1. 芸術・デザインをひもとく芸大ラジオmymy
  2. 【1-1】逆風の中、生まれた新..
2025-06-17 25:07

【1-1】逆風の中、生まれた新しい遊具。インクルーシブデザイン。【mymy_遊具のデザイン_Guest:田嶋宏行(株式会社ジャクエツ)】

考えてみると、公園や保育施設の「遊具」も誰かがデザインして、作っているんだ。どんな人がどんな気持ちで作っているのか、知りたいことが多すぎる。
ゲストに遊具デザインでグッドデザイン大賞に選ばれた:田嶋宏行さん(株式会社ジャクエツ)を招いての優しいデザイントーク。
“芸大ラジオmymy”は京都芸術大学の開学50th(2027)を記念して始まった、芸術・デザインをひもとくラジオです。

---

  • URL
    株式会社ジャクエツ(田嶋宏行さんの所属する会社)
    https://www.jakuets.co.jp/
    2024年度 グッドデザイン大賞(田嶋宏行さんが中心となっているプロジェクトが受賞)
    https://journal.g-mark.org/posts/report_022 (Good Design Journal)
    RESILIENCE PLAYGROUND PROJECT(グッドデザイン大賞を受賞したプロジェクト)
    https://playdesign-lab.com/works/6081 (PLAY DESIGN LAB)
    事業創造プログラム「XSCHOOL」(福井市 田嶋宏行さんが「遊びと医療」をテーマに考えたきっかけとなったデザインプロジェクト)
    https://makef.jp/archive2018/xschool-2018/ (make.f)
  • サマリー

    このエピソードでは、株式会社ジャクエツの田島裕之さんが様々な遊具のデザインに関する経験をお話しします。特に、医療的支援が必要な子どもたちを対象にしたインクルーシブな遊具プロジェクト「レジリエンスプレイグラウンド」の受賞について、デザインへの思いや経緯を深く掘り下げます。田嶋氏は、医療的ケア児が楽しめるインクルーシブデザインの遊具開発における課題と取り組みを述べます。逆風の中でも様々な人の意見を尊重し、遊びを通じて社会にポジティブな影響を与えることを目指しています。体験を通じて、医療的ケアが必要な子どもたちが楽しめる遊具のデザインに関して語り、幅広い利用者に受け入れられるよう工夫がされています。このプロジェクトは、障害児用の遊具を一般のお客さんにも好まれる形で提供することに成功しています。

    田島裕之の自己紹介
    芸大ラジオmymyは、京都芸術大学の人気先生坂井さんと、舞台芸術を学ぶ学生の私、谷口菜の葉がお送りする芸術・デザインのラジオです。
    様々な領域で活躍する卒業生や先生をゲストに招いてやっていきます。
    未だに芸術・デザインは、絵が上手いこととか、あるいは自分とは関係ない遠い物事と感じておられる方が多いと思うのですが、
    すごく身近で生活のそばにあるものなので、その辺の誤解も解いていけたらと思います。
    はい、坂井先生です。よろしくお願いします。
    そうですね、本当に芸術とかデザインってなかなか僕らにとったらすっごい身近なんですけど、
    普通の人にとってかなり遠い存在になり続けているかなと思いますので、なんとかこのラジオで頑張っていけたらなと思います。
    はい、頑張りましょう。
    あとはあれか、僕の裏テーマとしては、この時代的にはやっぱり人と自然の距離っていうのがすごく気になる時代になってまして、
    どんどん遠ざかってるなと、それから人は自然をコントロールしようとずっとしてきたけど、
    結局できないじゃんっていうことが分かってるのにまだやろうとしてるみたいな時代でもあるので、
    もうちょっとその辺のことを話せる卒業生とか呼んでいきたいなと思っております。
    はい、そうですね。では今回の記念すべき第1回のゲストをお呼びいたします。
    株式会社ジャクエツの田島裕之さんです。お願いします。
    ようこそ田島さん。よろしくお願いします。
    お願いします。
    今日はどこから来られたんですか?
    福井県の鶴ヶ市っていう、福井って北と南に分かれていて、
    例北例南って言うんですけど、それの例南っていう京都寄りの方から来てます。
    詳しいですね、福井に。
    はい、10年住んでるんで。
    もう卒業して10年。
    そうなんです。
    出身はどちらなんですか?
    出身が静岡県の浜松市で、ずっと高校卒業するまでは住んでいて、
    そこから京都造形に入って、
    京都芸術大学に名前勝手に変えました、すみません。
    京都芸術大学に入りまして、そこから福井県の鶴ヶ市っていうところに勤務して10年経ちました。
    僕金沢出身なんで、車でよく通りますよ、鶴が。
    そうですよね。
    高速道路でビュー。
    ちょうど新幹線も来て、今金沢行くときに1回鶴ヶで止まって、
    サンダーバードがね。
    サンダーバードがなくなったから、鶴ヶまで新幹線来てるから。
    そうそう、あれ本当にめんどくさいね。
    あれね、そうですよね。
    ちょっとローカルすぎる話題ですみません、冒頭から。
    ちょっとお話をじゃんじゃん聞いていこうかなと思うので、奈良ちゃんお願いします。
    出身地とかの話もさっきいただけたんですけど、
    改めて簡単な自己紹介をお願いします。
    インクルーシブデザインの取り組み
    はい、田島英之と申します。
    株式会社若越という会社のスペースデザイン課に勤めてまして、
    主に遊具とか遊び場とか、遊びに関する製品、
    特に遊具周りのことを多くやっているという仕事に就いています。
    学生時代はプロダクトデザイン学科に所属されていたっていうことですか?
    そうですね。結構、学科の時は元パノソニックの先生方がすごく多かったので、
    家電とかが結構領域としては多くて、あとは家具とか伝統産業とか、
    そういうようなことを授業ではやっていたような感じです。
    けどそこから遊具じゃないですか。
    はい。
    なんで遊具なんですか、家電とかの勉強をしていたの?
    これ、もともと僕浜松市出身って言ったんですけど、
    父がヤマハのバイク系のエンジンとかをやっていて、
    もともとそれ経由で、なんとなくプロダクトデザインがかっこいいみたいな感じで学科に入ったんですけど、
    実は入ってみたら、あんまり家電が分からなくて、
    冷蔵庫の美しさとかが分からなくて、
    それよりももっと自分のデザインがものとしてダイレクトに表現できるものなんだろうみたいなことを考えて、
    日用品とか伝統産業とか、そういうのに関心を持っていろいろ就活していたんですけど、
    結果的に玩具とか遊具というところで今の会社を見つけて、
    それで福井県鶴ヶ市どこってなったんですけど、
    とりあえず仕事優先で行ってみようみたいな、やりたいこと優先で行ってみようみたいな感じで就職しました。
    株式会社ジャクエツ、なんておっしゃいましたっけ?
    ジャクエツ。
    ジャクエツっていうのが正しい発音なんですね。
    僕、ジャクエツってずっと思ってました。
    そうですね。
    特に正解とかあんまりないと思います。
    元々は若さとエチゴが合体して漢字で若いエツでジャクエツっていう。
    そうなんですね。
    ジャクエツって入るの難しいですよね。
    うちの卒業生というか学生とかも結構頑張って就活しようとしてて、
    でもなかなか合格しないんで、
    田島さんすげえなと思ってたんですけど、合格してる時点で。
    これ10年前はそんなことなかったんです。実は。
    10年前ぐらいにちょうどうちの会社がデザイン系の人を採用しようという動きが始まって、
    なのでデザイン家としては若いんですよ。
    僕が一番上になっちゃってて。
    デザイン大学を卒業した人みたいな。
    ここから10年経ってるんですけど、その間に関わるデザイナーさんがものすごく増えて、
    うちの会社のホームページとか見ていただくと、
    博沢直人さんとか佐藤拓さんとか、その分野のプロフェッショナルたちばっかりすごいサイトに並んでるんですけど、
    やっぱりそういうことを積み重ねをしていくと、受けに来る学生のレベルもすごい跳ね上がっていて、
    今は結構難易度が高くなっている気はしますね。
    なるほど。わかりました。
    田島さんの時は全然違う会社だったってことで。
    僕の時はもう全然ゆるかったですね。
    そういうのもいいですよね。縁というか運みたいなのもすごい大事だし。
    今楽しく仕事をされていると。
    今はそうですね。楽しいこともありまして、もちろん苦しいこともたくさんあります。
    たぶん楽しい話より苦しい話の方が、自己肯定感の低いこの時代には人を励ますと思いますので。
    そうなんですね。
    たぶんですよ。人の楽しい話を聞いていると、低い人たちは、
    あ、俺ダメだ、私ダメだってなってきがちかなと思うので、
    そっちの方を苦しい話のメインに谷口奈々ちゃんが聞いてくれるかなと思います。
    取り組んでいるプロジェクトがグッドデザイン大賞を受賞されたっていうことなんですけど、
    どんなプロジェクトか教えてもらってもいいですか?
    はい、もちろんです。ありがとうございます。
    おめでとうございます。
    この話でもめちゃめちゃしてるでしょ、いろんなところで。
    そうですね。11月5日に大賞に突然バンって選ばれて、あそこまで何も教えてもらえないんですけど。
    そこからここ1ヶ月ぐらいでめっちゃ取材が入りまくってます。
    慣れてるし飽きてると思いますけど。
    いや、そんなことないですよ。
    ぜひお知らせください。
    レジリエンスプレイグラウンドっていう優遇の開発なんですけど、
    これはプロジェクトっていう形で受賞をさせていただきました。
    普通は優遇っていうユニットもあるので、
    このプロダクト系のユニットから出すのが普通なんですけど、
    あえてプロジェクトっていう方から出したという経緯があります。
    どんなプロジェクトかと言いますと、
    いわゆる障害の有無に関わらず遊べる優遇って何だろうみたいな、
    そういうから生まれたようなプロジェクトでして、
    医療的利き味って呼ばれる、いわゆる医療の支援というか、
    器具がないとなかなか生活とかするのが困難とされる子どもたちみたいな、
    そういう子たちと一緒に優遇開発を行ったというプロジェクトになっています。
    面白そうですね。
    普通、そういう医療的利き味たちって病院のベッドにいるとか、
    寝たきりで遊べないだろうとか、
    医療器具が外れたらどうするんだみたいな、
    そういういろんな大人の先入観で遊べない状況っていうのがあるんですけれども、
    逆に医療的利き味たちのそういった先入観を持ったまま、
    僕も医療的利き味の施設に行ったことがあって、
    一番最初はそうだったんですけど、
    行ってみたら、実はハンモックとかで遊んでたりとか、
    そこでは笑顔がこぼれていたりとかして、
    自分が見ていたその先入観というのと、
    現実はちょっと違ったというところが、
    最初の入り口のプロジェクトだったんですけれども。
    受賞プロジェクトの詳細
    具体的にどのようなプロジェクトだったんですか?
    プロジェクトとしては、医療的利き味と呼ばれる、
    遊びたくても遊べない子たちがいるという現状を知って、
    そこから医師とかケアスタッフとか、
    地域の福井県でやったプロジェクトだったんですけど、
    地域の人たちと一緒に関わったりとか、
    あと我々優遇デザイナーがその場にも関わって、
    そういったようなチームで優遇を作っていったというようなプロジェクトでして、
    優遇としては3点を作りまして、
    結果的にその3点の優遇が、
    今130基準ぐらい収まって、
    いろんな公園で、
    医療的ケア児の遊びの重要性
    医療的利き味たちからその親から赤ちゃんとか、
    いろんな多様な子がごちゃ混ぜになって遊べるような空間がどんどんできているというようなプロジェクトになっています。
    医療と優遇とか遊びみたいなものを掛け算されたきっかけとかはあるんですか?
    もともと2つもやもやがありまして、
    当時入社してから6年目ぐらいのタイミングだったんですけど、
    その時に総合優遇と呼ばれるものをめちゃくちゃ作っていて、
    複合優遇とか言われるんですけど、
    いわゆる公園にすごいでっかい優遇ってあるじゃないですか。
    分かった。いろんなものが混ざってるやつ。
    ブランコだけじゃないってことですよね。
    滑り台とか。
    アスレチックと滑り台とかが合体してるやつとか。
    あんなものをめちゃくちゃ作っていて、
    当時入社するごとにどんどん物がでっかくなっていくみたいな感じでやっていて、
    そういった中で僕は何百件ぐらい優遇案件やってたんですけど、
    一回も障害児童優遇っていうのをやったことがなくて、
    その頃から優遇デザイナーとして登場する機会がちょっとだけ増えたんですけど、
    遊べない子たちの優遇をやったことがないなとか。
    もう一つが、遊びっていうもので相互優遇ばっかり作ってたんですけど、
    もっと遊びっていうものって、
    課題解決のツールになれるんじゃないかなみたいなことをふんわり思っていまして、
    世の中にいろんな課題あると思うんですけど、
    災害とか伝統産業、衰退してるねみたいなこととか、
    いろいろあると思うんですけど、
    課題みたいなことに対して遊びの掛け算で、
    そういう遊びと災害のあり方を考えるとか、
    そういうことで何かポジティブに社会に還元していくことできるんじゃないかなみたいなのを
    ちょっとやってみたいっていうモヤモヤがあったんです。
    Xスクールでの学び
    ありがとうございます。
    それでXなんとかっていう機会があったんですよね。
    いろんな領域の方が混じり合って、
    ワークショップみたいなことやっていくんですか?
    はい。Xスクールっていうデザインスクールの話をちょっとさせていただきたいんですけど、
    福井市の事業で開かれたデザインスクールで、
    グッドデザイン賞とかだと都市デザイナーの内田由紀さんとか、
    あとうちの大学に関わってる原田ゆうまさんとかが主催をされているデザインスクールでして、
    講義のデザインスクールと呼ばれる、いわゆるグラフィックデザイン、プロダクトデザイン、
    3D CADを学ぼう、いられ学ぼうとかではなくて、
    もっと広い意味で地域を良くしていくにはどういうデザインの在り方がいいだろうかみたいなのをみんなで考えるっていう。
    こちらは若越とは関係なく、僕が普通に土日とかに参加をしていたっていう、
    完全に社外のデザインスクールになってます。
    そこで医療機関の方とかもそこに来られててってことですよね。
    そうですね。当時Xスクールっていうデザインスクールのテーマが医療っていうテーマで、
    僕は医療のこと全く分かってないんですけど、その医療っていうテーマのデザインスクールにとりあえずエイヤーで参加して、
    そこで初めて医療に関わる人たち、本当に僕は優遇デザイナーとして参加したけど、
    その人たちプロダクトデザイナーから本当に地域の地域をされている方とか、
    本当にいろんな属性の方がいらっしゃる中の優遇デザイナーみたいな肩書きで参加をしたっていうことになってます。
    その対象を受信されたプロジェクトでは何を大切にされていましたか。
    結構大切にしたことはいっぱいあって、
    これがどんどんプロジェクトを進めるごとに大切にしていくことが更新されていくのは結構面白いんですけど、
    初期から大事にしていたのは、医療的ケア児たちが遊べるっていうこと、
    彼らがそれを遊んで幸せを感じられるかどうかみたいなところはすごく当初から大事にしていまして、
    世の中にインクルシブデザインって言葉たくさんあると思うんですけど、
    優遇業界でも当時すごいたくさんあったんですけど、
    それらってもちろん他者批判するとか、あり方が間違っているとかではなくて、
    車椅子用のブランコとか、
    自閉症の子のためのハウス優遇みたいなものが当時多かったんですけど、
    それを医療的ケア児の施設の皆さんに聞くと、
    そういう優遇で遊べないよっていう回答が返ってくるわけですよ。
    企業としてはインクルシブ優遇って言ってるけど、
    実際そのインクルシブ優遇で遊べてないみたいな現状があって、
    そこをすごい大事にしていました。
    インクルシブデザインっていうのを考えるときに、
    いわゆる教科書的な考え方だと、
    そのテーマから一番遠い人は誰だろうみたいなことを考えて、
    そこからプロセスを重ねていくっていうような、
    インクルシブデザインっていうのが結構出てくると思うんですけど、
    このプロジェクトでも医療的ケア児っていう遊びから最も遠い人、
    遠いとされる子たちを特にやっていこうっていうのをすごく大事にしてました。
    インクルシブってデザイナーは知ってる言葉かもしれないけど、
    一般の方はあんまりインクルシブデザインっていうのは
    馴染みない言葉かもしれないので、一応解説しておくと、
    インクルジョンっていうのが包括、包み込むっていう意味の英語なんで、
    こぼれないっていうか、社会のいろんな価値観とか、
    そういう障害もそうだし、高齢者とかもそうだけども、
    いろんな人が包み込んで、
    のけものを作らないっていうような考え方のデザインのことかなと思います。
    インクルシブ。
    インクルシブデザインの中のインクルジョンっていうところですね。
    社内での逆風とその克服
    ありがとうございます。
    それで僕ちょっとだけ記事を拝見したら、
    初めは社内でも結構逆風があったみたいなことを読んだんですけど、
    今は先ほど130機ぐらいが、いろんなところに設置されていると、
    田島さんがデザインされた遊具が、ということなんで、
    今は若越の社内の中でも、良かったなっていう風になってるっていうことですか?
    そうですね。
    対象を取ってようやくサーサーっとなった。
    それまではでも130機は作ってたわけじゃないですか。
    その時はやっぱりまだ逆風があったと。
    そうですね。
    もちろん時間を経てやっぱり馴染んでいったので、
    だんだん逆風というか減っていったんですけど、
    一番対象という形になった時に、
    すごいみんながあり方に納得してくれた感はやっぱりありましたね。
    だから外部評価が、評価も必要ということですよね。
    社内の中でみんなの納得を作っていくの。
    そうですね。
    良かったですね。
    そうですね。
    これ、評価の話ちょっとしてもいいですか?
    はい、お願いします。
    もともとは、やっぱり医療的機械人の遊具を作りますっていう話を最初にした時って、
    そんな遊具作ってどうするんだみたいな。
    死んじゃったらどうするんだみたいなことをやっぱり言われた。
    そういうことね。
    それのせいでリスクが高すぎる。
    高すぎるということですね。
    それ僕もすごいわかる話で、
    僕もデザインする側だったら本当はちょっと怖いから通りたくないところもちろんあったんですけど、
    その一方で、医療的機械人たちの世界の中には、
    なんかハンモックとかトランプリーみたいな、いわゆる遊具と呼ばれるものがあって、
    僕の知ってる遊べない状況とちょっとやっぱり違うわけですよね。
    僕はギムチに入って知ってるけども、なかなか社内の人にはやっぱりなかなか理解いただけないみたいなところで。
    ただその一方で、その在り方絶対必要だよねって言ってくれる人も社内にはいたので、
    その人たちと最初はコミュニケーションを取りながら、
    あとはもともとXスクールっていうデザインスクールで培っていたので、
    その人たちがすごいサポートしてくれたというか、
    不思議とこのプロジェクトって普通社内プロジェクトなんですけど、
    社外の人のほう声が結構大きくて、
    じゃあ社外の声が大きいからちょっとやってみようかみたいなところで最初のスタートが切られたという状況だったんですけど、
    そこでとりあえず社内ではなんとなくゴーが出たんですけど、
    その後やっぱり社内には遊べないだろうとか、やっぱりそのリスクを背負うべきではないという意見を持った人がずっといるんですよ。
    マーケットとしてもすごいニッチというか、
    人数としては少ないので、もっと自閉症とか軽い障害の子たちでいいんじゃないかみたいな意見もたくさんもらいましたし。
    分かるわ。
    分かりますか。
    でもそういうリスクに対するリターンみたいなことを考える視点も大事だしね、企業としては。
    そうですね。
    だからすごい分かるなと思う。
    結局その過程ですごい良かったのは、まずその人たちを説得を最初しようと思ってたんですけど、
    医療的ケアと遊具の体験
    言葉で説得するということがどうしてもできなくというかすごい難しくて、
    結果的に医療的ケア者たち、優吾をとりあえずざっくり作って、そこに医療的ケア者たちがワーって来てもらって、
    ケアスタッフの人たちと一緒に遊ぶということをとりあえずして、
    そこにいろんな役員さんたちを連れてきて遊び風景を見せるということをしてみたんですけど、
    そしたらトランポリン遊具っていうのがこのシリーズの中に一つあるんですけど、
    拝見しました。
    ちょっと揺れを楽しむ程度かと思ったら、ケアスタッフの人がめちゃくちゃ跳ねて、
    その横にケア児たちを乗せて一緒にその揺れを楽しむ行為を見たいなと思って検証してみたら、
    ケアスタッフの人が跳ねすぎて、ケア児だけがビョンビョンビョンビョン鳴ってるわけです。
    それを見て僕らその内臓が揺れて死んじゃったらどうしようとか、器具が外れて死んじゃったらどうしようみたいなことを
    すごいヒヤヒヤしながらみんな見てるんですけど、ケアスタッフの人たちは普通なんですよ。
    だってハンモックでも遊ばせてるし、施設のトランポリンでも遊ばせてるから、
    全然それが大丈夫っていうことはわかってるけど、僕ら知らない側だったんで、
    すごいこれぐらい遊べたらいいかなっていうところよりも3倍ぐらい遊ばせられちゃったから、
    もうなんか、じゃあ遊べるじゃんみたいに結構みんな思ってくれて、
    一回的に言葉で説得しなくても、遊具で遊んでる風景を見せたら、
    説得できるというか、その世界を知ってもらうことができるということがわかって、
    このプロジェクトではそこをすごいわかったから、動画で積極的にお客さんに見せて、
    そのあり方、実際に楽しいと感じているんだよっていうことをすごく発信するということがたくさんできたりとかしています。
    デザインの進化と一般受け入れ
    あとは、先ほどニッチマーケットになっちゃうという話をしたんですけど、
    やっぱり最初はその医療的患者たちに偏りすぎてはいけないみたいなことをすごくやっぱり言われたので、
    実際にホームページとか見ていただくと遊具出てくるんですけど、
    遊具たちどれも障害児用っていう顔をしてない遊具なんですね。
    それも会社で承認をもらうという過程で徹底して、障害児用遊具だけにならないように、
    普通のお客さんにもこの遊具いいねって言って買ってもらえるように、
    障害児用という言葉をできるだけ消すみたいな。
    必要なときにはちゃんと出してあげないといけないので、
    ただ物としてはその姿、あり方をちょっと消してあげるみたいなことも徹底してできたのは、
    会社という目線を通して洗練されていったようなところかなと思っています。
    そう、だから僕がこのプロジェクトを見たときに、ケア児を巻き込んでデザインされたものだけど、
    普通の子供も遊べるやん。だからいいよなって思いました。
    私も記事を読んで、そこに3つ遊具が出てきたんですけど、
    すごい遊びたいって思って。
    ナノハが?ナノハちゃんが遊びたい?
    すごいワクワクしたんですよ。見た目もすごくかわいいし、
    お庭とかにあってもかわいいって思って、すごいワクワクしました。
    お庭?お庭ってない?
    家の庭とか。
    ナノハちゃんってそんな広い家に住んでるんですか?
    そんなことないですけど。
    でもその時にそうそう、色もね、面に刺激がとかっていうことが書かれてて、
    そんな子もいるんだっていうのに驚きましたね。
    だからそういうことを理解する、一般の人が理解するにもすごくいい発信になりそうだなと思います。
    じゃあ、1話はここまでとさせていただきます。
    今日は株式会社ジャクエツからはじまひらゆきさんをお招きして、
    グッドデザイン大賞を受賞されたプロジェクトについてのお話をしていただきました。
    はい。次回はどういう話?
    次回は遊具の話を。
    いや、俺ちょっと遊具の話楽しみ。だってめっちゃ遊具のデザインとかしたことないから、
    すげー楽しそう。
    想像つかないですけど、すごい楽しみです。
    はい。
    では、今回はここまでです。
    はい、ありがとうございました。
    ありがとうございました。
    ありがとうございました。
    おやすみなさい。
    25:07

    コメント

    スクロール