タイトルコール
海老澤美幸
みこたまファッションロー&ビジネス
ファッション業界のさらなる発展を法律で後押しする。
そんな思いから、このポッドキャストは、
アパレル経営者やデザイナーの方々に向けて、
ファッションローの専門家だからこそ分かる
法律の落とし穴や誤解を分かりやすく解説。
ファッションの法律に特化した旬なナレッジをお伝えします。
小松隼也
はい、みなさんこんにちは。
ついに始まりました、ファッションロー&ビジネス。
ということで、今回この番組はですね、
三村小松法律事務所が提供しております。
うちの事務所なんですが、2019年に私小松と元裁判官の三村、
東京大学の玉井教授の3名で創立した事務所が送っておりますが、
そちらでですね、ファッションローを専門に扱う事務所があってもいいんじゃないかということで、
先ほどジングルコールをしてくれた海老澤弁護士と私と中内弁護士の3人でですね、
主にファッションローの分野の仕事を扱っている専門事務所となります。
じゃあ海老澤さん、ご挨拶を。
海老澤美幸
こんにちは、弁護士の海老澤美幸と申します。よろしくお願いいたします。
中内康裕
こんにちは、弁護士の中内康裕です。よろしくお願いします。
小松隼也
よろしくお願いします。
じゃあ初回はですね、トピック2つ。
小松弁護士の自己紹介
小松隼也
まず第1回目の収録ということで、各弁護士の自己紹介とですね、
まあ色々ちょっとざっくばらんに話した上で、
先日海老澤さんも関わっていた、経産省から発表された『ファッションローガイドブック2023』の話も少ししていきたいと思います。
じゃあまず、自己紹介がてらですね。
じゃあ私から自己紹介していきたいなと思います。
私はですね、もともと弁護士になる前に写真家になりたかった時期が。
海老澤美幸
写真家。
小松隼也
写真が大好きで、長野出身なんですけど、
なんで好きか、特にグラビア写真なんですけど。
長野のですね、カルチャー誌が本ぐらいしかなかったので、
本読んでいるうちにですね、写真がすごい好きになっていて、将来写真家になりたいなというふうに思ったこともあったもので、
弁護士になってからですね、写真学校に2年間通っていて、
ファッションシューティングとかそういったことを学んでいた時期がありました。
2年間通っていたんですね。
海老澤美幸
通ってましたね。
小松隼也
土日朝9時から5時までスタジオに入って、
平日1日だけ夜、レタッチの授業が木曜日か水曜日の夜にあって、2年間通って、
本当に朝から夜まで働いて、土日はスタジオに缶詰でみたいな生活をしていました。
海老澤美幸
なるほど。でも小松さんの事務所忙しいじゃないですか。
前の事務所はとても忙しかったと思うんですけど、どうやってやりくりをしていたんですか。
小松隼也
もう20代の体力だけですね。
完全に本当に朝から朝まで働いて、
土日はスタジオに行って写真を撮るというような、
今じゃもうとても考えられないような生活をしていました。
まあでも司法試験の受験の時に比べれば、
もう3時間睡眠で勉強だけした時に比べれば全然楽しくやってられましたよね。
海老澤美幸
若さで乗り切ったんですね。
小松隼也
もう若さと体力だけで乗り切りましたが、
そうですね。その時にファッション関係の友達とかもできたりして、
作家の友達とかいろんな友達ができていて、
前の事務所は完全にビジネス特化型の事務所だったんですけど、
プライベートの友人たちからの相談を受けたりして、
同世代のデザイナーからの相談を受けているうちに、
ファッション専門の弁護士っていう、
弁護士がいてもいいんじゃないかなと思って色々調べていると、
日本にはファッションローっていうのはまだ言葉もあんまりなかったですし、
ただニューヨークでファッションローを専門にやっている大学院があるっていうのを見つけて、
ニューヨークに留学して勉強してしまおうと思ったのが2014年かな、多分。
それで大学院に入ってしまうということで、ニューヨークに留学して、
かの有名なフォーダム大学ですね。
海老澤美幸
フォーダム大学ですね。
小松隼也
当時はまだそんなに著名じゃなかったんですが、
でも世界的に見て知的財産ですね、
ファッションだけじゃなくて著作権とか、
そういう知的財産権と言われるものにとって、
すごい有名な大学だったのでフォーダムに留学して、
ファッションローを1年間勉強して、
1年間はカバン持ちみたいなことをしながら、
ニューヨークで最先端というか、
そもそもファッションローっていうのを学ぶ場所がなかったので、
そこで勉強をして、
帰ってきて、
すごいファッションローを学んで帰ってきたら、
ファッションロー日本でもうすでに盛り上がってるよって思った。
それで海老澤さんと知り合って、
海老澤さんに強く一緒に事務所を立ち上げようよという話をして、
事務所を立ち上げたのが2019年ですかね。
海老澤美幸
なるほど。
多分お聞きくださっている方の中に、
フォーダム大学っていうのがどういう形でファッションローが関わっているのか、
分からないという方が多分いらっしゃると思うので、
少しだけご説明させていただくんですけれども。
小松隼也
そうですね。
フォーダムはスーザンっていう先生が授業をやっているんだけど、
授業だけじゃなくて、
いろんなブランドの法務部の部長さんとか、
法務部員の方と一緒に勉強会をしたり、
モデルさんだったりデザイナーさんと一緒に、
ファッションの法律について話し合う場を作っていて、
それが『Fashion Law Institute』っていう名前で活動をしていて、
日本でそれを立ち上げようっていうのが、
一緒に活動していた金井さん、
弁理士の金井さんが日本でも立ち上げられて、
そのタイミングで私も留学していて、
海老澤さん、中内さんも入って、
一緒に活動しているという状況で、
そういうファッションローの大きな流れを作ったのが、
フォーダムっていう形ですかね。
そうですよね。スーザン・スキャフィディ(Susan Scafidi)教授ですね。
スーザンは授業中にシャンパンを出してくる。
生徒全員でシャンパンを振る舞う。
海老澤美幸
いいですね。ファッションらしいですね。
小松隼也
めちゃめちゃ、すごい。
授業はめちゃくちゃ大変だったんだけど、
1000ページぐらいひたすら裁判例読まされたけど、
シャンパン飲みながら。
すごい楽しい授業でしたね。
そしてニューヨークで学んで、日本に戻ってきて、
ファッションロー専門という形で立ち上げて、
中内さんにも入っていただいて、
ずっとファッションローという言葉を流行らせて、
困ってから相談をしてもらうという従来型の弁護士だけじゃなくて、
一緒にビジネスをやったりとか、
「こういう形で戦略的にファッションブランドを成長させていきましょう」とか、
みたいなことを打ち出していく形になってます。
法律の相談だけじゃなくて、一緒にビジネスという形では、
『CFCL』というブランドの立ち上げをサポートさせてもらったりとか、
『ALMOSTBLACK』というブランドの法律面だけじゃなくて、
アートのディレクションであったりとか、全面的にサポートさせてもらっていて、
そういったブランドの役員ですかね、
という形もやらせてもらっているというような形になります。
私自身はファッションだけじゃなくて、
ニューヨークで一緒に学んでいたアートだったりとか、
建築だったりとか、デザインというのも専門に扱っていて、
趣味としてはプロレスとグラビアが大好きですというところで、
私の自己紹介は以上で、
海老澤先生の自己紹介
小松隼也
次は海老澤さんお願いします。
海老澤美幸
はい、ありがとうございます。
海老澤美幸と申します。改めましてよろしくお願いいたします。
私はですね、もともと少し最初の頃、官僚をしていた時期もあるんですけれども、
すごくファッションの仕事をしたいと思いまして、
ファッション業界に転職をしたということになります。
最初はですね、宝島社という出版社に勤めていまして、
『SPRiNG』という雑誌の編集者をずっと4年ぐらいですかね、しておりました。
その後にスタイリングをスタイリストですね、
になりたいなというふうに思いまして、
ロンドンに行ってスタイリストのアシスタントをして、
日本に戻ってきたということになります。
そこからですね、結構長くファッションエディター、
それからスタイリストとして活動をしまして、
そこから弁護士になったというような経歴になります。
小松隼也
はい、すごいさっくり説明したけど、結構むちゃくちゃな経歴だと思うんだけど。
海老澤さん、もともと学生の時は、
ファッションは、最初はエディターが第一志望だったの?
海老澤美幸
最初はですね、正直ファッションの業界にどう入っていいかわからなくて、
それでたまたま新聞で募集記事を見たのが宝島社だった。
小松隼也
その時はでも官僚?
海老澤美幸
そうです、官僚の頃にですね。
小松隼也
官僚になる前はダンスでしょ?
海老澤美幸
そうですね、ダンスというのは大学でサークルをずっと。
小松隼也
何系だっけ?
海老澤美幸
ヒップホップです。
中内康裕
意外な一面ですね。
海老澤美幸
大学でヒップホップとかダンスに熱をあげていて、
それでバーニーズニューヨークのバイトなどをしてたんですけど、
就活の時期、聞いてくださってる方にも大学生の方とかいらっしゃるかもしれませんが、
就活結構早く始まるじゃないですか。
気づいたら就活の時期を逸していたんですよね。
それで今から何かできるかっていうところで、
まだ間に合ったのが公務員だった。
本当に幸運なことに。
小松隼也
大変だった?
海老澤美幸
大変でした。
本当にラッキーなことに試験も受かって、一応内定もいただいて、
当時自治省ですね、今総務省というところに入省して、
1年、本当に1年ぐらいしかいません。
小松隼也
東京?東京にずっといた?
海老澤美幸
いや、1年目がですね、岐阜県に出向して、
岐阜県で少し仕事をさせていただいて、すごく楽しかったんですけど、
どうしてもファッションに行きたいということで、そこを辞めて宝島社に入った。
小松隼也
それは新聞の求人だったんですか?
海老澤美幸
そうです。
小松隼也
宝島に入って編集をしてたんだけど、なんでスタイリストに?
海老澤美幸
私自身はですね、非常に雑誌のページを作るのが好きで、
クリエーションがすごく好きだったんですけれど、
そのクリエーションを作る中で、やっぱり洋服ってすごく大事な一つの要素じゃないですか、
それでそういった大事な要素を選ぶ立場になりたいと思ったんですよね。
そしたらスタイリストをやるのがいいんじゃないかということで、
当時ちょっと色々調べたところ、どうも海外はファッションエディターという人がスタイリングをやるらしいということを知ったんです。
皆さんご存知の、例えば『プラダを着た悪魔』とか、あそこにも出てくると思うんですけど、
いわゆるファッションエディターという人たちが洋服を持ってきてスタイリングをするというケースが結構ありまして、
それで海外に行けばいいのではないかと思ってロンドンに行った。
小松隼也
それでロンドンに行っちゃった。
ロンドンに行くときは師匠がいるんでしょ?
海老澤美幸
います。ロンドンにはいますね。
イギリス人のスタイリストとかデザイナーとかを幅広くやってる方が師匠ですね。
小松隼也
もう直連絡していったの?
海老澤美幸
その連絡はですね、たまたま当時非常に仲良くしてくださった友人が、
その師匠がですね、ちょうどアシスタントを探してるよっていうことを教えてくれて、
連絡をしたところもすぐに採用になって、
翌日からもう行くっていう感じで、師匠のアシスタントとして付いたっていう感じです。
小松隼也
なるほど。そのときロンドンには何年くらいいたんですかね?
海老澤美幸
ロンドンは結局2年くらいですかね。
小松隼也
そっかそっか。
ロンドンでスタイリストをして、戻ってきてエディターとスタイリストを。
海老澤美幸
そうです。戻ってきてフリーランスのエディター、スタイリングをやるエディターっていう形で独立をしました。
小松隼也
そっかそっか、そうだよね。そしたらその後はフリーでやってるんですね。
どうでしたか?
海老澤美幸
すごく楽しかったですね。
編集部にいる頃もそうなんですけど、毎日文化祭の前日みたいな感じで。
小松隼也
それは倒れちゃう。
海老澤美幸
すごく楽しくて、もう本当に寝る間も惜しんで働いてたっていう感じですね。
特に長かったのが、『ELLE JAPON』という雑誌なんですけれども、『ELLE』という雑誌が一番長くてですね、
『ELLE』の最後、コントリビューティングエディターという編集部の中で、
専属のような形でスタイリングなどをしてるのが最後だったんですけれども、
本当に楽しくスタイリングの仕事とかをしてたんですけど、
その中でですね、やっぱりいろいろ法律問題がファッション業界ってたくさんあるじゃないですか。
環境がすごく過酷だっていうのもありますけれども、
それ以外にも例えば、雑誌で撮影をした紙面をそのままポスターとか、
別のものに二次利用をするようなことが結構当時行われていて、
そういったところの法律問題っていうのが結構クローズアップされてた時期だったんですよね。
そういったファッション業界に詳しい弁護士が一人ぐらいいてもいいんじゃないかなと思って、
弁護士になったというところですね。
小松隼也
それで海老澤さんはロースクールに行っちゃったわけですよね。
海老澤美幸
そうです。弁護士になりたいというふうに思った時に調べてみたら、
私が当時大学だった頃は、当然弁護士になるっていうのはすごく難しい試験を受けて、
ならないといけないっていうふうに思ってたんですけど、
調べてみたらロースクール、いわゆる法科大学院ができているというのを知って、
それでロースクールに入ったと。
勉強しまして、本当にもう辛くて、仕事している方がずっと楽でした。
そういう中で何とか試験2回目で合格しまして、弁護士になったという経緯になります。
小松隼也
なるほど。
そこからはファッションロー、バリバリになるわけでもないか、まだ。
海老澤美幸
最初ですね、企業に入れていただいて、
そこから法律事務所に変わりまして、
それでその後に小松さんとお会いして、
三村小松法律事務所に誘っていただいたということになりますね。
小松隼也
あの時海老澤さんに会わなかったら、今の我々はないですから。
海老澤美幸
そうですね、ありがたいですね。
小松隼也
いやもう懐かしいですよ。
海老澤美幸
そんな中で中内さんにご紹介していただきましょうか。
中内弁護士の自己紹介
中内康裕
はい、私は弁護士の中内康裕と申します。
私もですね、昔から服は学生の時から好きで、
バイト代と奨学金が入っては、本当に今と変わらないんですけど、
全部使って服を買っては、
次の給料日まで食パンを食べて、飢えをしのぐみたいな生活を送るくらい、
小松隼也
本当に服買いすぎてお金ないもんね。
中内康裕
そうですね、それはもう本当に今も変わらないです。
当時から結構それでお金がなくなっては、
古着を買ってリメイクして、
ちょっとそのネット上でBASEとか当時もあったんで、
売って小銭を稼ぐみたいなことを、
ちょっと学生の時にやったりしてたんですけれども、
いつかちゃんとデザインだったりパターンだったりを勉強したいなっていう思いはすごいあって、
最初は弁護士、おじいちゃんぐらいになってリタイアしてから、
服飾の専門に行こうかなと思ってたんですけど、
私が弁護士2年目ぐらいの時に、
それこそ海老澤さん小松さんを始め、
ファッションローという一つの法分野が盛り上がっていたのもあり、
かつ私もファッションの専門学校に行って、
勉強したいなという思いがかねてからあったので、
私も弁護士2年目の時に思い切って、
恵比寿にあるバンタンデザイン研究所という専門学校に通って、
パターンであったりを学んで、
今でも毎週末服を作ったりしております。
私も自分でブランドをしたいなと思っていて、
もちろんファッションローには興味がありつつも、
まさにプレイヤーとしてファッションビジネスにも興味があって、
まさに自分で関わっていきたいなというふうに思っております。
海老澤美幸
バンタンは何年のコースだったんですか?
中内康裕
バンタンは1年のコースだったんですけれども、
小松さんと同じように毎週末は朝から夕方、
それこそ6時くらいまで缶詰というふうな感じでやっておりましたし、
海老澤美幸
シャツとか作ってましたもんね。
中内康裕
そうですね。まさにシャツを作っていて、
自分でもシャツのブランドをしたいなと思っているので、
せっせとパターンを引いております。
海老澤美幸
大変素敵なシャツなので、いつかオーダーをさせていただきたいと思います。
中内康裕
ぜひ。
小松隼也
でも、海老澤さん最初中内君と会ったときちょっとね、
ファッションローじゃないんじゃないかってなってたよね。
海老澤美幸
そうですね。中内さんにはファッションローのフの字もなかったですね。
小松隼也
もともと海老澤さんに連絡があったんでしょ?
海老澤美幸
そうですよね。
弊所の別の弁護士を経由して、中内さんをご紹介いただいたんでしたよね。
そうです。
小松隼也
で、一緒にあれですよね。あれ、JFWのオープニング?
中内康裕
そうです。
海老澤美幸
そうですね。
楽天ファッションウィークのオープニングに。
小松隼也
最初の時だよね、楽天がスポンサーに。
中内康裕
そうです。
海老澤美幸
1年目でしたね。
それのレセプションに確かご一緒させていただいて、
帰りに渋谷で飲んだんです。
中内康裕
そうです。
小松隼也
中内くんがすごいファッションローに興味があるって言って来たんだけど、
中内くんはほとんどグラビアの話しかしていない。
海老澤美幸
そうでしたね。
小松隼也
海老澤さんだからこれファッションローじゃないんじゃないかって。
中内康裕
そうでしたね。
海老澤美幸
そうですね。
小松隼也
いい思い出ですね。
それがもう何年前ですか?
中内康裕
2019だと思いますよ。
小松隼也
2019年。
だからもう立ち上げの年だね。
4年前。
中内康裕
はい、そこでグラビアの話をして、
小松さんとは一気投合。
小松隼也
もう即採用を決めたっていう。
海老澤美幸
そうですね、私が渋い顔してる横で。
小松隼也
すごい渋い顔してたよね。
そうですね。
中内くんファッションローじゃないんじゃないかって。
海老澤美幸
そんなこともありましたね。
商標法改正
小松隼也
そんなこともありましたが、
中内さんはちゃんとファッションローを盛り上げるために特許庁に出向してですね、
特に最近法改正もあった商標課にですね、
実際法改正担当として行ってたのが、
簡単に教えてもらってもいいですか?
中内康裕
そうですね、はい。
ちょうど2022年から2023年の6月までの間にですね、
ちょうど特許庁の商標課というところに出向しておりまして、
まさにファッションブランドが自分自身というか、
デザイナーさんの名前などで商標を取りたいっていう風になった時に、
今まではちょっと法律のハードルがあって、
なかなか自分の名前で商標を取れないっていう風な問題があったんですけれども、
それをですね、クリアできる法改正にまさに担当させていただいて、
ちょうど6月に新しい法律が改正したという風な状況です。
まさにファッションローにも朗報な法改正に、
商標課として改正に関与させていただいたっていう風な形になっております。
小松隼也
そうですね、実際にファッションブランドの方から相談を受ける中で、
商標っていうのはブランドの名前を保護するための法律なんだけど、
商標の相談が一番多いよね。
海老澤美幸
多いですね、一番多いと思いますね。
小松隼也
海外で誰か知らない人に取られちゃったとか、
ブランドネーム保護しようとしたらそもそも保護できないって言われましたとか、
ほとんど商標の相談ですよね。
しかもちょっとやっぱり後で相談に来てもらうことが多いから、
取れなくなっちゃいましたとか、
ブランドネーム変えなきゃいけなくなっちゃいましたっていうのがすごい多いから、
できるだけ先立って商標の相談っていうのをしてもらえたらいいなっていう中で、
中内くんが商標課に出向したっていうのはすごくいいことかなと。
中内先生です。
中内康裕
はい、私としてはまさに法改正に携われたっていうのは非常に貴重な経験になったかなっていうふうに思っております。
『ファッションローガイドブック2023』の制作
小松隼也
はい、じゃあ海老澤さんが関わった『ファッションローガイドブック2023』ですね、
を制作した時の話なんかお聞かせ願いますでしょうか。
海老澤美幸
『ファッションローガイドブック2023』なんですけれども、
サブタイトルがファッションビジネスの未来を切り開く新基礎知識ということで、
非常になんと言うんでしょうか、かなり大げさなと言いますか、
タイトルがついてるんですけれども、内容的にはですね、大きく7つテーマを設けて、
ファッション事業者の人たちが必要な法的な知識をチェックリスト方式で記載させていただいているものが、
こちらのガイドブックになるということになりますね。
例えばですね、まずブランドを立ち上げたらやるべきこと、
例えば商標の話とか、そういったことがブランドを立ち上げたらやるべきことっていうところに入ってたりですとか、
あと皆さんがすごく関心を持ちのファッションデザインの権利、
最近パクリとかね、SNSで炎上したりするケースが多いですけど、
そういったファッションデザインの権利ってどうなってるんだろうとか、
ファッションデザインの権利を守りにはどうしたらいいだろうみたいな話も入ってますし、
あとあの昨今すごく話題になっている文化の盗用だったり、
グリーンウォッシュというサステナブルっていう言葉を安易に使わないでくださいねっていうようなグリーンウォッシュの話とか、
そういったものも含まれてますし、
あと海外でですね契約をする場合とか、
今NFTだったりデジタルファッション、AIみたいなこともそうですけれど、
ああいった分野でチャレンジをしたいという場合にどんなことに気をつけたらいいかとか、
そういったことも幅広くカバーしているということになります。
欲張ってますね。
小松隼也
ファッションビジネスを進めるにあたって必要な項目が全部で何トピック?
海老澤美幸
大きくは7テーマあるんですけど、トピックとしては25あります。
小松隼也
25トピックにそれぞれチェックリストがあるんですよね。
これをチェックしながらファッションビジネスを進めれば困らない。
海老澤美幸
そうですね、そういう思いで作っております。
小松隼也
素晴らしい。これ経産省のホームページから無料ですよね。
海老澤美幸
はい、無料で。
ワーキンググループにはすごくたくさんの先生方にご協力いただいていまして、
ファッションローの名だたる先生方にご協力いただいていますので、
非常に豪華なメンバーで作ったものになりますね。
当初は本当に20ページとかそのぐらいでまとめようという話だったんですけれど、
なんと先生方の多大なご協力をいただいた結果、266ページという一冊の本になってしまいましたので、
これを無料でご覧いただけるというのはすごく得だと思いますので、ぜひご覧いただければなと思います。
小松隼也
いいですね。このみこたまファッションロー&ビジネスのコーナーでも、
ファッションローガイドブックのトピックごとにちょっと説明していければいいなと思っていることで、
よろしかったでしょうか。
海老澤美幸
はい、ぜひよろしくお願いいたします。
エンディングと次回予告
小松隼也
はい、じゃあ今後ファッションローガイドブックをかいつまんでいく、
ざっくばらんに話していくコーナーが今後始めていければいいなと思っているところで、
1回目の収録は締めていきましょうか。
はい、では今回第1回目の感想をお二人にお聞きできればと思いますが、中内さんいかがでしたか。
中内康裕
はい、今日は赤裸々に自己紹介ができたので、
皆さんと次回からは楽しいポッドキャストをお送りしたいなと思っております。
小松隼也
はい、海老澤さんは。
海老澤美幸
はい、ありがとうございました。
結構緊張しました。
あまりこういう声でお話しすることがないので、すごく緊張して何を話していいかなかなかわからなかったんですが、
次回以降もいろんな内容をお話ししたいと思っているので、ぜひ聞いていただければと思います。
小松隼也
はい、皆さん次回以降もぜひ聞いていただければ嬉しいなと思います。
今後、そうですね、あの3人だけじゃなくてゲストの方とかにも来てもらえたら嬉しいなと思います。
海老澤美幸
来ていただけたらいいですね。
小松隼也
皆さん声掛けしたらぜひ喜んで来てください。
海老澤美幸
よろしくお願いします。
小松隼也
お待ちしております。
次回はですね、うちの事務所でも一番相談が多いと言っても過言ではない商標ですね。
ブランドネームだったり、製品の名前だったりサービスの名前だったりを権利として登録する商標に関してお話しできればと思います。
中内さんがね、ちょうど特許庁の商標課から出向に行って戻ってきたタイミングなので、いろいろ詳しくお聞きできればと思います。
中内康裕
はい、ぜひよろしくお願いします。
小松隼也
ということで、初回のファッション・ロー&ビジネス、ここまでとさせていただいて、また次回お会いできればと思います。
最後までご視聴いただきありがとうございました。
海老澤美幸
ファッション・ローに関するお問い合わせは、「三村小松」と検索いただき、三村小松法律事務所までお問い合わせください。