名古屋市の非正規保育士の雇い止め
みなさん、こんにちは。教育カフェテラス、水野太一です。
今日はちょっと重たいけれど、とても身近なテーマを取り上げます。
情報源は東洋経済オンライン、2025年10月10日掲載の記事、
非正規保育士1200人を雇い止めです。
保育現場で1200人もの非正規保育士さんが雇い止めになった、
という衝撃的な内容なんです。
え、1200人もですか。それって名古屋市の話なんですよね。
そんなにたくさんの人が一斉に雇い止めになるなんて、現場は問い込んなんじゃないですか。
そうなんです。名古屋市では、会計年度任用職員として働く保育士や保健師、
調理員など約1800人のうち、約1200人を雇い止めしたんです。
しかも元々150人の欠員があったところに、
公募実施後はさらに198人の欠員が増えたというんですよ。
人が減りすぎて子どもたちを見る余裕もなくなってしまいそうですね。
それに雇い止めされるかもと不安に思う気持ち、私も少しわかります。
教育実習の時でも契約じゃないのに緊張するので。
そうですね。それに雇い止めを恐れて、縁の運営に関する意見を控えたという声もあったそうなんです。
つまり現場の声が上に届かなくなって、
結果的に子どもたちの保育の質にも影響してしまう懸念があります。
現場の先生たちは一番近くで子どもを見ているのに、
意見しにくくなるなんてすごくもったいないですよね。
でもどうしてそんなに非正規職員が多いんですか?
いい質問ですね。背景には自治体が財政的な負担を減らすために、
短期雇用、低賃金の人材を多く活用してきたという事情があります。
2020年度に始まった会計年度認用職員制度も、
本来は公平な採用を目的に作られたんですが、
実際は毎年更新や再公募が必要な不安定な仕組みになってしまったんです。
一生懸命働いても毎年また採用されるかなってドキドキしてるのは、
精神的にもきついですよね。しかも大分まで悪いとしたら。
そうなんです。実際、週5日働いて資格もあるけど月11万円という人もいるそうで、
にわかに信じがたい低賃金です。
しかも家計を支えている人も少なくないんですよ。
月11万円ってアルバイトより少ない場合もありますよね。
それで生活していくのは厳しすぎます。
でも公務員って安定してるイメージがあるのに、こんな現実があるなんて驚きです。
公務員不足とその影響
まさにそこが問題なんです。
一般的に自治体イコール安定した職場というイメージがありますよね。
でも非正規の現場はそうじゃない。
待遇改善の動きは遅れていて、結果的に人が集まらなくなっている。
つまり公務員不足なんです。
そんなことあるんですか。
公務員の募集って人気があるイメージなのに人が足りてないなんて意外です。
最近は特に地方では深刻ですね。
特に保育士や師匠、学校の支援員など、教育や福祉に関わる非正規職員は大きな影響を受けています。
仕事のやりがいはあっても生活できるだけの収入が得られない。
これが完成ワーキングプアと呼ばれる状況です。
ワーキングプアって働いているのに貧困状態ってことですよね。
完成ってつくのは強制が作り出した貧困という意味なんですか。
その通りです。公務の仕組みがそのまま人も貧困を生み出してしまっているんです。
しかもその仕事が保育や教育支援など、人を支える分野だというのが皮肉ですよね。
確かに。せっかくやりがいのある仕事なのにそんな仕組みだと続けたくても続けられない。
子どもたちのためにも長く働ける仕組みにしてほしいです。
実は2024年に人事院がマニュアルを改正して、3年で必ず公募し直すというルールを削除しました。
少しずつですが雇用の安定化に向けた動きも出てきています。
それはいいニュースですね。でもまだ現場では変わっていないんですよね。
はい。全国調査では45自治体がこの3年ルールをやめましたが、まだ37自治体は続けています。
公平性を理由にしているところもあるので、改革が進むには時間がかかりそうです。
なるほど。公平性って大事だけど働く人の生活も守らないと、本当の公平って難しいですね。
おっしゃる通りです。例えば子どもたちの教育でも同じですよね。
平等に扱うことと一人一人にあった支援をすることは違うけれど、どちらも大切。雇用も同じなんです。
確かにそうかもしれません。今後私たちが教師になるときも、学校で働く非常勤の先生方やサポートスタッフの状況をちゃんと理解することは必要ですね。
とてもいい視点ですね。教育現場でも会計年度任用職員として働く方々が多いですから、
現場を支えているのはチームだと意識することが大事です。
今日の話本当に考えさせられました。働く人を大切にできる社会じゃないと子どもたちも幸せになれないですよね。
その通りですね。教育も保育も人を育てる仕事ですから、働く側が安心して力を発揮できる仕組みを整えることが最終的に子どものためになります。
そう思います。今日は重たいテーマでしたけど、とても大事な話でしたね。
リスナーの皆さん、最後まで聞いてくださってありがとうございます。これからも教育を支える社会の仕組みについて一緒に考えていきましょう。
次回も教育カフェテラスでお会いしましょう。お楽しみに。