個人主義の小ささ
えりむすラジオ
こんにちは、えりむすです。この番組では、自分らしく幸せに生きるための学びについて発信しています。
最近、私のお気に入りの本の中に、「生きるとは自分の物語を作ること」という本があります。
これは、心理学者の河合駿先生が亡くなる直前に、小川陽子さん、博士の愛した数式とかで有名な小説家の小川さんと対談したものをまとめた本なんですね。
この本、私は今関東に住んでるんですけど、4月に引っ越してきてからすぐぐらいの時に買って、何回も読んで、すごい河合先生の言葉とかを咀嚼しようと試んでみたり、できなかったり、すごく感銘を受けたりと、
繰り返し読んで、この河合先生が言っていることを今後の人生をかけてじっくり理解していきたいなーって思うような本なんですね。
その本の中で、とても心に残る文章があって、今の自分に多分心に残る文章があって、ちょっと共有したいんですけど、
子ですね。個人の子。河合先生が、現代の日本人が考えている個人主義はむちゃくちゃ小さいという話をしている場面なんですけど、
子というものは実は無限な広がりを持っているのに、人間は自分の知っている範囲内で子に執着するからね。
私はこういう人間やからこうだとか、あれが欲しいとか、子というのは本当はそんな単純なものじゃないのに、そんなところを基にして限定された中で合理的に考えるから、ろくなことがないです。
前提が間違っているんですから、こう大きな流れの中で考える、そういうふうに子を見るということはものすごく大事なんじゃないですかね。
っていうふうに言っているんです。
その個人主義、その日本人が考える個人主義っていうことが少し気になってですね、それに関連する論文とかを探してちょっと読んでいたんですけれども、
日本人は面白いですね、研究があって、日本で個人主義的な人は親しい友人の数が少なくて幸福感が低いっていう研究結果があるんですね。
これいつの結果なんだろう。
すぐ出てこないですけれども、2014年か、10年前だから最近ですね。
その欧米だとですね、そんなことは全くない。そこに相関はないんですね。
個人主義な人が親しい友人の数が少ないとか、幸福感が低いということは全く関連性がないのに、日本だとそういうことが起きてるんですよ。
個人主義って聞くと、どういうふうに捉えられるかということなんですけど、多分河合先生が言ってる個人主義って、小さい個人主義って、
本当に人に干渉されずに自分の時間を大切にするとかっていうことを個人主義だっていうふうに現代的に捉えられがちで、
例えば飲み会を断る勇気を持つとか、自分の趣味を優先するとかですね。
それってすごく大事なこと。今まで何か周りに合わせて生活していたんだとしたら、
まずその最初のステップとして、自分本位に生きてみるみたいな第一歩って、とても尊いものだとは思うんです。
でもそこで留まってしまう、迷惑をかけない範囲で自分のことだけ大事にするっていうことで留まってしまうのが、
小さな個人主義っていうことなんじゃないかなっていうふうに思って。
本来の個人主義ってもっともっと大きな視点なんだよっていうのをおっしゃってるんじゃないかなっていうふうに思うんですね。
その社会の中で自分はどんな生き方を選びたいかとか、未来の世代にどんなものを残したいかとか、
そういう大きな流れの中で自分という個人をどう生かすかっていう視点を持つことが大事なんだよっていうことを教えられた感じがしています。
日本社会の葛藤
さっきの個人主義の研究に戻るんですけど、
研究の内容としてグローバリゼーションに伴って日本社会っていうのは個人主義化が進んではいると、
個人の独立とか自立を重視するようには変化してきている。
それは皆さんもこちらの中で感じることあると思うんですけど、
ただ一方で日本のこれまでの文化がすごく根強くて、
伝統的な規範とか規律を守るとか、そういう価値観との間に葛藤がすごく生じていると。
結果として他者と親しい関係性を築くことができずに、幸福感が低くなっている可能性があるっていう内容なんですね。
他の国と同じように日本も個人の独立とか自立を重視していこうよ。
尊重していこうよっていう方向に進もうとはしているとは思うんですけど、
とはいえやっぱり現代社会において伝統的な規範とかを中立に守る集団主義的な関係性に基づいたしがらみとか、
束縛とかがあって、それが根強くて、それから脱却しようとかって考えると既存の関係性を切り離すしかないから、
それで対人関係の不信を招いたりとか、幸福感が低くなるんじゃないかっていうふうにそんなことが書かれていたんですね。
これを読んで、いやー日本やばいなーって思うというか、
なんかそれで個人主義化が進まなくなってしまうのは良くないなっていうふうに思う。
幸福感の低下を招くからやめておいた方がいいってなると結局今までと変わらないから、
やっぱりそういう文化を変えていくことがとても大事なんだなっていうふうに思いました。
論文からの抜粋なんですけど、
欧米の個人主義は文化として長い歴史をかけて培われてきたものである。
個人主義は個人をお互いに独立した存在であることを認めた上で、
同時に積極的に対人関係を構築維持していると。
個人主義は利己主義でも孤立主義でもないってあるんですね。
なんか日本もそのように一人一人が自分らしく生きて、
それをお互いに認めて積極的に関わり合えるような世界になったらいいなっていうふうに思いました。
日頃私が関わっている人たちって割とそういうのを認め合える人が多いなっていうふうに思うんですけど、
でもこういう研究結果を見ると、やっぱりそれは本当に多分マイノリティな世界で、
社会の文化は根強いなっていうことを感じましたね。
そしてその中で、私のそのなんだっけ、河合先生が言ってくださってた、
こう大きな流れの中で考える、そういうふうにこう見るということはものすごく大事なんじゃないですかねっていうことに対して、
自分という個人をどう位置づけるかって考えたときに、
私がやりたいことはそういう社会とか歴史を変えていくっていうことに、
少しでも気をできたらいいなっていうふうに思いました。
じゃあ告知がありますので、ずんだもんよろしくお願いします。
8月23日土曜日、カルサーアット不動産投資DIYモンスターがエリムスチャンネルに襲来。
はい、朝10時からで健康的なのだ。耳が空いてたら参加してほしいのだ。
何しに来るかは知らんのだ。
えーっと、心理学がうんたらかんたらで、睡眠不足が続いているらしいのだ。
耳をカッポじってよろしくお願いします。