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2020-09-28 09:54

#137 自分の言葉で語ろう

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言葉を通じて、自分の世界を他者と共有するのに、借り物の言葉でよいはずがないではないか。誰がどのように使っているかによって、道具はその使用者と一体になる。道具と使用者が一体になって個性が噴き出す。


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みなさんこんばんは、上水優輝でございます。 サイコパスのラジオ、ぜひ最後までお付き合いください。
今日は、自分の言葉で語ろうというお話をしたいと思っています。
僕の感覚からいくとですね、自分の言葉で語っていない人、借り物の言葉で語っている人っていうのは、
人権が付与されたアンドロイドみたいな、非人間的なもの、血が通っていないアンドロイドに見えてしまうぐらいですね、
自分の言葉で語らない人々のことが、人間にあまり見えないっていう感覚があります。
これは別に、その人たちに人権はいらないとかそういう話ではなくてですね、人権はもちろんあるんですけども、
単純に、人間ぽく見えないなっていうふうな感覚をすごく持っています。
借り物の言葉っていうと、例えば、コンビニのマニュアルのセリフがありますが、いらっしゃいませとか温めますかとか、
あそこにやはり人間らしさを感じないとかね、あとビジネスメールの提携文とかありますよね、ああいうのとかも人間らしさを感じない、
いわゆる借り物の言葉ですよね、これは最も丁寧で美しい言葉です、これがセオリーですって言われている言葉で、最も失礼がない言葉ですよってことで、
それを借りてきてね、そのまま言ってみると、でも自分の言葉じゃないですよね、こうしとけば間違いないよねっていう感じの、
すごく平均的なというか、模範回答をやってるだけであって、みんなが模範回答をやりだすと、本当そうやって機械的というか、その人である必要はないんですよね、
もう何も言わなくていいよっていう感じが僕からするとしてしまおうというところでございます。
で、面白いのはですね、何を言うかってことですよね、そういう没個性的な人、個性的な人とか言っていいのかわからないけど、
あんまり借り物の言葉で語ってる人っていうのは、じゃあオリジナリティを出そうと思って、何を語るかっていうことに急に意識を向けすぎてしまうんですよね。
そんな何を語るかとか、そんなオリジナルなこと語れないから、もう別に没個性的でいいです、借り物の言葉でいいですって思っちゃいがちだと思うんですけども、
実はですね、何を語るかみたいなその何の部分っていうのは、そこまで人によって大差ないんですよね。
ちょっと言葉ではないんですけども、たとえばゴッホのひまわりの絵わかりますかね、ちょっと調べてみてください。
ゴッホが描いているひまわりの絵がありますよね、それって当然すごいねみたいな、あるわけじゃないですか、高い評価を得ているわけじゃないですか。
でも僕も今、ペンを持ってね、筆を持ってね、ひまわりの絵を描こうと思って描けるわけじゃないですか。
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つまり何よっていうところはひまわりであって、ひまわりの絵であって、ゴッホが描こうと僕が描こうとひまわりの絵なんですよね。
でもそこの価値って全然違うじゃないですか、クオリティ違うじゃないですか、質感が全然違うじゃないですか。
高いか低いかっていうのは確かにアートの美的感覚でいうとどっちが正しいとかはないけども、高い低いでは測れないかもしれないけども、
クオリティ、質感に違いがきっとありますよね、僕が描いたひまわりとゴッホが描いたひまわりっていうのは。
つまり何を語るかみたいなところに意識向けると、そういう質感の部分がですね、結構無視されちゃうというか、結局ひまわり描いてるじゃんってことになっちゃうので、
ゴッホと僕の差がつかなくなっちゃうわけですね、何をだけで言うとですね。
ビジネス系YouTuberなんかもそうですね、結構ビジネスのセオリーみたいなことをね、めっちゃドヤ顔で語ってるわけですけども、
言ってることはみんな一緒なんですよね。何ならすごい伸びてるチャンネルの内容をパクって自分のところでやってるみたいな人もたくさんいらっしゃって、
言ってることも大差なくて、結局誰の話を聞きたいかみたいなところに行き着いてる感じはするわけです。
だから何を読むにフォーカスは意味ないよってことですね。
それをもっと決定づけた僕の現体験みたいなのが、音楽なんですね。
ギターを弾き始めた頃に、ちょっとでも触ったことある人だったらなんとなくわかると思うんですけども、CとかGとかFとかってコードがあるんですけども、
最初の状態でCとかGとかをちょっとコードを押さえ方を習ってジャラーンって鳴らしてみるみたいなことをするんですけども、
その時は確か僕友達がギターを弾いて教えてもらうみたいなシーンだったんですけど、
僕はそのCっていう結構簡単な3本くらいの指で押さえるようなフォームがあるんですけど、
それでジャラーンってしても全然美しくない、かすれたような音が出ちゃうと。
友達にギターを渡して、友達が同じ押さえ方をしてですね、Cを鳴らすと、すごい綺麗になるんですね。
同じCなのに、同じフォームなのに全然違う音が鳴るっていうね、これ面白いなと思いました。
後にね、バンドを僕は始めて、プロのライブとかにも見に行ったりとか、自分が一緒にライブをする大盤の人とかを見ても、
例えば普通のさっき言ったCを鳴らしているのに全く音が違うんですね。
もちろんどんな会場でとか、どんな機材を使ってとか、そういう物理的なものが影響しているのは確かにあるんですけども、
例えばバンドマンあるあるなんですが、自分が好きなギタリストと同じ機材でやってますみたいなアマチュアバンドマンっているんですよね。
で、プロと同じアンプ、同じギター、同じエフェクター使ってますみたいな人いるんですけども、全然音違うんですよ。
全然そのプロが出しているCの響きじゃないんですね。
その音程というかね、それ自体はそうなんだけども、音の質感が違うんですよ。
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つまりね、何よっていう意味では、しつこいですけど何よっていう意味では同じCなんですよ。
Cのコードなんだけども、全然誰が鳴らすかで違う。
ここに本当のね、価値といったあれですけども、人間らしさというかその人らしさみたいなものが宿るんじゃないかなというふうに思っているわけです。
そうなるとですね、どこにフォーカスするかというと、一般的にはね、誰が言っているかみたいな話になっちゃうんですよね。
例えば、僕がこうやって話していることを全く同じことをですね、
例えば、今大ときめく方かね、インフルエンサーみたいな方が同じことをもし話したら、
そっちの再生回数が伸びたり、そっちの方はむちゃくちゃ反響があったりするはずなんですよね。
誰が言っているかで何を言っているかにはフォーカスされないというようなところがあるかなと思います。
ただ、その誰がみたいなところに全ての責任を置いてしまうと、
誰でもない自分は言っても意味ないんだなというふうになっちゃうというかテンションが下がっちゃうと思うので、
そうじゃない方法もね、今日はお伝えしたいなと思っています。
もちろんその誰がにもかなり注目されるんですけども、
どのようにというところもね、実は重要で、
そのどのようにということの積み重ねが誰みたいなものを作っていくと僕は思っているんですね。
どのようにというのは、要は例えば同じことを言うにしても、
まさに今このラジオで話している内容を、
例えばお聞きのね、あなたが同じように話した時に、
多分全く同じ喋り方はしないし、
多分というか絶対ですね、全く同じ喋り方はできないし、
同じマとか同じ声のトーンとか同じスピードレットとか、
同じ文字をたどって喋るとか多分、
モノマネの人じゃない限り無理ですよね。
普通にこの内容を自分で喋ろうと思ったら、
多分自分なりに語ると思うんです。
そうなるとそれはどのようにという部分に個性が宿るというか、
あなたらしさが宿るということになるのかなと思っています。
それは文章なんかもそうで、
要は感謝を伝えたいです、
昨日ありがとうございましたということを伝えたいです、以上なんだけども、
それをどのように伝えるかであなたらしさが出ると。
それを定型文で終わらせてしまうと、
ロボットみたいなアンドロイドみたいな話になっちゃいますので、
やっぱり自分らしく伝える、
どのように伝えるかというところに意識を向けるということが、
実は借り物の言葉ではなく自分の言葉で語る一番の近道というか、
最も本質的な部分なのかなと思います。
変なテクニックばっかり学ぶんじゃなくて、
何を言おうかなということでビビるんじゃなくて、
どんなふうに伝えようかなというふうにまず頭に浮かべると、
どんなふうに伝えるか、
その一点を積み重ねていけば、
自然とあなたらしい言葉で語るような癖がついてくるんじゃないかなと思いますので、
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そこが第一歩なのかなと思います。
僕自身もこんな偉そうなこと言ってますけども、
文章でもそうですし、しゃべるということでもそうで、
どのようにという部分をブラッシュアップしていくためにこのラジオであるとか、
その文章を毎日書くということをやっているようなところもありますので、
これは日々訓練かなと思ってますので、
僕もやっていきますし、皆さんもぜひやってみていただけるといいかなと思います。
何を言うかをフォーカスしても大差ないですので、
過去の先人が大概言っていると思いますので、
被ってたりすると思いますので、そんなことは気にせずですね、
何を言うかではなく、どのように言うかで自分らしさを表現するというところをですね、
意識してみてください。
本日は以上でございます。またお会いしましょう。さよなら。
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