FP&A Insight、FP&Aアーキテクトの鷲巣大輔と、管理会計のその先を一緒に考えていく番組です。
さあ、第8回になりました。いつも聞いてくださってありがとうございます。
前回はですね、FP&Aの役割というのは、意思決定権者を勝たせることだというお話をしました。
止めることでもない、生かせること。ただし、後から引き返せる形を作りましょうと、そのお話をさせていただきましたね。
今日はですね、一冊の本を取り上げたいと思います。
この夏に出たですね、新書なんですけども、読んだ方もいらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。
岡野原大輔さんの人とAI。これ新書なんで薄いんだけども、中身がまあとても濃い。
これですね、私も読みながらですね、AIがFP&Aをどういうふうに変えていくのか、FP&Aはどの方向に向かっていくのか、
そんなことをですね、考えながら読んでおりました。
これ、最近よく聞かれる問いでもあります。この本を手がかりにですね、一緒に皆さんと考えていきたいと思います。
それでは本編に行ってみましょう。
はい、改めて今日のテーマはですね、人とAI。岡野原大輔さんの本ですね。岩波新書でございます。
岡野原さんは、プリファードネットワークスというマシンラーニングの研究者で、AI関連の会社の共同創業者ということになります。
この本がですね、僕のXとかタイムラインにですね、何度も出てきてですね、読まれた方が皆さん大絶賛だったんですよね。
面白そうだなと思って、まあ軽い気持ちで読んだんですが、まあ中身が濃い。
28章に分かれていて、まあ章は多いんですけども、一つ一つはコンパクトにまとまっていて、読みやすいです。
でもね、詞差が多くってね、なかなかこう1回だとね、消化しきれませんでした。
まあAIの方はね、世の中たくさん出てます。どうやって使うかとか、AI怖いですよとか、
逆にAIによって社会はこんなに良くなるっていう、この本はね、そのどれでもない。
極めて淡々と冷静に答えを与えてくれるわけじゃないんだけども、読む側が自分で考えるための材料を整理するっていう風に。
まあこれ、あの著者の岡野原さんもね、そうおっしゃってますけども、まさにそういう本かなというふうに思います。
でですね、構成は3部になっていて、第一部AIがどうやって学ぶのか、
第二部AIと比べた時に人の知能はどこが違うのか、
で、第三部AIが入った後の仕事や社会がどう組み直されるのかということなんですけども、
今日はこの第三部AIが入った後の人と社会、仕事がどう組み直されるのか、
そしてこれがFP&Aにどう効いてくるのかというお話をしたいなというふうに思います。
私がですね、この本をFP&Aに関わる人に読んでもらいたい、FP&Aインサイトで取り上げる理由というのは、
この本の主題がですね、AIの性能じゃなくて、判断と責任にあるということをおっしゃっているからなんですよね。
FP&Aの仕事ってまさにそこにありますからね。
この本の主張をですね、一言で言うとこれになるかなと思います。
判断を委ねることができても責任を委ねることはできない。
これは始めにある文章ですね。
AIは判断できる。選択肢並べて一つ選ぶこともできるけど、その結果を引き受けることはできない。
引き受けることができるのは人のままですということですね。
それからもう一つ印象に残った文章があります。第15章の最後に書いてある文なんですけども、
責任とは自業的に探し出すものではなく、事前に配置しておくものである。
何かが起きてから責任を探すのではなくて、起きる前に誰がどこで引き受けるかというのを決めておく。
このFP&Aインサイトでもですね、ダッシュボードの回でも予算の回もそうだし、前回もね、
先に決めておきましょうという話をしてきましたけども、
同じことをですね、AIの側からも言っているというふうに言えるのではないかなというふうに思いますね。
本の中身なんですけども、まあ大事なポイントはね、ほっといっぱいあるんですけども、
まあちょっとこれ全部紹介すると消化不良になっちゃうので、3つに絞りますね。
1つ目、責任が生じる時には3つの条件が揃うということ。
2つ目、実行は分散し判断は集約されるということ。
3つ目、責任は複数の層に分配されるということ。
順番に行きたいと思います。
1つ目、責任が生じる3つの条件というものがあると。
人がね、責任を負うということには3つの条件が揃った時だというお話ですね。
条件その1、判断がなされていることであると。
複数の可能性の中から1つが選ばれて、別の可能性が退けられている。
条件その2、その判断が世界に影響を及ぼすことである。
条件その3、結果が不可逆であることである。
これはどういうことかというと、取り消せる操作とかね、やり直せる試行錯誤については責任は相対的に軽いわけですよ。
結果が確定して元に戻せなくなった時、重みが生じる。
この不可逆性こそが責任を責任にたらしめるという風に書いてありますよね。
だから逆に言うと、この3つが揃わない仕事というのは責任を伴う判断はないわけなので、
これはもうAIに渡しちゃいましょうということですよね。
そうじゃない、3つの揃う仕事、判断がなされている、世界に影響を及ぼす結果が不可逆である。
この3つが揃う仕事というのは人の担当であるということですよね。
2つ目、実行は分散し判断は集約される。これは第16章に出てきます。
構造的に言えば実行は分散し判断は集約されるという風に書いてあるんですけども、
多数のエンジンティックAIが並列で動いていると。
一方どの結果を採用してどの方向に進むかという判断は限られた人間の側に集まる。
だから我々の仕事は変わるくならない。質が変わるんだという指摘がこの本の中にありますね。
どうですかね、これ実感ありませんか。僕は結構実感あるんだけども。
作業を渡してね、例えばAI出てきて作業を渡して、例えばスライドの作成とかさ、
こういうものを渡す、あとはディープリサーチとかで調査を渡す。
でも渡した分だけどれを取るかとかね、これをどう解釈するかとかね、
そういう判断って自分のところに集まってくるじゃないですか。
スライド作成とかでもどういう目的で書いて何を大事にするかとか、
こういうのをちゃんとAIに支持しないと作業が増えるだけになっちゃったりしますよね。
著者の岡野原さんも目的の定義、評価基準の設計、どこで飛べるかという判断は
依然として人間が引き受け続ける必要があるというふうに書かれていらっしゃいます。
そして3つ目、責任は複数の層に分配されるというのですね。
これ15章の言葉ですね。この層というのもですね、複数の層というのも大まかに3つに分けることができる。
層その1、設計責任。どんな判断が可能になるように設計したか。
どこまで自動化してどこに制約を置いたか。
層その2、運用責任。それをどの文脈でどの目的で使ったか。監視があったか。
そして層その3、介入責任。問題が兆候として現れたときに止められたか変更できたか。
介入できるところにいながらも何もしなかったというのもこれもまた判断ですということですね。
責任は誰が最後にボタンを押したかだけでは決まらない。
いかがですか。これだけでも結構盛りだくさんでしょう。
消化するのになかなかね時間がかかるというか労力がかかるというか読み応えのある本ですよね。
この本の中にこんなことがたくさん書いてあるんですけども、
ここから先はですね、FP&Aの仕事に当てはめて考えてみようかなと思います。
岡野原さんのお話というのは原理原則に特化しています。
なので別にFP&Aの話とか財務の話とか会計の話とかそんなものは一切出てきませんよ。
なのでここから先は私の解釈としてお話をしたいと思います。
皆さんと一緒に考えたいなと思います。
会計とかファイナンスの仕事というのは最近僕は思うのでは測ることから始まるというふうに考えています。
もう本当に増えましたよね。測定はそういう意味で言うと出発点かな。
この測定の部分というのはAIに思いっきり渡せるなというふうに思っています。
例えばFP&Aに置き換えてFP&Aの1年間の仕事っていうのを想像していただきたいと思うんですけども、
大まかこんな感じじゃないですかね。
中期計画を作る。予算を組む。月次で予算と実績の差異を分解する。
着地見込みを更新する。レポートを出す。資源を配り直す。
こんなことをやっていると思うんですけども、先ほど申し上げた3つの条件。
判断をする。世界に影響を与える。それから負荷逆なものであるというこの3つの条件が揃わないもの。
まあおそらく中期計画を作る時の例えば成り行きの資産とか予算の集計とか整合性のチェックとか
予実分析の時の差異を分解するとか客数単価ミックス減価率とか
基本こういうのって誰がやっても同じ答えになりますよね。
そこには何か独自性みたいなのがないわけで取り消せるし世界に影響しないわけですよ。
3つ揃わないので。だからこのAIが最初に入り込む領域としてこの本の中にも書かれているけど
評価基準とか修了条件をあらかじめ定めやすい部分。
本の中では文章の下書き、要約、検索、比較、翻訳、検証計画作成などはその典型であるというふうに書いてありますけども
FPIにおいては先ほど申し上げたような仕事っていうのはもうこれAIに渡してしまうべきかなと。
実際多くの会社がもう渡してますよね。
そうすると残るのは何かというと2つかなと。
測定する前に事前に設計する仕事、それと測定した結果を見て責任を持って決断をする仕事。
この2つは人に相変わらず残るのではないかなというふうに思いますね。
もうちょっと具体的に言うと事前に設計するというのは何かというと何のためにやるのか、その目的は何なのかとか
いくらまでだったら失っていいのかっていうそのディスクキャパシティの線引きとか
戻れないお金っていうのはいくらまでだったらかけていいのか、かけ金の設定とかね
何を見てどう止めるかっていう、これをどう判断するのか、誰がそれを決めるのかっていう
このFPIの連載でもいろいろ話をしてきた
そのトリガーを引く人、再判断を起動する人
判断する時、この条件に触れた時に設計した通りに判断をするということですよね。
測る頻度と決断する頻度っていうのは分けていいと思ってます。
測るのはもうAIに任せているわけだから、もう絶え間なく24時間365日休みなくやっていいと思うんですけども
決断は決めた時点で決める。
さて、人とAIがどのように役割分担をするのか
今日はですね、投資の判断を一つ例に取り上げて話をしてみようかなと思います。
もちろんね、投資判断だけがFP&Aの仕事なわけではないです。
中止危機計画とかもね、ただ構造は同じかなっていうふうに思ってるんですよね。
実際の投資判断はですね、形としてわかりやすいし
僕はですね、実験してみたんですね。
どこまでは人が担当して、どこまではAIに任せたらいいのか
対象としてですね、後から戻れない投資、不可逆性のあるやつ
これをですね、取り上げて
規模のでかい小さいというよりは、戻れないというのが人が下す条件だからというお話があったので
ちょっとこれをね、やってみました。
こういうですね、投資案件を前にした時に
従来のね、問いって大抵この案件をやるべきか、やるべきでないかっていう
二択なんですよね。
倫理書ってのもまさにそれで、NPVがプラスならOK、マイナスならダメっていう。
ただ前回もお話しした通り、ダメって言ったって止まるわけではないので。
本来は昔からね、やっぱり別の問い立てたかったわけですよ。
どうやったら実現できるか、どうやったら大負けしないか。
意思決定権者からすると、やりたいんですよね。
やるっていうのも決まってるわけですよ。
それを大こけしない形で実現するには、どう組めばいいかっていうのが最も知りたい問いだった。
けどこの問いは重かったんですよね。
持ち分かえる、段階分ける、撤退の基準を送るとか、転用できる形にするとか、
パターン何本も作って全部計算して条件測れる形にして、毎週確認して。
人がやるにはあまりにも労力が大きすぎて、なかなかタイムリーに出せない。
だからできるだけ問いがシンプルになっていったんじゃないかなって思うんですけども、
今はですね、試せるんですよ。
試せるからこのAIを活用しましょうっていう、この使い方がいいんではないかなって思ったってことですよね。
問いをね、こんな風にどうすれば実現できるのかに変えると、
おおよそ想定される答えは3つかなと。
1、この形でやりましょう。これもイエスですね。
2、この形じゃできないんで、こういう風な形に変えてやったらどうですか?条件付きイエス。
3、いや、この今までシミュレーションした中だとどういう形を取ったとしても成り立ちませんっていう答え。
だから3番目は実質的にはノーなんですよね。できませんって言ってるんだけど、
ただ最初から結論ありきでノーじゃなくて、いろんなことを考えて、
何百通り何千種類と確かめて、確かめた結果これが成り立つ条件っていうのを考えたんだけど、
その条件には合わなさそうだから、もう抜本的にやり方変えましょうっていう、
前のめりな姿勢で試した結果として条件が合わないからノーって言ってるところが、
これまでのノーとは違うっていうことですよね。
さて、じゃあ何をAIに渡して、何を人に残すのかというお話。
AIに渡すのは形のね、勝ちパターンの探索と負けパターン、成り立たなくなる条件の探索。
で、これらはAIに渡せるんじゃないかなと。
この計画はね、投資案件が成り立つ条件というのを逆算する。
で、全部の前提条件がパラメーターが同時に悪くなったら、どこまで損失が出るのか。
で、形変えたら最大の損失はいくらに収まって。
で、こういったシミュレーションっていうのはAIの方がはるかに多くのパターンを短い時間で試すことができるかなっていうふうに思いますね。
そうすると人に残るのは事前設計です。
それと出てきた案からどれを取るかっていう決算ですよね。
で、この事前設計なんですけども、今回は私は4つ設計条件として明記化しました。
まず何のためにやるんですかという目的。
どれぐらいだったら損失許容できるんですかとディスクキャパシティの線引きですよね。
それから戻れないお金をいくらまで投じるんですか。
僕はこれ賭け金っていうふうに言いましたけども、賭け金の上限を決める。
で、何が起きたら誰が止めるかっていう発動車をあらかじめ設定しておく。
この4つをガードレールとして、でAIには決められないもんだし渡せないものとして渡すべきものでもないので
これは人が保持するというそういうことをやりました。
で、この4つの案をね書くのがFP&Aの仕事なのかな。
決断するのは意思決定権者です。FP&Aは意思決定権者じゃないんで。
意思決定権者になったらそれはもうFP&Aじゃないから。
そうじゃない案を書いて形を探して成り立たなくなる条件を見せて意思決定権者が選べるようになる。
意思決定権者が選べるようにするっていうことですね。
で、この際にですね注意するべきことが2つあるかなと思っていて。
で、やっぱり設計するっていうのはとても大事な行為なので探索を始める前にちゃんと設計をしておくってことですよね。
で、探索した後に逆説的にね後張りで設計をしてしまうと設計の中身がやっぱり出てきた結果に合わせて動いてしまうっていう。
その何百通りのシミュレーションの中から都合のいい案を見つけてしまうっていうことがあるので
やっぱり順番としてはまず一番最初に目的を設定しリスクキャパシティを選引し
かけ金決めて発動車決めるっていうこの4つの設計が終わるまで形の探索を始めないっていうのはとっても大事かなというふうに思いますね。
で、もともと条件付きのイエスを探したいのにその条件が取っ払われちゃうもんになりますからね。
もう一つはね倫理出したら終わりにしないってことですよね。
で、この条件に触れたら再判断というふうに設計してるじゃないですか。
で、実際AIにはこの後ね走り始めた後リアルタイムでモニタリングをしてもらって兆候が出てきた時に警告を出してもらうように設計をするわけですよ。
で、その時にねやめるかどうか決断しないっていうのもまあ判断なわけです。
で、これは18章にも書いてあるんだけどこれ変更できなかったしなかった場合、結果を変えた可能性を放棄したという責任が発生するわけですよね。
これは重いと思うんです。
だから何もしないっていう選択もまた判断。
で、止める仕組みがなかったのか止める権限がなかったのか、仕組みも権限もあったんだけど止めなかったのか。
で、これらは全て異なる種類の責任を意味する。
決断は倫理の時の1回だけでは終わらないっていうことはちょっとこれ注意しておく必要がありそうですね。
はい、それでは本題に行きましょう。
ある案件についてですね、過去やった投資案件を引っ張り出してきてその時の議論とかをですね引っ張り出してきて
かつその時に使ったExcelのスプレッドシートを引っ張り出してきて
もう一度人とAIの役割を明確に分けたらどんなことができるのかなという実験をしてみました。
今日はちょっとそんなお話をねしてみたいなと思います。
当然ね、手費義務の問題もありますし、内容に関して会社名とか業界とかもちろん数字とかそういったものはアレンジをして
デフォルメをしているということだけはご了承いただければなと思います。
とはいえですね、具体的なシミュレーションとかアウトプットが明確にあるんで
これはどっかで残せる形でね公表してみてもいいかなと思うんですけども
どんな案件かというと、ある産業機器メーカーの一事業部の話です。
主力製品に使う精密部品、取引先の部品メーカーから仕入れてるんだけども
その部品メーカーの品質と納期がまあよろしくないと。
いろいろ調べてみるとこの部品メーカーの財務状況がですねあまりよろしくなくて
どうやら社長さんとか経営幹部が資金繰りに結構奔走したりとかすることによって
その経営に向ける注力というか注意資源が3万になっちゃってるっていう
どうやらここが大きいのではないかというお話でしたね。
資金繰りが悪いのでなかなかこう思ったようにメンテだったりとか
そういったところにお金が向かわないなんていうのもそういうのも事情であったということです。
でこの状況を前にしていやそんな状況なんだったら我々が自分たちで20億円投じて
自分たちで作る設備をまあ持った方がいいんじゃないかってそういう話になったわけですよ。
こんなケースをまあ引っ張り出してきてですねもう1回AIと共同するんだったら
どんなことができるのかなっていうのをやってみました。
まず一番最初に人がやるべきこととして事前の設計をするということです。
一番最初にやったのは問いの書き換えですね。
まあもともとはね社内の議論も自分たちで設備を持つべきかというお話だったんですが
もうちょっとスコープ広げることができるだろうなと。
品質と納期の問題を速やかに解決しにはどうすればいいか。
我々が欲しいのはここですからね。
こう書くとですね選択肢が増えるんですよ。
自分たちで作るっていうのももちろんそれは一つ選択肢なんだけどそれだけではない。
別の部品メーカーを買収するとか部品メーカーの借り入れを保証して建て直すとか
割高でも別の会社に切り替えるとか。
自分たちで作るというのはワン・ノブ・ゼム4つのうちの1つの選択肢に過ぎないということになるわけですよね。
これに次いで我々は他の3つの設計をする。
1つ目リスクキャパシティの線引きですね。
最悪許容できる損失額いくらですか。
これを15億円というふうに設定をした。
それから賭け金の設定ですね。
賭じて不可逆な投資額いくらなんですか。
これは設備を購入する以外にもM&Aも含めて賭じられる資金の上限というのは30億円まで。
これが賭け金の上限です。
そして解決の期限は1年というふうにしました。
やっぱりこの部品問題は長引かせると極めて深刻な事故を起こしてしまいますので
一旦1年で解消するというふうに設定をした。
条件に触れる時に再判断をするこのトリガーを本社のCFOに求めたということですね。
この案件推進している事業部長、事業部の製造責任者に追わせてしまうと止まりませんので
CFOに止めてもらうというそういう設計をして
その後に財務モデル、ロジックがあってパラメーターの変数が独立していて
その変数を動かすとNPVが変わるというこの財務モデルをAIに渡して
Pythonで読み込ませてそこからシミュレーションをさせたということですね。
AIが出してくれたのはアウトプットは3つありました。
1つ目、4つの選択肢を単独でまずは比べた時に
アウトプット何言ってたかというと最悪の場合でも2つの条件
すなわちリスクキャパシティの線を超えちゃうやつとか
賭け金を超えちゃうやつとかこの2つの条件というものをきちんとその範囲内でできるのは
部品メーカーへの借り入れ保証だけだったということですね。
すなわち自分たちで作ったりとかM&Aしたりというのは最悪のケースが積み重なると
このリスクキャパシティを超えてしまう賭け金を超えてしまうということが起こり得たということです。
2つ目、ただ保証だけだと部品メーカーが今付き合いのある部品メーカーが倒産して問題が再発する確率というのが
26%出てくるよと。
3つ目、どうすれば買収できるかというふうに問い直すと
いくつか条件が設定されました。
例えば保証を3回に分けて広げるとかね、買収価格の3割を後払いにする、期限を1年に切る
この3つを加えれば最悪でも条件を守れる買収価格の上限が出て
その中で買える確率というのは55%になりますよと。
で、買えなければ1年だけ伸ばして、それでもダメなら保証先を2社に分けるという。
で、これらのシュミレーションと計算とシナリオの選定というのをAIが計算してくれた。
で、最後は人が判断するということですよね。
買収だけだったら期待値はNPVは2億3千万円。
上限を守る形にすると1億2千万円。
まあこの差分1億円というのが最悪でも15億円で止めるために払う費用というふうに言えるかもしれない。
この費用を払う価値があるのかどうか。
これは計算では出てきません。決めるのは人です。
まだ決めてません。
それからもう一つ面白かったのは、AIが自分で作った言葉で表を書いてきて、
僕読めなかったんですよね。これ何言ってるんですかと。
読めないと僕は判断できないじゃないですか。引き受けられないわけですよね。
だから自分が分かるような言葉に書き直させて、ようやく先に進めることができたわけです。
その全体の速さを決めたのは、AIの計算スピードじゃなくて、僕の理解力が追いついているかどうか。
AIの方があまりにも速すぎるということですよね。
この辺はTips的な僕の発見だったんですけど。
まとめますね。人がやったのは4つ。
目的とリスクキャパシティと賭け金の設定、再判断をする人、トリガーを起動する人を決めた。
何をもって解決とするかを決めた。
AIが見つけたモデルの誤りを誤りだというふうに判定をした。
読めなかったらこれ読めるように書き直してというふうに言ったということです。
だから皆さんも想像つくと思うんだけど、結論の意味合いは最初の設計で決まっちゃうわけですよ。
それがこの実験でわかったことです。
この実験はどこかで詳細を共有したいなと思います。
どんなケースでどういうふうな背景があって、私はどういうふうに目的を設定し、
賭け金とリスクキャパシティとどういうシミュレーションをやって、
結構ビジュアルで出てきたのでわかりやすいものがいっぱいあったんですけど、
これをどこかで共有したいなと思います。
僕のYouTubeチャンネルがあるからこれでどこかでやってみようかな。
今までのところを一旦まとめてみますね。
判断は委ねられても責任は委ねられない。
測定は出発点でAIに渡してしまっていいですよ。
人に残るのは事前に設計すること、そして責任を持って決断をすること。
問いをやるかやらないかからどうすれば実現できるかに変える。
AIは実現できる形と成り立たなくなる条件を探索することができる。
人は事前に設計をして出てきたアウトプットを見て決断をする。
設計は探す前に実行する。
今日は投資判断のお話をしましたが、中期計画も予算も同じなんでしょうね。
ちょっとだけ私がこの実験を通じて思ったこと。
確実にFP&Aの仕事っていうのは変わるだろうな。
3つの条件、判断を要する、影響を与える、不可逆なもの、
この3つの条件が揃うところだけ残すってなると、
意外とそうじゃない部分、作業の部分ってやっぱり多いから、
この部分はAIにごそっと渡すことができるな。
残されたのがね、今回やったのって何かっていうと、事前の設計じゃないですか。
目的を設定する、問いを立て直す、リスクキャパシティの線引きをする、
それから賭け金を設定する、トリガーをね、誰が出すかを決める。
実際にその後、誰がモニタリングをね、継続的にやりながら、
その再起動をする、促す。
で、AIが出してきたアウトプットを判断するって。
改めてね、これが人の仕事だとするんだったら、
FP&AってもうもはやFP&Aじゃないよねっていうのが、
僕がですね、感じたことですね。
別に今のFP&Aの人間がこのことをやる必要はない、
FP&Aという部門じゃなくてもいいと思うんですよね。
だって計算は全部AIがやってくれるわけでしょ。
これまでFP&AがFP&Aである理由は、分析の手法を身につけていることだった。
これAIがやるんだったら、意思決定権者と別の存在がいて、
前の話に例えるとするんだったら、
ラリーのドライバーは意思決定権者で、
この意思決定権者の横にいて、事前の計画を一緒に考えて、
実際に車に乗り込んで、
はいここブレーキングポイント、はいここアクセルオンですよって伝える人、
っていうこの役割、
これは意思決定権者1人に置かせないっていうことですよね。
で、進める側には条件を緩く書くインセンティブがどうしても生まれてしまうから。
だからこれ考えると、別にFP&Aじゃなくてもいいなって思うんですよね。
これを我々は重く受け止める必要があるんじゃないかなっていう風に思っています。
だいぶね、FP&Aって言い続けてもいいけど、
やる仕事は変わるんだなぁというふうに思いますね。
いかがだったでしょうか。
今日ご一緒に見てきたのは、一冊の本を手がかりに、
FP&Aの仕事をAIの側から捉え直すというお話でございました。
AIが進化することによって、多くの作業の部分は渡すことができるよ。
そうするとFP&AがFP&Aたるゆえんみたいなものってのはだいぶなくなってきてしまうよ。
残るのは判断があるところ、社会に影響を与えるところ、不可逆なもの。
この領域が人の引き受けるところであって、
AIが出てきたアウトプットを決断して引き受けるというところが残る。
最終的に決断するのは意思決定権じゃん。
FP&Aはそれを横にいて、ラリードライバーの横に座って道筋を一緒に描き、
一緒に同乗してハイブレーキ、ハイアクセルオンという存在である。
だいぶFP&Aの仕事が変わるんじゃないかなと思いますよね。
皆さんとの対話を通じて、日本のFP&Aの土台を共に高めていくことを目指しています。
お役に立ったらフォローいただけると励みになります。
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お相手はFP&Aアーキテクトの和静大輔でした。
また次回もご一緒に。