防災対策の強化
「おはよう！たまむらタウン」。この時間は、玉村町の石川眞男町長にお話を伺います。
石川町長、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今回はどういったお話をしていただけますでしょうか。
近年、地球温暖化の影響等により、災害級と呼ばれる豪雨が多くなっており、
玉村町においても、短い時間に大量の雨が降る事態となっています。
利根川や烏川の氾濫リスクや、その支流での内水氾濫リスクなども高くなっているため、
災害予防に対するハードの部分の対応を強化するとともに、
情報発信の強化、住民の皆さんに対する防災知識の向上などを図っていきたいと考えています。
そのような中で、今年度行う防災事業についての紹介と、防災マップについての説明をしたいと思います。
それでは早速、今年度の新規防災事業について教えてください。
防災の基本理念として、自助・共助・公助の3つの柱があります。
自助とは、個人がまず自らの命を守る意識を持ち、自宅や職場の災害リスクを知り備えることを指します。
役場や消防などの支援である公助は限界があり、助けを待つだけでは命を守れないため、
自分自身の備えが最も重要です。
また、共助は家族や地域の協力を意味し、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、
地域で助け合うことが重要となります。
自助の意識強化をお願いしたところですが、
公助の部分では、今年度さらに危機管理能力の向上を図って参るべく、
いくつか体制整備を行います。
公助というのは、公に助けるということで公助なわけですね。
この体制整備なんですが、伺えますか。
まず消防団再編です。
災害発生時に様々な役割を担う消防団につきまして、
消防団再編実施計画に基づいた再編を進めていきます。
今年度は、玉村分団及び芝根分団の詰め所を整備するとともに、
再編後の各分団で使用する軽可搬ポンプ車を購入し、
地域防災力の向上と団運営の効率化を図ってまいります。
次に、情報伝達手段の強化です。
新たに防災行政無線を導入するとともに、
今まで別々に運用していた町ホームページ、メルたま、
たまボイス、公式LINE、職員参集メールなど、
一括して配信できるシステムを導入いたします。
防災行政無線は役場庁舎から情報を発信し、
受信する側では専用の個別受信機で情報を受信します。
スマートフォンを持たないような災害時の情報入手が
難しい方には個別受信機を無償で貸与します。
これにより、有事の際、すべての住民に
迅速かつ的確な情報伝達ができる体制を整えてまいります。
最後は指定避難所の整備です。
災害時の指定避難所である小学校体育館に
空調設備を整備して、避難施設としての環境改善を図ってまいります。
今年度の新規防災事業について教えていただきました。
玉村町総合防災マップの活用
続きまして、玉村町総合防災マップについて、
詳しいお話をお願いいたします。
はい、令和5年3月に作成して、町内全戸に配布された
玉村町総合防災マップは、主に風水害に重点を
置き、作成された防災資料です。
町の地理的特徴から、風水害リスクが高いことを踏まえ、
災害時の行動計画や避難指針などを示しています。
防災マップの活用法として、特に命を守る行動計画、
「マイタイムライン」の作成を推奨しています。
これは、災害発生前からどの段階でどのような行動を
とるかを具体的に計画するもので、避難方法の検討を
段階的に整理するフローチャートも示されています。
ここでは、迫っている災害を自宅でやり過ごせるかどうか、
避難所へ避難するかどうか、避難所以外の安全な場所への避難を
検討するかどうかを順に考えることが求められます。
各家庭の環境や家族構成で最適な避難行動は異なってまいります。
防災に唯一絶対の正解はありませんので、
自分の置かれた環境に合った避難行動を考えておくことが大切です。
また、冊子の中ほどでは、地区ごとの浸水想定区域図が
示されており、氾濫時の浸水状況や被害範囲を色分けてあります。
自宅や周辺のリスクを具体的に知ることができ、
指定避難所の一覧や場所も記載されているため、
避難経路や避難先の検討に活用することができます。
他には、避難情報等についてもマップには記載されています。
町から発令された避難情報は、河川の水位や気象庁の警戒レベルとも
連動しており、高齢者等避難、避難指示、緊急安全確保等、
段階ごとに具体的な内容を記載しています。
災害の状況に応じた安全行動が重要です。
はい、分かりました。玉村町総合防災マップについて詳しくご紹介いただきました。
ぜひ、改めてご家庭にある、
この総合防災マップを見直していただきたいですね。
いろいろお話を伺いましたが、
ラジオを聴きの皆様に改めてメッセージを頂戴できますか。
いずれにしましても、地域特性にあった防災・減災の考え方を理解いただき、
各自が自助を基本にした備えを強化していただくことが大事です。
公的支援体制には限界があります。
日頃から家族や近隣と話し合い、
具体的な避難計画を準備していただければと思います。
そのため、一人一人の命を守る手引書として役割を持つ、
この総合防災マップをぜひ活用していただきたいと思います。
ということで、今回、今年度の新規防災事業、
そして、玉村町総合防災マップについて詳しいお話を伺いました。
お話は、玉村町の石川眞男町長でした。
石川町長、ありがとうございました。
