよね。
で、さっき言った考えるってところまでモチベーションさせる。
高木 恵子
考えるってところは、まだだからそこまでの。
田中 愼一
答えはないんですよ。持ってないんですよ、AIも。
高木 恵子
そうですよね。
田中 愼一
AIも持ってないんだけど、基本的にはそういう、パッと見ると顔が出てきて、いろいろあるんだけど、
少なくとも技術の継承というか、要するに対話できるようにしちゃえばいいんですね。
対話するために今のAIっていうのは、ある程度答えをAIが持ってるわけですよね。
高木 恵子
そうですそうです。
田中 愼一
でも、そのAIっていうのはどんどん答えを増やしてきますよね。
高木 恵子
増やしてきます。情報をいっぱい入れとけば。
田中 愼一
ですよね。それが今までと違う、その情報を入れといて、その中で終わるじゃなくて、
情報をどんどん入れることによって答えがどんどん変わっていくから、ある意味人格が変わっていくわけでしょ、毎日。
高木 恵子
どうなのかな、人格。
田中 愼一
そうすると、毎日対話しても違う対話ができるじゃないですか。
高木 恵子
はいはいはいはい。まあまあそうですね。
田中 愼一
向こうも成長してて、こっちも成長してるわけだから。
そうすると、それが欲しいんですよ。
高木 恵子
でも今そういうロボットいるじゃないですか。
いるんですか。そこがね、自分大量に置けば、それが僕のブログになってもらえればいいと思う。
情報共有の重要性
高木 恵子
今、よく介護とか、介護用のロボット、ちっちゃなぬいぐるみみたいなロボットで、
毎日会話をしてると、ちゃんとお孫さんと喋ってるような。
田中 愼一
そんな感じですね。
高木 恵子
そういう今ロボット、ちっちゃなこうなんか。
田中 愼一
あるわけですか。
高木 恵子
ありますあります。だからその会話することで、AIさんというかロボットさんも学んでって、
どんどん回答する言葉を、なんかちょっとずつ変えてくれたりするっていうロボットはもういるんで。
田中 愼一
だったら結構早く、今みたいなのはできそうですよね。
高木 恵子
そう。それってだからやっぱり作るエンジニアさんが、多分いろいろ作ってるから、アイデアはあるけど、
そうだから作る人を探せば、なんか田中さんが実現したいアウトプットっていうのは、なんかハードとして出てくるんじゃないですか。
田中 愼一
極端に言うと今孫っていうかね、子供の話が出ましたけど、子供っていうのは文章を読まないんですよ。
そうすると、パッとAIだったら顔が出てきて、わーって話すとすごい興味示す。
だからみんなスマホ持ってね、映像をたくさん見たりしてやってるわけで、そうするとブログっていうのは文章じゃないですか。
もう読まない時代が来るんでね。
高木 恵子
文字を読まなくなっちゃう。
田中 愼一
ノウハウの継承とかそういうもんっていうのは、だいたいみんな個人に帰属するもんじゃないですか。
その個人が持っているね、そういうノウハウとか様々なものっていうのをですね、なるべくデータ化し、
で、これをAIに叩き込んで、で、間違いなくそのAIには日進月歩で、
そのAIの対象になっている人間が生きてる限りは、日進月歩でどんどん入ってって、
で、まあ死んだら死んだで、そこで終わりで。
でしたらそれは、でも少なくても、例えば家族にはそれ見れるし、あるいは家族じゃない外の人でも興味ある人は見れたり、
で、それはその個人の持っている一種のノウハウのシェアリングみたいな。
で、そういうのっていうのがいずれどんどん増えてきてね。
だって多分そういうマーケットってこれから出てくるでしょ。
高木 恵子
そうですね、うん、そうだと思います。
田中 愼一
要するに自分を残すっていうような発想。
あの、いや僕もだから、えっとね、古希になってるから多分そういう発想が近くなってるのかと思うんだけども、
やっぱりなんかその自分が得てきたものっていうものをシェアして社会貢献というか貢献させたいっていうようになったときに、
ブログみたいな文章残しても誰も読まないし、本が出したって誰も読まないし、
そうじゃなく何かがあったときにっていうので、もっと見やすいアクセスしやすい、
そういうAI的なものに形を変えとくと、面白いんじゃないかなと。
で、多分人間ってみんな多分ですね、何か残したいと思ってるんですよ。
お金一番残したいけど、お金なかなか残せないから、残してあげたいと思うんだけど、そうじゃなく、
将来のあれで、たぶんせいぜいひいまごぐらいまでは話はできるかもしれないけど、それ以降はできないだろうし、
あとそれは別に家族関係なくて、いろんなコミュニケーション絡みを学びたいって人たちってどんどんどんどん出てくるわけじゃないですか。
そういう人たちにそういうノウハウを分けるっていうのは、案外家族は見ないだろうな。
どっちかというと、どっちのほうが多いと思うな。
たぶん家族がね。
中川 浩孝
ただそこが私はちょっとどっちかなっていうのは考えるところあって、
結局それが全世界というか全人類の英知として残っていくものなのか、
あるいは一人一人のものとして残していくものなのか、
それはどっちなのかなっていうのはすごい感じるところはあって、
個人の意見として知りたいときもあれば、
そうじゃなくてやっぱり全世界の一番素晴らしい知識を得たいと思うところもあったりするので、
そこってたぶん使い分けというかが出てくるんだとは思うですよね。
こういう時にはやっぱり田中さんの言葉が聞きたいとか、
こういう時は全世界の知識が知りたいとか、
やっぱりそれって感覚的に違うところがあるので。
田中 愼一
基本は今の話は個人に集約はしてるんで、
やっぱり個人優先で考えるんだろうなって気はしますけど、
ただいずれどこか線引きがあったら、これはもっと普遍的なもんだとか、
これはこの人独自の発想であるとか、
そういうのがどうせまとめられると全人類がもし仮にですね、
みんな一人一人がそういうものを持って入れ替わっていったら、
AIと人類の英知
田中 愼一
とてつもないデータになって。
中川 浩孝
そうなんですよ。だからそこがAIの一番すごいところなんだと思います。
田中 愼一
だからAIがそれできるわけですよ。
そうすると、これは人類の発展というんじゃなく、
なんていうんですかね、もう違う世界になりますよね。
しかも、生まれてきた人類一人一人の英知を活用するわけですから。
これとてつもない話ね。
しかもそれだけの英知って、
世界人口は13億ぐらいですか?
中川 浩孝
13億ってことはないでしょうよ。
今世界中の人口は80億とかじゃないですか。
高木 恵子
インドだけで10何億だから。
田中 愼一
そうだよね。30億なんてのは夢の夢だったんだもんね。
中川 浩孝
82億人くらいらしいですよ、今。
田中 愼一
82億ですか。
82億の人間の英知がたまって、
もちろん後進国、先進国っていろいろあって、
そんな環境にない人も多いけど、ほとんどが。
少なくとも先進国だけでもっていうのを捉えてみたら、
かなりのデータ量ですよね。
高木 恵子
でも、だからそれって、
今、ポジティブな、すごくバリューのある話で私たち語ってるけど、
逆にそれができちゃうと、
それこそ悪党のやり方とか英知も全部一個に集約したら、
中川 浩孝
実際にだって、最近のスパムの日本語のレベルがめちゃめちゃ上がってること、困ったもんですよ。
昔はそれがおかしいから明らかにこれはスパムだなってわかったんですけど、
最近どんどん良くなってしまっているので、やばいですよね。
田中 愼一
逆に言うと、人類の歴史見ても良い奴悪い奴、両方いますから。
だから、これからも良い奴悪い奴は追っかけごっこですね。
人類とAIの関係
中川 浩孝
まあそうなんですよね。
田中 愼一
だからそれはもうしょうがないですね。
社会の二面性としても前提とするしかないんじゃないですかね。
中川 浩孝
いやでもそれがね、いろんなところで世界を動かしていると考えたら恐ろしくないですかっていう話ですよ。
田中 愼一
まあ、だから第二の人類って言ってね。
人類はもう滅びる以外になくて、
だからAIがもう支配してて、全人類、例えば80億の英知を集めて、それがどんどんどんどん集めたら、
これもう人類を超えますよ、完全にね。
中川 浩孝
まあそうですよね。
田中 愼一
だからあとは、いずれ地球も爆発するんだろうけど、
その爆発の前にAIが別の惑星に逃げるとかね。
高木 恵子
でも、だからこそやっぱり人間じゃなきゃできないことっていうか、
人間だからこそっていうのを私たちは、なんかやっぱ考えなきゃいけないよなっていうのを逆に私は思いますけどね。
田中 愼一
そうなると唯一は、AIに情報を渡さないって話ですよ。
今みたいな話はできないわけですよ。
要するに、こちらの情報を渡して、AIにそれを任せるって話だと、
基本的には、いずれ食われちゃうっていう。
だから、いずれ食われるけど、それまでまだ時間があるからその時間を楽しもうというのか、
食われないために情報は一切出さず。
AIは下部組織での動きだけにして、上部の流れの中の情報は渡さない。
人類を守るっていう発想なのか、
そっちのどっちの選択肢を皆さん取ります?って話になると、
案外人類っていうのは、俺が生きてる間大丈夫だったらいいよ、その後が食われてもっていうやつからも出てくるし、
あるいは逆にすごい恐怖心持っちゃって、もうAIは潰すべきだっていう恐怖心的なのが出てきたり、
ようわからん世界になってきましたね。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
まあ、でも、ただAIっていうのが、その時代のパラダイムシフトの象徴だっていうのは捉え方としては。