田中 愼一
いや、あと帰った人はみんな嫌いなんだ、僕と話すのは。
高木 恵子
時間と、自分の今のシチュエーションと、天秤にかけた時に、どっちが昨日の時点で上だったかっていうだけの話ですよ。
だって、いろいろね、皆さん事情があるわけだから。
田中 愼一
逆に言うとあれですよね、昔はね、上司におい飲みに行くって言ったらついて行って、嫌いなカラオケ歌わされて、飲んで、愚痴聞いて、
上司っていうか先輩がいかに偉いかっていうのを散々語られて、早く終わんねえかなと思いながらやったけど、
あの当時はまだ強制力ってのがあったじゃないですか。 会社人間っていうことで。 でも今はそういう社会じゃないから、そこは素直に評価されるっていうかね。
もう出なかったらもう出ないとか、それぞれあるんで、それはね、確かに面白いでしょうね。
楽しんでもらうっていうのを、相手に楽しんでもらう。
ちょっと待って、今話しながらだんだんちょっとこう思い当たるんだけども、あのね、一つの手法って言ったらおかしいんだけども、やっぱりね、興味、相手に対する。
それは年が上か下か関係なく人間の面白みってあるんですよね。
で、あ、こいつ面白いやつだなと思う瞬間っていうのは、これはね、やっぱり相手に対する関心を強く持つことが、ある意味で言うと相手との対話をより面白く演出するっていうのはあるのかもしれないですね。
中川 浩孝
それは間違いない。
田中 愼一
でもそうするとあれだな、僕の経験で言うとやっぱり一番年が離れてて、この人面白い話だなと思ったのが本田宗一郎さんですよね。
僕が34の時にあの人は82だったのかな。
10日間一緒で、面白くてしょうがないんですよ、話聞いて。
それはね、あの人が強烈な好奇心があるんですよね。 だから人間に対する好奇心も多分あるんだろうと思うんだけど、それだけじゃなくてあらゆるものに、技術に対する好奇心とか、
ものに対する好奇心とか、いろんなものに好奇心を抱く。だからそれが自然に人間に対しての好奇心に繋がるんだよね。
だから多分そういうことなのかなって今ちょっと感じたんですよね。
前にそんなこと言ったら、お前は本田宗一郎さんの若い時を知らないんだよって言われて、俺なんかペンチで殴られたんだぞって。
中川 浩孝
それは暴力、暴力ですから。
障害事件になっちゃう。
田中 愼一
分かんないけど、若い時はそういう人だったのかもしれないけど、年取ってからどっちかというと非常に相手の視点に立って話ができる
好々爺っていうかね、おじいさんでしたね、82歳の時から。
高木 恵子
なんか人と話すのって、私は本を読むのと同じアクションだと思うんですよ。
やっぱ本も、本を読むことでいろんなことを学んだり感じたりしてるわけじゃないですか。
ただ人と話すのも同じ経験が私は得られると思っていて、だから本を読むのと同じ感覚で人とたくさん会って話すって感じ。
田中 愼一
ってことは本と対話してるってことですよね。
人によって本をすごく読む人がいるんだけど、話しててつまんない人っているんですよ。
本当に本は知識を詰め込むための倉庫だと思い違いじゃない、僕に言わせると勘違いなんだけど、僕に思ってる人って結構比較的多くて、
だから本を読むんじゃなくて本と対話するっていう方が絶えず本を読みながら自分ごと化しながら、
そういうプロセスが、つまりそこに循環があるわけですよ。受信、発想、発信の相手は本なんだけど。
それを繰り返して本を読んでる人と、単に知識っていうことで詰め込んでる人とでは違うなっていうのは非常にこことこ感じてて。
昔ね、学生時代の先輩に、1年上の先輩に、ゼミの先輩だったんだけども、まあよくものを知ってる人がいて、
もう1日何冊か本読んじゃうってやつがいるんですよ。万巻の書を読んだっていう人が。でも話が全然つまんなくて。
たぶんこれからは、AIが出てる時代はですね、もはや知識を詰め込むっていうんじゃなくて、知識を引き出せばいいわけですよ。
そうなるとやっぱり本の読み方っていうのは、今けいこさんが言ったような対話型にしていかないと、
とりあえず本と接しながら対話するっていうことでしょ?今けいこさんが言った。
高木 恵子
そうです。
田中 愼一
そういう読み方をやっぱり、特に若手の人にはしっかり理解してもらうって重要だと思いますね。
高木 恵子
でもたぶん若い人たちって結構漫画とか好きじゃないですか。きっと漫画を読んでる時って、この漫画が好きって思って、わーって読んでる時って対話をしてるんだと思うんですよ。
田中 愼一
でしょうね。
高木 恵子
きっと、漫画だとね。
それですごく自分の感情移入したりとか、漫画から自分がどう思うとかってすごい、そこでみんなどんどんどんどん好きな漫画をずっと何回も読んだりとか、長い続きがある漫画をずっと読んでたりとかっていうのって、それってたぶん対話してると思うんですよね。
田中 愼一
なるほどね。じゃあこれも映像だけどコナンと対話してる。
高木 恵子
そうそうそう。私だが鬼滅はそうだったと思うし、自分で。
田中 愼一
感情移入ができるわけですね
高木 恵子
本とか漫画とかも全部人と話すのと同じコミュニケーションなんじゃないかな。
逆に世代が若い方がそこあたりに対する感度は高いっていうか。
高木 恵子
そう
でも、それっていわゆるインプットで、自分の中で一応消化するところまではできてるんだけど、今度それを発信するっていう。
田中 愼一
アウトプット。
高木 恵子
アウトプットがたぶん、漫画が大好きな全般的に若手っていう人たちの中ではもしかして足りないアクションなのかもしれないですよね。
田中 愼一
例えば発信っていうところが足りない。
事実だと思うんですけど、発信が増えると受信力が上がってくる。
だから発信を増やせば増やすほど受信力、もっとより多くのものを受信していくプロセスはコミュニケーション上間違いなかったんだけど。
だからそういう意味で言うと、発信っていうところが今もし仮に弱いのであるならば、逆に今回みたいにAIとかさまざまな表現技術っていうのが出てきてるわけじゃないですか。
そういうのは逆に言うと、いい意味で発信力を備えるっていう意味では一つの両方というか、
高木 恵子
そう、そう、そう。
田中 愼一
そうするとね、周りもだんだん乗っかってくるっていう感じ。
今度は周りを今度いじる、いじられるの、その応酬が始まる中でだんだんみんなが一体感を感じていくっていうのはあったんですよ。
だからそういうみんなが集まる場っていう背後にやっぱりワンオンワンをね、今ヒロちゃんが言ったようなワンオンワンをやっぱり積み重なるって重要なんですよね。
そうするとよりみんなが集まった時にもっとよりなんというかうまく回せるっていうか、
一体感を持たせるような対話、飲み会になるというか。
それはやっぱり今けいこさん言ったような公式の場だけじゃなくて、
例えば年末のフェアウェルパーティーとかそういうんじゃなくて、
もう少し非公式でもそういう集まりがあると楽しいよねって。
高木 恵子
そうですね。
田中 愼一
ただ世代の上の人たちはそれはもう飲み会としか考えないから。
飲みに行こうかっていうふうに誘うわけですよ、勇気出して。
年下の部下にじゃあ飲みに行こうかっていうと、
だいたい今の若手はいや行きませんって断られちゃうから。
そうするとその誘った方は心傷ついてですね。
逆にアンタッチャブルになっていっちゃうわけですよ。
高木 恵子
確かにね。
田中 愼一
そこを崩すためには何らかのもっと多様なワンオンワンのあり方っていうんですかね。
別に飲みに行ってワンオンワンなんて考えなくたってよくて、
会社で顔を付き合わせた瞬間にそこでワンオンやればいいんですよ。
中川 浩孝
そうですね。
それくらいの余裕がやっぱり会社に今は欲しいですよね。
その外でできないんだったらやっぱり仕事以外の話をする場がなくなっちゃうから、
そういうこともできるような時間とか場所を社内でちゃんと作っていくべきだなと思いますね。
高木 恵子
昔、私が会社員でいたときに毎週金曜日がハッピーフライデーみたいな感じで、
会社の中で確か5時になるとちょっとしたお酒と、お酒って言ってもビールぐらいかな。
中川 浩孝
確かにそういうのやってましたね。
高木 恵子
軽く缶ビールとちょっとしたスナック。
中川 浩孝
ビアバストみたいなやつですね。
高木 恵子
会議室とか会社の中でのコミュニティルームみたいなのがあって、
そこに人事部とか総務の人が用意しておいてくれて、
そこに行って、5時だからちょっとそこでみんなで談笑しながら、
じゃあもう帰るねとか、5時半に帰る人、6時に帰る人とか。
みたいな、毎週金曜日そういうのをセットする。
そうすると、強制でもないけど、
うちの会社は毎週金曜の5時にはこういうハッピーフライデーだみたいな感じで、
じゃあ今日自分が時間空いてるから約束の前にちょっと会社のそこを寄ろうかなとか、
なんかそういう風になりますよね。
そういうのは作ってもいいような気がするけど。
田中 愼一
結構ね、何回かやるんだけど、徐々に細ぼっていくっていうか。
だんだん、これは中身をもっと良くすればいいのかなと言うんで、
じゃあ寿司を取ろうとか、いろいろなことをコストをかけて、
いかに食いもんで引っ張ろうかっていう試みをしたんだけど、
だんだんだんだん、初めはね、1回目に開くときは水曜日かな、
ハッピーウェンズデイだからハッピー水曜日だぜって言って、
で、みんな結構それなりに集まる。
それが毎週やっているうちに徐々に徐々に集まってくる人が少なくなって、
それとじゃあ中身を良くしようって言うんで、食を豪華にしていくと、
来なかった時にそれ捨てなきゃいけなくなっちゃうんで。
高木 恵子
確かにね。
田中 愼一
そうするとそこがね、非常にね、実際やってみるとそこは何なんだろう、
ちょっとその維持するやり方をもっと工夫しなきゃいけないんだろうね。
高木 恵子
そうですよね。
田中 愼一
もっと入りやすい雰囲気にするとか、会議室でやるんじゃないとかね。
高木 恵子
あとはそこにお客さんも呼びました、うちの会社って。
田中 愼一
なるほどね。
高木 恵子
だから例えば自分が今プロジェクトとかで結構密にやってる担当者とかいるじゃないですか。
で、うちの会社、金曜日こうなんですよなんつって来てもらう。
そうすると例えばお客さん、我々の会社側に対するお客さんが、
あ、社長の誰々さんもそちらに、このその同じ場所にね、ちょっとしたところに顔を出してくれると、
お客さんも喜んだりして。
田中 愼一
そりゃそうですよね。
高木 恵子
ってなると、なんかそのお客さんとの関係も良くなるし、
こうなんか自分のお客さんも連れてこれて、で全然また違う部署の人を紹介できたりとかっていう、
なんかほんとソーシャルの場っていうので、すごいやってました。
田中 愼一
だからお客さんにとってもその場がね、結構ね、あの面白いなあれってたまに行くっていう、
そういうのは逆に言うと、まあ一つ価値を提供してますからね。
そこ行くといいと思うんですよね。
田中 愼一
そうするとお客様も含めて色々な多様な人たちとの非公式な対話がどんどん起こるからね。
でそこにアルコールが入るといいとかね。確かにそれはあると思うんですよね。
僕なんかね、試みた一つは何年前か何十年前か忘れたけど、
飲み屋と提携して、その時まだ築地だったんだけど、
築地のそばにバー、かっこいいバーじゃないですよ、死がないバーで築地だから。
でそことね、数ヶ月契約してそこに全部お酒置いておくんですよ、こっちが。
でそれをうちのスタッフはいつでも自由に、ただで飲める。
高木 恵子
いいじゃないですか、いいじゃないですか。
田中 愼一
でこれ、発想は良かったんだけど、動機が不純だったんで。
中川 浩孝
動機が不純ってどういうことですか。
田中 愼一
だってわざわざ色んなとこ行ってお客さんと飲んだりなんかするんで、
たまにはね、ちょっと気楽に自分が寄っていけるね、バーみたいのがあるといいなと思って、
それが僕の本心というか本音だったんで、
そういう不純な動機で作っちゃったんですよ。
高木 恵子
なるほど。
田中 愼一
まあ一部のね、人間は結構常駐するごとくそこにしばらくは通ってたんだけど、
結局ね、数ヶ月たち、だんだんだんだんね、本当に使わなくなっちゃって。
だからもっとね設計をしっかりすれば良かったんですよ。
高木 恵子
そうですね、そうかもしれない。
田中 愼一
単に、なんか会社終わったら気楽に飲めるとこないかなとか、
それから僕が昔から言ってたのは会社にバーを作れって言ってた。
そうすると終わった後、5時以降、6時以降はそこのバーに行って、
で、ビールを飲んだりワイン飲んだり。
高木 恵子
確かに。
田中 愼一
これアメリカで結構やってるんですよ。
アメリカでね。
高木 恵子
そうですよね。
田中 愼一
うちの本社なんかもやってるんで、
で、そういう時はクライアントのね、ブランドのビールとか。
中川 浩孝
なるほど。
高木 恵子
確かに確かに。
田中 愼一
ソフトドリンクとかそういうのを全部入れながらね、やるっていうのがあるんだけど。
もしかしたら、そこあたりを上手く、
上手く個別のワンオンワンとそういう場作り、
ある程度公式的な場作りとか。
そこらにはもう完全非公式だけども、
立ち止まってちょっとだべるとかね。
あたりの構成が上手く設計されてると良いんだよね。
中川 浩孝
そう、いろんなのがないといけないってのは確かにそうなんですよね。
酒飲める人、飲めない人、煙草吸う人、吸わない人みたいな。
いろんなパターンがあるので。
高木 恵子
確かに。
中川 浩孝
そこは本当にインクルーシブでいきたいですよね、確かに。
田中 愼一
でも案外あれなの、もう1回ちょっと試みても面白いかもしれない。
中川 浩孝
うん。
今だからこそまたちょっとできるっていうところがあるかもしれないですよね。
で、その本当にいわゆる飲みニケーションみたいのがなくなってっていうところで、
本当会社の中でなんかコミュニケーションできると。
田中 愼一
そうなんですよね。