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ラジオドラマ、脚本科
あのー
はい
あ、隣いいですか?
あー、あ、はい
すいません、ちょっと肩身狭くて
あー、子育ての話ですよね
ですです、ちょっと20代そこらの私には居づらいっていうか
30代そこらでも居づらいですよ
あ、そうですよね、住みにいらっしゃって
住み
あ、すいません
いや、住みです。確かに住みでした
それにしても、打ち合わせより打ち上げの方が長いってどういうことなんでしょう
いつもそうなんです。地域のことはあくまで集まる名目で
私初めて参加したんで驚いちゃって
慣れますよ。でも若いのに地域参加なんて偉いですよね
あー、全然そんな。むしろ横島っていうか
横島な地域活動なんてあります?
いや、私がです。ボランティアしたいっていうよりも
何かそこで経験できるかなみたいな
それぞボランティアじゃないですか
違うんですよ。ネタ探し的な方向性っていうか
ネタ?
私、脚本家目指してるんですよ
え、あ、そうなんだ
はい。それで行ったらお話の種になるかなと思って
こういう地域活動にも参加してみようと
へー
あ、熱心なんだね
全然。ただの卵で
行ったら今は脚本家って感じです
家が家じゃなくて人家とか猫家とかの家みたいな
あ、その系統にいるみたいな
そうです。まあいつか必ず脚本家になりますけど
あー
でも脚本家志望ですって言うと
人ってだいたい3パターンなんです反応が
3パターン
1、応援してくれる人
これは純粋なのも建前なのもありますけど
で、2、敬遠する人
夢がある人と一秒でも関わっていたくないんでしょうね
そして3、見下す人
才能もないのに無駄なことしてとか
まあ基本満たされない自分の裏返しですかね
へー
えー
あ、本庄です
本庄です
本庄さんはなのにどのパターンかわからないんですよ
あー
私もどのパターンなのか
え、お仕事って何されてるんですか
お仕事
はい
まあご飯が食べられるような
まあそれははい
えー
そんなご期待に添えるようなあれじゃないというか
そんな隠すことないじゃないですか
こういう出会いも話の種になるんですって
なりますかね
脚本を書く人間はね
何でも自分の糧にするんですよ
それが他の人たちと違うところっていうか
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自分でも好きな部分っていうか
脚本家です
え
いえ
すいません聞き取れなくて
いえいえいえ
え、何て言いました
いやい、何も
いやでも口動かれてたんで
脚本家
あ、いやまだ脚本家ではないんですよ
目指してる段階なので
私です
え
私の仕事です
あれ
えっと
えー
すいませんけど脚本家です
いや全然全然
すいませんではないっていうか
そ、えー
えっと
脚本ばっかり書いてると
社会とつながってる感覚が薄れてしまうのが怖くて
こうして地域活動にも参加させてもらってるんです
完全に気休めですけどね
くのさんはどんな脚本書かれるんですか
あ、え、私ですか
いや、ほんとあの
つまらない話ですから
そんなことないでしょう
隠すことないじゃないですか
いやいや
ほんと人にも見せたことないですし
コンクールとかに出されてる時期ですか
あ、そうですね
はい、コンクールで目が出ればなんて
はい、甘い考えでやらせてもらってます
私ゴールドドラマ大賞の審査やらせてもらってて
来週3次審査があるんですよ
あ、ゴールドドラマ
出されましたか
はい、一時落ちです
あ
本庄さんの手に渡るようなレベルじゃないですから
でもえらいよね
こういうとこにネタ探しに来てさ
そういうの糧になるからね
あー、ですかね
え、やっぱ言わない方が良かった
あ、いやいやいや
私が聞いたんで
でもなんか明らかに良い作用じゃなかった感じがするし
良い作用です、すごい
その、刺激もらいました
え、辞めないよね
え?
いや、百本書くの辞めないよね
辞めないです
待って、その間は辞める人の間じゃん
いやいや
ダメだってっていうか無理無理無理無理
私のせいでとか無理だって
いや、辞めたとしてもそれは本庄さんのせいじゃないですよ
うわもう辞める方向で話してるじゃん
4年半やってきてそろそろきついなっていう感じあったんで
全然タイミングがあれなだけで
うわもうやっぱ言わなきゃよかった
いやいやいや
私が聞かなきゃこんなことにならなかったんで
てかさ、そんな百本家を物当たりにしたくらいで辞めるってどうなの
え?
だっておかしくない?
4年半目指してきたものをさ
その場の一瞬の恥ずかしいやらなんやらで諦められる
それは百本家に慣れた側の意見じゃないですか
慣れてなくても変わんないでしょ
むしろ幸運じゃん
百本家とその辺で知り合えたら
絶対に仲良くなって仕事もらうべきじゃん
それを自分が誇らしげに百本家です
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人家みたいな百本家ですとか語っちゃったせいで
恥ずかしくなってもごもごもご
さ、何やってんの?
ガツガツ売り込むのが今あなたのやるべきことでしょ
だって
だって何?
百本家になりたいけど
でもなりたくないんですよ
何それ
なりたいけど
それと同じくらい怖いんですよ
売れちゃったらどうしよって?
はい
あのね
百本家だって全員が売れっ子になれるわけじゃないの
普通の会社員と一緒
昇進できるのは一部の人で
その他大勢は細々ともらった仕事をこなして
時にはやりたくないこともやって
そうやって何とか百本家っていう仕事にしがみつくの
それはまだ売れてもない
でもね、人に見せたこともないような口だけのバカが
生意気言ってんじゃないよ
バカは言い過ぎだよ
何?
バカは言い過ぎだよバカ
あ、どこ行くの?ちょっと
すいません皆さん
全然お気になさらず
ほんとあの
ええ
あの新入の子がほんとバカで
ええ
私?
私はバカじゃないです
ええ
バカなのはあの子だけです
はい
ですから皆さんどうか
引き続き楽しんでいただいて
あ、いえ私は
はい
ここでお先に失礼します
はい、それでは
ああ
ほんと何なの
あの
あ、え、何してんの?
本庄さんを待ってました
まだ何か
あの仕事ください
は?
仕事ください仕事ください仕事ください
いや
え、わけわかんないんだけど
なんか叫んだらすっきりして
やっぱ百本家になりたいなって
あ、ごめん別の人当たって
ちょっとどこ行くんですか
待ってくださいよ
仕事くれるんじゃないんですか
私にそんな権利ないから
プロデューサーと知り合いになりな
じゃあプロデューサー紹介してください
私プロデューサーの知り合いないから
じゃあどうやって仕事もらってるんですか
天から降ってくるの
じゃあ一つ分けてください
いやです
私の方がいやです
もっといやです
もっといやです