皆さん、こんにちは。ジェネシア・ベンチャーズの一之平です。
ジェネシアが提供するポッドキャスト、創業からの軌跡シリーズの第1回は、令和トラベル創業者の篠塚さん、
それから篠塚さんと兼ねてから信仰のある弊社GPの鈴木孝弘の2人をゲストとしてお迎えし、
創業前後からPMFまでにおける様々なお話を伺いました。
企業家の皆さんの参考になることも多いかと思いますので、皆さんぜひ聞いてみてください。
はい、それでは本日は令和トラベルの篠塚さんにお越しいただきました。
篠塚さんはですね、もともとリラックスロコパートナーズを創業されていて、
今では令和トラベルを創業されているんですけど、
その両者ともお話をお伺いできればというふうに思っていまして、
はい、ぜひ篠塚さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
加えてですね、ジェネシアからは鈴木孝弘の方も参加しておりまして、
もともと篠塚さんと孝さんは仲がいいというのを聞いて、
ちょっと孝さんも参加していただいたという背景です。
孝さんよろしくお願いします。
お願いします。
じゃあ早速まず篠塚さん、自己紹介の方を簡単にお願いしてもいいですか。
篠塚と申します。今日はよろしくお願いします。
お願いします。
僕はですね、今もここにいる孝とは同い年、一個下の孝。
でも同世代で結構昔から仲良くさせてもらっていたので、
今日すごい楽しみにしていました。
僕はですね、2007年に新卒でリクルートという会社に入って、
ジャランという事業部、当時旅行カンパニーと呼ばれていましたけど、旅行カンパニーに入りました。
4年ぐらい経った後に前職であるロコパートナーズを創業するんですが、
リラックス自体はですね、2013年からスタートしていました。
リラックスは高級ホテルとか旅館の宿泊予約サービスで、
ご存じの方ももしかしたらいらっしゃるかもしれないんですが、
いわゆるOTAというオンライントラベルエージェンシーというゾーンで頑張っていました。
2016、17年にKDAグループにですね、M&Aで入りまして、
そこからは今度KDAの子会社の社長として3年間経営をしていました。
その後退任をですね、2020年3月にしました。
退任した時でちょうど会員数200万人強ぐらいで流通額が200億円超ぐらいあったというような状況です。
この1年間何やろうかなと、本当これは山田慎太郎さんの流れに乗った形なんですけど、
日本中僕は旅したりですね、コロナでいろんなとこあまり行けなかったので海外は行けてないんですが、
日本中旅したりアートとかですね、ワインがすごく好きだったので、
その辺もせっかくなんで、ある意味旅をしようかなと思って、
いろんな作家さんに会ったりですね、いろんな絵を買ってみたり、いろんなワイン飲んでみたりとかですね、
そんなことをこの1年ずっとしてました。
で、何やろう、何やろうって考えてて、今のレイヤー・トラベルを始めることになるんですが、
何でこれを選んだかっていうと、すごくシンプリファイすると、
WillとCanのですね、交点が最も大きいのが、僕はこのレイヤー・トラベルっていう会社でした。
で、どういうことかというと、例えば本当に今回あらゆる産業や事業をですね、調べました。
何かSaaSやってみようかなとか、eコマースやってみようかなとか、
C2Cもなんかあるんじゃないかなとか、旅行も当然検討したし、
変わったものだとですね、宇宙とかゲノムとか、そんなことも調査しました。
ただいずれのですね、WillはあるけどCanはないとか、CanはあるけどWillはないみたいなものばかりだったんですよね。
例えば宇宙のベンチャー、なんかロケット上げたら楽しそうだなとか、本気で思ったんですけど、
Willは結構でかいんですけど、Canが全くないので、これはしんどいなとかっていう風に取捨していったらですね、
最後に残ったのが海外旅行事業だったんですよね。
海外旅行事業だと、僕のWillもCanも生きてくるので、
令和トラベルやってみようかということで始めた次第です。
それが今年の4月から本格的に稼働し始めました。
ありがとうございます。
ちなみに今の令和トラベルの組織規模、事業規模って今どういうフェーズなんですか?
今、立ち上げて半年まだ経ってないぐらいですが、社員が15、6人ぐらいまで来ていて、
事業は今月末から来月頭ぐらいにアプリをリリースできそうな状況です。
厳密に言うと実はもうほぼできるんですけど、社会の側がまだ海外旅行予約のトレンドが全然全くないので、
いつボタンを押そうかなみたいなことを社内で今議論しているような状況です。
ありがとうございます。今回はですね、リラックスと令和トラベル、両方のお話をお伺いできればなという風に思ってるんですけど、
聞いていただく方としては、創業期の起業家の方を想定はしているので、基本的にはリラックスの中でもシリーズAぐらいまでとか、
令和トラベルは足元の状況とかそういったところのお話をお伺いできればなという風に思っていて、
まずはですね、創業までのところのお話をお伺いできればという風に思っています。
まず何か起業に対する思いというか、意識したきっかけみたいなところをお伺いできればなという風に思うんですけど、
ロコパートナーズ創業されたのが2011年ということで、もともと島塚さんって、それこそリラックスは2013年にスタートされていると思うので、
その2年間の間はいろいろ事業アイデアを模索されていたのかなと思うんですけど、何か起業というもの自体に対してどういう意識をお持ちだったんですか。
起業はですね、僕は全く考えてなかった側で、ミクルといる人って何か起業するんでしょうみたいに言われますし、
何か起業前提で入ったんですよねみたいに言われますけど、本当に1ミリもなかったですね。
ただ震災があった時に、東北の大震災ですよね。あった時に何かこう自分の人生チャレンジしないで、
ちょっと語弊あるかもしれないんですけど、死んでいいのかみたいな、亡くなっていっていいのかみたいなことをなぜか強く感じたんですよね。
起業したところで別に失敗しても最悪もう1回転職すればいいやと、死ぬわけじゃないみたいなことを考えて、
もうとりあえずよくわかんないけど起業しちゃおうと思って起業したのが27歳の時ですね。
なので本当に僕準備何もしてなかったので、それこそ経理財務全くわからなかったですし、
今みたくですね、エクイティなんてものも全くなかったので資金調達の仕方がわかりませんでしたし、
営業して受注したらいいものの、これどうやって請求書を送るんだとかどうやって契約書を作るんだろうとか全くない状態から始めたって感じですね。
初めあれだもんね、コンサルしながら一人商店で結構やってた感じだよね。
本当に当時例えがいいか未だによくわかんないんですけど、
ラーメン代を稼ぎながらサービスを作るっていうのが流行ってた時期であったんですよね。
日々自宅とかコンサルをして利益を作って、その利益をサービスに寄せるみたいなことをやってましたね。
結構あの頃から仲良くて話してたけど、いつまでコンサルやってるのっていうモードにはなってたもんね。
そうだね。
そこからリラックス始めようっていうかサービス作ってやるぞっていうきっかけって何かあったの?
一番はそれこそタカとのやり取りは結構大きくて、当時なんだっけCAVかサイバージン・ベンチャーズがいて資金調達というものをそのチームに教えてもらったんですよね。
タカから別のキャピタリストを紹介してもらって喋っていく中で、もう自宅やって利益も出るのは分かりましたじゃなくて本当にやりたかったことは何ですかみたいな話を結構して、
当然僕もいつかプロダクション作らなきゃって思いはあったんで、そっちに徐々に徐々に寄せていったっていうのはありますね。
結構事業アイデアが先か企業が先かっていろいろなパターンがあるなっていうふうに思っていて、
もともと業界で働いていて、そこで課題を見つけてアイデアがあって企業するっていう方もいれば、実際に企業しちゃってそこからアイデアを模索していくっていう形の方もいるかなと思うんですけど、
そういう意味で言うとリラックスの方は企業が先でその後に事業アイデアを見つけに行ったっていうそういうイメージだったんですよね。
そうですね。
レイワトラベルの方はもともとアイデアありきで企業されたっていうことなんですよね。
いや、全然そんなことないですよ。アイデアは何もないですよ。
じゃあ企業というところが今回また最初に来て、その後に事業を模索していったっていうそういうイメージなんですね。
厳密に言うと今作ってるプロダクトのアイデアっていう改造の高いものは一切なかったですと、ただしマーケットはこれにしようっていうものは決めて企業してますよね。
社名からしてもそうなんですけど、のぼる先、ビジョンは先に決めました。
ただし何をやるかっていう戦略もハウも何もないみたいな状態で企業したっていう感じですかね。
のぼる山さえ決まっちゃえばハウは基本的に可変だから、
そうだね。
それこそ最近ビジョナリーカンパニー読んでて思ったけど、結局そのビジョンをどこに置くかがやっぱものすごい重要だったんですよね。
何やりたいっていうワットっていうのはまさに可変でどうにでもなるので、
どこへ向かうかっていうとさえちゃんとベクトルが定まっていれば後はどうにでもなるなっていうのを改めて思ってますね。
一級のさらに高級版っていう。
その寺市みたいな感じで。
MVPがMVPすぎた。
令和トラベルの方はさっきお伺いしたところだと海外旅行っていうところがテーマで、その中でじゃあ具体的にどういうソリューションにしていくかプロダクトにしていくかっていう、そういう形で逆算しているようなイメージかなと思うんですけど、
リラックスの場合は国内旅行とかそういうテーマありきだったんですか?
そうですね、ありきですね。
正直当時の僕の視界では海外っていうのは全然目にも入ってなかったですね。
検討にすら本当入ってなかったですね。
強みもないし旅行業もわからないし、何からやっていいかわからなすぎたんで、ちょっと入ってなかったですね。
そこが今国内旅行から海外旅行に視野が広がったっていうのかわからないですけど。
一方で令和トラベルの方って海外旅行っていうのが、もともとJALANとかリラックスとかの経験も踏まえて、わりと篠塚さんらしいって言ったらあれですけど、そこまで飛び散な領域ではないのかなっていうふうには思いつつ、
最終的に海外旅行っていうこのアイデアというかテーマに至ったのって何かきっかけがあったんですか?それともロジックで考えにいったんですか?
まずかっこいい理由とダサい理由っていうのがあるんですけど、かっこいい理由っていうのは海外旅行ってやっぱめちゃくちゃ大きいマーケットなんですよ。
マーケットサイズで言うと4.4兆円あって、伸びている産業であると、2019年、ビフォーコロナですよね。まではずっと右肩に、だらだらではあるんですけど、年間売買とかじゃないんですけど当然、ちゃんと着実に伸びていて、
2019年って過去最高だったんですよね。2000万人が出国した年なんですけど、伸びている。4.4兆円もある。プレイヤーが変わってない。つまりこれは参入するチャンスだっていう思いがあったんですよね。
コロナでご存知の通りスターンって本当にゼロになったんですよ。だからゼロになったってことは既存のまず会社さんは対応が大変だし、コストも出続けているので新しいことはできないはずだと。
一方で僕らゼロから立ち上げれば、それは準備も含めてすごくチャレンジングだけれどもチャンスが溢れているなと思ったのが海外旅行を選んだ理由ですね。
ダサい理由というかあまりかっこよくない理由としては、まず1個は僕が海外旅行めちゃくちゃ大好きだったんで、講師混同できるなって思ったんですよね。
海外出張どこでも行けるし楽しく働けるっていうのは幸せなことなんで俺めちゃくちゃいいなと思って。社員みんなメンバーみんなにもそういう思いで入ってもらってるんですけど思ったことと、
あとこれどこまで言っていいかわかんないですけど、一応僕国内旅行事業やってたんで国内旅行まだやっちゃいけないんですよ。
バインされてるんで退任してから2年ぐらいは国内旅行事業禁止みたいになってるわけですよね。当たり前ですよね。いきなり僕がリラックス2みたいに始めたらやばいじゃないですか。
なんでそれはやらないし、仮に契約がなくてもやらないんですけど、それは旅行事業やりたいビルだと思ったけど国内旅行は自動的に除外されたんで、海外ちょっと検討してみようかなみたいなのはありました。
でもそこは僕も気になってたところですね。海外旅行はオッケーなのかなというところはちょっと。海外旅行は全然大丈夫です。契約上も問題ないこと。
僕、令和トラベルの詳細全然わかんないんだけど、僕も学生時代からバックパック含めて、あと実際海外に今も住み続けてるから、海外旅行をもっと身近にするってすごい大事だなって思ってて、
特に多様性が広がっていく世の中で考えると海外っていう非日常に出ることによるいろいろな価値観とかいろいろな人種の人と触れ合う機会ってすごい大事だなって思ってて、
一方でHISとかJTBさんのようにすごい立派な会社だと思うし素晴らしい会社だと思いつつ、画一的な旅行パッケージしかない中で新しい体験を生み出すみたいなのってすごい価値あるなと思っていて、
今のランディングページ上だとすごく簡単に海外旅行の予約が可能になるみたいな感じだと思うんですけど、もうちょっと話せる範囲で言うとどんな感じになっていくのか聞きたいなと思って。
そうですね。海外旅行4.4兆円って言ったのをさらに因数分解していくと、僕とかそれこそTakaとかが使うような海外旅行サイトって名前言っちゃうとBooking.comとかExpediaみたいな、
IT分かってて海外慣れてる方ってもう自分でホテルも撮るし飛行機はカヤックとかで横断比較をして一番安いで一番いい撮りたい時間に撮る。
これも当たり前にできてる。これが実はマーケット半分ぐらいなんですよ。2兆円強ぐらいなんですよね。で、もう半分が何かっていうと実はパッケージツアーがそれくらいあるということが分かりました。
パッケージツアーって何かっていうとまさに今言ったような韓国ソウルの旅3泊4日3キュッパーとかインドネシアバリ旅行7泊4日13万8千円とかなんかそういうやつで飛行機もホテルも全部ついてますみたいなやつでかなりですね実は多くの人が旅行していることが分かりました。
で、じゃあここ10年ぐらいのスタートアップを見に行ったときにこの領域やってる会社ありますかというと実は全くいなくてじゃあなんでやってないんだっていうふうにまた問い落としていくとまず旅行業一種免許っていうのを取るのがスタートアップにとっては結構めんどくさい。
お金がかかるこれだけでまず1億近く必要なんですよね。
あとこの募集型企画旅行っていうジャンルなんですけどパッケージツアーはこれ作るのがまためちゃくちゃめんどくさいんですよ。
1個1個法的要件クリアしなきゃいけないしキャンセルの規定とかチケットの発券とかめちゃくちゃめんどくさいんですよ。
じゃあスタートアップ何やってたかっていうとみんなですね大手の旅行代理店が作ったそのツアーを下ろしてもらって販売してるっていうことをやってるんですよね。
これやると何がいけないんだっけってことをまた今度考えていくと結局大手が作ったものを下ろしてもらって販売するだけなんでまず商品に企画力とか商品に独自性が出せない。
あとは財務上ですね非常に不利なんですよ。
永遠に大手が儲かる構造というか形に当然になってくるので自社で財務優位を絶対作れない。
高く売ろうとしたら大手の財力も高くなっちゃうのでカスタマーメリット出ないし安く売ったら安く売ったであらりが出ない。
要はどこも行けない感じになっちゃうんですよね。
だからじゃあもう自分でやろうと思ってこの領域を選んだ。
次に課題を何に置くかっていう話でここはよく言われる結局デジタルトランスフォームの話になってきてDXだと。
各社さん社員の比率とかコスト構造を見に行くと人件費とリアル店舗の家賃とかが地味に重たいのでこれをギュッて圧縮することができて僕らが新しいツアーを作ることができたら
より安くより高品質の旅がこれ提供できそうだなって気づいたんですよ。
他の産業で言うとユニクロとか大手のスーパーとかもそうなんですけどちゃんとですねコスト構造を理解して下げる。
で作り直していいものをデジタルに提供してあげる。
これを今僕らは必死に準備しているような感じですね。
だからどこよりも安くどこよりも良い旅を提供できるんじゃないかなっていう風な今仮説検証を必死にしているような状況です。
旅行業界版SPAみたいな感じだよね。
うん。ラクセルとかが印刷業界でやったことに似てるっちゃ似てるし、僕らはフロントのアプリが当然使いやすいとか、
イージーであることっていうのは重要だけれども、やっぱそれ以上にバックオフィスの効率化が今後の最大の差別化になるんじゃないかなっていうもとを今経営をしているような状況ですね。
HISとかだと既存のアセットがある分、そこに対して我々がイネーブラー的にSaaSを提供したとしても、
改善できる差分って結構小さくなっちゃうから、そこをサプライチェーン全体に内包しちゃって、一社でやっていくっていうイメージですよね。
そうですね。そこに挑戦しているスタートアップがここ10年以上いないっていうのは何かおかしいと思って調べたら、やっぱり賛任障壁が非常に高かったので、逆に言うとこれはチャンスだっていう風に僕は思ったって感じですかね。
ちなみにリラックスとレイワトラベルで共通している篠塚さんが戦うマーケットの選定基準みたいなところをお伺いできればなというふうに思うんですけど、旅行っていうところはJALANでもやられていたところで、篠塚さん自身がすごい愛のある領域だとは思うんですけど、それ以外で共通しているところってあったりしますか?
サイズが大きいっていうことと伸びてるってことですよね。もうこの2点しかないんですけど、サイズと成長率という軸を取った時に結局この右上を取りたかったんですよね。
国内旅行って実はマーケット自体全体でいうとそこまで伸びてないんですよ。むしろちょっとずつダウントレンドなんですけど、ただ、因数分解し直すとその内部構造が2個に分かれてるんですよ。
何を言ってるかというと、オンライン予約とオフライン予約っていうもので分解されていて、オフラインが激減しててオンラインが激増してるみたいな感じなんですよ。
巨大マーケットって全体が伸びている必要性は実はなくて、内部的に業界の変革が起きている、知覚変動が起きているっていうことを察知するのが重要だなと思っていて、またラクスルの話になりますけど、
印刷業界だって伸びてないわけじゃないですか、全体はマクロは。でもオンライン印刷は伸びてるみたいな、そういう巨大マーケットだったら内部構造で伸びてるゾーンはないかっていうのを見るのはとても大事である。
国内旅行はオンライン予約のトレンドが伸びていましたし、海外旅行は日本人の出国というマーケットが伸びているのに加えてオンラインもものすごい伸びているので、じゃあここだっていう感じでトライに行ったってところですかね。
そもそものマーケットが伸びていればそれはそれで問題ないし、シュリンクしていたとしてもその中でも伸びているところはあるかもしれない。そこに商産がもしかしたら見出せるかもしれないっていう、そういう基準が。
視覚変動の様相をちゃんと把握するっていう話ですね。
もう一個加えるとすると、これもなくするみたいになっちゃうんだけど、結局大きなマーケットにおけるフラグメンティックなマーケットなんだけども、強者が何社かいるみたいな、で、その他めちゃめちゃ大量に小さい事業者がいるとかってところに関して言うと結構デジタルテクノロジー使って視覚変動を起こしやすい可能性があるっていう風には感じていて、
そういう意味で旅行業界もね、でかいところと小さいところがすごいいっぱいあるから、近しいと近しいかなって構造的に聞きながら思うんです。
その通りですね。
次に組織回り、あと採用についてお伺いできればなという風に思うんですけど、まずレイゴトラベルのさっき15名ほどという風におっしゃられたと思うんですけど、最初の10名のポジションと集め方、どのあたりでお伺いできますか?
最初の集め方に関してはもう自力、自力というか足で回り続けたっていう、足でって言ってもちょころなんで足では回ってないですけど、ズームしまくったっていうのがまず本当にかなりあります。
どういうチームにしたかっていうと、すごい適当なんですけど、ビズデブ管理プロダクトが3分の1ずつっていう感じですかね。
一番最初に言ったのは偶然ビズデブのメンバーですけど、今回こだわったのが、これちょっとノートにも結構細かく書いた話ですけど、社長の時間の使い方っていうことをものすごい考えたんですよ。
2回目の企業なんで、この1年間何をやってたか、ただ遊びでYouTubeやってただけじゃないんだって話をしたいんですけど、どんな会社がユニコーンになっているのかとか、どんな会社が世界でちゃんとグロースし続けているのかって考えると、社長がプロダクトを見ているケースがとてつもなく多いなって気づいたんですよ。
創業期からそうしたいなって思ったんですよ。なるべく僕の時間をプロダクトプロダクト、頭をずっとプロダクトのことを考えたいと思ったんですけど、でも阻害要因があるぞと。じゃあ何だそれはって考えたら、人とお金と経営管理がかなり邪魔してくるんですよ。
プロダクトに100%はどうせ使えないんですけど、7、80%は本当は時間使いたいと思っているのに、今言った人、金、経営管理が3つ邪魔してきて、だいたい下手したら時期によってはプロダクトに使える時間が10%しかないみたいな会社になっちゃうわけですよね。
これ多分皆さん投資先にも絶対あると思うんですけど、逆に言うと、人と金と経営管理の阻害要因をどうやって除去するべきか考えたら、人と金と経営管理の担当役員を探し出せばいいわけですね。
もうバンって任せられる人がいればいいわけですよ。で、思ったのがまず人に関してはCHROは絶対最初から採取したいなと思っていて、もうそこをこのロジックに気づいたのは去年の8、9月ぐらいかな。
からだったんで、誰かいないかな、誰かいないかなってずっと探してたら、今入ってくれたタムラくんっていうのが入ってくれて、彼らはですね、リクルートの同期で、リクルートのしかもすごい珍しいキャリアなんですけど、人事をずっとやってるんですよ。15年弱ぐらいかな。珍しいですけどキャリア。珍しい。
で、リクルートの新卒採用とか中途採用とか、あとインディードの採用とかですね、最後の方はかなり従職、従席としてやっていて、採用のプロだったんで、彼入ってくれたのも完璧だなと思って、実際入ってくれて、実際今も人の部分はかなりの時間を減らせてます。
今度お金どうしようかなと思って、お金はCFOをまず採用したいなと思ってました。今まだCFOは採用できてないんですけど、資金調達にかかる時間を将来にかかる時間をどうやって削減できるか考えたら、一発目に大型の調達しきっちゃえばいいやと。
つまり3、4年ぐらい持つ金額を一旦調達しちゃって、当然グロースに合わせてもう1回必要になるかもしれないけど、その時も大きなファンドさんと一緒にできれば順調だったら追加で出資をしてくれるわけですね。
そんな体制が上場まで作れたらいいなと思ってて、今回のストラクチャーになりましたという感じですね。経営管理も同様です。経営管理もリラックスの時、M&Aがあってからとんでもない炎上をたくさんしたので、ガバナンスとかロームとかホームとか。
なんで最初から整えちゃった方がいいなということで、経営管理も最初から監査役の染原さん入ってもらったりとか、あと経営管理のチームを最初から結構しっかり組成しようということで意識した感じが今っていうところですかね。
今創業4ヶ月5ヶ月なんですけど、にしては普通にちゃんと上場企業の水準とまではいかないけど、すべて整いながらやれているという状況ですね。上場企業は言い過ぎなんだけど。
そういう意味で言うと、シノは2回目の企業で、大きくこの事業を作っていくという覚悟をその組織の作り方にも感じていて、キャストでもう組織を作っちゃうっていうのをやっている印象があって、一方でリラックスの時も言うほど組織作り失敗している印象がなくて、
ちゃんと上の方から採用していったりとかもしてたし、企業家でもいろんなタイプがいて、やりながらいろんな落とし穴に落ちながら、とにかく早く這い上がって頑張るっていうタイプもいれば、
シノって結構事前にめちゃめちゃ調べたりとか、リクルートの営業時代もめちゃめちゃできる営業の人とかを観察しまくって、その要素を自分なりに消化して自分のスタイルに反映させるみたいな印象があって、
スタイルってどういうところから身についていったのかなっていうのが興味があるので。
僕はまさに伏線を張り続けるタイプというか、悪いシナリオを常に考えながら動くタイプなので、結構周りから学習して落ちる穴とかは先に塞ぐタイプです。
これは良い面も悪い面もあって、良い面は今言ったみたく大炎上とかせずに淡々と着実に改善するっていうのには向いているけれども、悪い面は若干スピードが落ちがちであるとかいうのはあるかなと思ってますが、
とにかくそれは僕のタイプなので、強みを生かすことに集中しようということで、今回もそれはかなり意識的にやってます。
ちなみにリラックスの時に組織作りを意識したタイミングとかきっかけとかってあったんですか?
リラックスの時は本当に分からないことだらけで、今思えば適当だったんですけど、
でもやっぱり30人以上ぐらいになってから、あれなんか情報が今までと違うぞ、届きにくいぞとかいうことに気づきだして、ちょっとずつこれが組織の壁なのかなって思いながらやったって感じですかね。
今はもうそうなることが目に見えているので、最初からかなりちゃんとやだり始めてますね。
やっぱりそこは一度企業経験されてるからこその強みというか。
ただそんなこと言ってても、スタートアップっていうのは絶対に起こってはならない問題が絶対に起こるっていう表現が僕一番いいなと思ってて、
つまりどれだけ穴を塞ごうがどれだけ対策をしようが絶対に何か起こるんですよ。
起こってほしくない問題が、とか絶対に辞めてほしくない人が絶対に辞めるとか。
結構いろんなシーンでこの絶対×絶対っていうのが発生しがちだなと思ってるんで、
なんで僕が今どれだけ対策しようが何かしら絶対起こるんで、それはみんなにもそう話してるんで、
起こった時にどう対処するかっていうメンタリティ、粘り強さの方が大事だなっていう風に思ってますね。
VCの人とかに、企業家から期待されることとかってよくあるんだけど、結局ケースと人が持ち上げれば全部違うから、
ぶっちゃけて言うと成功の確率を上げることなんて絶対にできないって話をよくしていて、
一方で失敗の確率というか、やっぱり組織の落とし穴、人の落とし穴って絶対に起こるものの、
結構類型化して落ちる落とし穴ってあるじゃないですか。
そういうのは先回りして、キャピタリストでしっかりと組織を搬送してみていれば、
そこ分かってくると思っていて、その辺を結構意識しながら、今僕自身も投資活動をさせていただいたりするかなっていう風に思ってます。
ちなみにさ、今回D&Iの取り組みとか、しっかりと文書化されてると思うんですけど、
そこの背景とか、我々も今ファンドとしても結構その辺の議論をまさに深めている最中なんですけど、
令和トラベルとしてD&Iに対してどういうスタンスでっていうところがきっかけだったりとか、
そういった話もぜひ聞きたいなと。
きっかけは当然最近の流れとか、海外のスタートアップをこの1年徹底的に調査してて、
ほぼ全ての会社にD&Iのポリシーが明記されているのに、日本スタートアップほぼ全くなかったので、
これは普通にやるべきだよねっていうのは感覚的にも思ってました。
やっぱり早い会社はやり始めてたじゃない。
そうだね。
うちが出したのも、早い方かもしれないけど、でもメルカリとか、その辺は確かアップしてたかな。
とか10XXさんとかぐらいはアップしてて、
もっと別の話をすると、この1年間で僕アートの旅もかなりしてて、
いろんなアートを見て、いろんなアートの歴史を眺めていく中で、
アートとビジネスで通じる部分がこのやっぱD&Iのとこ結構強くて、
ちょっとこれはビジネスと話しとれちゃうんで参考にならないかもしれないけど、
アートってまさにDとIの連続によって成長してる産業で、
何を言ってるかっていうと、そのダイバーシティがなぜ重要か、
インクリージョンがなぜ重要かって境界線を超える作業なんだと、
いうことに僕は気がついたんですよね。
境界線を超える作業って何かっていうと、
アートって昔は目に見えるものをただただ模写するっていうところから始まりましたと、基本的には。
要はタカが王様ですと、王様が絵うまい人に私を描けとか、この部屋を描けとか言って、
完全に描かせるわけですよ、完全に。
似てれば似てるほどいいわけです。
始まっていって、だんだんテクノロジーとか発達していくと写真が出てきて、
写真が出た時にアートはなくなるって言われましたと、ヨーロッパでも。
もう絵を描く人なんていらないじゃん、写真あるんだからみたいに言われたけど、
当然なくならなくて、そこから何が起きたかっていうと、
抽象化の流れとか、抽象画の流れとか、ただ目に見えるだけじゃなくて、
空想をもっともっと描こうよとか、空想の絵は昔もあったんですけど、
とか、絵の多様性が生まれましたと。
さらにそこからポップアートと言われる、何だろう、有名なのとアンディ・ウォーホルとか、
日常のスーパーで売ってるただの缶を絵にしてみて、それを売ったらめちゃくちゃ売れたとか、
これってつまり、日常とアートの境界線をなくしたっていう作業だったりとか、
ジャポニズムっていう、日本だと波の絵を描いたとかですね、
いろいろ境界を越えてきてるわけですよね。
で、思ったのが人間もそういう流れが今きてるんだと。
つまり性別とか国籍とか障害っていうのってただの境界線じゃないですか。
男性と女性って境界線とか、LGBTQって境界線を、
人々が勝手に作ってるだけであって、それをインクルードする、
マージする作業っていうのがD&Iの本質だなって気づいたんですよね。
だからそこをちゃんと作ってあげること自体が新しい価値を生む機会にもなるし、
今まで働きにくい人と働きやすい境界線とかも取っ払うことができる、
非常に良い取り組みだなっていうことを思っていたので、
創業期から当然にそんなものは定義すべきだし、
ちゃんとやらないとなって思ったって感じですかね。
面白いね、でもアートからの発想っていうのは。
結構だ、アートって他もそうで、音を聴いたものを絵にする人とか、
これも音と目の境界線を取ってる人とかがいたりとか、
映像なんだけどそれを全部レイヤーを重ねるとこういう絵になるっていう人とか、
とにかくいろんなアートが存在していて、それがやっぱり面白いなと思っています。
そういう今まである種ラベルが張られてしまっていたりしたところの境界を超えることによって、
多分全然違う景色というかものになっていく組織に関しても社会に関してもというところがあるよね。
うん、まさに。
あと個人的にうちのファンに関して言うと海外投資もしてるからっていうのがあって、
必然的に国籍も既にローカルメンバーもいたりとか、
女性比率も高いっていう傾向がもともとあったんだけども、
そういった多拠点に渡って事業とかをしていると、
結果的にやっぱり多様性の塊であるから、
組織も経営も全部多様性を自然と受け入れないとそもそも成果が出ないよねっていう風に感じていて、
そうなると特に社会の流れ的にもどんどん多様化していく、
人の価値観もどんどん細分化されていく中で言うと、
やっぱり多様性を取り込むこと自体がビジネスだったりとか組織の成果を出すって意味でも、
あと基盤となる部分でもすごい重要だなっていうのは今すごい感じているところなんだよね。
ほんとその通りで。
境界線はほとんどいらないから、
境界線があるものを取り込むことがD&Iだっていう感覚です。
ありがとうございます。
次に事業のところで、特に事業面でPMFについてお伺いできればなっていう風に思ってるんですけど、
まずリラックスの方でお伺いしたいのが、
リラックスの事業で当初想定していたPMFがどんなもので、
実際に感じられたPMFがどんなもので、
そこにどういうギャップがあったのか、
そこら辺を聞きたいなという風に思ってたんですけど、
その辺りっていかがですかね。
想定は、いい宿がいれば予約は入るはずだ、ですよね。
でも実際は、いい宿だけ集めても予約が入らないってことが分かりました。
なんでそんなことが起きるかっていうと、
例えば最初僕ら宿20件ぐらいで始めたんですけど、
各20件はもう本当に日本を代表するような都道府県トップの宿だけが集まってましたと。
その最後に来れば、その宿が予約できるから予約入るんだって思っていたら、
全然入らなくて、
なんで入らないんだ、なんで入らないんだって最初1、2ヶ月ぐらい全然分からなかったんですよね。
でも調べていくと、
例えば10月1日から今から予約したいって検索したときに、
検索結果がまず人気宿なんで少ないっていう問題点が一つと、
あともうめちゃくちゃになっちゃうんですよ。
群馬のこの宿か静岡のこの宿か大阪のこの宿か福岡のこの宿が出てくるわけですよ、検索結果が。
これユーザーニーズ何も答えてないわけですよね。
カスタマーの方は、
例えば群馬近郊で山の宿探したいなとか、
伊豆で海に見えるとこ探したいなって気持ちで見てるのに、
比較対象が群馬と伊豆と大阪とか出てきても、
大阪なんて行く気ないしみたいな感じになっちゃう。
だからちゃんと品揃えを用意するっていうことがいかに重要かっていうのがポイントでしたね。
結果的に品揃えを増やしていったら増えていったって感じです。
やっぱりリラックスの時は当初のPMFと実際のPMF、結構そこに返りはあったってことなんですね。
そうですね、めちゃくちゃありました。
最初の半年くらい観光取りも観光取りも予約全く入らなかったので。
仮説通りに全く転がってなかったよね。
そうそう。大外ししたんで。
逆に思うのは、PMFが結構いきなり外して落胆しちゃうシードの企業があって、
ちょこちょこ見受けられてて、個人的には。
でもリラックスな話とか聞くと、全然PMFしないし、諦めずにその差分をしっかりと検証しながらやると、
その後にちゃんとPMFが来るっていうのはすごい勇気づけられるような気がする。
本当でも粘りが大事とかは言い古されてるけど、結局粘りもまた大事だなっていうことは特にリラックスは学んだかな。
旅行事業ってフリークエンシーが非常に低いっていうのも結構特徴的だと思ってて、
これはタカとかよく喋ってたんであれですけど、年に1、2回しか使わないんですよ、サービスを。
で、Amazonとかeコマース、じゃあ立ち上げるぞっていうときは年に何度も使うじゃないですか。
だからPMFまでのサイクルはリラックスは、それはでも実は最初から思ってたんですが、
1年とか2年っていう年単位で見るべきだって思ってたんですよね。
でももしこれが僕がC2CのSNSで最初から投稿されなきゃダメだとか、
ソーシャルゲームで最初の1週間でアクション率低いのはもう致命傷だみたいなサービスをやってたら、
もしかしたら3ヶ月でクローズしてたかもしれないというのは思います。
でも旅行はやっぱ年単位なんで、旅行行きたい人に行きたいって思ってる宿を提示してないとアクションが生まれないんで、
だからそれは粘り強くやるべきだっていうのは結構最初から思ってましたね。
それはレアトラベルも今一緒です。
ただそういう意味でもどこの山を登るかというか、どっちの方向に行くかを決めるっていうのはすごい大事ですよね。
それはめっちゃ大事。レアトラベルもだからそういう意味では一緒ですね。
海外旅行なんでもっと長いぞっていう話をしてます。
そうですよね。
実際にこう周りのみんなはハワイ行くとき使うねって言ってくれるけど、本当に行くかどうかはまた別の話だし、
それはいろんな状況によって行かないっていう風に決める人の方がやっぱそれでも多いので、
なんでそこは冷静に見に行く予定ですね。
それで言うと海外旅行ってリテンションまでの日数がかなり長いので、
そのリテンションだけを追ってるとPMFってすごい遠のいっちゃうので、
なんかより短期的な数値とか指標とかを追うことになるかなと思うんですけど、
今レアトラベルで置いてる、想定してるPMF、全然お話できる範囲って大丈夫なんですけど、
どの辺りを想定されてるんですか。
今はぶっちゃけそんなに明確にこのKPIとかっていうのは作ってないんですけど、
ただその集客マーケティングにおいて、ちゃんとそのPLとバランスシートを両方見ましょうねって話をしていて、
PLっていうのは広告費100万円使って旅行が1000万円発生しましたみたいな話なんですけど、
じゃなくて、それは当然重要なんですけど、
じゃなくてこのバランスシートにどういう資産が計上されてますかっていう、
プロダクトのバランスシートをすごい重視していて、
今だとSNSのフォロワーとか、
あと今後出したらアプリのダウンロード数とか、
JAPS通知の許諾率とか、
そういう方をちゃんと蓄積しておかないと、
海外旅行が回復した時に僕らがアクセスできる人の数が少ないという状況なので、
それはダメだよねっていう風な今設計をしてます。
逆に言うとそこの蓄積が多ければ多いほど、
それは資産に乗ってる状態なので、
後からPLに戻ってくるわけですよね。
回収できるという風に考えてるので、
そこを今考えてはいます。
じゃあPMFしたと言えるのはいつなのかっていうのは、
ちょっとわかんないですけど、
でもやっぱ海外旅行自体年間2000万人しか動かないとも言えるので、
しかも年1回ですよね。
行っても一般的には。
なので長い目でちゃんと設計はしたいなという風に考えています。
逆にその長い目でやることを、
組織のコンセンサスとして取るってすごい大事ですよね。
そうだね、そこは大事ですね。
スタートアップ的な一般的なイメージの尺度と、
事業の尺度と時間軸ってずれるかどうかにして、
そこを結構経営者がちゃんと組織に伝えてくってすごい大事だなって感じで。
だからそういうところをすごい意識しながら経営されてるんだろうなっていうのを感じました。