田中 愼一
でしょうね。
高木 恵子
なんか普段テレビとか見ない人までもね、見ちゃったんじゃないですかね、きっとね。
中川 浩孝
そうですよね。
田中 愼一
見たと思いますよ。とにかく10時間に付き合った人もずいぶんいるんでしょうね。
僕はもう途中で諦めましたけどね。
だって質問がもうないんだもん。
もう質問には十分とは言えないけど、それ以上のものは絶対出てこないのを、なんかぐるぐるぐるぐる回してるような感じでね。
中川 浩孝
みんなわかってるけどって感じですよね。
田中 愼一
そうですね。
かえすがえす思うと、やっぱり一番の失敗は1月17日の会見ですよ。
高木 恵子
まあそうですね。
田中 愼一
本来ならば、たらればの話してもしょうがないってことはあるんだけども、
でも一応過去に振り返って、過去がこうあったらどうだろうっていうのは、
ある意味、いろいろな意味でですね、意味があってですね、
それはやっぱり、特に我々、僕なんかクライシスコミュニケーションやってると、
こういうふうに出てきた事象っていうのを、いまいちど振り返ってみて、
どこでこうあるべきだったのかっていうことをですね、
やっぱり考えるっていうのは、僕はすごく重要なポイントで、
昨日も社内の集まりに、あえて集まりの中でフジテレビを取り上げたんですけども、
やっぱりこういう案件、去年だと小林製薬とか、ジャニーズなんかもその前の年ありましたけども、
やっぱりああいうのでこうあるべきだったっていうのを見ると、
クライシスに対する対応力っていうのは身についていくんですね。
昨日さんざんいろいろ考えて、ここに1月17日以降ずっと考えてて、
今至ったのはやっぱり1月17日は間違ってたなと。
何をすべきかだったっていうと、あのとき辞任しなきゃいけなかったんですよ。
なぜかというと調べると、2023年の6月に組織としてフジテレビが把握したわけです、この事態を。
少なくとも報道によると、8月には社長に伝わってるんですね。
つまり2023年の8月に社長が認識したにもかかわらず、
ずっと見て彼らの弁解をいろいろ聞いていると、
いろいろ言葉は飾ってますよ、プライバシーを守ることを優先したとか、
女性の精神面や体調面を気にしたとかいろいろ言ってるけど、
所詮は言い訳でしかなくて、つまり何の言い訳かというと、対応しなかったっていうことに対する言い訳なんですよ。
だからこの対応しなかったってのは事実として、
17日の記者会見をする前に、もうわかってるはずなんですよね。
当然わかってるはずなんですよ。そこが最大の弱点なんですよ。
そうするとそこに対して何らかの返答をしなきゃいけないわけです。
クライシスってね、僕昔大きなクライシスを何件か経験してあるんだけど、有名どころずいぶんあるんですけど、
必ずそのクライシスが起きたときに、答えなきゃいけないものっていうのがあるんですよ。
それは複数あるわけじゃなくて、普通の質疑応答集じゃなくて、
これだけは本質的に避けることができない質問。
そこに回答を与えなきゃいけない質問っていうのが、
たぶんね、僕の経験上は5本の指以下あるって言うんだけど、実際上僕の経験したのは1か2くらいしかないんだよ。
今回のフジテレビの一番の答えなきゃいけなかったのは、
対応してなかったことに対する回答をしなきゃいけない。
ここが最大の弱点なの。
田中 愼一
ここに明確な回答を与えない限りは、どんな質問に答えようと、お前答えてないよって話になっちゃうんですよ。
だから少なくとも、本来は1月17日に記者会見やるんであれば、今までの経営を見た中でどこに弱点があるのか。
つまりフジテレビ側に弱点があるのかって、まず探し出すのが、クライシスのプロの仕事なんですよ。
なぜかと言うと、社内じゃなかなかできないんですよ。
政治が働いたり、いろんなパワーバランスが働いちゃうんで。
そうするとプロはそこを見て、これが弱点ですねと。
ここは逃げられませんよと。
つまり事実あなたは対応してないんだから。
対応した対応したって言ってるけど、あの人判断してないんですよ。
決断してないんですよ。つまり動いてないんですよ。
だから、そこをカバーしない限りは逃げられませんよっていうのは、たぶん僕だったらアドバイスするでしょうね。
そうしたときに、じゃあどう回答するかって言ったら、やめることですねって。
だって対応しなかった。2023年の8月から知ってて、何もしなかった。
極端に言うと、彼の記者会見での会社側の説明っていうのは、それを対応したと見せかけて、
基本的には女性のことを優先したとか、プライバシーを優先したとか、なんとか言い訳言ってるけど、あんなの答えになってなくて。
でも事実として対応しなかったんでしょうと。
そこに答えてくださいって言ったときに、対応しなかったという事実はあるわけですから、
基本的には、もうやっちゃったことだから、あとは謝罪・懺悔・覚悟ですよ。
つまり謝罪っていうのは謝る。これはもう謝ってたけど、
謝るだけじゃなく、懺悔っていうことで二度とこういうことが起きないようにルーツから断つっていう覚悟。
つまり覚悟はないとできない。
そうすると一番しなきゃいけないことは自分たちがやめるってことですよね。
じゃないと回答にならないんですよ。
で、悪いことをした人がいる、対応しなかった人がいるんだもん。
それに対して過去の話、しかも1年ちょっとも経っちゃった昔の話ですよ。
それを消すわけに、これ昨日起こったことだったら別ですけど、
数週間前に起こったことだったらわかるけど、事実として1年も半以上も前に起こったことに対して、
今からそれを書き直す話はできない。もうやっちゃった。
それも責任問題しかないですよ。そしたらもうやめるべきなんですよ。
だから1月17日にやるべきことは、やっぱり辞任をそのときにすべきだった。
で、新しい新社長に引き継ぐ?っていう、27日にあった内容に近いんだけど、
それを17日にやるべきだったというふうに僕は思いますね。
少なくとも僕がもしプロとしてついてるんであれば、それを進言したでしょうね。
やらないと追いかけてきます。答えられないと。
どうしても答えなきゃいけないもんって絶対あるんですよ。
それは事件を認識してからどういう行動をとったかっていうのが一番確認しなきゃいけないことで。
事実関係がどうだったかなんて関係ないんですよ、はっきり言うと。
それよりも少なくともその可能性があるっていうのは存在した段階で、
トップマネジメントとしては動かなきゃいけないんですよ。可能性があるんだから。
で、絶対的にそれが事実だなんていうのは時間がかかって、
調査委員会だって6ヶ月、3ヶ月でできるかどうかわかんないのを、
記者会見1月17日にやるからって言うんで、事実なんてわかるわけないんですよ、あの時点で。
そうすると何が必要か。実際はわかってたわけですよね、どうもいろいろしてると。
そうした時に別に時間関係ないですよ、1時間でまとめられますよ。
1時間で、あ、社長それダメですよ、もう取り返しつかないってそこは。
やめていただくしかない。覚悟を示すしかない。
でももうやめるしか手がないんですよ、この事態を。
中川 浩孝
まあそうですよね。知っていたというか、関係者がまだ経営陣にいるっていう時点で、
その人たちが結果というか判断できるわけがないわけですよね。
それは確かにそう思って。
で、フジテレビってだから法務とかないのかなと思って、
私はすごい、そこがすごいなと思ったんですけど、法務はどういう仕事をしたんだろう?
田中 愼一
僕も確かに法務もあるけど、もっと前にあなたはメディア、報道機関じゃないの?っていうふうに。
中川 浩孝
そう、まあもちろんそれもありますね。
まあでもそれが田中さんのおっしゃるように、やっぱりバラエティ出身の人の考え方は、
ちょっと違ったのかもしれないかなっていうふうにちょっと思ったりしてます。
田中 愼一
多分ね、それもあったのかもしれないですけども、だったらワンチームで、
まあいつもお客さんに言うのは、ワンチームを作れとトップマネジメントで。
今回ワンチームっていうのは、2人しかいないというふうに憶測できる。
それは社長と会長。社長が音頭を取って会長がオッケーしたって。
その2人だけ、はっきり言うならば、トップマネジメントは。
本来はホールディングから、産経グループから、
さらには副会長であったフジテレビの遠藤さんね。
遠藤さんには耳に入ってなかったんですから。
高木 恵子
彼がだってコンプラのトップの人ですよね。
田中 愼一
そうですね。しかも民放連の会長だから。
そこに入って、同じフジテレビの組織の中で、そこに話が入ってなかった。
少なくともトップマネジメントと言ったら、社長、副会長、会長ですよね。
その中に副会長が入ってなかったっていうのは、
これは、もともと彼はフジテレビの社長でしたよね。
田中 愼一
そういう演出で出てけば、もう少し覚悟が伝わって、
スポンサー企業のほうもね、なんかすげえ記者会見だったなっていうようなね、
腹切り記者会見っていう名前がつくかもしれないけど、
なんかもう少しメッセージが届いたんじゃないかな。
あとは具体的に清水さんが動くことですよ。
今できること、第三者委員会ができあがってその結果を待つなんて悠長なこと言うなと。
第三者委員会は早めて3ヶ月、その3ヶ月あんた何するんですかって話になりますから、次の質問は。
だから当然そこに対してはしっかりとした、今何をしなきゃいけないのかっていう形でやっていくっていうのがやっぱり筋だなっていうのがね、
1月17日はそうあるべき。それを本当に真逆でいきましたからね。
だからいろいろそういう意味では、示唆に富んだケースだったと思いますね。
毎年ね、去年は小林製薬が出てきて、今年はフジテレビって、
これからあれですかね、クライシスコミュニケーション失敗しました賞なんていう賞をつくって。
中川 浩孝
いやでもそこから何か学ぶっていう意味ではね。
高木 恵子
いやでもだからそれが日本の企業の実はあり方だったような気がしますよね。
経営陣の人たちの私物化じゃないけど、会社っていう意識で経営をしている本当に経営陣がどれだけ日本企業っているかっていうのが浮き彫りにされちゃったような気がする。
田中 愼一
たぶん戦後ですよね、こういう終身雇用っていうのは日本で生まれて、戦前はなかったですか、終身雇用って。
戦後、終身雇用って言ったときに、高度成長っていい環境の中で、
やっぱりいわゆる終身雇用っていうか、もっというなら家族経営ですよね。
家族的に会社を家族として考えて、だから社員に対する、
欧米と比べるとその当時、社員に詰めたかった欧米に対して、日本は社員重視でやってきたわけですよ。
それがたぶん80年代ぐらいが限界だったのかもしれないですけど、
基本的にはそこあたりから、アメリカ側はステークホルダーっていう概念を持ち込んできて、
やっぱり投資家だけじゃなくて社員も重要っていうふうに動いてきた。
日本は逆に家族経営っていうのがそのまま染み付いちゃって、
今先ほどけいこさんが言った、私物化するっていうほうに行っちゃった。
トップマネジメントも外から来るというよりも、生え抜きだから家族の一員なんですよ。
一種の長男みたいなもんじゃないですか。まあ当主というかね。
次に長男がいて次男がいてっていうような格好で、
そうするとやっぱり私物化っていう現象が出てきちゃうんですよね。
トップマネジメントは、今はわかんないけど、その当時ってそれほど金もらってないですからね。
今の欧米側に比べると。
だからその家族的な雰囲気の中で、そのお金では補い切れない部分ってのを補ってた。
そこに安心とか安定とか、それから接待費ね。
つまり、これは接待費という名の、首相官邸にある極秘の、何でしたっけ。
領収書のいらない金、幹事長が持っている。
機密費。ああいうものっていうのがみんな持ってて、それをみんな車もつく。
それから接待すると金も会社が払う。
というような中で、だんだん私物化現象が強まって、今みたいな意識。
だからフジテレビ、今回のケースってフジテレビだけの話じゃないんですよね。
けいこさんおっしゃったように、基本的には日本企業の体質の部分に非常に関わってるっていうのは、我々としては認識しなきゃいけないでしょうね。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
なかなかこのフジテレビの件っていうのは、我々としては反省しなきゃいけないんでしょうね。
高木 恵子
なんか恥ずかしいですよね。これがまた世界に流されちゃってるから、ジャニーズもあり。
田中 愼一
報道機関がそれをやったっていうのが、変な話CNNがやったとか以上に、やっぱりひどいですよ。
日本のメディアの民度が問われる。
報道機関であり得るかな、そんなこと。
高木 恵子
でも今回の10時間に及ぶ記者会見は、フジの報道部の人も質問してましたよね。
だからそれはまあ。なんて言うんだろう
田中 愼一
だって2回目でしょ。
1月17日はどうしてたんですか。
高木 恵子
いや、たぶん。
田中 愼一
報道部として取材してたの?
高木 恵子
えっと、だからあれって、どうなんだろう。してなかったんじゃないんですか。カメラが入っちゃいけなかったから。
田中 愼一
まずカメラ入っちゃダメでしょ。
高木 恵子
そう、だって他の局は。
田中 愼一
普通の民放って入ってないんじゃないですか。
高木 恵子
いや、他の人たちは入ってたんだけど。
だけど、要は携帯でビデオを撮っちゃってるから、他の局は動画というか、ある程度映像は流せたんですよ。
ただフジだけは、カメラ入れるなっていうので、フジだけないんですよ、映像が。
田中 愼一
ってことはやっぱり基本的には報道機関としての役割は果たしてないですよね。
高木 恵子
まあそうですね。
田中 愼一
当然でしょうね。
映像ですよ。映像制限というか、制限じゃなくて禁止するっていうのは一体。
写真一枚を提供するってどういう話なんだっていうね。
永田町の政治家同士の話はないし。
ただあれも変な話で、始まるときの写真だけ、映像だけ撮って、
実際始まった後のところは映像なしよってバカみたいな話があるんで。
高木 恵子
だからあんまり通常のもうこの会社のルール、道理じゃないですよね。
なんか自分たちのルールがあるから、それが当たり前、なんか自分たちを守ろうとする方向に全部動いちゃってましたよね。だからね、アクションが。
田中 愼一
多分僕ね、正直言うと究極に守るっていう方向は、社員を守るというよりも、あの2人を守るですよ。
高木 恵子
そうそうそうそう。自分たちですよね。
田中 愼一
起点はその会長社長を守るっていうところにあるのが、
彼らが辞任っていうことを全然考えてなかった?1月17日。
そこからトップがそう思ってたら、下のほうにも似たような感覚いきますよね。
高木 恵子
そうなんですよね。そうなんですよ。
田中 愼一
クライシスで一番の敵っていうのはそこですよね。
自己防衛というか、自分を守るっていう。
だからトップが一番被害者意識を持つんですよ。
高木 恵子
申し訳ないけど、やっぱり中から上がってきた人で、中の人たちが選んだ新しい社長じゃないですか。
だからちょっと疑っちゃいますよね。
だって同じカルチャーで、ある程度フジを成功させてきた一人なわけじゃないですか。
って思うと、わかんないですよ、新しい清水さんっていう方がどうやるかわからないけど。
そういう目でちょっと見ちゃいますよね。
田中 愼一
まあそうでしょうね。清水さん大変だと思いますよ。
中川 浩孝
いやそうですよね。
田中 愼一
いわゆる過去のしがらみっていうのがどっしり入ってて。
27日の記者会見を見てもそうじゃないですか。
何人いたと思いますか、あそこに。
5人ですよ、5人。
金光さんっていうホールディングの社長。
それからその隣が会長の加納さんでしたっけ。
その次がフジテレビの港さんの社長で、
その次がフジテレビの副会長の遠藤さんで、
その次に清水さんが新任社長として入ってきた。
全体で僕も10時間のフィードバックを見たんですけども、
うちの若いのがちょっと感じたのは、誰が主役かわかんない。
役割分担が明確になってなかったっていう質問に対する。
この質問はこの人。普通はプロでやるんですけど役割分担を明確にして、
一貫性を出すんだけどそれがあんまり全然できてなかったっていう。
僕は見てないんで全部わかんないんだけども、
一応うちの若手が全部見て、そういうことを言ってたんで、
そういうこともあったのかなって感じがしますよね。
そうすると清水さん大変ですよね。上に4人もいるわけですから。
中川 浩孝
いや言えないですよね、その場ではね。言いづらいですよねやっぱり。
中川 浩孝
こういう時にもやっぱり社内から選ぶんだって、
私はなかなかやっぱりそこが外資系でずっと働いていた人間として見るとすごいなって思うんですよね。
田中 愼一
潰れるか潰れないかのとこなんですよ、今下手したら。
中川 浩孝
ここで一新のイメージを出すためにはやっぱり外から取るっていうのがセオリーだと思うんですけれど、
それでも中から上げるっていうのはすごいなと思ったんですよね。
田中 愼一
いくつかまだ日本の、例えばビジネスエグゼクティブリーダーたちのネットワーキングっていうのかな。
これ結構欧米なんかに比べると貧弱で、
どっちかというとこれも変な経団連とか日経連とかいろいろあるけども団体、
そういうネットワークとか、個人的なネットワークとかいろいろあることはあるんだけども、
なんか欧米のところっていうのはもっとねちねちしたネットワークじゃなくて、
幅広くいろいろな場で対話をしながら、ダボス会議なんかそうですよね。
ああいう公の場でトップがもっと出てって、人材ネットワーク持ってるから、
これこうなったらもうあいつしかいないなっていうんで、
トップマネジメントが一本釣りするっていうケースはかなり僕は多いと思うんですね。
それが日本ではあんまり行われない。
中川 浩孝
そうですよね。
田中 愼一
昔みたいにちょっと最近で言うと、たぶん新波さんなんかそうですよね。引っ張られた方ですよね。
でもあれは別にそういう公の場で知り合ったじゃなくて、完全にこれは閥ですよ。
閥で動いて、〇〇閥、〇〇閥っていろいろ日本には閥があるけど、
そういう中で引っ張られて、公の場にどんどん出席しながら徐々にやっていくっていうリーダーっていうのは日本にはかなり少ない。
だから特に、昔からの超大きな企業。財閥系というか。
そこの動きっていうのが、財閥系は財閥系で、グループごとに繋がっちゃってるから。
中川 浩孝
そうですよね。ぐるぐる回ってますもんね。
田中 愼一
もっとリーダー一人一人のネットワークっていうのが、人材ネットワークっていうのは協力に持っていかなきゃいけないし、
そうなるためにはやはり対話力が必要なんですよね。
高木 恵子
そうですね。
田中 愼一
じゃないと日本も、リーダーの資質としてやっぱり日本は対話力が低いんで、対話力を上げなきゃいけないってとこに行き着いちゃうんですけどね。
ああ、まったくね、なかなか30年近くやっても日本の対話力は上がらないんだよな、リーダーの。
中川 浩孝
でもそれをやらないと、どんどん社内の考え方っていうか、世界と比べたときに自分たちの会社が普通なのか普通じゃないのかっていうのがどんどん見えなくなっちゃいますよね。
田中 愼一
そうですね。僕は中立的な立場なんだけど、G1経営者会議っていうのがあって、
G1サミットですね。それぞれ個人でつながっていくっていう意思が強いですね、参加してる人たちは。
だからどっちかっていうと比較的新しい、これからの人たちが結構多くいるんだけども、
いろんな大手企業のお客さんもいるんで、いろいろ仕事してると、そういうネットワークを持っていないリーダーっていうのは結構多いですね。
つまり会社同士の付き合いとか、業界団体同士の付き合いとか、そういうものを媒体とした付き合い方、ネットワーキングっていうのはあるんだけども、
そうじゃなく、公の場で、いろいろなダボスみたいなのが一番典型でしょうけども、
ああいう場に自ら積極的に行って、そこで自分の個人としてのネットワークを広げていく。
やっぱりこれからのリーダーって個人のネットワークを広げなきゃダメだと思うんですね。
今までの日本みたいに、そういう業界ベース、あるいは企業ベースでのネットワークの作り方とか、
あと変な話になると、学閥とかね。ああいうネットワークの作り方はもう時代遅れで、
そういうのを自らが対話していく。
そうなると、ああいうネットワーキングの場っていうか、ああいう会議の場っていうのは、
基本的には何か自分が持っていないと相手にしてくれないんですよ。
田中 愼一
必ず役に立つ、僕の言葉で言うと役に立つコメントをするとか、視点ですね。
新たな気づきを相手に与えない限り、相手はこっちの対話に乗ってくれないんですよ。
だから結局どうなるかというと、自分自身の中にそういう発想を持っていないと、
新たな視点とか中身がないと結局対話できないんですよ。
対話するっていうのは優しいことじゃなくて、僕は格闘技って言ってるんだけども、
自分の持っている武器を磨いて、相手と対話に入って向き合って、
いかに相手にこちらの武器を見せながら、でも刀は抜かず、相手を動かしながら、
ある意味トランプの言っている交渉に似てる部分も当然あるんですよ。格闘技だから。
だからそういう意味では、対話のやり方っていうのも二つ種類あって、
最近思い始めたのはトランプ型とオバマ型なんだなと。
オバマはどっちかというと理念型。
理念で、だからこれからはこうなんだ、これからはこういう流れになっていくんだって。
将来思考型、将来ドリブン型、理念ドリブン型になってるのに対し、
トランプはリザルト、結果ドリブン型だから、結果のほうを重要視するから、
将来のことよりも、今起こってることをこうすることが今必要なんだよと。
そんな理念を唱え、人権なんかを唱えるんじゃなくて、
基本的には、不法移民はもう全部排除するんだよっていう。
そうすると結果はどっちが出るかっていうと、いいか悪いかは別ですよ、その結果が。
もう即結果につながるのはトランプ流のほうなんですよ。
中川 浩孝
確かにそうですね。
田中 愼一
自分の話では気がついたんですけど、アメリカは今大丈夫ですか、この不法移民の。
中川 浩孝
いやもう毎日のようにニュースがすごい荒れてますよ。
田中 愼一
でやばいのは、アドミニストレーションの連中がどんどん自分たちのSNSでそういう発信してるじゃないですか。
中川 浩孝
はいはいはい。
田中 愼一
あれ、ちょっと日本人の感覚だと信じられない。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
で、どうなの、反動はないんですか。
中川 浩孝
今の段階ではないと思いますが、今後出てくると思いますよ。
やっぱりいろんなところで問題が起きてくるとは思います。
ただね、移民の問題に関しては一般のと言いますか、ほとんどの人はもちろん違法ではなくて普通にアメリカ人の人たちですから、
彼らにとっては直接すぐにインパクトがあるわけではないので、彼らにとってはよくやったっていう感じに思っている人ももちろんたくさんいると思いますし、
逆に言えば、今までの違法ではない移民の人たち、私も含めてですけど、移民ではないですけど、私は住んでるだけですけれども、
移民にとっては逆に言うと、そういう人たちが違法みたいな扱いを受ける、そういう差別を受ける、逆に移民としての差別を受ける人がいるので、
やっぱり移民の中でもちゃんとリーガルとイリーガルがいるし、自分はリーガルだからイリーガルの人がいなくなってよかったって思う人も中にはやっぱりいると思うんですね。
今の段階ではみんなそれぞれそれに普通何も起こってないというか、インパクトを受けた人以外にとってはあまり今の段階では何も影響がないんですけれども、
当然今後出てくると思うんですよね。労働がカバーされてた部分がなくなっていくですとか、そういったものが今後に。
田中 愼一
差別ですよね。いわゆる違法じゃない移民に対する差別ですよね。ここが一番心配されるところってことですよね。
中川 浩孝
それがクリアになれば、もしかしたらクリアになるかもしれない。
田中 愼一
だから違法は違法なんだから、それはもう断固たる処置をしても周りは支持すると思うけども。
結局バイデン政権とトランプを見ると、バイデンは理念ばっかり言って何も動いてない。対応してない。
いうふうに、今回のフジテレビと同じようにですね、語るけど人権問題はでも対応してないっていうふうに捉えられる。
一方、トランプはしっかり結果出してるっていう。
中川 浩孝
実際に排除しているっていうことも実績ですよね。
田中 愼一
実績ですよね。だからここあたりって結構、対話のモデルとしてね、
理念型でいくのか、結果重視でいくのかっていうかドリブン型でいくのかっていうのは、
やっぱり対話のときにそこをよほど気をつけないと、
手練手管の相手が多いから、当然そういう会議に集まる人間は。
だからそういう会議に行くっていうのは、
たぶんね、アメリカのリーダーの人たちっていうのは、
自分を鍛えるために行くっていう側面を持ってると思います。
だからいわゆる日本のリーダーも、やっぱりそういうダボスの会議に行って、
であそこ、僕行ったことはないんで、行きたいとは思わないんだけど、
もうこの歳で。あんなとこでまた、対話で格闘技やるのは嫌だなと思うけども。
でもいずれにしても、もっと前のジェネレーションだったら、たぶんそういう場にどんどん行って、
G1に入ったのもそういう意図があったんだけど、
結構そういうのを積極的に行くことが重要なんでしょうね。
そうすると日頃のね、鍛え方が変わってくるんですよ。
英語ももっと上手になろうっていう意識になるんですよ。
個人のネットワークっていうことの重要性っていうのを、日本のリーダーはわかってないんだよな。
中川 浩孝
同じような考え方の人と集まっちゃうからですよね。
田中 愼一
そうなんですよ。でも僕の場合は、基本的には原体験っていうのをありがたく偶然もらったのがアメリカの7年間で、
アメリカの世論を味方につけなきゃいけないっていうんで、
反日世論と向き合った時っていうのは、やっぱり人と会うしかないんですよね。
だから200人ぐらいいた自動車専門のマスコミの連中200人、一人一人に会いに行って話す。
当然ながらこれ全部格闘技になるわけですよね。
マスコミって1回会ってくれるけど、2回目は役に立たなかったら会ってくれないから。