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2026-03-02 30:13

#084 今だから考える『あの炎上事件』は何だったのか

本エピソードは非常にセンシティブな内容を含むため、予告なく削除する可能性があります。

また、エピソード内で語られている内容はホストが20年以上前に体験した個人的な回想であり、最新の事情とは異なっている可能性があります。

昨今のSNS等での不適切な投稿による炎上事件を受け、「本来の現場にある献体者への深い敬意と、医学教育の真摯な姿」を伝えたいという思いから、守秘義務に配慮しつつ収録しました

医学用語や具体的な描写が含まれるため、苦手な方は聴取をお控えください。

サマリー

このエピソードでは、医学部の解剖学実習におけるご遺体への敬意の払い方や、実習の意義について語られています。近年、美容外科医が海外での解剖実習中に撮影した写真をSNSに投稿し、炎上した事件を受けて、医学教育の真摯な姿と献体者への深い敬意を伝えたいという思いから、筆者自身の医学部での解剖学実習の経験を共有します。 解剖学実習は、病理解剖、司法解剖、構造解剖の3つに分けられ、医学部で行われるのは主に構造解剖です。実習に用いられるご遺体は、本人と家族の意思によって提供された「献体」であり、その尊い行為に対して、学生は最大限の敬意を払うよう教えられます。実習前には骨学などの基礎知識を学び、実際の解剖ではグループで協力しながら、ご遺体から多くのことを学ぼうと真剣に取り組みます。実習中には、ご遺体のあらゆる部分を丁寧に扱い、決して粗末にしないこと、また、遺族が訪れる可能性も考慮して、常に言動に注意を払うことが求められます。 実習の最後には、学生が自らの手で火葬を行い、遺族の代わりに弔いを務めます。また、年に一度、解剖学実習のために提供されたご遺体や動物たちの慰霊祭も行われます。献体は、本人の意思だけでなく家族の同意も必須であり、遺族には心理的な負担も伴うため、生前に十分な話し合いが重要であると強調されています。筆者は、今回の炎上事件によって、解剖学実習に対する誤解や偏見が広がることを懸念しており、自身の経験を通して、その実態と献体者への敬意を伝えたいと考えています。

はじめに:解剖学実習と炎上事件
はい、どうもこんにちは。 呟ききれない話のお時間です。
この番組は、何かと自分語りをしたがる私 ソウイチが、
Twitterでは呟ききれないことをポッドキャストで、
一人ごとで呟いていこうという、そんな番組です。
今日もどうぞよろしくお願いします。
えっと、花粉が来ました。花粉が大変ですよ。
マンセイビエンなので、花粉症の薬を、季節関わらず飲んでるんですけど、
なんかやっぱ、花粉が来ると、薬飲んでてもね、
あ、来たなってなるんですよね。鼻がすごいむずむずするし、
今日もちょっと鼻声で、お聞き苦しいところもあるかと思いますが、
どうぞ、今日もよろしくお願いします。
さて、シャープ80 身の上話を聞いてください、という回で、
医学部留年したんですよね、なんて話をしたかと思うんですけど、
留年したおかげでというか、留年したせいで、
私は医者でもないのに、解剖学実習を2回やる羽目になったんだって話をしたかと思います。
今日はね、解剖学実習の話をね、してみようかなと思います。
ちょっとね、センシティブな話題にもなりますし、
解剖学に関する、人の体に関する用語なんかが出てきたりもするので、
もしそういうのが苦手な方は、今回ちょっと聞かずにいただけるととても嬉しいです。
なんでこんな話をね、しようと思ったかっていうと、
ちょうど1年ぐらい前でしたかね、去年の年明けぐらいに、
日本の美容整形外科の医師がですね、
GUAMだったか、海外で解剖学実習を行った時の写真を、
その実習室で写真を撮って、それをインスタに公開して、
ということで大問題になったっていう事件があったかと思います。
投稿自体はすぐに消されたんですけど、
数日後にね、数日経ってからその、
医師本人から謝罪の記事が出たんですけれども、
その謝罪の内容もなかなかちょっとひどくて、
っていうのがあったのが覚えてる方もいらっしゃるかなと思います。
ちょっと炎上の内容はここではね、あえて詳しくは語らないんですけど、
ちょっとね、映っちゃいけないものが映ったりとか、
それから医師本人のね、書き込みで、
その言葉遣いが不適切だったりとか、
っていうことで、その件を受けてね、
自分が死んだらその検体することを考えていたけれども、
こんなにね、ひどい扱いをされるんだったら、
今回の件を受けてやっぱりやめようと思う、みたいな書き込みが、
Twitterの上で結構散見されまして、
辛いなと思ったんですよ。
僕もね、一応将来、自分が死んだらね、検体をしようかなーなんて思っているので、
っていうこともありまして、
なんかやっぱこう、全ての医学生があんな感じでね、
解剖学実習に取り組んでるって思われたらすごく嫌だなーと思って、
以前とある場所に、
今日の放送と同じような内容の記事を書いたんですよ。
なんだけど、もちろんちょっとこっそり書いてたっていうこともあって、
あんまり人に見られることもなく、
ちょっとその記事はもう消してしまってるんですね。
で、今日はどういう話をしようかというと、
その医学部の解剖学実習がどういうふうに行われているのか、
だから、医学生とか医師がね、
そのご検体の方に、
どんなふうに敬意を払っているのか、
それから、もしくは払うように、
敬意を払うように教えられているのかっていうことをね、
ちょっと話していけたらなと思います。
解剖学とは何か、そして実習への準備
で、ちょっとこれ本当にセンシティブな話題でもありますし、
私、医師ではないんですけど、
本当はね、解剖学実習室で何が行われているのかっていうのは、
本当は外に漏らしてはいけない、
その守秘義務があるので、
なので、そういうことはあまり詳しくは言ってはいけないんですけれども、
個々、個別的な事案に触れるというようなことではなくて、
一般的にこういう感じで行われてますよっていうような話をね、
していこうかなと思います。
特にそのどういうことが行われているのかっていうことが主題ではなくて、
その医学生が、あるいは医師が、
どういうふうにそのご検体に敬意を払っているのかっていうことをね、
中心に話していけたらと思っています。
もしね、問題があって誰かに怒られたら、
このエピソードはすぐ消去してしまおうと思っております。
何しろ、あれが業界のスタンダードだと思われたらね、
本当にたまったもんではないので、
そういった誤解をね、せめて解いておきたいという気持ちから、
今回のエピソードを作ろうと思いました。
まず最初に、僕の話をちょっとさせていただこうと思うんですが、
先ほども言った通り、あるいは第80回のエピソードでも話している通り、
私、とある医学部を中退してるんですね。
その時に解剖学実習を留年しているので、2回受けたんですけれども、
今は一般の会社で働いていて、医師ではありません。
中退した理由としては、成績不審ということで、
Twitterでも今時期が時期なので、
その医学生が放行になるのならないのみたいな話がね、
結構取り沙汰されてるんですけども、
私はまさにその放行になった側の学生でした。
なんでその成績が下の下だった元医学生が、
解剖学実習にどういうふうに取り組んでいたのかって話をね、
ちょっと今日はしていこうと思います。
まず解剖学というものがどういうものかっていう話をね、
ちょっと先にしておきたいんですけれども、
解剖学というのは大きく3つの分野に分けられます。
一つは病理解剖といって、
例えば病気で亡くなった方の病気の原因を探るためであったり、
治療が適切に行われたのかを調べるために行うものです。
亡くなってから遺族に許可を取って、
その体の一部を切り取って調べたりとかするものですね。
それから司法解剖とか行政解剖といったものがあります。
これは事件性のあるご遺体、事件とか事故に巻き込まれたり、
あるいはそういう事件性はなくとも身元不明の遺体とかを対象にして、
その遺体の身元を確かめたりとか、
あるいはその死因を検証したりするために行われる解剖です。
これはよくテレビのドラマなんかで題材になったりしますよね。
それから大学の医学部の授業でやるものは構造解剖といいます。
人の体の構造を知るための教育の一環として行われるものですね。
医学生だけじゃなくて、今回炎上した医師が行っていたように、
現役の医者が解剖の実施を行うということもあります。
これに供される遺体というのは全部、
犬体といって自分の体を捧げると書いて犬体って読むんですけど、
自分の本人とその家族の医師によって寄付されたご遺体を使います。
そこに例えばお金が発生したりとかそういったことは一切ない、
完全ボランティアで行われるものなので、
尊いことであるというのは解剖に関わる人には分かっていただきたいなというところがありますね。
解剖学っていうのは英語でアナトミーって言うんですけど、
アナトミーっていうのはもともとは切り取ることみたいな意味があるんですね。
作家の養老武だったかなが、
著書の中で解剖学というのは名前をつける学問だっていうふうに言っていました。
体のいろんな部分を切り取ってそこに名前をつけて定義する。
そのことによって、例えばそのそこの部分の機能を明らかにしたりとか、
その部分をはっきりさせるみたいな、そういうような活動なんですね。
例えば胃一つにしても胃にもいろいろと部分があったりして、
胃の底部とか胃の胎部とかね、
ただ一言で胃って言ってもいろんな部分があって、
それぞれに役割が違ったりとかするんですよね。
そうやってこういろんな人の体を物理的に切り離すだけじゃなくて、
その概念的に切り離して、
こことここは違う機能を持ってるんですよっていうことを学んでいく。
そういうのが解剖学という学問のだと言えるんじゃないかなと思います。
解剖学の実習は僕の記憶では2年生の後期にやってたかと思います。
秋から冬にかけてですね。
ちょっとねもう記憶がすごく曖昧で、
確か2年生の後期だったと思うんですけど、
その時期にはほぼ毎日1日中解剖学実習室にこもるということになります。
ただその実習を実際に始める前に、
何も知らないままご遺体を切るっていうわけにはいかないので、
解剖学実習に入る前に解剖の準備講座みたいなのがありました。
解剖学入門っていう名前だったと思います。
そこでね、まだ見ぬ人体の構造とかについて、
まずは教科書を見ながら勉強していくっていうことをやりました。
特に僕が結構覚えてるのは骨学といって、
骨の学びと書いて骨学ですね。
骨の形を覚える、骨の形や名前を覚えるという授業がありました。
日本語で覚えるのはもちろん、英語で覚えることも非常に推奨されておりました。
余裕がある人はラテン語で覚えてもいいよなんて言われてたんですけど、
そんな感じの授業でした。
ラテン語で覚えときゃよかったですね。かっこよい。
大体の骨には左右の区別があるんですけど、
左右の区別があるような骨は左右の区別まで覚えさせられたと思います。
手とか足とかってすごい小さい骨がたくさんくっついてるので、
それをどの指の何番目の骨かとかそういうところまで、
結構細かく細かく覚えなきゃいけなくて、すごく大変だったような記憶があります。
骨学の実習っていうのはもちろん骨の標本を使うんですけれども、
この標本っていうのが本当の人の骨を使った標本なんですよ。
よく理科室にある骨格標本ってあるじゃないですか。
あれは作り物の骨ですよね。
たまに何年かに1回骨格標本の骨が本物の人骨だったことが判明して、
ちょっと騒ぎになるみたいなニュースがありますけど、
あれ本物の骨だったらちょっと大変なことなんですよ。
で、骨学で使う骨は本物の骨で、
骨格標本みたいに組み立てて入ってるものではなくて、
木箱に収められているんですね。
それを授業の時に使うんですけど、
それもどうやって作ったのかはちょっとわからないし、
たぶん今では新しく作るっていうことはもちろんできないですよね。
骨の中には小さい骨もたくさんあるので、
絶対になくさないようにっていうことはきつく言われておりました。
で、先生に絶対なくさないようにっていうことと、
それからこれは本物の人の骨ですから、
皆さんと同じように生きて動いてた人間の骨なんです。
だから非常に貴重なものでもあるし、
決して粗末に扱ったり乱暴に扱ったりしないようにっていうことを
すごく最初の授業の時に言われたのを覚えております。
骨が本物って聞くとね、それだけでも結構
あ、いよいよかっていうね、緊張感が走ったのを覚えております。
骨学の試験っていうのがありまして、
小さいテーブルに一つ一つ骨が置かれたテーブルが
何十個も教室の中に置かれてですね、
これは何でしょうっていうのを回答用紙に書いていくっていうものなんですよ。
一人ずつ順番ずれていって書くんですけど。
テストには日本語または英語もしくはラテン語で書くように
っていうふうに言われてたんですけど、
僕の担当だった先生はもうすでにその頃結構おじいちゃんの先生だったんですけど、
先生はね確かラテン語でもきっちり覚えていて、
というか先生が習った時代はラテン語で覚えさせられたんだよっておっしゃってましたね。
僕は日本語で書いて、確か骨学はギリ合格したような気がします。
それからね、骨学の他にも実際に体を目にする前に
図録とか教科書とかでね、しっかりと人体の構造を理解して、
計画を立てて実習に臨むっていう準備をします。
実際に解剖学の実習が始まりますとね、
解剖学実習の実際:敬意と学び
グループに分かれて行うんですけど、
大体1グループ4人とかから4から6人ぐらいかな。
基本的には気の合う者同士で組むことも多いんですけど、
中の良さもそうだし、あとなんかもっと成績がいい人同士で組んで、
中にね成績の悪い子が混ざってるとその子が足を引っ張っちゃう可能性があるので、
ちょっとそうじゃなくて、ちょっと俺たち成績上位組で組もうぜみたいな、
そういう戦略的なことを考えて組んでる子もいたかなと思います。
各グループで1人ずつご遺体を担当します。
それを学期の終わりまで半年ぐらいかなかけて解剖していきます。
そのご遺体がどこから来るのかっていうことについては後でまた話すんですけれども、
その実習を始める前にね、一番最初の解剖学の実習の一番最初の時にね、
先生からお話がありました。これも結構印象的でよく覚えてる、覚えてます。
解剖学においては、今ここにいるご遺体が最大の教科書なんですっていう風に先生は言っておりました。
このご遺体が皆さんの最初の患者さんになります。
なのでこの患者さんから多くのことを学んで帰ってください。
それがその検体をした方、自らの体を解剖してくださいと言って検体するんですけれども、
そうしてくださった方に対する最大の恩返しが、
たくさんのことを学んであなたが立派な医師になることなんですっていうようなことをね、
先生から言われまして、そういう話を聞いて結構みんなね、
ハッとするというか目の色が変わるというか真面目な感じになるんですよね。
実習の最初と最後には必ず木刀を行うのが常でした。
お花をね、毎週誰かが買ってきて、
持ち回りで刃の中で持ち回りで買ってきて、
花を枕元にいけておりました。
そういうことでもそのご遺体に対する敬意っていうのはね、
常に払っておりました。
特に解剖学実習の中では、
体のどんな小さな部分も絶対に捨てちゃいけないっていうことはきつく言われておりました。
遺体のどっか一部でも想定外のやり方、
排水溝に流すとかそういうことをするのは、
法律的にもアウトだと思うんですよね。
たぶん死体域とか死体損壊とかになると思うんですよ。
もちろんそうだし倫理的な意味でもね、絶対にやっちゃいけないことです。
なので切り取った書式編と呼ばれるものは、
細かいものは全部集めて別の箱に入れて、
実習の最後まで取っておくようにします。
都市伝説的な感じでちょいちょい言われるのが、
組織編が実習室の洗い場に誰かが捨てたのを、
先生が見つけてめちゃめちゃ怒って、
学年全員が落台するとか、
落台させるぞって先生が言って怒ったとか、
学年全員が落台した学年があるらしいとか、
危うくそういう風になるところだったみたいな伝説がね、
なんかちょいちょい聞かれるんですけど、
本当にそういうことがあったかどうかわかんないんですけど、
それだけね、やってはいけないことなんですよね。
研修医七子っていう漫画があるんですけど、
その中で解剖学実習中の七子先生が、
紙に脂肪の塊をちょっとつけたまま、
気づかずにその辺歩いてたみたいな描写があるんですけど、
僕の経験する限りそれはありえないというか、
その紙に脂肪が付くなんてね、
どんなことをしたらそんなことになるのかがちょっとまずわからないのと、
それ捨てとって捨てたらアウトなので、
どんな状況なんだろうってちょっと今は思ってますね。
実習の時に本当に体中のね、あらゆるところを全部見ます。
臓器も関節も筋肉も血管も骨も神経も、
たまに先天性の障害だったり、
あとは病気なんかで普通とは違う構造をしているご遺体にあたることがあります。
手術をして子宮がないとか、
手術で胃を取ってしまったとか、
あとは何らかの病気で肺がもうカチカチになっているだとか、
本当に珍しいことだと思うんですけど、
内臓逆胃といって内臓がすべて左右逆についてたりとか、
そういうご遺体にあたることもあるみたいです。
そういう時は他の班のご遺体を見せてもらったり、
あるいは他の班から自分の班にみんなが見に来たりとかもします。
僕なんかよくあったんですけど、
単純に腕が悪すぎて必要な神経とか血管を見逃してしまうことがあって、
そういう時は他の班に見せてもらいに行ったりとか、
みんなもちつもたれつじゃないですけど、
解剖学の実習って班ごとで行うことはそうなんですけど、
それよりもやっぱ学年みんなで取り込むみたいな意識が結構強かったように思われます。
血管の付き方とかって人によって若干差があったりするんですよ。
本来はAという血管から出てるはずの小さいBっていう血管が別の場所から出てたりとか、
なんかそういうバリエーションというか、危険とまでは言わないんですけど、
本当は繋がってないはずなのにここ繋がっちゃってるよねとか、
そういうのがたまーにあるので、そういうのを見つけると、
うちの班こういうのありましたって言って発表したりとかすることもありました。
あるいはね、さっき言ったみたいな胃がないご遺体に当たったっていう班がね、
そのうちの班のご遺体は胃がなかったんですけども、
胃がないというのは、例えばこういう病気で取っちゃったとかっていうことがありますよね、
みたいなそういう発表をしてくれたりとかします。
なんでこう、みんなでお互い学び合うみたいな感じでやっておりました。
都市伝説的にご遺体の一部で遊んでたみたいなエピソードがね、
ちょいちょい聞かれることがあるんですけど、
少なくとも僕が参加してた解剖学実習ではそんなことする空気ではなかったですね。
別にピリピリしてるとか、すごくみんな真面目で笑顔もないみたいな、
そういう感じではないんですけど、
あの、和やかですよ。
で、普通にこう、結構ワキヤイヤイじゃないですけど、
普通のテンションで取り組んでるんですけど、
別になんかふざける人とかはいないし、
それこそそのご遺体の一部を使って遊ぶみたいなことはね、
本物を前にしたらそんなことできないですよね。
そんな空気じゃなかったと思います。
仮にそういうことをする人がいたら、
先生はずっと実習室にいるので、
そうやってふざけてる人がいたら、
間違いなく落題か、
最悪一発退学もあり得るかなと思います。
そういうことをする人は医者になっちゃいけないですよね。
それから解剖学実習室にはね、
時々ご遺体の遺族の方が見に来ることがあります。
もちろん実習室の中には入ることはできないんですけども、
隣の部屋とか近くの部屋まで来ることがあります。
そういう時は朝にお知らせがあったりもするんですけど、
何も言わなくても来てることもあったんじゃないかな、
わかんないけど。
なので言動には気をつけるようにっていうことは、
常日頃よく言われていました。
それでなくてもね、
どこで誰が見てるか、誰が聞いてるかってのは、
なかなかわからないことなので、
実習室の外で会話する時にもね、
気をつけなさいよっていうことは言われておりました。
去年の美容外科医の炎上の件でも、
遺体のことをね、
新鮮なご遺体っていうふうに表現していたのが、
すごい引っかかった方もたくさんいたんじゃないかと思うんですけど、
それが医師の間で普通の表現かどうかちょっとわからないんですが、
医師とか医学生同士の会話では、
普通な言葉遣いだとしても、
事情をよく知らない、全く関係のない方が聞いたらね、
びっくりしちゃうっていうことはよくあるかなと思います。
なんとか動脈がーなんて話をさ、
帰りのバスの中で例えばしてたとしたらさ、
そんな話は一般の人には聞かせられないじゃないですか。
あの動脈切ってさーなんてね、
なかなかちょっとびっくりしちゃいますから、
そういう話はあんまり外ではしないようにっていうことはよく言われておりましたし、
あとはね、解剖学の図表、
ネクター解剖学っていう教科書を使ってたんですけど、
大変なリアルな本なので、
それを公共の場で開くっていうことも、
あんまりしないように気をつけなさいよっていうことはよく言われておりました。
ネクターはね、写真じゃなくて絵なんですけど、
写真撮影、火葬、そして慰霊祭
すごいかなりリアルなイラストなので、
これはねやっぱちょっとびっくりしちゃいますね。
で、この炎上の件で問題になってたのはあと、
写真撮影でしたかね。
自分の時どうだったかなって思い出してみたんですけど、
そもそも当時ガラケーだったので、
少なくとも写真を撮る目的で携帯を実習室に持ち込むっていうことはなかったはずです。
写真撮影もさっき言ったようなこう、
学年内で発表するときに使う資料を作るために撮るっていうことはあっても、
それこそインスタに上げるために撮るってことはちょっと考えられないですね。
そういうことを許してる学校があるのかないのかちょっとわからないですけど、
多分ないんじゃないかなと思います。
発表用の写真もね、携帯で撮るんじゃなくて、
学年内で共有のデジカメがあって、
1台あって、それで撮ってたと思うし、
そのデータ自体も発表の資料を作るために、
実習室の中にあるパソコンを使って作ってたんですよ。
だから基本外には持ち出さないっていう前提でしたよね。
そう、なので今の状況がどんな感じになってるのかちょっとあんまりわかんないんですが、
ちょっとそれは最近の医学生にぜひ聞いてみたいところではありますね。
半年かけての解剖実習が終わりますと、
最後には学生が自らの手で脳管を行います。
さっき言ったその遺体から切り取ったいろんな組織編とかも全部棺に収めます。
中には遺族から学校が預かってる遺品とかもあったりするので、
それも一緒に入れてあげたりします。
この脳管に遺族は立ち会うことができないので、
その遺族の代わりになって学生が脳管します。
脳管師の方が学校まで来てくださって、
いろいろ作法とかを教わりながら学生が自分でやります。
学生の中にはご遺体に手紙を書いたっていう人もおりましたね。
半年も一緒に過ごしていれば、家族みたいな感じですごい愛着も湧くだろうし、
文字通りに体の隅々まで見せてもらったっていう点でね、
やっぱ本当に先生みたいなものだし、
すごく長く一緒にいるから家族みたいな気持ちになってる人もいたかもしれません。
で、学生が自分で棺に釘まで打って脳管します。
そんな感じで実習が終わって、あとテストがあるという感じです。
大抵の医学部の付属病院では年に1回解剖遺霊祭というものが行われます。
解剖学の実習のために検体した方であったり、
あるいは実験に使われた動物たちの遺霊祭というものがあります。
解剖学実習をした学年の人は全員スーツ着て参加するように言われますし、
あとは大学の研究の関係者の人とかも出席します。
ここでもねふざけた態度で撮る人なんかね、もちろん誰もおりませんし、
ちゃんとね遺霊祭あるんですよ。
検体について少し話そうかなと思います。
献体について:意思決定と遺族の負担
検体というのはこれはウィキペディアの記事からの引用ですが、
検体とは医学および歯の学びですね、歯学の発展のため、
また力量の高い医師、歯科医師を社会へ送り出すために、
死後に自分の肉体、胃体を解剖学の実習用教材となることを訳し、
遺族が個人の意思に沿って大学の解剖学教室などに提供することであるというふうにあります。
あなたがもし死後検体をしようと思ったら、
まずは大学病院のそういった検体の事務局みたいのがあるんですけど、
そこに連絡することになります。
そこで面談なんかをやるみたいですね。
検体に登録する前に何度か面談をすることになります。
検体っていうのは普通、本人の意思だけじゃなくて、家族の同意も必須になります。
なので面談には家族と一緒に来てくださいって言われますし、
それから亡くなってからもし家族がどたんばになってね、やっぱり検体やめますっていうこともあるらしくて、
本人の死後でも家族の反対があれば検体自体がストップするっていうこともあり得ます。
遺族の心境としてはね、本当にその時になったら気が変わるっていうことも全然あり得ることなので、
検体を希望している方はね、ぜひその点についても家族と生きている間によくよく話し合う方がいいかなと思います。
検体に登録していた方が亡くなりますと、病院の中で簡単なお弔いをして、それから防腐処理に入ります。
具体的にどういうことをするかっていうのはここでは話しませんけれども、防腐剤を使って処置を施します。
なんかよく都市伝説でさ、防腐処理の遺体をホルマリンのプールに沈めていて、遺体が上がってきたらそれをこう、
棒で突いて沈める攻殻バイトがあるらしいみたいな話がありますけど、
あの、僕の知る限りそんなプールは学校にはなかったし、今はね、昔は知らないですけど今はね嘘だと思いますね。
ホルマリンのプールがあるところとかめちゃめちゃ臭そうだし、そんなところに一晩いたらね、自分もちょっと多分具合悪くなっちゃうと思います。
検体に出されたご遺体は解剖学実習が半年ぐらい続くので、1年とか長ければ2年ぐらい家族のところに戻ってこないですね。
それから解剖中、解剖後の遺体を家族に見せるってこともできないので、遺族のところに戻ってくるのは火葬が終わって骨、肺になった状態ですね。
なので、本当にね、残された遺族としてはちゃんと葬式ができてないっていうところでもすごく心理的負担が大きいのと、遺体がね、なかなか戻ってこないっていうところでも結構心理的な負担がね、大きいみたいです。
なので、本当に検体に出してから遺族が後悔するっていうこともね、あるみたいなので、本当によくよく検体を希望する場合は、自分の家族とね、よくよく話し合っておくのが本当にいいかなと思います。
僕みたいに結婚しないで将来一人で死ぬかもしれないような感じだと、誰に託したらいいんでしょうね。ちょっとその辺詳しく聞いておかないといけないかもしれません。
今回のその炎上の件ですよ。医師の界隈からもあれかなり批判されてたみたいで、それもそのはずで、普通の医者はあんなことしないんですよ。
あんなことをみんながしてると思われたら本当になんか普通に真面目にやってる医者がかわいそう。一番のとばっちりです。
この件でね、検体を考えてた人っていうのが意見を変えたりとか、あるいは全然関係ないんですけど、臓器提供やめるなって話も書き込みもあったりして、
そうなってくると困るのは今批判されているその医師じゃなくて、将来医者になろうとしている若い学生だったり、あるいは将来臓器提供を必要とする患者さんとかになるかと思います。
なのでね、もちろん検体っていうのは本人の意思で行われるものなので、その考えが変わりました、やめますっていうのは止めることはできないし、それ自体は全然批判されるべきことじゃないんですけど、
普通の医師、医学生が検体とか解剖っていうことについてどういうこと風に考えているのかということで、このエピソードで少しでも知ってもらえたらなと思います。
経験からのメッセージ:誤解を解くために
僕自身は医者にはなることができなかったので、担当したご遺体に対して2回も解剖させていただいたのに、結局医師になることができず、
結果として先生が言うところの恩返しというものができていない身になりますと、せめてね、僕の自分の経験とか自分の考えを通じて、
こういう解剖に関する誤解とか偏見が少しでもなくなればいいなと思って今日このエピソードを撮っております。
最初に言いますが、これ誰かに怒られたらすぐ消します。
できるだけ処避義務には当たらないような話し方をしたつもりなんですけれども、
もし何か問題がありそうって思ったらちょっとこっそり教えていただけたら差し替えたりなども考えますので、ぜひよろしくお願いします。
というわけで今日はこの辺でありがとうございました。バイバイ。
何気ないけど トップベッドだ
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