2023-04-17 19:50

公務員リスキリングラジオ|橋本隆さん「プライベートの研鑽で“良き公私混同”を」

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・ゼネコンから公務員へ
・土地勘のないまちの公務員になって抱いた危機感
・退職金を使い果たし大学院で勉強
・勉強のコツは○○での集中と“ハイブリッド”
・個々のスキルアップが良い地域をつくる

▼プロフィール
橋本隆(はしもと・たかし)
伊勢崎市都市計画部都市開発課長。職務経歴は合計28年。ゼネコン6年、関西国際空港建設事務所への出向3年、伊勢崎市8年、群馬県都市計画課への派遣1年、伊勢崎市10年。伊勢崎市での経歴は、都市計画課、企画調整課、土木課、区画整理課長、都市計画課長、都市開発課長(現在)。博士(工学)、技術士(建設)など20以上の資格を持つ。地方公務員アワード2022受賞。


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【公務員リスキリングラジオ – 学びなおしによるキャリア形成のススメ】

新しい仕事に必要となる知識やスキルを身につける「リスキリング」が注目を集めています。国はリスキリングの支援に今後5年間で1兆円を投じる方針を示すなど、これからのキャリアを考える人にとってホットワードとなりつつあります。 もちろんそれは、民間企業で働く人だけではなく、公務員にとって例外ではありません。

むしろ異動が多い公務員こそ、リスキリングへの挑戦が求められているといってもよいでしょう。

このラジオでは、そんなチャレンジの後押しになることをめざして制作された書籍『公務員なら挑戦したい資格ガイドブック』著者で、加賀市役所職員の庄田秀人さんをホストに迎え、ユニークな働き方の開拓を続ける公務員の方を毎回ゲストにお招きします。

公務員という肩書きを持ちつつ、その枠やこれまでの常識にとらわれない仕事へと一歩踏み出すためのヒントを詰まったお話を、ぜひスキマ時間のおともにお聴きください。

https://book.gakugei-pub.co.jp/movie/koumuin-re-skilling-radio/
▼出演
ホスト:庄田秀人(しょうだ・ひでと)
加賀市役所職員。1978年生まれ。横浜国立大学を卒業後、加賀市役所に入庁。人事担当課、障がい担当課、DX推進担当課などを歴任し現在に至る。人事担当課ではメンタルヘルス予防体制構築、新規採用職員指導制度策定、障がい者専用部署立ち上げ。障がい担当課では虐待対応体制構築。DX推進担当課では全国初となる市内生活圏全域を高精度3Dマップ化、ARを活用した観光プロジェクトを推進。資格取得を通して人生の幅を広げ、公務員の仕事の楽しさを知ってほしいと考えている。取得資格は、社会保険労務士、FP2 級、法学検定スタンダード、年金アドバイザー3級、ふるさと検定上級、第一種衛生管理者など。2021年より加賀市内資格取得活用アドバイザー講師。2022年修士号を取得。

アシスタント:松本優真(まつもと・ゆうま)
株式会社学芸出版社 企画・編集部
公務員リスキリングラジオの紹介とゲスト紹介
こんにちは。ホストの翔太秀人です。加賀市役所に勤めています。
こんにちは。アシスタントで学芸出版社編集部の松本祐真です。
公務員リスキリングラジオは、新たな業務で必要となる知識やスキルを身につけることを指すトレンドワード、
リスキリングをテーマに全国で活躍されている公務員の方々をゲストにお招きし、働き方などのお話をお伺いする番組です。
はい、それでは早速今日のゲストをご紹介します。ゲストは伊勢崎市職員の橋本隆さんです。
橋本さんこんにちは。こんにちは。はい、ではまず早速ですが簡単に橋本さんのプロフィールをご紹介させていただきます。
橋本隆さんは伊勢崎市都市計画部都市開発課長でいらっしゃいます。
職務経歴は合計28年、税根に6年お勤めになって、関西国際空港建設事務所への出向が3年、その後伊勢崎市に8年、そして群馬県都市計画課への派遣1年、そして現在まで伊勢崎市に10年お勤めでいらっしゃいます。
伊勢崎市での経歴、ご経歴ですけれども都市計画課、企画調整課、土木課、区画整理課長、都市計画課長、そして現在の都市開発課長でいらっしゃいます。
工学の博士と建設の技術士など20以上の資格を持っていらっしゃいまして、地方公務員アワード2022を受賞されています。
今松本さんにも少し紹介してもらいましたが、どんな部署で勤めていたかということを詳しく教えていただければと思います。
はい、ただいまご紹介いただきました部署のそれぞれの経歴なんですけれども、私が市役所に入って一番最初に配属になったのが都市計画課というところで、こちらは本当に都市計画ですとか、
景観法ですとか屋外広告物法ですとか、そういった担当してました。
それから企画調整課というところではちょうど世界産登録の担当をしてまして、景観に関することとか法規制の関係をやったりしましたし、
その後はですね土木課っていうところに移動したんですけれど、道路の整備ですとか災害対応ですとか、すごくいろんな経験をさせていただきました。
そこからは区画整理課長、これはあの土地区画整理事業で市施工の区画整理とか組合施工の区画整理とかを担当しまして、
その後都市計画課に戻ってきて課長として都市計画マスタープランを作ったりしてました。
今現在は都市開発課長ということで中心市街地の整備を担当してます。ざっくりとそんな感じですね。
民間と公務員の違いと資格取得についての話
最初前列婚姻お勤めだったってことは民間に最初お勤めになった後、公務員に転職されたっていう理解でよろしいんでしょうか。
そうです。民間経験者採用試験で公務員に入職しました。
なるほど。関西国際空港建設事務所っていうのがその直前のお仕事だったんですね。公務員になられる直前まではそういうお仕事だったんです。
そうです。はい。
なるほど。これじゃあ割とこのあたりのお仕事に疲れてる時からもう公のお仕事をしてみたいなみたいな思いが終わりになったんですか。
そうですね。まさにその通りで、関西国際空港の2基空港棟という人工棟を作る工事を監督員で担当してまして、そこが第三セクターという形をとってましたので、私の上司の多くが公務員でした。
その方から公務員はすごくやりがいのある仕事だよということで色々お聞きして、私もいつかチャレンジしてみたいなと思ってた時に、
ちょうど民間経験者採用試験がありまして、伊勢崎市の職員になりました。私は出身が群馬県の前橋市なんですけれど、お隣の市が伊勢崎市ということで、これはちょうどいいなということで受験をしました。
前橋市ではなく伊勢崎市がちょうど良かったということなんですね。
そうですね、ちょうどその時も私はもう30を過ぎてまして、通常の新卒の枠で採用ができないようになっていたので、民間経験者採用試験で入職しました。
周りにそういう民間、ゼネコンとかそういう土木系というか、公務員の方と関わる、特にお仕事実務的に関わる方、機会が多い方ってやっぱり公務員に転職するみたいなキャリーを歩まれている方、前職の方とかでいらっしゃったりするんですか?
そうですね、ちょうど私が公務員になってから一緒に働いてた後輩もかなりたくさんの方が転職されて、県の職員になったり市の職員になったり、結構たくさんおります。
橋本さん自身は民間から公務員に行ったということで、民間と公務員の違いっていうのは何か、入場した時にすぐに感じたことってありました?
よくお聞きいただきました。それちょっと今日はお話できればなと思ったんですけど、今回ね、翔太さんこの素晴らしい本を出されて、私民間の時には、私の周囲の職員は結構資格の取得、一生懸命だったんですね。
民間企業ですと資格を受験する補助が出たり、合格すると一時金がもらえたり給与に反映されたり、結構インセンティブがあったんですけど、公務員に転職してみると周りもそんなに翔太さんみたいに一生懸命頑張っている方って少ないと思うんですよね。
特に給料にも反映されないですし、何か役職が上がるなんていうこともありませんので、多分あんまり受けている人も少ないのかなと思うんですけれど、翔太さんのこの本の始めにと終わりにもある通り、すごくいろんなメリットがあるので、公務員の方にもたくさん資格の取得に向けて頑張っていただければなと思っています。
都市計画家としての経験
ありがとうございます。嬉しい。宣伝もしていただきまして本当にありがとうございます。何か仕事で挫折したことってあったりするんですか?橋本さんレベルで。
それはもう本当にたくさんありましたけども、やっぱり一番大きかったのは、自分が生まれ育った場所じゃないところに自治体の職員になりましたので、一番最初の都市計画家の時にすごくピンチを迎えたと言いますか。
地名とか都知勘がない中で都市計画のことも一切学んだことがないということで、すごく大きなピンチを迎えてました。
そのピンチはどうやって乗り越えたんですか?
私の場合は、せっかく民間経験者採用試験で入職したのに、即戦力として活躍ができないという残念な思いを数ヶ月して、これではいけないと思って夜間の大学院に進学しました。
本当に民間企業でいただいた退職金を全額全て使い果たしてしまってですね、一瞬で。
どうしようかな、もったいないなと思いながら使い果たしまして、そこで修士課程で2年、それから卒業してからもずっと10年間ぐらい都市計画を勉強して、最後は博士を取るところまで勉強させていただいたんですけど、
一番最初のピンチがすごく良い経験になって、今では都市計画課長もできましたし、それを乗り越えると良いこともあるかなというところです。
ピンチがあってからこそ学ぼうという心が生まれたし、その学びをきっかけにステップアップしていったということなんですね。
そうですね、大きなピンチを迎えたときはやっぱり、これはちょっと転職失敗したかなとか、もう一回転職かなとか思ったりもしたんですけど。
今だから笑い話なんですけど、やっぱりそれぐらい転職も大変ですし、皆さんね、公務員の世界ですと人事異動、これもすごく似てるところがあって、
せっかく仕事を覚えたのに、また一からやり直しみたいな人事異動も結構あったりして、すごく共感できる内容だなと、これを見ながら正田さんも、
人事異動が多い公務員こそリスキリングを始めようってね、この表紙にある通り、素晴らしい帯だなと思いながら読ませていただきました。
最初、その都市計画課に着任されて、最初の異動があった時ってどういうふうに思われましたか?
そうですね、本当に企画調整課っていうのはどちらかというと、私のように技術系の職員じゃなくて事務系の職員の方が割と異動される課で、私も一番最初事例を見た時にあれ?と思ったんですけど、
ところが、言ってみると意外に事務職の仕事も面白く携わらせていただいて、結構その時にやっぱり私も技術職ですけど、事務職の皆さんのお話についていきたいななんていう思いもあって、
その頃にも結構事務職の方がよく受験するような資格にチャレンジしてみたり、できれば私も皆さんの会話についていきたいななんていうことで、いろいろチャレンジをした経験があります。
資格の勉強の方法っていうのは何か、ご自分なりのやり方っていうのはあったりするんですか?
そうですね、私もいろいろな人に聞かれたりするんですけど、私は結構お昼休みにお弁当を食べ終わってから20分だけ集中してやるみたいなことはよくやってました。
有意義ですよね。
そうなんですよ。あれが意外に集中ができて、でも1時から仕事しなきゃいけないので、集中力がすごく高いんですよね。
なるほど。
ダラダラしないという。
わかります。
リスキリングの効果と仲間の大切さ
私もITパスポート勉強してた時は、秘書検定っていうのを一緒に勉強してまして、全く全然違うジャンルの勉強を同時にやっていることが結構多いです。
そうですね、自分は飽きっぽい性格なんで、ずっとやってるとITパスポートの勉強もちょっと途中で飽きてしまってですね、
全く全然ジャンルの違う資格をもう一個、ハイブリッドで勉強しておいて、飽きたらそっちの反対の方に行くと、それまた飽きたらこっち戻るみたいな。
そうすると結局休めないみたいなことになるんです。
ストイックですよね。
気分転換が入れられつつ、両方勉強できるみたいな。
めちゃくちゃ今学びが多いです。
私の場合ちょっとどっちも落ちる可能性あるんですけど。
そういう意味で、このラジオのテーマに戻りますけど、リスキリングって一応流行り言葉で学び直しっていう言葉が最近言われ始めましたけれども、
それについて改めて公務員が学ぶっていうことについて改めてどう思われますか。
本当に公務員ってすごく資格の取得と相性がいいなって思ってまして、これは翔太さんの本にもそのような内容があったんですけど、私も本当に同感で、
すごく資格の取得ってテキストもすごくいいテキストすごく多いですし、実務の能力を高めるにはすごく効率的だし効果的かなと思っています。
それと今実はこの翔太さんの本は私の仲間も数人ちょっと協力させていただいてるんですけど、お互いにですね、声掛けをしあってみんなで励まし合うっていうのはすごく効果的だなと思ってまして、
もう私はこれ頑張ってるよみたいに言うとですね、やっぱり周りのみんなもこう触発されるというか、
あとはじゃあみんなで一緒に受けに行こうなんて同じ受験会場に受けに行ったりもしてるんですけど、
一人でこうずっとやるとどうしても辛くなってくる時期があるので、仲間と一緒にこう意識を高め合うみたいなことがすごくいいかなと思ってます。
橋本さんの現在のお仕事と興味
橋本さんに公務員のお仕事についてもうちょっとお伺いしたいんですけれども、今都市開発課長という役職に就いていらっしゃいますが、今力を入れて取り組んでいらっしゃることって何かありますか?
はい、今の仕事はですね、中心市街地の整備、ハードですね、これと実際に市民の方ですとか事業者の方と一緒に取り組んで、
にぎわい創出事業みたいな、官民連携事業みたいなの、これはソフトの方も同時に進めてます。
ですので、都市企画とかまちづくりとか皆さん多分同じだと思うんですけど、ハードとソフトと両面で取り組んでいってるっていうのが現状の仕事の状況です。
最近ではまちづくりDXとか、あとは3D都市モデルとかメタバースとか、新しい技術がたくさん出てきてますので、そういったところもすごく興味がありますし、
今回翔太さんがご紹介されているこの本の中でも、都市企画ビジュアルコミュニケーター検定っていう検定を紹介されてるんですけど、
これもすごく興味があるので、私もいつかチャレンジしてみようかなと思ってるんですけど、
そうですね、いろんなそういう新しい技術も使いながら、いろいろな方とコミュニケーションを図っていけたらなと、今思ってますね。
大学院も行きましたし、まちづくり団体で実際に今も活動してますし、それからもちろん今は管理職という立場だったりもしますので、
そういう意味では3官学民の連携ということで、どれかに特化するんではなくて、いろんな視点を持ちたいなと思って仕事をしてます。
そういう意味では、本当に学芸出版社さんの本はもう私の屋根裏にも100冊以上多分、
屋根裏にある。
いろんな本を買い込みすぎて屋根落ちるんじゃないかっていうぐらいたくさん持ってます、もちろん。
最近も買った面白い本もたくさん読ませていただいてますし、書かせない本がたくさんあると思います。
でもやっぱり最近よく言われている、人が幸せになる都市を作るなんて、ウェルビーングなんて言われてますけど、そういったところもすごく興味がありますし、
本当にハードだけじゃなくソフトだけじゃなく、いろいろな視点で取り組みが進められるといいなと思っているので、たくさんまた購入させていただきます。
同じ公務員として頑張っていらっしゃる方に改めて、公務員の仕事の魅力ってこうだよねっていうところとか、こういうことを一緒に頑張っていきましょうみたいなメッセージみたいなのがあれば、ちょっといただきたいなと思うんですけど。
はい、そうですね。私も民間から公務員に転職して、やはり住民の皆さんと直接接してまま地づくりとかやりたいなと思って公務員になりましたので、
今実際そういう立場になってみてすごく魅力的な職場だなと思っています。
それから職員一人一人にとってのスキルアップっていうのもすごくこれから大事になっていくだろうなと思ってまして、
これから多分もっと職員数は減っていくと思いますし、一人一人の力をつけていくということがおそらくその組織であったり地域であったり、
そういったところにもすごく影響が出てくると思います。
ビジネス実務法務検定試験について
そういったことで今回この素晴らしい本が出ましたので、こういった資格のガイドブックを活用して、
一人一人のリスキリングっていうんですか、皆さんが実力を蓄えていくことに取り組んでいただけると、すごくその地域とか組織も良くなっていくかなと思っています。
私もまだまだこれからちょっと頑張りたいなと思ってますので、ぜひ皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います。
はい、ありがとうございます。
じゃあぜひ今回の本の中で書いていただいたことも含めて、ちょっと橋本さんの方から自由に何か告知されたいこととかあればお願いします。
はい、私は今回翔太さんの本の中ではビジネス実務法務検定試験という部分を担当させていただきました。
もうこの一つ書くのにも本当に大変だったので、これを50個まとめ上げた翔太さんは非常にものすごいパワーの持ち主だなと改めて思った部分があります。
私が担当したこの資格は法令遵守の土台作りみたいな資格なんですけど、それはもう本当にどんな部署に行っても通用する基礎的な能力だと思うので、
そういった部分も挑戦していただけたらなと思いますし、実はですね、私がオンライン市役所というところで一つコミュニティを持っております。
そちらが都市計画の現場自主ゼミっていうところなんですけれども、今度2月11日ちょうど土曜日ですね、
翔太さんの講演会を開催させていただきます。翔太さんの熱い思いをですね、全国の皆様にお届けできたらなと思っていますので、
ぜひご興味のある方はですね、オンライン市役所の方に入っていただいて、翔太さんのお話を聞いていただけると嬉しいなと思っています。
こちらのオンライン市役所はどなたでも入れるっていうコミュニティにあるんですかね。
そうですね、公務員の方であれば参加できますので、ぜひ参加していただいて、自主ゼミの方にも参加していただければと思います。
はい、わかりました。ありがとうございます。
今日のトークはここまでにしたいと思います。本日のゲスト、橋本隆さんありがとうございました。
ありがとうございました。
橋本さんに本当に3分に1回くらい褒められて、私今日寝れそうにないです。
次回の放送
次回も素敵なゲストを招きしますのでお楽しみに。それではさようなら。
19:50

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