1. ギャップトマッチ
  2. ♯6「産毛でキャッチ」
2024-04-10 17:53

♯6「産毛でキャッチ」

ある日、視覚や聴覚ではっきり認識できないものを、短くて細くて柔らかい産毛がキャッチしていることに気づいたいしだま。

曖昧なものを曖昧なままにたっぷり味わえるようにするいしだまと、受け取ったことをハイライトして印象的に伝える和音のギャップのようなマッチのような話。

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ギャップトマッチ。年齢も性格も趣味も異なる石玉と和音の2人が、日常のあちこちからギャップや共通点を見つけ出す番組です。
前回、初めて出会った日の話しましたけど、私そんなに石玉さんの前で何かをやったわけじゃないし、喋ったわけじゃないのに、
そこまでいろんなものを受け取ってもらってたんだなと思って、マジで嬉しいんですけど、続けて、
12月の末に出会って、次、このまま解散しちゃいけないってことで、日付決めたんですよね。
そうそう。
2024年の1月に出会った時の話も、ちょっとしてみようかなと思います。
あの日もすごい楽しい日だったですもんね。
あの日、あれですよね、まず、個展に誘ってくれて、
そうそう、私の素敵だなって思ってらっしゃるアーティストの方の個展が、1月の7日から始まるっていう日だったので、
その日にみんな、なんか都合がいいじゃんみたいな感じで、向かい合うことにしたんですよね。
その日に、展示を見てる石玉さんもすごい印象的だったんですけど、
今、何が一番強烈に残ってるかっていうと、終わった後、うどん食べながら話してたんですよ。
で、3人で話してて、私と石玉さんともう1人、そこにはいらっしゃったんですけど、
その方に対して、私が、うんうんって話を聞きながら、何回か突っ込むわけですよね。
質問したり、感想を言ったり。
で、私が口を開くたびに、石玉さんが嬉しそうに笑うんですよ。
あ、そう?
自覚ないけど、そうだったんだ。
例えばですけど、その方が仕事の話をされてて、
で、上司というか、一緒に仕事をする人から、こんなふうに言われたんですよねって言った時に、
私が、その言葉大事なんですか?
覚えてる、それ。
って言うとか。
覚えてるわ。
そういう私が、一言そこに挟む言葉に、毎回石玉さんが反応してくれるんですよね。
で、その反応は、「いい質問だね。」とか、そこまでも言わず、ただにこにこ、喜んでる感じが、言わずとも伝わってきて、
あ、なんか嬉しいみたいな。
そうか。面白いですね。やっぱり人から聞かないと、わかんないことばっかりですね。
そこ面白がってた。
そうそう。だから、言葉になってないけど、受け取ってるものが。
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たぶん、私も石玉さんも多そう。
そうかも。
その、人に伝えようと思うと、やっぱり言葉にして、
言葉って、お互いが見えるようにするために入れる、共通に見えるようにする箱みたいなもんじゃないですか。
箱を作って、ここに置きますよ。で、その箱はこういう言葉です。
で、この言葉の中には、どういう中身が入ってるんですよっていうのを、伝え合うために、わざわざ言葉っていう箱を作るっていう感じだと思うんですけど、
だから、感じあってはいるけど、やっぱりそれって、お互いの体の中で起こってることだから、
今、こういうふうに、なんかこう、口に出して、伝え合うことで、「え?そんなだったの?」みたいなのが、前回から、今回もちょっと続いてる感じ。めっちゃ面白い。
でも、これって、受け取る力と、それを言葉にする力の両方がないと、こうやって楽しめないじゃないですか。
で、この前、石沢さんがさらっと、産毛が大事って言ったんですよね。
あー、産毛ね。
あれ、どういう感じなんですか?
産毛。
産毛についてはね、すごく重要なものだと、私は思ってて、例えば、髪の毛とかって、すごくわかりやすい。
もう、きっちり1本生えてる。しかも、1本でも、これがここにあるよっていうのが、わかるくらいの存在感があるものだし、名前もついてるでしょ。
髪の毛についてれば、髪の毛だ。頭についてれば、髪の毛だし、目の上に生えてるやつは眉毛で、
目のふちに生えてるやつはまつげで、とか。でも、産毛って、体のどこに生えてるとか、もう基本なくて、総称で産毛って言われてるでしょ。
だから、名前としてフラグを立つみたいなところまでは、言ってないんだけど、でも、体中に生えてる、その産毛には、やっぱり生えてるなりの理由があって、
産毛を通して、感じることとかもたくさんあるし、産毛っていうのが、皮膚として、そういう名前がしっかりついてるわけじゃないんだけど、
髪の毛から眉毛までの間とかもだし、すね毛までの間とかにも、そういう毛がみやくみやくついていて、生えてるんだけど、あんまり着目してないんだけど、確実にあるんだよね、みたいなこととかとも、すごくつながってる感じなんですよね。
産毛で受け取ってるって言ってましたっけ?
産毛で受け取ってると思います。人間はかなりの量の情報を。
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その感覚、いつ気づいたんですか?
これには、明確に気づいたときっていうのがあって、
私、昔、20年ぐらい前に、川沿いに、川沿いって言うほどすぐ近くではないんだけど、川の近くにあるところに住んでたんですよね。
雨がすごくたくさん降る時期があって、雨が降り終わりました、晴れました、表面上はなってたんですよね。
一時期、雨が降り続きすぎて、氾濫するかもの危険水域までは来てるんですよね、っていう注意報はあったけれども、あふれることはなく、雨はやみました、よかったですねってなったので、
雨もやんだし、ちょっと買い物でも行こうかな、安心したわ、みたいな感じで、お買い物に行ってたんですよ。
で、そのときに、いつもの道を歩いてたら、突然、ざわって体がしたんですよ。
すごい不穏な感じっていうか、ざわざわするとしか言いようがないんだけどね。
不穏な感じだったんですね。
なんか、すごくおっきな何かが、そこにある、みたいな感覚みたいな感じに、体がざってなっちゃって、
え、なになに?なにこの感じ?と思って、はっと思って、気づいたんですよ。
そうなったのが、私、川の上にかかってる橋を歩き始めたときだったんです。
歩いてる間、ずっとそのざわざわがちょっと続いてて、え、なんだなんだ?っていう感じだったことを、橋の中腹ぐらいに来たときに、
あれ?ひょっとして?って思って、真っ暗な、夜だったので、真っ暗な川を橋の上からさっと覗いたら、水がすごい、かなり高いところまで来て、
すごい量で、音もなくでも、ずっと流れてってたんですよ。
それをたぶん、体が感じてたんですよね。
視界に入ってないけど。
そう、視界に入ってもないし、意識も全く向けてない、普通のいつもの道だから、ただ単に歩いてただけだったのに、体はもうしっかり感じていて、
で、これ、なんで私の体が感じることができたんだろう?って、そのときに考えたら、
あ、産毛だ。そういう細やかな毛だって気づいたんですよ。
体の表面に生えてる産毛だけじゃなくて、耳の中で音を感じることができるのも、そういう細かい毛のおかげなんですよね。
だから、そこも含めて細かい毛のおかげだって思ってる。産毛、だから産毛超大事だと思ってる。
そっかー、だから、はっきりと視覚とか聴覚って、はっきり言われて認識できてるものではない何かが感じ取ってるっていうのが産毛っていうことなんですね。
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何かと何かの間をつないでる。だから、触覚と聴覚の間は産毛がつないでるって言えるんですよ。
そこは本当に別々のものなのかって言われると、私は緩やかにつながった地平のような気がするけどなって思ってるみたいな。
ちょっと話変わっちゃうんですけど、この前石玉さんが投げ銭ライブしてて、
してましたね。
そう、投げ銭ライブの後に、自分の枕言葉に、嬉しいと間の感情に居場所を作る石玉みたいな。
嬉しいと悲しいの間に。
嬉しいと悲しいの間。めっちゃ石玉さんぽいと思って。
確かに、はっきりとしたものの間にある名前がついてないものみたいな。
そこに居場所を作ってる人だなっていう。めちゃくちゃいい表現だなと思いました。
今の産毛も、間をつないでるのは産毛だ。似てるなと思って。
確かに。
どうですか?
おもろ。それで今の連想が来るっていうのが、やっぱり栗原さんですよね。おもろ。
そうか。
でも、言われるとすごい納得します。結局、でもそうだと思う。同じことやってる気がします。
間?
間、なんかその、フラグを立てることができるものっていうのは、なんかもうフラグ立ってるし、いろんな人がもうそこを気づいてるから、やってくれるじゃないですか。
だからもう、そこはもう、ある意味安心してもう、お任せできるっていうか、そういう感覚はあるけど、
なんか自分がやっぱりその、ビビットな、嬉しいとか悲しいとか以外の間にあるところに、よく自分がいるなと感じていて、
そう、その間にあるものたちのうつろいとか、たとえばその、なんだろうな、一番上にあるものの下にもたくさんいろいろなものがあって、
それらが、ゆるやかに入れ替わった瞬間があるっていうか、そういうふうに感じる瞬間があって、見え方がどのようにうつりかわるのかとか、そういうことをすごく普段から気にかけてる気がしてて、
なんかだからこう、名前がつかないものもあるし、ないことにしなくていいんじゃん?って思ってるっていうか。
それに対して、私結構、この前ね、私のことソリッドって言ってくれてましたけど、結構パキッとした感じないですか?どうですか?
あ、栗原さんは、なんだろう、産毛のところも、だから基本的には受け取ってるんですよ。受け取ってるんだけど、そのアウトプットするときにソリッドにできるんですよ。
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私、そこがすごい好きっていうか、すごいなっていつもハッとするところで、ある意味ソリッドにできるっていうのは、シーンとか状況にもよるんだけど、私は親切ってこととも近いと思ってて、受け取りやすい形にできるっていうことだから。
だからやっぱり基本的に親切なんだろうし、人が受け取りやすいような形みたいなのにする能力が高いんだろうなと思って、いつもへーって思って感心してるんですよね、なんか。
確かにね、なんか私、この表現で合ってるかわかんないですけど、基本こう人に刺すように、刺すようにしゃべりたいと思ってる。
あ、面白い!セルフイメージにそういうのがあるんだ。
あってますあってます。
あーへー。
包み込むとかじゃなくて、なんかもっと、なんかパンとこう。
あー。
面白いのとしたい。
そっか、面白!そっか!
はい。
あ、面白い!私は結構そこ、あんまりあれだわ、なんか状況とか場をそこに広げてたいって感じ。
そうですよね。
わー面白い!そうか!
そう。
てかまた、パンっていう感じ、私はイメージ的に言葉を置くとき。
あー。
うんうんうん。
そう。
あーなるほど、面白い!これってやっぱみんな違うんでしょうね。
例えば今聞いてくださってる方たちも、きっとそういうふうに何かこう、みんなそれぞれの感覚の違いとかありそう。
はい。
今の話聞いて私も、あ、私は多分どっちかっていうと場をそこに広げるとか、こういう状況だよっていうのを、
前提を何らかの形で提示しておくこととかをする感じかもって思ったもん。
人の話聞いてるときとか、蛍光ペンでハイライトする感覚あるんですよ。
はー面白い!
わかります?
はー。
で、そう、だからその、本とか読むじゃないですか。
で、私、こんな本があってさ、みたいな喋るときって、別に本の全体を理解してるわけじゃないんですけど、
でも私から、最近こういう本があって、そこにこういうこと書かれててっていうと、私が差も要約してるように聞こえるんですよね。
でも要約じゃないんですよ。
ハイライトしてるだけ。
パンって。
はー。
わー面白い!
そうか。
しかもその、パンってハイライトしてるのは、私が好きなところをハイライトしてるだけなんで、別に本の要約でもなんでもないんだけど。
うーん、わー、えー!
面白い!
そうか。
ハイライト、やっぱすごい面白いです。
なんか今の話聞いて、やっぱり、じゃあ自分は?って考えるじゃないですか。
私はね、たぶん、その、わーっと読んでいったときに、起こってるイメージとか、それがどういうことなのか、みたいなのを取りに行ってて、
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で、その漢字を、自分の中ににゅーって溶かして入れちゃって、
だから、溶かして入れてるから、具体的なフレーズとか結構忘れてんの。
うーん。
覚えてないんですよ。
で、その溶かした感覚が、なんだろう、誰かに、ああいう感覚の話が今、これ合いそうと思ったときに、そっからなんか再構築して、
そのときに、なんだろう、使えそうな言葉として、そこにもう一度、言葉っていう箱を置いてるみたいな感じ。
いやー。
すごい、面白い、そうか。
ハイライト。
ギャップでしたね。
ギャップだった。
ギャップだった。
産毛で受け取ってるところはマッチだったけど、ギャップでしたね。
でも、だからだと思う、私すごく栗原さんとしゃべってると、毎回こう、わーってなって、なんかめっちゃ面白いなって思うし。
だから、こう、やっぱ一つの言葉にしたり、ハイライトしちゃうと、もちろんそこから抜け落ちるものがあるんですけど、
でも私は、それを結晶化してパンって渡したいとか、ハイライトして渡したいっていう感じだし、
石玉さんはそれをしないことによって、なんかすべてあるものをあるものとして、ないものにしないっていう優しさがあるし。
面白い。なんかこれって結構ひょっとして、どのように人生と付き合ってるかみたいなスタイルと案外なんか関係がありそうじゃないですか。
あるかもしれないですね。
面白い。なんかちょっと深い話になった。
確かに。なんかまた次回かどこかのタイミングでしたいですね。
したいですね。
はい。というわけで、今日はどんな話だったんだろう。
今日は、石玉のライブの感想を言ってくれるところから始まり。
はい。うぶ毛の話でしたね。
うぶ毛でしたね。
うぶ毛です。
名前がない者たち。
そうですね。名前がない者たちの話でした。
はい。というわけで、今日はこんな感じで終わっていこうと思います。
はい。
ギャップとマッチ。お届けしたのは、石玉とカズネでした。
聞くほどに心がほぐれ、何かとの境界線が解けて、ちょっと豊かな気持ちになりますように。
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