脱毛と未来の身体観
はい、どうもゆうとです。今回はですね、21世紀の理想の身体という本を読んでの話をしようかなと思いますけれども、
こちらはですね、人類学者の磯野真穂さんが書かれた本で、一般書籍っていう感じではなくて、ちょっと
クローズドナバーというか、ディサイロっていうプロジェクトを通して出たようなものなんですけど、これがですね、脱毛とか、そういう毛に関することとか、
未来の身体のイメージを元に小説自体でまとめたものになっていて、個人的に結構面白いなと思っているので、ちょっと取り上げて喋ってみようかなと思うんですけれども、
この21世紀の理想の身体っていうもので、ベースは毛の話なんですよね。最近もですね、結構脱毛とかすごい流行ってきてて、
若い人でも取り組む人もありますし、介護脱毛みたいな言葉も出てきてて、何でしょう、やっぱり下のお世話というか、そういうのをする時に毛があるとなしで、やっぱりだいぶ
介護者の負担を違うっていうのもあって、そういう介護スタッフみたいな人のことを考えると、やっぱり脱毛しておいた方がいいんじゃないか、みたいな結構ムーブメントも起きてきてるかなと思うんですけども、それが行き着く先というか、どうなるんだろうみたいなことが結構ここで考察されながら書いているかなと思いますね。
ここの中の一文でかなり特徴的だなっていうのが、体はツルツルで頭はフサフサっていうのが21世紀初頭の理想の身体だったけれども、今となっては理想の身体だったっていう形で、その半世紀後ぐらいになると理想ではなく規範となったと。
こういう感じ。だからもう当たり前のように脱毛はしないといけないもので、育毛とかですね、そういう形で頭は髪フサフサの方がいいよねみたいな形で、今もいろんな薬とかあるのはありますけど、この本の中だとですね、本当に薬を飲んでも毛を全部一気に抜いてしまうような、遺伝子組み替えっていうかですかね、そういうのをするような薬も、
いつか出るんじゃないかみたいな構想の下にそういうのが薬事通ったみたいな世界観で書いてあったりとかですね。最初は大人とか高齢者とかそういうところで規範としてなってくるみたいなところがやっぱり子どもからやろうっていう形で、さっきの遺伝子まで採用するような薬っていうのは若いうちにやるのはちょっとリスクもあるから、
若いうちは一般的な脱毛的なサロンに通って、どこかの一定の年齢を超えると、そういう薬を使うみたいなものになるんじゃないかみたいなことも書かれたりしてますよね。
どうですかね、これ聞いていただいている方は、その毛に対してどういうイメージを持っているかとか、まあ脱毛してますっていう人もいれば、なんか育毛的なことをしてますみたいな人もいるかなと思いますけど、
自分は脱毛とかもしてなくて、結構ヒゲとかも生やす方なんで、自然のアルガンママにしちゃってるなっていう感じではあるんですけど、それと同じような感じで、近年だとですね、脱毛ブームみたいのもありつつ、逆に毛っていうのは生まれた、人間とか動物的に考えれば自然なものだから別に何もしなくてもいいんじゃないみたいな逆のムーブメントもあるような、
気がしますし、今後どうなっていくんだろうなぁとは思いますよね。
で、またこの21世紀の理想の身体っていうところで、その毛の話からまたさらに進んでいくとですね、
例えば大便というかうんちみたいなものっていうのも、もう薬で出さずに済むようになるとかですね、尿みたいな成分っていうのも、何でしょう、気化させちゃうとか、そういう薬もいつか出てくるかもしれないなみたいな未来構想のもと書かれたりしていて、
これも介護の文脈とかで、何でしょうね、最初は脱毛とかしておくと楽だよねっていうのもありますけど、そういう排泄物みたいなものももし出なくなったら、すごい楽というかですかね、そういうのも技術によってもしできるようになったらどういう世界観になるんだろうかなみたいなことが構想されていて、面白いなぁと思いますよね。
で、こうやって何かこうこれは必要ないんじゃないかっていうのをどんどんどんどん突き詰めていく先に何があるのかっていうと、何でしょう、なんかディストピア的ですけどもう生まれなくてもいいんじゃないかみたいな話に行き着いちゃうかもねみたいなこともちょっと問いかけられるような感じで、
これもですね、ミニマリスト的な考えに近いかなと思いますし、タイパとかコスパとかそういう話もあるんですけど、こういう何か不必要そうなものっていうのをそぎ落としていくと本当に必要なものに洗練させていくんじゃないかみたいな考え方もありますが、
そういうふうに本当に行き着くとですね、もう何か生まれたくてもいいんじゃないかとかっていうふうにいつか陥る可能性もあるかなと思うんですよね。その辺が効率を追い求める何でしょう、ちょっとリスクっていうかそういうのはあるので、今回のこの21世紀の理想の進退みたいなところでもそういう問いかけがやっぱりあるなと思いましたし、
以前もちょっと健康に関する話とかもあったんですけど、健康みたいなことを突き詰めた先にもですね、結局しっかり睡眠取ろうとかバランスよく食事取ろうとか運動しようとか、本当に健康的なところに追求していく生活だけをしていくと本当に味気なくなっちゃうなみたいなことも自分は思うので、
やっぱり一般的には不必要そうに思えることでも、本人の楽しみとかそういうものはあった方がいいかなと思いますし、この辺もなんか暇と退屈の倫理学とかっていうような極文広一郎さんの本でも、適度な贅沢みたいなことは大事だよねっていうことで、
基本の消費っていうよりは適度に浪費するのもいいんじゃないかみたいな考え方もあったりするんですけど、自分結構そこも共感するところがありますかね。やっぱり効率性を追い求めた先に死につながってしまう危険性みたいなことを個人的には感じたりするので、その辺もバランス次第かなと思いますし、
人生のどこかのフェーズでは効率っていうのにこだわり切るみたいなこともあってもいいかなと思いますけど、人生全体で見ると、ちょっとそういう効率だけでは面白くないところもあるかなと思いますし、経とか脱毛の話から21世紀の理想の進退っていうのを考察していく。
効率性と生活のバランス
だから何かの切り口でもいいと思うんですけど、その先何が起こるかなみたいな未来構想っていうのはしていくと面白いかなと思いますし、気づきもあるんじゃないかなと思うので、今回はですね、ちょっとこの磯野真帆さんの本を取り上げて喋ってみました。以上です。ありがとうございます。