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  2. 第192回(2)『ロボット・ドリー..
2024-12-18 1:00:30

第192回(2)『ロボット・ドリームズ』9月のあの出会いと、9月のあの別れと

『ロボット・ドリームズ』の話をしました。

ドッグとロボットの関係が観た人それぞれの自身の人生における出会いと別れになぞらえられる事や、ドッグのイケてるニューヨーカーになれなさなどについて話しています。

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・山口 https://twitter.com/awajicinema ・マリオン https://twitter.com/marion_eigazuke ・オーイシ https://twitter.com/pteryx_joe

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今日のテーマトークは、『ロボット・ドリームズ』です。はい、ではマリオさん、解説お願いできますか。
はい、映画ドットコムから解説読ませていただきます。ブランカニエベスで知られるスペインのパブロ・ベルヘル監督が初めて出かけた長編アニメーション映画
アメリカの作家サラバロンによる同名グラフィックノベルを原作に、擬人化された動物たちが暮らす1980年代ニューヨークで犬とロボットが織りなす友情をセリフやナレーションなしで描く
ニューヨーク・マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは、自分の友人にするためにロボットを作り友情を深めていく。
夏になるとドッグとロボットは海水浴で出かけるが、ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、二人は離れ離れになってしまう。
2024年第96回アカデミー賞で長編アニメーション賞にノミネート。
では内容に触れる話を入っていきたいと思いますので、データバーで記念される方がいらっしゃったら是非見てから聞いていただけたらと思います。
では沢井の感想、マリオンさんいかがでした?
そうですね。一回オープニングトークでも話したので、僕のテンションとかはなんとなくわかるかなと思うんですけども、最高でした。涙が止まりませんでした。
できればもう記憶を消してもう一回見たいなっていう、それぐらい好きですね。
出会いと別れの積み重ね、それが人生っていう映画だったなっていうふうにすごい思いました。
またそのドッグとロボットの二人の関係性っていうのがいろんなものに当てはまるように作られてるっていうのがやっぱりこの映画の懐の深さだなと思いました。
恋人であったりとか、友情であったりとか、家族、ペット、もうその他諸々。
いろいろなものとの関係性、絆みたいなもの、感じられる何かみたいなものに当てはまる。
そういったものに全てに当てはまるような、射程の広い物語だったなっていうこともすごく自分の中でより心に残ってるし。
あとやっぱりアニメーション表現というか、あの可愛らしいデザインと作り込まれた80年代ニューヨークがアニメーションだけですごくリアルに思えるみたいな。
その目の前に広がってる世界がっていうふうに思える。
ってことは、よりそれが自分の人生と地続きなものに感じられるみたいな。
そういうふうな作りだったなっていうふうに思いました。
あとドックの孤独な感じとかもめっちゃわかるなーと思いながら見て、もう本当にちょっと忘れられない一本になってしまいました、僕の中で。
大井さんいかがでしょうか。
僕この映画2回劇場で見ているんですけど、僕その前さっき記憶を消してっておっしゃってましたけど、僕の場合たぶん2回目のほうがより泣いたというか。
03:05
なんかもう1回目、あの結末に至ることをわかってるがゆえに2回目はもう冒頭の幸せなシーンからずっと涙が流れてるみたいな状態になってました。
この映画見た方みんなおっしゃると思うんですけど、この映画のせいでアースウィンドアンドファイアーのステプテンバーが流れる度に踊りながら泣く体になったなっていうか、させられたなっていうか。
すごい既存曲の使い方として、僕はアフターサンのアンダープレッシャーに並ぶぐらい既存曲の使い方としてめちゃくちゃいいチョイスだなっていうふうに思ってます。
あとまあ、映画ってしばらくいろいろな人の感想を聞いてて、なるほどなって思ったんですけど、結構この映画、意外と好き嫌いが分かりやすいなっていうのは聞いてて思うところではあって、めちゃくちゃ好きな人とあんまり好きになれない人とっていう。
なんかそこの一点にあるのが、結構ドックの痛さ。さっき孤独さと切実さでもあるんですけど、プラスアルファー、それは痛さでもあるように見えるんですよね。その辺ちょっとこのラジオでもう少し惚れたらいいのかなって思って。
その痛さ、痛さって言い方でいいのかわかんないんですけど、それって結局全然他人事じゃないからこそ痛いのかなって気はしていて。そういうとこやぞって言いながら全然自分にブーメラン刺さってるみたいな、なんかそういう感じがする切なさみたいなのがあるんですよね。
そこもすごいキャラクターとして、ドックのこと好きな人も嫌いな人も含めて僕はなんか結構味わい深い作品というかキャラクターだなというふうに思ってます。あとやっぱラストをロボットに入ってるカセットテープに人生を感じますよねっていう。
本当にその演出が見事で、僕も大好きな映画になりましたね。
僕はですね、まずアニメーションに注目したい作品だなと思いましたね。一個一個の線とかは非常にシンプルなんですけど、とにかくそれが動くっていう動きの量が多いんですよね。
それによってなんかシンプルな線によって作られた世界なのにすごい豊かに見える。特にその80年代のニューヨークのいかがわしさみたいなものが、アニメーションの可愛い絵によってデフォルメされてはいるんだけれども、
ちょっと匂い立ってくる怪しい感じがすごい魅力的な作品だったなぁとは思いましたね。ストーリーは僕実はあんまり刺さってなくて、ちょっとまあ多分お二人ともおっしゃってたように、
06:01
結構複雑さがあるし好き嫌いがわかりやすい部分もあるかなっていうのはあって、僕はすごく嫌いとかってことはないんですけど、単純に刺さらなかったっていうのはありました。
やっぱりこのドッグとロボットの関係っていうのが、あんまりこうっていう具体的な一つのものに例えきれないなっていうのがあって、何かに例えると確実に何かが抜け落ちるぐらいには、あんまりリアリティがないというか、
あくまで一旦はそういうロボットが売ってる世界、動物がニューヨークで暮らしててロボットが売られてるっていうすごいファンタジックな世界、それこそ絵本ぐらいのリアリティのものであって、一旦はもうそういうものとして受け取るしかないっていう、
それをどう解釈するかっていうのは結構一人一人の、見た人の裁量に任されてる部分が大きいなっていう。それでうまくキャッチできなくても全然おかしくないぐらいには、結構複雑さが大きい作品だなとは思いました。
はい、っていう感じですかね。はい、ではお便り紹介させていただきたいと思います。では大石さんお願いできますか。
はい、ありがとうございます。ありがとうございます。
ドックのその本気度合いっていうのは結構本作の評価わかりやすい部分かなと思うんですけど。
なんていうんですかね、クソ真面目なんですよドック多分。っていうのは何か思ってはいて、裏から入るとかでもなく基本的には正面突破を目指すっていうところとか。
なんかそのあたり、途中猿もね下水道みたいなところから入ってきましたし、なんやかんや抜け道あるやんとは結構思いはしたんですけど、なんかやっぱその不器用さが彼の個性というキャラクターにはなってるなと思って。
そうですね、あそこでそのロボットを対等なものとしてみると本気度が足らないだろうって見ちゃっても全然おかしくないとは思うんですけど、例えばビーチになくしたおもちゃを取りに行くとかってなったらすごいリアリティがある話になると思うんですよね。
09:23
あるいはペットとか、捨て犬を拾って一時的に過ごしてたのが旅行先で見失ってしまって、次のシーズンに旅行行った時に絶対見つけようみたいなのって、なんかそのリアリティだったらあり得るような気はして。
本作のロボットの立場っていうものをどう捉えるかっていうのが結構人によってまばらだなぁとは思ってるんですけど、だからコミュニケーションは取れるし一見対等には見えるけど、全然社会的には対等じゃないっていう立ち位置。人権ないですしね、まず。
だからこそビーチに向かう最中のバスの中で別の家族のロボットの扱いを主人公のパートナーと一緒にいるロボットが目撃するってシーンがあるんですけど、なんかそこもある種、この世界のロボットと動物との立場の違いというかを結構示唆してるようなシーンだなと思ったりもしましたね。
そうですね。そこが多分感想の幅の要因になっているのかなって気はしてるっちゃしてるんですけど。
果たしてドッグは、そのロボットがまさに本作のタイトルロボットドリームズですし、本作の中でも途中段階でロボットの夢のシーンが出てきますけど、そのロボットが夢を見ることを果たしてドッグは知っているんだろうかという。
その可能性もあるのか。だからあくまで自分が物に思い入れを持っているだけっていうふうにドッグとしては自覚してるっていうふうにも捉えられるのか。
確かにね、そうですね。難しいとこですけどね。
確かにすごいドッグにとって、あのロボットがすごく彼の孤独を埋めてくれる存在であったというか、そこはなんかすごく本当にタイトなパートナーぐらいの勢いで彼は満たされてたっていうとこもあるから、
ちょっと飲み込みにくいっつう飲み込みにくいのかもしれないんですけど、僕はでもそうだな。いろんなことに当てはまるかなって思っちゃったからな。
なんか多分本当、まさにパートナーシップで家族だったりっていう人としてロボットを見る場合ももちろんあると思うんですけど、
12:06
いくつか感想聞いてて面白かったのが、エンタメの象徴なんだって言ってる人とか。
なるほど。
エンタメって一時期はものすごく愛する、それがなきゃ生きられないみたいな瞬間はあるけども、結局その瞬間を超えてしまった時に忘れるものでもあるじゃないですか。
それが健全な付き合い方でもあるというか、ロボットっていうのはエンタメ的なものなんじゃないかっておっしゃってる方とかもいて、
それは結構確かにそのぐらいのバランス感だし、それで思ったのはトイストーリーのおもちゃたちぐらいのバランスなのかなっていうのもすごく思って。
それこそ本当うってぃぐらいの距離感だったりするのかなっていうのはちょっと思ったりはしましたね。
それはすごい思いました。だから僕トイストーリー4の違う視点から見てる話やなとも思って、
だから一番初めの役割が終わった後の話をしてるなと思って、
トイストーリーのおもちゃが一番初めの持ち主に対しての役割を終えて、一回誰のものでもなくなった後に誰かのものになってその次の役割を持った時の話だなと思ったんですよね。
だからトイストーリー4って結構、世間的にはちょっと評価されてない部分もありますけど、
描き方とか見せ方で全然そのトイストーリー4のテーマってキャッチできるんだなっていうふうにも思ったですね。
どこからロボットに対しての思いって、別にエンタメとかおもちゃとかペットではないにせよ、
実際の対等な人であったとしても、自分にとってのその人に対する思いって、その人からはちょっと距離があるものというか、
自分にとってのその人に対する思い入れの象徴みたいな感じも受け取ったんですよね。
だから自分にとってのその人に対する思い入れって、その人にとってさえそんなに重要じゃなかったりする。
もちろん周囲の人にとっては全然価値がないものだったりするけれども、
自分にとっては本当に人生の一部に等しいものだったりとかして、何とかしてそれを取り戻したいって思うけれども、
いやそんな大したことないでしょみたいに周りは言ったり、あるいは自分の中でも薄れてしまったりとかっていうのもあるよなと思って、
そう捉えると例えば家族だったりとか恋人だったりとか友達だったりとかに対する話としても受け取れるなとは思ってはいるんですけどね。
15:06
次のお便りいきましょうか。
フリッパーさんから頂きました。
一言で言うと、切ないですね。妻と一緒に見てこれが人生でしょと言われ、確かにそうだなって思いました。
全体的には好きで、自分の人生に重なりまくりでした。
ですが、だからこそ、あの子のことを頭のどこかで思いながらも別の子と真剣に付き合ったり、何でも話せたけど添えになったシーンに対し、
踏み込むことはないけど長続きしている友達、幼少期遊んでたぬいぐるみがなくなって落ち込んだけど新しいぬいぐるみが来てご機嫌になったり、
自分の人生に重ねた時、一つ一つのシーンは決して涙を流すというより、これが最良って見てて思ったので、当作も涙が出てくることはありませんでした。
あと、最初はともかく次もお金を払ってパートナーってところに、ん?ってなりました。
この辺は海外から容姿を取るメタファーってことなのかな?そこは少し引っかかりました。
年末に向け2024年ベストを決める苦行の準備に入ります。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
そうですね、一つのこの思い出とかじゃなくて、自分の中でも結構これのことこれのことってばらけてたりはしますね、本作の感情って。
そこがやっぱり最初マリオンさんが懐が深いっておっしゃいましたけど、いろんなものに結局普遍的に重ねられちゃうから、それが全部込みでラストがあるというか。
それがやっぱりすごいんですよね、この映画。
そうですね、なんか本当に今までの人生振り返った時の、あいつどうしてるかな?がいっぱい出てくるんですよね。
あーあいついたなーとか、あの時めっちゃ遊んでたけどあいつどうしてるかな?みたいなことがめちゃくちゃ思い出されちゃうっていうこと?
友達であり、本当に好きだった人だったりとか含めてね。
そこが本当にこの作品のなんかそういう、自分の人生に積み重なってきて出会いと別れっていうものを大もなく刺激してくるっていうのがやっぱりすごい魅力だなーって僕はすごい思ったんですけどね。
そうですね、いろんな人生の側面がたくさん入っている懐の深い作品でもあるし、同時にシンプルな一つの話でもあるなと思って。
多分本作を一番直球で楽しめるのって僕、多分子供だとは思ってて。
だから絵本として見た時にすごい自然だなって思うんですね。本作で行われていることって。
で、子供だったらこの作を見た時にこの関係性のことだなーみたいな、そういう引き出しを開けずに純粋にドックとロボットの話だなっていう風に受け取ると思うんですよ。
18:02
それはそれですごい純度が高いというか、別にそこであ、逆にこう捉えると違和感感じちゃうなーみたいなのを感じることなく、ただドックとロボットが砂浜で別れてしまったっていう話、
そこに特に何の不自然さもなくそういうものとしてキャッチできるだろうなって考えると、それはそれですごいその子供にとっては刺さる話になるんじゃないかなとは思うんですね。人生になぞらえなくても。
だから本当に老若男女というか、全世代に、多分全世代の刺さり方を持っている作品ではあるなと思って。しかも本が作る言葉がないじゃないですか、基本的には。
もちろん文字とかは英語が表記されたり、スペイン語が表記されたりすると思うんですけど、ただ基本的には言語としての言葉っていうのが出てこないから、全世界、全世代に浮き入れられる映画にはなってるなと思って。そこも結構すごいっちゃすごいんじゃないかなと思うんですよね。
そうですね。本当に言葉がない、動きだけでっていうのって、やっぱりすごい映画的に思うよなみたいなのっていうのを、例えばアニメだとやっぱり、羊のショーンとかの映画版を見たときに、「すげえ!」って興奮した覚えがあるんですけど、それに近いような感覚というか。
言葉もなく思ってることとかが伝わるんだみたいな感じ。そういったものがあるかもしれないよねっていうことを信じてる。この作品自体もみたいなのがすごくいいなって思えて、言葉がなくても通じ合えるかもねっていうところを信じたい。
はい、じゃあそんな感じで我々からトピック出していこうと思うんですけれども、まず映像的なところから先に話しとこうと思うんですけど、いやーめちゃくちゃ素敵なアニメーションだなと。
いやーほんとに。
本当に線はシンプルじゃないですか。なんですけど、やっぱり動きの量が多い。ちょっとした毛の動きとかもいちいち動かしてるっていうのもありますし、動きの量が多いっていうところ。
あと、その絵柄だけでいくとすごい平面的になっちゃいそうな絵柄なんですけど、すごい立体感がある画面作りになってるんですよね。いちいち手前にあるものとか奥にあるものとかっていうものを描写するし、結構パース効かせた遠近感のある絵を作ったりとか、世界の広がりをすごい意識的に作ってるなと思って。
21:10
向こうの方にキャラクターがいるけど、手前にあるビルにかけてあるスニーカーがぶら下がってる絵とか、いちいち手前にものがあってっていう奥行きを作ってくるんですよね、画面の中に。すっげーよかったですね、そこが。
情報量多すぎたなっていうか、壁にキーセーリングの絵があるとか見てたら、いろんなこと見逃してるわけですよ、みたいな。そのニューヨークの作り込みがやっぱすごいなと思いました、本当に。
動きっていうところで言うと、重量の表現というか、物体の重さ表現が全体的に素晴らしいなと思ってて。
例えば冒頭、ドックがコーラのストローを飲もうとして、それがキューって自然に向こうに行って、それを口で迎えに行くっていうのがありますけど、そこでストローが傾いてる方に倒れるって、そんなことアニメで表現するかねって思って。
しかもそれがしっかり物語というか、視線の導線の導入にもなったりするわけじゃないですか。もちろんロボット自体の重さ表現、あるいは力強さ表現っていうのもすごい、ちょっとリアリティあるなっていうところもありますし。
あとすごい地味に、よく初めて見たなって思ったのが、ウサギがボートで来るときの笛の中の玉。あれ描いてるの見たことねえぞと思って。
確かにね。
確か、別に描かなくてもいいですもんね。
そうそうそうそう。
見えないようにするから全然できますもんね。
玉がコロコロコロコロって転がって音が鳴ってるっていう、そこではあれだけ技術的なというか、パースしか、すごく線画的な絵の中で、だけどリアルな物体が動いてる感が全体的にあって、
それを割とこの話の説得力というか、ちょっとしたリアリティラインを担保してるような気が僕は見ててしました。
そうなんですよね。細かい描写があることで、その世界をあるって思えるなんていうのが良かったですね、本当にそこは。
動きだとやっぱり、ローラースケートのダンスとかもやっぱり実際に踊って、それを元に絵に描き起こしてっていう動きにしてみたいな。
メイキングの動画とか公開されたので見たんですけど、してたりとかしてたのか見たので、確かにやっぱりあそこの動きの滑らかさって、結構すごくいいじゃないですか。
ああいうのからもリアルが一個また加わってみたいなというか、動きが加わってみたいなとかにすごい意識的なんだなっていうのとかは思いましたね。
24:09
ドックの尻尾がなんか嬉しそうに振ってるとこだけ見るとちょっと幸せになっちゃうというか、そういうところですよね。
もうそれだけで結構見る価値のある作品だなとは思いましたね。
デザインも最高ですよね。シンプルなデザインだからこそいっぱい動かせるんだろうなってすごい思いましたけど。
そうですね。シンプルだからこそ動かせるし、動いてるっていうのがすごい際立ちますよね。シンプルな線であることによって。
むしろ動きの方に注目できるっていうのも結構見てて快感ですもんね。
そうですね、それは。
あと80年代ニューヨーク描写がいいですね。
もちろん縁もゆかりもないんですけど、80年代に。でも憧れはあるじゃないですか、なんか。
たくさん映画でも見てきていますよね。
個人的にめっちゃニューヨークって思ったのは地下鉄のシーンですかね。
ニューヨークの地下鉄の汚い感じみたいな。
そこでストリートパフォーマーがやってる感じとか、なんかいいよねっていう。
めちゃめちゃ治安悪い頃のニューヨークですよね、本当に。
動物だから可愛く見えてるけどもみたいなね。
めちゃくちゃこの人喧嘩したら絶対ヤバいなみたいな人でしょうね、みたいな人がゴロゴロ歩いてるみたいな感じだろうなって。
実際はもうタクシードライバーとかジョーカーとかそういう世界観なわけでしょっていう。
そうですね、町のチンピラとかもこれ逃げたらめちゃめちゃヤバい人たちやなっていうのもあるし。
あとあのスクラップ状のワニ相当ヤバいですよ、あれ。
あれ怖いですよね。
あとあのスクラップ状のワニの子供ね。
もうあのクソガキ感ヤバいなと思って。
分かる。めっちゃクソガキなんですよ、あいつ。
いいっすよね。
なんかね、ちょうどいい漂白をされてるんですよね。
あの可愛い絵柄によって。
でもこのレイヤーを越えて汚いニューヨークが突き抜けてきてるんですよ。
貫通してきてるんです、スクリーンを貫通して。
うわー血が悪いとか汚いとかそういうのがもう突き破ってきてて。
なんかその感じがすげー良かったんですよね。
ズートピアとは違うわけですよね、同じ動物の街描写でしても。
27:04
ズートピアもすごい近未来都市みたいなね、先進的な感じですけど。
いやいやいや違うんですよみたいな。
ニューヨークのその汚さプラス本当の意味での人種のるつぼみたいなところをめっちゃ描くみたいなところがやっぱいいですよね。
しかもその描き込みもまたいちいちこうね、本当にあのセントラルパークって言うんでしたっけ?
ニューヨークの真ん中のところとかでね、セプテンバーが流れる良いところのシーンですけどね。
あそこもなんか周りにいる人たちのなんか感じとか、
ボート乗ってる時なんか後ろで象とネズミがなんか乗ってるボートがあって、
明らかに象が乗ったってこう船沈んでて、それでもなんか宙に浮いてるネズミがなんかこごうとしてるみたいな。
オールオーみたいなとか、そういうところに目が行ったりとか。
あとね、ドックがまたティンっていうねロボットをね、買おうとする時とかに、
なんかしれっと万引きしてるおばさんがいるとか、いったん気になるところがたくさんあったりとかするとか、
なんかみんな生きてるなーってやっぱ思いますよね、あの街でちゃんと。
なんかしら生きてるなっていうのが感じられるっていうのがいいなって思いました。
ボートいきなりあたりのポンで遊んでるんですよね。
いやなんかそう、いちいち出てくるもんが、あ、映画で見たことある!の連続じゃないですか。
なんでしたっけ、ボールみたいなんでこう返して運勢見るみたいな。
あーあのカシャカシャカシャって振って。
そうそう。あ、見たことある!とか思うじゃないですか。もうそこがもういちいちいいっていう。
あとなんだろうな、ニューヨーク描写。
でもあれなんですよね、原作ってニューヨークじゃないっていうか、あんまり別にどこかの都市って話でもなかったらしいんですよね。
僕も原作読めてないんで聞いた話なんですけど。
まあ読んではなくて聞いただけですけど。
で、監督自身が80年代にニューヨークに住まれてた時代があって、でも原作読んだ時にそれを舞台をニューヨークにしようと。
へー。
それであの描写になってるっていうのは、なんかだから、あ、へーって思って。
なるほど。
やっぱその、街が主役っていう感じの映画はやっぱ好きになっちゃうよなっていうのはやっぱありますわね。
やっぱこれだけ、ニューヨークってやっぱり映画的な街というか何度も映画の中で取り上げられてる街じゃないですか。
まあそれこそパストライブスだってニューヨーク映画だと思いますし。
そうだよね。
あとスパイダーマンもニューヨーク映画だと思うんですよ、一概に。
もちろんもちろん。
マンハッタンの。
やっぱりニューヨークっていうのを、僕ら映画を通してすごく多層的に何度も見てるというか、
知ってるがゆえに、この顔もまだあったかっていう感じがするんですよね、ボトドリームス見てて。
30:02
なんかその、新たな顔のニューヨークというか、ちょっとこういうふうに見ればこの時代をこう、なんていうかな、少しこうトップに楽しめるんだなっていうところも含めて、
なんかそういう側面で街、ニューヨークという街のことの側面を新しく知ることができた映画としてもちょっと思い出深いなと思います。
なんかちょっとこれあれですね、東京映画じゃないけど、ちょっとニューヨーク映画で一本の中で喋りたくないですかって感じになりましたよ、僕は。
ニューヨーク憧れもないですか、皆さんみたいな。
一回行ってみたいもんな。
でもちょっと遠すぎるかもしれないです。
まあまあそうですよ、遠いですけどね。
やっぱ東京は住んでた自分が想像できるっていう意味での憧れがあるんですけど、
やっぱニューヨークに住む自分をあんま僕は想像できなくて、だからもう完全にフィクションの世界として見ているところがあって、
で、語るとしてもあくまでフィクションの中でのニューヨークになっちゃうんですよね。
だからちょっとパスタライブスのバランスちょうど良かったなって気はしてて。
要はもうニューヨークに観光に行く視点もある話じゃないですか、あれ。
そこに自分を代入してみると、なんか割と映画を見ている時の、日本でニューヨーク映画を見ている時の自分とすごい重なる気はしましたけどね。
あ、でもそれでいくと、僕がとかってことではないんですけど、ドックがニューヨークに住んでるっていう視点が結構大事な話になってたかなと思って、
これ僕すごい触れたかったんですけど、ドックの生きてるニューヨーカーになれなさ。
いやーそう。うん。
いいっすよ。
そこはちょっと僕触れたかったんですよね。
それは多分、僕が東京に住んでた時に生きてる東京人になれなさは想像できるから、そこで感情移入できる。
あーわかるなー。
分かるなー。絶対僕東京行っても憧れの東京人にはなれないなーって思いあるっていう。
結構ね、ドックなりに人間関係作って、ニューヨークっていう街を満喫してやろうみたいな思いは伏し伏しに見えるんですよね。
例えばですけど、ダックね。
はい。
ダック姉さん。
はい。ダックね。
あの、あの、ちょっと、あの、ね、あのキャラ、すごいの出てきたなと思いました僕は。
もう、ザ・ニューヨークというかね。
いやーもうね、そのロボットを失って昇進の彼にとってあまりに刺激が強い存在ですよ、彼女は。
33:09
ダックさんねー。
ね、あの、ドックにとって必死の思いで見つけたニューヨークの中の輝きだったわけじゃないですか、彼女は。
かと思えば彼女にとってはドックはもうワンオブゼブでしかなかったっていう。
お世話になりましたって言って、どっか行っちゃってるっていうね。
うわー切ないねーってなりました。
あれヨーロッパ、バルセロナのなんかポストカードでしたよね。
そこにさらっと移住してって。
あの辺のドックとダックさんとの一連の流れを見たときに、社会人になってからの友達あるあるだなってめっちゃしたんですよ。
もうね、そこがいいって思って。
大人になってからの友達って、一瞬で終わるなっていうか、一瞬でフェードアウトしがちだなっていう。
そうですね、そうですね。
学校とかだったら毎日顔合わすとか、結構その期間は濃密だってするじゃないですか。
そういったものって別に大人になったらなくなっちゃうから。
でもお互いそのような人生とかね、ライフステージとかあるから、
やっぱ結構あっけなく関係性が終わっちゃう。
あっさりとみたいな。
誰かが嫌いになったみたいな、そういうことでもなく終わっちゃうよねみたいなところの描写としてすごく僕はすごくわかるって思って見ちゃいましたね。
すごいですよね。え、そんな急にパッといなくなるの?みたいな。
いやでもありますよね。
ありますよね。
結婚してた?みたいな。結婚したの?みたいなとかね。
転勤みたいなとかね、あるじゃないですか。
ありますよね。
リアルだなって思って。
いや、今僕ちょっと話してて気づいたんですけど、ロボットよりダックさんとの関係の方が僕に刺さってたかもしれない。
あの一瞬というか、あの人が。
ダックと出会ったら、人生ずれますよ、あそこらへん。
ずれますよ。
ずれますよって。
僕、ロボットってドックにとって子供時代だなって思ってて、
子供時代とお別れすることになってしまったっていう感覚で見えてたので。
逆にダックって、もうドックにとっての大人の世界見えちゃったみたいな。
でもなんか、ダック本人はパッとどっか行っちゃいましたっていう。
いや、大人の距離感怖えみたいな感じを知ったっていう。
大人の世界の片鱗を見た話やなと思って。
36:03
なんか僕、すごいそれが刺さってたんですよね。
なるほど。
確かに、結構ダックさんに影響を受けてるじゃないですか。
やっぱり帽子とか服装とかもちょっと変わってたじゃないですか。
ジャケットとかも。
デニム生地のジャケットとか着てたような気がしたんで。
確かに本当になんか彼にとってそういうちょっと刺激的な出会いだった。
確かにそうだろうなと思う。
ダックさんに出会う前にスキー場で痛い目に見てるっていうのもまたね。
あそこね。
あそこまで露骨じゃないにしろ、
友達関係性作るのってそもそも大変ですよね。
大人になってからプライベートでの何か関係を持つみたいなのがあるんですよ。
仕事とかじゃなくてみたいなところって大変ですよ。
そこも分かると思いながら。
大人になってからの友達関係分かる。
あのシーン、人生の中でいくつも自分のあったなっていうのが浮かびすぎちゃって、
ちょっときつかった。
あったあった。スキー場みたいなことあった。
ありましたよね。
ちょっと背伸びして、スタートアップみたいな人たちが集まってるホテルのなんかすげー上層階の
ナイトパーティーみたいなことに1回だけ出たことあるんですよ。
地獄で知ったよ、本当に。
なんかね、いろいろ出会い求めようとも、
出会いというかね、地獄とか求めて自分と普段なら行かないようなところに行くんだけど、やっぱり会わないみたいなことは
いっぱいあるよねっていう。
そうですね。結構ドック自体が自分が似合う階層を探して結構試行錯誤してる感じがすごい伝わってきて、
例えば、これは現実であったあれではないですけど、
生きだるまを追ってボーリング場に行くっていう話の、
なんかすごい、地元の飲み屋にいる人たちと仲良くしたいっていう感覚のやつだと思うんですよ。
あー、そうだな。確かに。
立ち飲み屋に友達作りたいみたいな感じで、
ボーリング場でね、ちょっとまぁ、少し悪いじゃないですけど、ちょい悪い友達欲しいなってボーリング場行って、
みんなイケイケでボーリングやってるわけじゃないですか。
もう一人だけレーンの上で滑りまくってるっていうね。
そこでもね、結局夢の中ですらお前馴染みないことを思ってしまうのかっていう。
そこになんかドックの人生経験というか、それまでの人生がなんとなく見えてくる気がするんですけどね。
39:06
あとあの、ハロウィンとか、そういう地元に出だしたこともしっかりやるぞっていう感じでやろうとしたら、
ロボットの影を見て落ち込んで子供を怒鳴り散らすっていうめちゃくちゃダサい大人。
ガチで泣かすっていうやつね、ありましたよね。ガチ泣かし。
ノリノリなんですよね。そこにだんだん境が乗ってくるあたりがまたドックらしいってドックらしくて。
基本憧れで動いてるから。
なんかすげーわかるなぁ。
だからちょっと結構やっぱドックと自分みたいな重ねちゃうところ結構あったっていう。
いやそうなんですよ。だからもう全然なんていうか、ドックお前そういうとこやぞって言えるんですけど、
言うとどんどん自分が気づいてくるんですよね。
いやー、だからそのニューヨークって町であることによってそれが際立ってるっていうか、
俺生きてるニューヨークがなりてーみたいなのは全て裏切られていくわけですよね。
彼が作れた居場所って売ってるロボットなわけじゃないですか。
泥臭く見つけ入れたものじゃなくて、ちゃんと相手してくれるために存在しているものとだけ彼は関係を紡げるっていう。
たぶんいわゆるイケてるニューヨーカーには彼はなれないっていうのはあったと思うんですけど、
ロボットと一緒にセントラルパークでスケートで踊るシーン、あそこは少しイケてるニューヨーカーに慣れた感じがあって、
彼にとってたぶんその原影みたいなのは染み付いちゃったように僕は少し感じて、
あのロボットを通じて彼は一瞬ニューヨークっていう街に馴染めたっていう、なんかその体験含めてやっぱりロボットに執着している感じはあったんじゃないかなって気がしたんですよね。
その思い出というか、このロボットとの関係を通じて自分はニューヨークに居場所を見つけられたっていう。
だから実際そのロボットを失ってからはニューヨークっていう街からつま弾きにされ続けるっていうのがあったのかなっていう。
ごめんなさい、これは僕はそう見たってだけなんですけど。
なんていうか、たぶんドックのある意味良くないところっていうふうにあえて言っちゃいますけど、でもあると思うんですけど、
この映画って基本的にやっぱり映画に映っているすごい多くのキャラクターのほとんどが2人組なんですよ。
42:07
それは友達でもあるしパートナーでもあるかもしれないんですけど、
2人組になれない孤独さというか、ひもてさみたいなものがすごい前面に出ているような気がして、
そこに至れない不能さというか、みたいなものがすごいあるなっていうのは思うし、そこは自分もわかる部分ではある気がするんですよね。
特に最近クリスマスシーズンになってくると、一人で歩いている、待ちわれている時にイルミネーションを恨めしく見てた時期あるなとか、
そういう気持ちなんだろうなっていうのはすごい想像ができるわけですよ。
で、一部他のポッドキャスターで言われてたのが、
ドック、お前はなんで一々の関係しか持てないんだっていうのは言われていて、
一体だったりとか、あるいはどっかのコミュニティに属するみたいなことはなぜお前はできない?
なぜ一々の関係しか求められないっていう風な意見みたいなのを聞いて、確かにそうだなと思う一方で、
なんとなくなんですけど、コロナ禍通じて、ちょっとそのぐらい深い中じゃなければ、
見放されちゃうというか離れちゃう関係性ってあるなっていうのを自分自身が感じてたのもあって。
例えばですけど、コロナ禍の段階、あの時期に何か自分の、すごい思ってるのが、自分の身に何かあって病院に行くってなった時に、
今見に来てくれる人って家族は遠く離れてるし、なんならしっかり自分の年齢が上なのでリスクがあるから、
誰が自分のこと見に来てくれるんだろうみたいなことを考えたことがあったんですよね。
なんかその時の孤独感はすごいドックに通じるところある気がしてて、
このままもし自分が死んだら一人で死ぬんだろうなみたいなことを結構真剣に考えたんですよ。
なんかそのぐらいの焦燥感はわかる気がするので、僕はなんかドックのどうしても一々を求めちゃうっていうところは、
なんかとはいえわかるよって言ってあげたい気がちょっとしちゃうというか。
健全じゃないのは全然わかるんですけど。
確かにその一対一の関係性ってある種の特別さもまとってるようにやっぱ思えるみたいな。
ここやっぱあるなと思ってて。
それは確かにある種の幻想ではあると思うんですけど、
それを追い求めちゃう気持ちもすげえわかる。
本当に自分って一人なんだっていうのが、とにかく身にしめてしまうみたいな。
ニューヨークという場所は別にそこにそのことを責めたりはしてこないんだけど、
だからこそ余計につらいみたいな気持ちになるみたいなのはすごくわかるんですよね、そこは。
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結局人ではなくロボットとの関係だけなのかみたいなとか言われがちですけど、
けどそれでもやっぱり彼にとってはすごく大事なことだしなーって思っちゃって。
あんまりそれに対してどうやこうや言いたくないしっていうのはすごい自分の中ではあるなって思いますよね。
そうですね。
大石さんがロボットはエンタメの象徴だっておっしゃられてたのがあったと思うんですけど、
対等な他者ではなくて、そうじゃない非生物とかあるいは文化とかっていうものを通じて、
社会とか街とつながれるみたいなことはあるんじゃないかなって気はするんですよね。
だから直で対等な友達とか、あるいは直接自分がそのままある集団とか組織に所属できるわけじゃないけど、
何かを通じてそれが例えばものだったり、あるいは表現だったり、それを通じてそのなんていうか周囲とつながっていけるみたいなことはあるんじゃないかなとは思ってて、
だからロボットを何として解釈するか本当に多様だと思うんですけど、
そういう、例えば趣味とかそういうものを通じて人とか街と関わっていくものの話としても見れるんじゃないかなとは思ったんですよね。
それが初めの方のセントラルパークでスケートで二人で踊っているところで結構周りが一緒に盛り上がっているシーンで、
僕はちょっとその感覚を少し覚えたんですよね。
なんかドックの周りにたくさんの人がいたのってあのシーンぐらいしかなかったから、
ロボットが隣にいて人々も周りにいてくれてっていう、あそこにドックの理想のニューヨーク生活で、
自分の理想の人生があそこにあったんじゃないかなっていう風な気がしてて、
だからドックにとってあそこが多分人生のピークだったと思うんですよ。
前後全部含めてそうだったって言いたいんじゃなくて、作中では少なくともあそこがピークで、
やっぱりあそこを思い出したい取り返したいっていうのもあるし、
でも取り返せなかった、もうだとしたらもう前に進むしかないってなるっていう感覚は見てて感じたかなっていうのはあったんですけど、
だから今までと違うもので生きていかないといけないっていうのを選ぶっていうのは、
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あんま言語化できてないです。
それで言うと最後のラスト、結末というか、
2人が別れるっていうことをそれぞれ選択するというか、特にロボットが選択するって感じですよね。
そうですね。
だと思うんですけど、そこに至る流れみたいなのも結構僕は丁寧だよなーって思ってて、
やっぱりロボットって最初に出てきたら無邪気な感じであるから、
最初の頃だったら普通にわーって行っちゃうような気がしたんだけど、
なんかだんだんそれが変わっていくっていうのは、別れてる間にロボットは夢を見ながらいろいろ考えたと思うんですよね。
ずっと来てくれないドッグのことを思い、ただひたすら待ってたのかもしれないし、ものすごい怒ってたのかもしれないしみたいなのとかは、
ちょっと描かれてないところもあるかもしれないですけども、
個人的に結構印象的なのが、鳥の家族のエピソードかなーってこの時期に思ってて。
あれ大事な、僕も思いました。
あそこでロボットは別れるということが、決して悲しくてすごく嫌なものなところもあるとは思うんですけど、
それだけじゃないっていうことをあそこで学ぶんじゃないかなって思ったんですよね。
いつか別れるものなんだっていうことをあそこで学んで、あそこの場でドッグが新しいパートナーを見つけて、
彼はまた人生を歩んでいて、自分自身も新しいパートナーを見つけて、新しい生活をしてるみたいなところを踏まえた時に、
じゃあどうするのってなった時に、別れる選択をする。
でも決して君のこと何もなかったとは言わないみたいな。
君と過ごしたあのセプテンバーのビートは残ってるよみたいな。
終わりになってるのがすごいいいなって思って、余計においおい泣くっていう。
そうなんですよ、ロボットの体がラスカに入れて修理されて、ラジカセになっていて、だからもう体も変わってるわけですよね。
そこに入ってるカセットが、ロボットが走って行こうと無双するところでふと立ち止まる時に、
胸を見るとラスカルのカセットが自分の中に入ってるわけですよ。
そっか、もうこっちの生活もあるんだっていうのをそう表現するかってちょっと思ってしまって。
あのラジカセが上手いなっていう。
2個あることで今までの人生と今の人生を重ねるみたいな感じも出るなって思って。
ミックスするみたいな、ハーモニーを重ねるみたいなニュアンスもちょっと乗るなって思って。
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憎いなって思いましたね。
80年代っぽい超でかいラジカセね。
なんかね、すげーヒップホップとかやってそうな人がこんなカゼとかでウィーってやってるみたいな、そういうイメージしかないんですけど。
確かになぁ。
鳥のエピソードもすごく良かったじゃないですか。
一匹だけちょっとオレンジ色の鳥がいてみたいな。
飛ぶのもちょっと下手くそでみたいな。
なんか別に尺としてはそんなに長い尺で語られるエピソードではそんなにないと思うんですけど、めちゃくちゃ印象に残ってるなって思って。
それこそロボットの写しみじゃないですけど、ロボットにとって初めて意識を持って見て初めて出会ったのはドッグなわけじゃないですか。
だからある意味ロボットにとってドッグで吸い込まれてる存在だと思うんですよ。
で、あの鳥のエピソードも卵を割って初めて見るのがロボットであるっていう吸い込みを受けるって話にもなってて、
そこからロボット自分自身のことをメタ的に見てるようにも見えるんですよね、あれ。
なるほど。ドッグ以外でロボットを人格あるものとして見てた唯一ぐらいの存在ですしね、鳥よりかって。
そうなんですよね。
なんかドッグしかなかったロボットの人格に別の物語が取り込まれたっていう感じを覚えましたね。
だからあれがあったから多分ドッグなしでも自分が生きていけるし、ラスカルとの生活も受け入れられるっていうロボットがいたんだろうなと思って。
そうですね。ラスカルがスクラップ場からロボットを見つけて修理して、自分家でロボットを住まわせ始めるって結構飛躍的な展開にも思えるとは思うんですよね。
特にそのドッグは買ってきたロボットを組み立てて、それをパートナーとして扱ってたわけですけど。
広く関係を持っているわけではないけど、パートナーとすごい時間を温めながら一緒に生きていく気持ちの強い感じは、
結構僕はドッグの将来のロールモデルになり得るんじゃないかなってちょっと思ったりはしたんですけど。
街の人気者になるとかじゃなくて、一人のパートナーと丁寧に生きていく方が多分ドッグは合ってるんじゃないかなと思って、
その意味では結構ラスカルはロールモデルっぽく見えるなとは思ったんですけど。
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まあそうですね、素敵な大人って言える方でいいのかな。
なんか僕も完全にラスカルのことをどっかでところ上司だと思ってるんで。
あーなるほどね。
ぽいなーって思いながら見てたんで、DIYってのもあると思うんですけど。
あれ世田谷ベースだと。
そうそうそうそう。
あの部屋の感覚なんですよね、自分にとってラスカルは。
めちゃめちゃいいとこ住んでますからね。屋上からツインタワービル見えるっていう。
でも多分あそこも家賃安いんじゃないかなって気がなんとなくしてるんですよね。
安い。
安いけど景色がいい。
なんかまあ住み込みですよね、あれDIYとか。
そうそうそうそう。
そこら辺がなんかいい感じの大人なんですよね、ほんと。
そう、なんか派手な感じじゃなくて、地に足ついたニューヨーカーだなって思うんですよね。
だからある意味そのダック的なこう自立した大人、自立した人としてのニューヨーカーっていうのはもちろんあるし、
あるいは他の街のみんなみたいに誰かとつるむっていうニューヨーカーって姿もあるんだけど、
本当に地に足ついて楽しめるところで楽しむ、まさに前回のドリームシナリオの話じゃないですけど、
置かれた場所で咲くことをもう覚えた人って感じがめっちゃいいっちゃめっちゃいいなと思って。
そうですね。
あとちょっとちらっと出たんですけど、ツインタワーエモいなっていう。
そうなんだよな。
もう二人のことじゃんっていう。思わざるを得ないかっていう。あれは泣くよなって思いましたよ。
そうですよね。
もう戻らないけど、かつて会った二人の何かみたいなのも象徴じゃないですかみたいな。
あれはちょっと憎いなって思いましたよ。
だから街も変わっていくし、人間も変わっていくしっていう。
その変化も含めてでも、やっぱその本作の結論すごい大人だなって思ってるのは、
別れの切なさはあるんだけど、とはいえやっぱりそれがあったから人生だよねって言ってる映画な気がするんですよ。
そうね。
結局別れがあるから人生って楽しいんじゃんって言ってるぐらいの映画な気がして。
人生とは別れであるぐらいだね。
そう。それを肯定してくれるのがこの映画すごい良いなって思うんですよね。
その切なさに端的するとか、あるいはその切なさに引きずられてしまうとか、それがある種の呪いになってしまうっていうのも、
全然人間としてある話なんだけど、とはいえやっぱりそういう形で歩んできた履歴の先に人生があってっていうのを、
本当に見事に描いてるなと思って。
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その一個一個の別れが今の何かに繋がってるみたいな描写もあったじゃないですか。
ありましたねー。
海辺でのシーンとか、学んでるから事前に人活を伸ばしたりとか、海に近づけせないようにするとかっていうことができるとか、
ああいうところからもやっぱりその別れって決してやっぱ無駄じゃないし、
何なら今も自分の中に息づいてるっていうのも、なんかしれっと描いてるっていうのがそこも良いですよね。
ラストはどうでした?ラストのセプテンバーのとこはどうでした?
いやもう…
ボロボロですよね。
ボロボロですよ。ボロボロですよ。
セプテンバーはもともと好きな曲なんですけど、これから聴くたびに泣きそうになるって大平さんも言ってましたけど、本当そうだなって思いましたし、
あそこでぐるぐる回りだすじゃないですか。
いないんだけど、そこに君はいないんだけど映像的には一緒に手を繋いでぐるぐる回っているように見える的演出。泣くじゃんっていう。
繋がってないのに繋がってるように見えるみたいな瞬間に僕は泣きますよね。
何度と泣いてきたそういうものに。
わかります。
すいませんちょっと時間が来てしまったので終わっておこうかなと思います。
もうちょっとそこのエモーションの部分はお話できた気がするんですけどすいませんちょっと時間の都合で終わっておこうかなと思います。
お知らせになります。
映画の話したすぎるバー次回は12月21日開催予定です。
場所は大阪南森町週刊曲がり19時オープン23時クローズです。
今回はオイスさんも店長メンバーとして参加予定です。
そして映画の話したすぎるバー名古屋開催が決定しました。
場所はイベント場合で名古屋日時は1月18日土曜日18時オープン22時クローズです。
さらに大阪震災橋で第3木曜日に山口が店長をする映画の話したすぎるバー震災橋も営業中です。
場所は震災橋駅徒歩6分バー雨村シェルター内19時オープン23時クローズです。
またこの番組ではお便りを募集しております。
番組全体やトークテーマ作品に向けてご自由にお送りくださいませ。
バーの最新情報次回テーマはXおよびインスタグラムにて告知しております。
各ご案内は番組説明文をご確認くださいませ。
それでは映画の話したすぎるラジオ第192回ロボットドリームズの回を終わりたいと思います。
1:00:02
それではまたお会いしましょう。さよなら。
01:00:30

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