いやでも、それって映画のマジックそのものですよね。
うん。
まず、設定上の舞台となっている場所じゃないところで撮るみたいなのっていくらでもありますし。
うんうんうん。
まあ、それで、もちろんそれが映画上も嘘に見えちゃうみたいな時もたまにあるとは思うんですけど、いやでも、これって映画の中ではこういうものとして成立してるよねみたいな時もやっぱりあって、それを実現できるのが映画の面白さだなとは思うんですよね。
うん。
そもそも、全部嘘だからっていう。
そうなんですよね。いくらでも嘘はつけるっていう。
はいはいはい。
うーん、まあその、映画の話している時って、やっぱりその、時間的なギミックを編集の妙として僕ら話しすることが結構多いかなって気はするんですよね。
時間をコントロールできるのが映画のマジックだみたいな切り口を話すこと多いと思うんですけど。
うんうん。
いやでも、場所とか空間の嘘もめっちゃついてるよねっていう。それも映画の魅力の一つだよねっていうのは結構あるよなっていうのはありますね。
そうなんですよね。だから映画見てる最中って、その映画の、例えばまさにその狭い場所が舞台の映画だったら、なんとなく地理的感覚って僕らの脳内にできるじゃないですか。
うん。
その場所の地図というか。
うん。
でもその地図どこにもないんだなっていうか。
うん。
むしろこれをどう考えて、偶然出来上がったものがその地図としてというか物語として立ち上がってくるのか。
それとももう緻密にここのシーンはこういう絵を撮りたいからその絵を探しに行こうってまさにロケーションハンティングって、ロケハンなんて言いますけど、してったのかっていうのがどっちなんだろう。
まあどっちでもあるんだろうなとは思うんですけどね。
うん。
っていうのも含めて、なんて言うんでしょうね。その、映画作るってすげえなっていう。
うんうんうん。なるほどね。
端的に言うとそういう感想をすごい抱きました。
はいはい。
あと、すごいこれも興味深いし面白いなと思うことなんですけど、いわゆる聖地人類みたいなものの一つだと思うんですね、それって。
うんうんうん。
ロケ地を見に行くとか、設定上の舞台になった場所を見に行くとかってしたときに、それが嘘だったっていうことを暴きに行ってるわけじゃないですか、それって。
うんうんうん。
実際はそうじゃないっていうものを見てて、もしかしたらそれフィクションっていうもののベールをはぎに行ってるような気もするんですけど、別にそれによって我々何かにがっかりしたりはしないと思うんですよね。
うんうんうん。
だからその作り手が作ったストーリーのベールを這いでも、自分たちのナラティブでそれを上書きできるっていうのが結構興味深いことだと思うんですよ。
あーなるほどなるほど。
特にアニメの聖地人類とかって、実際そこ行ったらめちゃくちゃ生の現実がそこで待ってるんですけど、別にそれによってはがっかりしないんですよね。
うんうんうん。
で、じゃあ、我々が何を見てるのかっていう話になってくると思うんですよ。何を楽しんでるんだろうっていう。
うんうんうん。
それがもうフィクションで描かれたストーリーじゃなくなってても、自分たちのナラティブがあればそれを乗り越えられるっていう。
いや確かにそうなんですよね。今回そのホテルで泊まりに行こうってなったのって、もうめちゃくちゃハッピーよかったよねってのもあるんですけど、
それ以上に文振りに出るんですよ、僕らと。で、出るために本を一冊仕上げに行くっていうことをそのホテルでしたんですね。
え、まず本出すんですか?
はい。僕がというよりか、僕はお店を出して、で、友人何人かに本を書いて、それを取り扱うというか。
著者の人も立ってもらうし、僕は場所を作るっていう役割なんですけど。
え、ごめんなさい。おいさんは本を売る側として、何というか、その作家のセレクトをした立場として、その文振りに出てるってことですか?
そういうことになります。プロデューサーですね。
えー!
作家そのものじゃなくて、プロデュースする側として出るって。
えー、そんなことがあるんですか!?すごい!
本当は僕も書けりゃよかったんですけど、なんかいろいろと時間がなかったし、そんなに文章溜まってなかったんで、それよりお周りで出したいって人たくさんいて。
じゃあこの人たちの本まず出しちゃいいじゃんっていう発想になってしまって。
はぁー。
あとちなみに前田さんもいるんですけど、その中に。
えー!
何をしてるんだ、あの人は。
いやでも、めちゃめちゃクリエイティブですね、それ。
うーん、そうなんです。元周りのみんなすごいなってなって。
で、最後のやっぱり、とはいえ、もう一歩で形にできないところってのがたくさんあって。
今回、僕ともう一人、僕の友達で同じくポッドキャストやってる、ままだないからラジオでもってポッドキャストやってる高畑さんって人がいるんですけど、この人は歌集を編んだんですね。
で、表紙が決まんないと。どう頑張ってもすごい簡素な表紙になっちゃって。
僕は本を作る側として、あまりにもそれはシンプルすぎるから、もっとキャッチーにしたいっていう話で、結構揉めてたんですよ。
で、ほんと絵をつけたかったんですけど、絵をお願いするようなイラストレーターさんもちょっとなかなか見つからなくて。
で、彼の趣味が写真だったので、じゃあスパハピのホテルに行って写真撮ろうぜっていう話になりまして。
ほうほうほうほう。
それで行ったんですよ。
ほいほいほいほい。
彼の歌集の表紙として、相応しい写真を撮るためにわざわざ伊豆の下田まで行って、ホテルで一泊するっていうことをしたんですね。
なので、山口さんおっしゃってたナラティブで上書きするはマジでやってて。
なので、スパハピのホテルっていうのはある意味きっかけだし、もちろんすごく好きな映画、お互い好きな映画だったんだけど、その先のなんていうんだろう。
映画の先にある物語というか、もう一個自分たちの続編みたいなものをそこに乗っけてる形には確かになるので。
で、それをまさにその歌集、編んだ本にさらにそこを託すというか、もう一個繋げるみたいな。
そういうことを実はやってたっていう。
面白いですね。
一応ここでちょっとだけ宣伝させてもらった。5月11日の東京ブンフリに、「Whereabouts?」という店名で出してるので、もしご興味のある方は来てくださいという。
軽い宣伝です。
そういうのって、プログラムみたいなのって出てるんですか?
まだウィブカタログは公表されてないと思いますけど、もうそろそろ多分出ると思います。
なるほど。
ただ一見して僕が出してると、多分到底思わないんじゃないかなと思いますが。僕の本ないですし。
でもそういう店名で出してますので、もしよろしければ是非是非という。そんなところです。
はい。僕はですね、お題作以外だと、アンジェントルメンとヒプノシスマイク ディビジョンラップバトルを見てきました。
で、まずアンジェントルメンの話をさせてもらうと、まあよくできた痛快スパイアクション映画だと思います。
ふんふんふん。
はい。で、最近のガイリッチーは調子いいなっていうのを見て実感できますね。
あー。
乗ってんなっていう。
なるほど。
で、第2次大戦時のナチスのUボートですね、イギリスの補給を立ってた潜水艦に対抗するために、そのUボートに補給してる船を爆破しに行く集団なんですけど。
ただ、イギリスの軍本体の命令からは外れたことをしてるので、ナチスに見つかってももちろんダメだし、イギリス軍に見つかってもダメなんですよ。
何者っていう。
無人か無許可の集団っていうことで、結構たまによくあるっちゃよくあるタイプのやつかなとは思うんですけどね。
まあその、正規の軍の宝器にのっとってない、超宝器的集団っていう、まあ面白いやつじゃないですか。
うんうんうんうんうん。
で、予告とか作品情報でも言われてるんですけど、「007のモデルだ!」っていう言われ方をしててですね。
実際にあった話なんですね。
モデルがいる。
ああ。
そうです。
そうだった。
で、まあ僕はジャンル映画として見に行ったので、その辺りが現実にのっとった話とはついも知らずに見に行って、そしたら007のモデルって言われて。
で、始まって早々にイギリスの軍の超宝部なのかな、みたいな人で、イアン・フレミングが出てくるんですよ。
ほうほうほうほう。
で、イアン・フレミングって007の原作の小説の書いた人。
あー、ほうほうほうほう。
なので、この人が出てくるっていうことは、あの、「007の元です!」っていう宣言みたいなもので、そのイアン・フレミングが出てきたとこでちょっとテンション上がるんですけど。
うんうんうん。
で、まあ、とんでもない、命令を聞かないから選ばれた奴らみたいな感じの集団として出てきて、まあそいつらがぐちゃぐちゃのむちゃくちゃをしまくるっていう、まあ面白いねっていう映画なんですけど。
まああの、めちゃくちゃ面白い映画なんですけど、はっちゃけてるようで、ウェルメイド、よくできた、バランスのいい映画っていう感覚です。
はいはいはいはい。
よくできたジャンル映画って感じで、で、まあめちゃくちゃ楽しいんですけど、まああの、たまにガイ・リッチーとタランティーノって比べられるときあるかなって思うんですけど、たまにね。
うん。
ただ、本作見ると、タランティーノだったらイングロイヤス・バスターズとかもやっぱちょっとテンション近い作品。
そうですよね。うん。ちょっと思い出しました。
なんですけど、やっぱりね、ウェルメイドから外れたサブカル的な色気ってタランティーノの方があるんですよね。
あーなるほどな。はいはいはいはい。
あ、よくできてんなーっていう。で、よくできてて楽しいけど、でもこの映画見終わった後に、でもこの映画に惚れてるなーみたいな、その映画に惚れてしまってるなーみたいな色気は、やっぱタランティーノの方があるなってちょっと思っちゃうとこがあるんですけど、
ただ、それって映画の純度としてはまた別なものだよねって気がせんではないので、なんか面白さっていうその純粋さの意味では十分にいい映画だと思います。
うんうんうん。
はい、あの、アンジェントルメンおすすめですっていう感じですね。
おーなるほど。
で、映画館に入るとまず、スマホアプリのダウンロードを促されます。
ほう。
で、そのスマホアプリ、コントロールムービーかなんかっていうアプリがあるんですけど、それをダウンロードして、で、今回の上映用のIDを入れると、今回の上映用の投票ができるようになるんですね。
今回の上映、あ、あーなるほどなるほど。
総会用の投票ができるようになるんですよ。
はぁはぁはぁはぁはぁ。
で、それぞれ6つのチームが1対1で、まずラップバトルをするんですね、ファーストステージで。
で、それぞれが3回戦って、それぞれ1つのチームが勝ち上がるわけですよね。
うんうんうんうん。
で、ここまでは、まあ、組み合わせは決まってるわけですよ。
その、1対1か×3っていう組み合わせは決まってるんですけど、次に行くチームは決まってないんですよね。
あ、あーなるほどなるほど。
それを投票で決めるんですよ。
え?リアルタイムってことですか?
リアルタイムです。
ほほ?
ほんまのリアルタイム。
はぁはぁはぁはぁ。
あのー、その投票時間が決まってて、カウントダウンが始まるんですけど、で、そのカウントダウンで0になるまでに投票したら、そっから10秒後には、その投票結果を反映されたチームが勝ってるんです。
えぇ?
インタラクティブムービーですね、それはまさに。
めちゃくちゃインタラクティブ、しかもめちゃめちゃスピード感早いです。
えぇー、そうだね、すご。
すごいんですよ。
で、まぁ、それで3つのチームが勝ち上がったら、セカンドバトルは、その3つのチームがそれぞれ自分たちの特色を反映したラップを歌うっていうのがあって、
で、その3つのうちの勝ったチームがラストバトルに行って、ラストバトルがラストボスみたいな奴らがいるんですけど、現状の日本を仕切ってるチーム、ラップチームみたいなのがいて、
それが女性なんですよ、だからフィミエルラッパーなんですよね。
へぇー。
で、それと最後のラップバトルをしてっていう。
なるほどなるほど。
だから、セカンドバトルはパターンとしては2の3乗あるわけですよ。
まぁ、そうなりますね。
で、かつ、ラストバトルは6パターンあるわけですし、どこが勝つかっていうのは、ラストボス含めて7パターンあるわけですよ。
ささまじいですね。
で、その全部を見るのはなかなか大変。
で、通ったら見れるわけじゃないんですよね、それ。
その場のね、だってお客さんによるってことですもんね。
はい。その時に勝った話しか見れないんで。
ほぉー。
はい。で、それがすごい面白いですよ。
へぇー。だから、ほとんど、だから形式はフリースタイルダンジョンなんですね。
はい。そう、そう、そうです。だから、まさにラップバトルのノリじゃないですか、それって。
完全にそうですね。で、王者がいて、その王者に最後挑んでいってっていう形で。
あとそのラップバトルがね、そのヒプノシスマイクを握ると、それぞれの、なんていうか、ラップスタイルみたいなのをイメージしたビジョンが浮かび上がるんですよ。
はいはいはいはい。
あの、スタンドというか、僕は、あの、ブリーチの挽回をちょっと思い出しました。
あー、わかりやすい。
その、それぞれのイメージするやつ。もう、いかにもストリートのラッパーみたいな感じのやつもあれば、ちょっとその、クラシックテイストとかロックとか、なんかそういう、いろんなイメージのビジョンが浮かび上がって、それが、ラップバトルの中で、背景はそれぞれが列伝している地域の3Dマッピングみたいなのが浮かび上がって、そこでこのスタンドというか、挽回同士が戦うんですよね。
で、その、ラップしたリリックが、ドラえもんの声固まりみたいになって、飛んでいって相手を攻撃するみたいな。
あー、面白いですね、それは。
で、あの、ちゃんとそのラップ自体も、ちゃんとしたラッパーが書いてたりしてるみたいで。
そうなんですよね。それは結構、当初から話題になってたりもして。
僕、ヒップホップ全然詳しくないんですけど、ただその大阪のチームが、その、DJ松永と、アールステイが書いてたりとかっていう。
そうですよね、うん。
なんかそういうとこもやってて。で、ちゃんとその、ラップとしても、あ、いいなって思います。詳しくなくても。
うんうんうん。
かっこいいなって思えるようになってましたね。はい。
で、まあ、それぞれでどこが勝つかわかんないんですけど、その映画の話し出しすぎるバーの時に聞いたのが、
やっぱりその地域の映画館では、その地域のチームが強いらしくて。
そっか。大阪で、大阪ディビジョンがあるから。なるほど。
そうなんですよ。で、それを聞いてたから、大阪の人が、例えば渋谷のチームを押してたら、勝つとこなかなか見れないから。
確かに。
渋谷行くって言ってたんですよ。
えー、あーなるほどね。
ちょっとそれ、カルチャーとして面白すぎるなと思って。
確かに。
で、それで行くと、大阪で見たら、基本大阪のチームが勝つはずなんですけど、実際に僕が行った時は、大阪のチームが優勝してたんですよ。
おー、やばい。
やっぱりそうなんやーと思って、いやでも、これって本当かなと思って、僕もう1回行きました。
おー、はいはいはい。
2回目行きました。
うんうんうん。
そしたらね、大阪のチーム負けてたんですよ。
へー。
だから意外と地域性だけで決まりきってない感じもあるっぽくはあって、ただ僕1回目ナンバーで見たんですよ。
なるほどなるほど。
で、2回目梅田で見たんですよ。
あー。
で、絶対大阪っていうものに対するこう、なんというか、あれってナンバーの方が絶対強いじゃないですか、たぶん。
そうですね。色濃いのはナンバーでしょうね。
ナンバーの方がより大阪的なマインドが強いと思うんですよね。
なんとなく。なんとなくですけどね、これ。
だから結果が違って、だから実際にどのチームが勝つかっていう、セカンドバトルも違うものが見れたんで、1回目と。
へー。
それがすごい良くって。
で、映画見てて、こいつらが戦ってて、いやどうせ結果決まってるけど、今回はこいつらが勝たないかなみたいな時ってあるじゃないですか。
めっちゃありますね。
それこそスラムダンクンの時とかもね。
3回くらい、今度こそ3能勝つんじゃないかなと思って見てましたけど。
実際にこの映画は、わからないんです、そこが。
すげー。
あー、そんなことできるんだ。
やっぱりたぶん、ファンが濃いチームはおそらくあると思うんですよね。
地域性もあるし、このヒプノシスマイクっていう作品全体で、ある程度の偏りはあるとは思うので、どこが勝ちやすい、みたいなのは傾向はたぶんあると思うんですよ。
ただ、それは100%ではないっていう、その不確実性を楽しむコンテンツとして、いやこれすごいことが行われてるぞって思って。
確かに。
ちなみに、バトルをするわけじゃないですか、両チーム。
それって相手が違えばバースも違ってくるんですか?
いや、それはね、おそらく変わらないと思います。
なぜなら、まずファーストステージは相手が決まってるんで。
で、セカンドステージはラップバトルじゃないんですよ。
そっか、うまく作ってるな。
組み合わせが変わるだけなんで。
なるほどな、はいはいはい。
ただ、ラストバトルは絶対にラスボスのチームと勝ち抜いたチームの戦いになるから、そこは絶対にラップバトルになってるんで。
ただ、僕2回見て勝ち抜いたチーム違ったんですけど、ラスボス側のリリック一緒だったんで、たぶん勝ち抜いた側のリリックだけは変わってると思われます。
なるほどな。
いや、ちょっと期待したのが、それこそラップバトルなんで、相手が言ったことをどう応じるかっていうのも1個面白さじゃないですか。
そういったところまであるのかな。さすがにそこはそうだよなっていう。
そこまでではなかったと思います。
うんうんうん、なるほどなるほど。
ただやっぱり、ファーストステージは完全にラップバトル。相手の言ったことに対して被せる被せる被せるっていうやり取りになってて、その面白さはあるし、やっぱりアニメ的な文脈からできてるコンテンツなんで、やっぱりキャラ付け濃いわけですよ。
そうですよね。
そのキャラ付けに対して、いわゆるディスっていくわけなんで、お前インキャだろうとか、そういうアニメ的なキャラ付けに対してのディスっていうものが非常にわかりやすくパンチが効いてるやり取りをしていくっていう面白さもありましたし。
そのアニメ的なわかりやすさもあるから、初見でもパッと入れるんですよね。大体こういうキャラだなみたいな。
あーなるほどなるほど。
やっぱその、なんていうか、他で受けてる要素をうまく取り込んでるから、こうなんだろうなみたいなのは察しはつくんですよ。このキャラクターってこうなんだろうなみたいな。
もちろんそのある程度、わかりやすさもあるキャラクターなんですけど、やっぱそこに複雑さを持たせてるのって、ラップの部分なんですよね。
そうですね。
ラップの部分がその唯一無二性を彼らに持たせてる。それがすごい魅力的で、実際ちょっと僕このキャラ推してんなみたいなのはできました。
おーそうなんですね。へー。
いやー、ほんとよくって。あとあの、僕が見に行った時ってもう応援上映ケア式になってるんですよ。
あーまあまあまあ、なるほどなるほど。
だからちょっともうその、文脈が出来上がってきてるというか。
はいはいはい。
なーにーとかって掛け声が発生してたりとか、そのやっぱりキャラクターがこう、身振りが大きいんで、それに合わせてこうライトが掲げられるみたいなのももうだいぶ仕上がってて。
はいはいはい。
なるほどなぁ。
すごいですよこれは。
確かに。ある種の革命っていう言い方をすると大きいかもしれないですけど、まともなヒプノシスマイクが出たタイミングで結構ヒップホップの人たちが熱くなったっていうのを、確かアトロカなんかでも言ってたりして。
実際その出来もすごくいいし、バースの取り方とかそこら辺も、もちろんプロが作ってるっていうのもあると思うんですけど、
それがなんかより、これまでヒップホップってやっぱりコアな文化だったじゃないですか、日本語ラップっていう文化が。
っていう中で、それをより大衆に届けるための一個の手立てにはなって、その前はそもそもラップバトルっていうものを、
ラップっていうものがあったところからラップをバトル化したっていうところがまずポップ的に、ヒップホップを日本語ラップを進めていくっていう一個の手札だったのに、
そこをさらにアニメとしてカルチャーにしていくっていうところで、まず発明だよねっていう話を確か2年前か3年前に歌森さんがしてたのは聞いてたので、
それがより、なんていうか、両方の文脈をより極めていって、今映画館でそういうことになってるんだっていうのは初めて知ったんで、
いやちょっとすげーこと起こってるなっていうふうに思いますね。
映画カルチャーの最先端がそこにあります。
そうだなー、なるほどなー。
いやこれはね、一見の価値はあると思います。
もちろんその好みはあると思うんですけど、見といていい、映画の可能性が今広がっているって思える現象が起きてます。
なるほどなー、なるほどなー。いやー、乗れるかなーっていうのをすごい今考えてます。
僕も100で乗れない部分はあるんですよ。
ただやっぱり、いいです。僕はいいと思いました。
なるほど。いや、ちょっと話し逸れたかもしれないですけど、思ってるのが、最近映画館を使ってライブを流すっていうの割と増えてきてるじゃないですか。
で、あるいはライブの録音した、録画した映像をそのまま流すっていう。
でまぁ、映画館の生き残り方だと思うんですけどね、そういうのを使って。
で、特にそこがさらにインタラクティブになってきた時に、
自分が映画に求めてるものって何なんだろうってちょっと考えちゃう気がして。
自分ってゲームもちょっとやるんですけど、ゲームと映画ってやっぱり根本的に違うなっていうのをいつも思ってるんですよ。
そこの中に連れてかれる感覚がないというか、映画って行きたくない方向に行かせられることがやっぱりいいなと思ってるんですね。
なんかそれがゲームだと、なんていうんだろう、ちょっと役演じてる感じになるんですよ。
自分がカメラで監督みたいな視点に立って、こう動かすんでしょって思って動かしてるところがちょっとあって、
あんまり純粋に入り込んで楽しめてないなっていうところが結構あるんですね。
で、映画館ってすごくインタラクティブになっていて、これに関しては少なくとも、
そこまで大きく自分たちが物語を動かすっていうふうにはなってないかもしれないんですけど、
たぶん、一時期、Netflixのブラックミラーとかが結構それを試されてた映画だったかなっていうふうに記憶してるんですが、
映画っていうものとゲームっていうものの境目がより曖昧になってきたときに、
自分は何を芸画に求めていたんだろうっていうのを、たぶんもう一回考え直す必要が出てくるんだろうなっていうのをちょっと思っていて、
どこまでだったらインタラクティブであるべきかって、ちょっと山口さんのご意見も伺いたいなって思ったんですけど。
そうですね。僕ってやっぱり決まりきった話の映画大好きなんですよ。
作り手がこういうことを言いたい、だから答えは一つしかないっていうものって大好きなんですよね。
その違う可能性って僕たちが作ったらいいから、映画はもう一つの可能性だけを示してくれたらいいって思いはすごくあるんです。
映像芸術としての映画として、そこは大好きなんですけど、同時にエンターテインメントとしての映画として見たときに、
家でテレビで見てるわけじゃなくて、他の人がいる場で、わざわざ映画館っていう場所に行って映画を見てるけれども、
でも結論は一つしかないものを、初めから分かった状態で共有しているっていうことの、
なんていうか、そこ以外の可能性もあるよなっていうのはあって、
わざわざ人が集まってるんだったら、その人が集まってることでしか生じない可能性の開きみたいなものを、
映画が表現できてもいいんじゃないかっていう気持ちはあるんですよ。
例えば、音楽ライブとかだったら、観客からのレスポンスがライブに影響しうるわけじゃないですか。
それは例えばクラシックのコンサートとかだったら、それはあるべきではないですよね。
ただ、それこそロックバンドのライブとかだったら、むしろコール&レスポンスしてなんぼというか、
その相互作用みたいなのもあり得る。
でも、その一つの形しかない映画が良しってしてるっていうことは、
それはクラシックのコンサートしか認められないっていうことになってしまう気がするんですよ。
なるほど、なるほど、はいはい。
いや、そうじゃないですっていう。
音楽はクラシックのコンサートだけじゃないし、映画は一つの結論だけを出すものではないのかもしれないっていう可能性があるっていう。
それをちょっと僕は見れたっていうのが非常に面白かったです。
なるほどな。
そうか、映画の幅が広がることっていうのは、そもそも映画ってある種のもう一つ古びてる、
というか古びかけているコンテンツとしての生存戦略でもあるってことではあるのか。
あとやっぱりそこにあるのって当事者性ですよね。
自分がそこに関わっているっていう面白さがあって、
映画の内容と観客の自分はもう絶対的な断絶によって隔たれているっていうものではなくて、
関連し得る影響を与え得るっていう感覚自体が映画体験として全然違うものになるっていう。
もちろん本作で描かれていることって、ある程度のパターン化されたものの組み合わせが変わるだけではあるんですけど、
それでもそこに可能性の揺らぎがあるっていうことが、
知っているものを確認していってるわけではないっていう面白さがそこに間違いなくあるんですよね。
それが非常にインターラスティングですね。
あともう一個足したいことがあって、
だいたいこのチームが勝ちそうみたいなのは恐らく傾向として出てくるとは思うんですね。
ただ、自分がいかなかったらこのチームが勝たないかもしれないとか、
あるいはこのチームが勝たないとしても、自分はこのチームに票を入れるんだっていう、
その大切さがある映画なんですけど、
これって選挙啓蒙映画なのではっていう。
たかし・そうか。
たかし・ああ、なるほど。
ここで描かれてることって選挙の大切さそのものだと思うんですよね。
たかし・まあ、確かに。
実際やってることは選挙なんですよ。
だって政治のトップにラップで行こうと、ヒップホップで政治のトップを目指すって話だから、選挙なんですよ、これ。
たかし・そっか。
たかし・ステージなんですもんね、そのトップに行くことの目的は。
たかし・はあはあはあ。
たかし・なるほどな。
たかし・それはちょっと、なんなら強行選挙よりも選挙映画なのでは?
たかし・当事者性を持って。
たかし・そう、当事者性があるんです。
たかし・うん、なるほど。
たかし・ただが一票、されど一票。
たかし・その大切さが本作の魅力に間違いなく影響を与えてるんです。
たかし・ああ、なるほど。選挙っておもろいやんっていう。
たかし・だから本当の選挙も行こうって、まあ、ならないかもしれないけど。
たかし・実際の投票対象は、そんなに魅力的ではないかもしれないけれども。
たかし・国会でラップバトルでもしてくれりゃいいですけどね。
たかし・いいですね。マニフェストとかね、ラップ形式。
たかし・お互いをディスり合ってもらって。
たかし・最後ね、対立はしてもリスペクトはしあっているっていう、最後ハグして。
たかし・あ、そうそうそう。
たかし・ちなみにちょっとそれで少し思い出したんですけど、政治の話とラップっていうヒップホップっていうのをちょっと思い出したのが、
たかし・ちょっとニューヨークに行ったときに、ブロードウェイのミュージカルでハミルトンを見たんですけど、
たかし・リム・レイ・ミランダが脚本を書いてて、彼ってもともとヒップホップの畑から出てる人なので、全編ラップのミュージカルなんですよ。
たかし・途中その中で、第2幕の途中ぐらいで、ハミルトン、もともとワシントンっていう初代アメリカ大統領の下で、次の大統領誰かっていうのを、ハミルトンともう一人の候補が競い合うっていうシーンがあって、
たかし・そこでラップバトルなんですよね。そこの論争が。政治闘争ってラップバトルになるんだってそのときに思ったんですよ。
たかし・それでめちゃくちゃ面白かったんですよ、それは。やってることヒプノシスマイクやんって思って、今聞いてて。
たかし・っていうのをちょっと思い出したっていう。
たかし・ヒップホップって政治的ですよね、そもそも。
たかし・そもそもそうなんですよね。だから確かにそこに紐づくのはそうだよなっていう。
たかし・そのレペゼンとかディビジョンみたいなものを持っていることも、その地域の、それってもう選挙区みたいなもんじゃないですか。
たかし・いやーまあ、ちょっと長くなっちゃってすいませんが、非常に今注目すべき一作かなと思います。っていう感じですね。
たかし・なるほど、なるほど。めっちゃ興味深いです。
たかし・すいません、ちょっと全体にお便り2ついただいてるんですけれども、
たかし・1つ、ちょっとマリオンさんがいるタイミングで取り上げたいなっていうお便りをいただいているので、
たかし・ちょっと今回は見送らせていただいて、また次回以降取り上げさせていただきたいと思います。
たかし・もう1つ、Mハーさんからいただいております。
たかし・店長メンバーの皆様こんばんは。現在午前10時の映画祭にてアラビア・ノーロレンスが上映されています。
たかし・言わずと知れた超有名作品ですが、1962年の映画のため実は未検という方も案外いるのではないでしょうか。
たかし・そんな方もぜひこの機会に見ていただきたいと思い、今回メールをいたしました。
たかし・この映画、CGなしの圧倒的な映像美もさることながら、主人公ロレンスの人間像が非常に現代的で、私にとっては人生でベスト級の映画です。
たかし・店長メンバーの皆様でアラビア・ノーロレンスを見たことがあるという方がいれば、ぜひご感想をお伺いしたいです。