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2024-02-11 21:40

B面 Jam2.『ゴールデンカムイ アイヌ音楽の扉』【Talk-Only ver.】

普段の配信とはちょっと違った”B面”的な回

“ジャズとか案内所”

今回は、実写映画が大ヒット中の『ゴールデンカムイ』にちなんで、アイヌ音楽の世界をご案内。

アイヌの楽器や独特の歌、節回し。

どれもクセになること間違いなし。

ゴールデンカムイの作中から分かる、アイヌの人々の価値観や信仰、人柄が、音楽にも表れています。


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『Remember Jazz Piano Trio』『Gear』『Next』『Day Dream Guitar』『Groovy Jazz』『Time』『Orange』『Air Electric Piano』 

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こちらのエピソードは、Spotify Music Plus Talk版で配信した内容の音楽が無いバージョンになりますので、ご承知の上、ご視聴ください。
ジャズの入り口B面
ジャズとか案内所。案内役のFrank Nappaです。
今日はですね、最近実写映画が公開されて話題沸騰中のゴールデンカムイ。
ここから、アイヌ音楽についてご案内したいと思います。
ジャズとか案内所では、ジャズ以外の音楽についてSpotifyのMusic Plus Talk、こちらのプログラムで配信をしていきたいと思いますので、途中途中、実際にアイヌ音楽の音源を聞きながらご案内していきたいと思います。
ということで、早速ゴールデンカムイ、アイヌ音楽の扉を開けてみましょう。
ゴールデンカムイで、アイヌ音楽といえば、やはり、おそまちゃんが演奏するムックリ。
ムックリ。おそまちゃんが独特な顔でムックリという楽器を鳴らしながら飛び跳ねている様子、とても印象に残っていませんか?
この実写映画、私ちょっとまだ見たことがなくて、漫画やアニメは大好きで見ているんですけれども、果たして実写映画でもこのおそまちゃん、ムックリを演奏してくれているかどうか、個人的にはとても気になるところです。
さて、このムックリ。どんな楽器か、ご存じない方が多いのかなと思いますので、簡単に説明しますと、竹の薄い板を削って、両端に紐がついています。
片方の紐は短く、口にムックリを固定するために、ギュッと糸を持って押さえます。
この竹の真ん中に切り込みが入っていて、そこで作られたこの細い弁を長い糸をグッグッと引っ張ることで、震わせて音を出す、そんな楽器です。
ですので、特にどれみみたいな音階はないんですけれども、引っ張り方や口の形、舌ベラの形なんかを動かして音を変えています。
このムックリと並んで、アイヌの楽器として有名なのがトンコリという楽器。
このトンコリというのは、琴のようなギターのような楽器なんですけれども、大きさが120センチぐらいで、形は琴みたいな形をしているんですけれども、そこに弦が張ってある。
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この弦を両手で弾いて音を出します。
ギターのようにフレットがないので、フレットって指を押さえるための金具みたいな、そういったものはないので、この弦1本1本に対して1音、こういった割合で音が出てきます。
ですので、比較的単純な音階しか表現できません。
その分、とても素朴なメロディーラインになるんですけれども、このトンコリを自在に操るアーティスト。
これがOKIと書いてOKIさんという方がいます。
この方はアイヌの血を弾いていて、トンコリ奏者としてだけではなくて、プロデューサーとしても、アイヌ音楽のプロデューサーとしても、他方面で活躍をされている方です。
自身もOKIダブアイヌバンドというバンドを組んでいて、アイヌ音楽にロックやレゲエやジャズやその他いろいろな音楽の要素を組み合わせて、オリジナルの世界観を独特の世界観を表現している、そんなバンドです。
世界中でいろいろ公演をしてみたりだとか、いろいろなフェスに出たり、有名なところで言うと、今年のフジロックフェスティバルにも出演をしている、そんなビッグアーティストになります。
ではここで早速、OKIダブアイヌバンドの代表曲、サハリンロックを聴いていただきましょう。
いかがですか。アイヌ音楽と聴いていたイメージと全然違う音楽が流れてきたんじゃないでしょうか。
とてもノリが良くて、むしろロックなんじゃないかというような、実際にサハリンロックと言ってますからね、ロックなんですけれども。
こんな風にして、全然民謡みたいなイメージとは全然違った世界観の音楽を演奏してくれています。
ボーカルもOKIさんが勤めているんですけれども、このOKIさんのもう一つの顔、これがアイヌ音楽のプロデューサー。
そんなOKIさんがプロデュースをすることで、世に出てきた、そんな歌手がいます。
この方は安藤梅子さん。私が一番大好きなアイヌ民謡の歌手になります。
この方、残念ながらもう亡くなられてはいるんですけれども、実は私が最初にCDを買ったアイヌのアーティストになります。
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もともと私がこのアイヌ音楽というものを聴くようになったきっかけというのは、先ほど出てきたムックリ。
このムックリというのは、大きな楽器のジャンルというか種類で分けると、口琴という楽器になります。
口琴というのは口にコトと書いて口琴。
実は世界中に口琴というのはあって、ヨーロッパの方でも東南アジアの方でも中国の方でもあります。
世界的に見ていくと、金属製のものが多くて、アイヌの木製、竹製の口琴ムックリというのは割と珍しい方なのかなと思います。
昔私が持っていた口琴はベトナム産のもので、こちらも竹製のものだったんですけれども、
鉄製のものよりも、真鍮製のものよりも音が柔らかくて、とてもマイルドな丸い響きがします。
鉄製のものもいい音するんですけれども、ちょっともう少し冷たくて硬いような音になりますし、
響かせ方というのも少し違ってくるので、実際に口琴の音楽を聴いてみるとその違いが分かるかなと思います。
そんなことで、アイヌ音楽に興味を持ったわけですけれども、
以前勤めていた職場の旅行で、北海道に行く機会がありまして、北海道の札幌について、やっとの思いで自由行動の時間が来たときに、
私が一番最初に目指した場所が、HMV。北海道のHMVに行けば、きっとアイヌ音楽のCDがあるだろうという、そんな勝手な思い込みで行ったわけですね。
そのHMVのワールドミュージック、ジャズのコーナーを探すと、大体ワールドミュージックとかジャズのコーナーって地下に隅っこに追いやられるように暗がりにあるんですけれども、
当然この北海道でも地下1階にありまして、ワールドミュージックのコーナーを探してみたときに、あったわけですね。
そこで一番最初に目に飛び込んできたのが、この安藤美子さんのウポポサンケというアルバム。
このウポポサンケのウポポというのが、アイヌ語で歌を意味する言葉で、ウポポサンケでみんなで歌おうというような意味になります。
とてもアイヌらしい、そんな素朴で温かいアルバムのタイトルになっております。
この安藤美子さんというのは、ウポポとムックリの名詞として有名で、実際にこのCDの中でもウポポ、それからムックリの演奏、両方とも収録されています。
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このウポポなんですけど、ウポポっていうのは、このアイヌの人たちの生活に根差した音楽でして、
例えば、アイヌの人たちが労働をするとき、室内で穀物やトウキビを木にでついたり、何かものを作ったり、
そういったときにみんなで座りながらその作業をする、リズムを取るような形で歌われていた、そんな曲です。
日本でも例えば、温泉地、草津温泉でしたかね、草津よ伊東湖とか言って歌いながら湯もみをする、そんな文化もあったりしますけど、
それに似たような感じで、リズムを取りながらみんなで楽しくその作業をする、そんなときに歌った歌になります。
作業をみんなでするので、複数人で歌うわけですけれども、そうすると臨唱だとか合唱だとか、
そういったような形で歌うというのがこのウポポの形になります。
またウポポって他にもお祭りや儀式の際にも歌ったりします。
北海道って広いです。ゴールデンカムイを見ていただいても、コタンというのが出てくるんですよね。
このコタンというのは集落のことで、北海道って広いので、それぞれの地域で生活文化だったりだとか風習だとか、
少しずつ違うんですね。作中でもアシリパさんが、ここのコタンはこうだから、私たちのコタンとは少し違うんだとか、
寮の仕方が違うんだなんてことを言っている場面があったかと思いますけれども、
そういった文化が違えば、この音楽も違ったりだとか、多少言葉が違ったり、使っている楽器が違ったりします。
そういったところもアイヌ音楽の面白いところなわけですけれども、
ちょっとCDに戻りまして、このウポポさん家では奥さんが上手に聴きやすく、うまくまとめてくださっています。
ゴリゴリのアイヌ民謡というよりは、すごくアイヌ民謡のエッセンスを色濃く出しているんですけれども、
初めて聴く方にも聴きやすいようなアレンジがされていたりとか、また曲によってはアイヌ以外の楽器、
例えば南米のパーカッションだとか、モンゴルの方ののど笛の歌唱法だとか、
そういったものを織り混ぜながら、なんとも不思議な温かいというか独特の雰囲気の楽曲を仕上げてくれています。
もうこれ私の語彙力もないので問題なんですけれども、もう一度聴いてもらうのが早いので、
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ここらで一曲、ウポポさん家から安藤梅子さんで言うたウポポ。どうですか、このウポポの雰囲気は。
とっても短い言葉の歌詞しか出てこなかったと思うんですよね。その繰り返しです。
ウポポっていうのはこういう短いフレーズを繰り返して歌う。
その短いフレーズをさらに臨床で歌うっていうのがとても特徴的で、この臨床が癖になるんですよね。
とても美しい西洋のハーモニーと違ったハーモニーがあって、とても私、癖になって大好きなんですけれども。
このちなみに意味はヘッサー、イウタ、ヘッサーって歌ってるんですけどね。
イウタっていうのがキネのことなので、これ梅子さんがこの歌詞カードの方に説明書きというか、
一曲一曲思い出だったりそういったことを書いてくれてるんですけども、
小学生の小さい頃に姉と二人でトウキビ、トウモロコシですね。
これをキネでついていた、その時の様子を思って歌った歌がこのイウタウポポ。
ですのでリズムがとてもいいと思うんですけども、そのリズムでこの二人でトウキビをキネでトントントンとついていたっていうようなことが書いてあります。
その後にちょっと違う歌詞が流れるんですけど、これは完全に安藤さんの即興だそうです。
で、なんかこの伴奏のリズムを聞いていたら、なんとなく歌いたくなって即興で歌ったっていうことを言っているんですけれども、
歌詞の意味はですね、こんな遅くまで起きて騒いでると、早く寝なかったらほれほれ朝カラスがつつくぞっていうような意味だそうです。
なんのこっちゃっていう流れなんですけれども、とにかく即興でこのリズムがいいこの歌を、節をですね、
安藤さんが考えて思いついて歌ったよっていうことが書いてあります。
このようにですね、このウポポアイヌの音楽っていうのはとても即興性に飛んでいるっていうことが一つ特徴でして、
決まった譜面があったり決まった歌詞カードがあるってことはないんですね。
このアイヌの方々って文字を持たないので、例えば決まった歌にしても句伝、言葉で言ったものを覚えて伝えていくっていうようなスタイルになるわけですけれども、
ですからよりその場その場の雰囲気だとか、参加している人たちによって音楽がその場で作られる、すごく即興性の高いところ。
このあたりジャズとすごく共通性があるんじゃないかと思ってますけれども、そこがまたアイヌ音楽の魅力なのかなと思います。
この曲私めちゃめちゃ好きなんで、よかったらね、皆さん聞いた感想あれば教えていただきたいななんてことを思います。
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この曲の中で臨床していらっしゃる女性がいたと思うんですけれども、安藤さんが歌った後に繰り返している、そんな歌の方ですね。
安藤さんの声よりももう少し若々しい声で、安藤さんが独特の節回しで歌っているのに対して、もう少しストレートな感じで歌ってくれてた方。
この方たちは、このCDを出したしばらく後に、沖さんのプロデュースによってまたコーラスグループとしてデビューしていきます。
そのグループ名がマレウレウと言います。
このマレウレウという人たちは女性4人組のグループなんですけれども、どちらかというと、
このアイヌの伝統的なウッポッポを大事に表現しているようなグループで、実際のアイヌ民謡の雰囲気に近しいような楽曲を歌ってくれています。
ですから余分な楽器だとか余分なものがなくて、彼女たちの歌だけだとか、最低限のパーカッションやリズム、この上に歌を乗せてくれている。
そんな素敵なガールズコーラスグループみたいな感じですね。
この人たちもこの人たちすごくてですね、実はいろんな方とコラボレーションをしたりステージに出たりとかしていて、世界を股にかけて公演をしているようなグループになります。
例えば、あの細野春尾美さん、YMOの細野春尾美さんと一緒にステージに出てパフォーマンスをしたりだとか、スペシャルアザーズ、有名なインストルメンタルバンド、私も大好きなんですけれども、このスペシャルアザーズさんとコラボをして楽曲を作ったり、そんなことをしています。
ということで、この方たちの美しいハーモニーと、このスペシャルアザーズさんのかっこいい音楽、これがどうコラボレーションをしているか、ぜひ一度聴いていただきたいと思います。
それでは、スペシャルアザーズとマレウレウでイオマンテウポポ。これもまたアイヌっぽさが前面に出ながらも、この現代音楽とのマッチングがすごく素敵な音楽。また先ほどの安藤梅子さんの楽曲とは違った魅力がここに表現されているのかな、なんてことを思います。
この他にもまだまだアイヌのミュージシャンの方ってたくさんお見えになって、例えば木川菊子さんといって安藤梅子さんよりも少しお若い方にはなるんですけれども、この方も老練な天才的なアイヌ民謡の歌い手さんなんですけれども、
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この方もいろんなイベントに出て、他ジャンルの方とコラボして、タップダンスの方と一緒にやっているっていうような動画がYouTubeにも上がってますけどね、本当にいろんな方がいます。
特に今回はこの沖さんを中心としたアーティストの方を紹介したわけですけれども、ぜひ今日紹介したのは割と聴きやすいような曲、皆さんが普段耳なじみのある曲に近しい感じのアイヌ音楽を紹介していきましたけれども、
もしこのアイヌの雰囲気の世界に興味を持ってくれたら、本来のアイヌ民謡なんかも聴いてみるといいのかななんてことを思います。
このアイヌの音楽を聴いていると私すごく思うのが、このアイヌの方々がとても平和を願って、自然を愛して、人に対してとても温かくて優しい、そういった心情だとか考え方っていうのが音楽の中にも現れているなということを感じます。
ですからこの、例えば先ほど言った安藤美子さんのCDなんか私大好きで、冬になるとよく聴くんですけれど、とても心が温かくなるというか穏やかな気持ちになることができます。
ぜひそういったアイヌの方々の音楽を聴くことで、ぜひアイヌの方々の文化だとか考え方、こんなのも触れていただけると私としても嬉しいかなと思います。
このゴールデンカムイ自体はちょっとね、血なまぐさかったりね、人を裏切ったり騙したり、この欲と欲が入り乱れるようなね、そんな激しい人間模様が面白い、そんな作品なんですけれども、その中に出てくるアイヌの人たちの生活っていうのを見ると、
アシリパさんのね、おばあちゃんフチなんかもそうですけど、とても心優しくて穏やかな生活を送っている様子っていうのがちゃんとね、描かれています。
そのあたりのコントラストっていうのもこのゴールデンカムイの魅力の一つだなと思って、僕はいつも見てるんですけれどもね、ゴールデンカムイの実写版、ぜひぜひ見たいなと思います。
そして何より、このオソマちゃんのムックリが実際に演奏されているかどうか、これも個人的には気になりますね。
ということで最後に、このムックリの曲を一曲、安藤梅子さんのウポポサンケからムックリハウエヘ。
これは安藤梅子さんの言葉が書いてあるんですけれども、大自然の中のケウトム、心で弾いてみます。
と書いてあります。
実際大自然の、アイヌの自然の音楽が後ろに流れる中で、安藤さんのムックリの独奏。
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これがまたですね、自然の中に溶け込んでいくような、そんな一曲になっています。
最後の曲にふたわしいんじゃないかなと思いますので、こちらの曲を聴きながらお別れしたいと思います。
今日紹介した曲ね、ミュージックプラストークで聴いていただいてますけど、一応こちらもJAZZとか案内所のプレイリストを作ろうと思います。
またリンク貼っておきますのでね、気になったよ、繰り返し聴きたいよという方は、そちらからまた聴いてみてください。
それではここまでお付き合いありがとうございました。
案内役はフランク・ナッパでした。
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