「おしりじまん」～動物たちの、自慢のおしりを見てください！

動物たちが、自分のおしりを自慢します。
「まあるいおしり、かわいいでしょう」とウサギが言えば、カバも負けじと「ぼくのおしりもまあるいおしり。それにすごーく大きいよ」。
トラやシマウマの模様入りのおしり。
マンドリルのカラフルなおしり。
ヒツジのふわふわのおしり。
サイやアルマジロのとってもかたいおしり。
みんな、みんな、自慢のおしり！　
動物たちの個性あふれるおしりを、魅力たっぷりに描いた絵本です。

齋藤 槙 作
福音館書店

【語り】相川由里

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■この番組は

毎週１冊ずつ、国内外の気になる絵本を紹介していきます。選者は、国立音楽大教授・同付属幼稚園長の林浩子氏。書店には余り並んでいない作品も多く取り上げます。定番の絵本に飽きたらなくなったら、ぜひ参考にしてください。

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00:01

絵本と歩む

物事の本当を見つめる眼を養う

令和4年に福音館書店から観光されたお尻自慢

斉藤真希作は、丸いお尻に大きなお尻

シマシマお尻に白、黒、白黒

顔とお尻が同じ色

ハートのお尻にふわふわお尻

カッチカチにホゲトゲがいっぱい

と、動物たちのさまざまなお尻が登場します。

丸くてかわいいお尻の次に

ページ一面にダイナミックに描かれたお尻の迫力と

その対比に子供たちはゲラゲラ笑いました。

幼い子供たちにとって

お尻はその言葉の響きだけでも面白いものですが

虎とキリンは尻尾と体が同じ模様だね

あれ?オカピの尻尾には模様がない

パンダの尻尾は白色だったんだ

と、後ろ向きだからこそ見えてくる新たな発見や驚きがありました。

そこから

長い尻尾と短い尻尾があるのはなぜ

マンドルのお尻はなんでお化粧みたいなの?

と、子供たちの中に生まれたなぜ?に大人も触発され

一緒に考えたり調べたりしながら本当を確かめ

知っていく時間は楽しいものです。

後ろ向きに立つ動物たちの位置や角度

高さによって見える姿が緻密に描かれることで

多様な見え方があることに気づきます。

また、後ろからは見えないからこそ

前からは見えるであろう動物たちの表情や仕草に思いを馳せていきます。

それは、世界の見え方や感じ方を広げ

物事の本当を見つめる目を養っていくことにつながるのではないでしょうか。

動物たちのお尻の形や色、模様や大きさは違うけれど

みんなみんな自慢のお尻、みんなみんな素敵なお尻

と作者は結びます。

そこには前からは見えない自分への需要や承認、肯定や許しがあります。

子どもだけでなく大人にも味わい深い一冊です。

03:01

ナビゲーターは相川優里がお届けしました。

歩きながら、家事をしながら、作業の途中でも楽しめます。

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