IT推進係に寄せられる同じ質問
こんにちは。 国内外の教育の話題を一つずつ取り上げる教育カフェテラスです。
進行役の水野太一です。
アシスタントの高橋紗友香です。
今日は職員室のパソコンの話と聞いています。
私はどちらかというと聞く側になりそうで、少しドキドキしています。
東洋経済オンラインの9月8日の記事です。
先生たちの本音を集めた連載で、
今回話しているのは、公立高校の40代の先生です。
仮の名前で森田さんとされています。
40代というと、職員室ではちょうど真ん中くらいの世代でしょうか。
そうです。この先生は今年、ITの推進係になりました。
本人は特にパソコンに詳しいわけではないと言っています。
それでも係になってから、近くの席の先生に
これどうやるんだっけと声をかけられることが増えました。
係の人に聞くのは自然なことのようにも思えます。
私も実習先でわからないことはすぐ近くの先生に聞いていました。
聞くこと自体は悪くありません。
この先生が困っているのは中身です。
オンライン会議のアプリの使い方のように、
調べればすぐわかることを同じ先生が同じ内容で何度も聞いてくるのです。
その度に自分の仕事も手が止まります。
同じことを何度もとなると、覚えるつもりがないと受け取られても仕方がないのかもしれません。
本人もそう感じています。
代わりにやってほしいという気持ちが透けて見えると話しています。
比較的パソコンに強い若い先生もよく質問されるそうです。
そこでこの先生は代わりにやるのではなく、やり方を教えるようにしています。
代わりにやった方がその場は早そうです。
教える方が時間はかかりませんか?
その場ではかかります。
ただ代わりにやり続けると本人は何も覚えません。
次もまた同じ質問が来ます。
確かに家庭教師でも答えを先に言ってしまうと次の問題でまた止まってしまいます。
デジタルを避けても困らない学校の仕組み
同じ構図です。
面白いのはこの先生が何でもデジタルにすべきだとは思っていないところです。
紙の方がいい場面もあると言っています。
困るのはメールで威勢に送れば済む連絡をわざわざ印刷して回覧で回す人がいることです。
デジタルは使いづらいからの一点張りだそうです。
それは若い先生と年上の先生の違いという話になるのでしょうか?
この先生は年上の先生に多いと言いながらも年齢で決めつけてはいません。
新しいことを避けるのは人間の本能だろう。
年配でも挑戦する人はいると話しています。
若いうちは初めてのことが多いので新しいことに入りやすいだけだというのです。
初めてのことは少なくなると飛び込みにくくなるのですね。
それなら私もいつかそちら側になるかもしれません。
誰でもなり得ます。記事の確信はその先で、
学校には新しいものを受け入れなくても困らない仕組みがあるという指摘です。
困らない仕組みというのは使わない人にも学校が合わせてくれるということでしょうか?
まさにそうです。学校は受け入れる人も受け入れない人も両方をカバーしようとします。
メールで連絡する決まりがあっても、メールを見ない人には電話をかけるといった具合です。
切り捨てないのは優しさですが、その分の手間は誰かが肩代わりしています。
優しさが別の人の負担になっているのですね。聞いていて少し複雑な気持ちになりました。
会議の長期化と働き方改革
会議も同じだとこの先生は言います。
定時以降に会議をしないという決まりはできても、
短くできる文章を長々と書いたり、話が長引いて17時を過ぎたりすることはまだあります。
先生には残業代がつかず早く終わらせても給料は変わりません。
仕事も早い先生がすごいねと褒められても、それ以上の見返りはないというのです。
早く終わらせても何も変わらないなら急ぐ理由が見えにくいのもわかる気がします。
変化を阻む決定権とチームの負担
その気持ちは理解できます。この先生も職場で呼びかけたことがあるそうです。
対面でなくてもいいことはデジタルで、会議の資料は短めに。
若い先生はすぐに受け入れてくれましたが、受け入れない人もいました。
決める立場の人が変わらないと職場全体を動かすのは難しいような気がします。
この先生もそこは半ば諦めています。
決める権限を持っている人が今のままでいたい人である場合を地動説と天動説に例えています。
天動説を信じる人がいなくならない限り無理ではないかというのです。
私には少し悲しい例えに聞こえました。
職員室の中で動く側と動かない側に分かれてしまうように感じます。
ただこの先生は最後に早く帰ることだけが働き方改革ではないとも言っています。
家に帰りづらい事情がある人もいるでしょう。
それでも仕事はチームでするものなので会議が長引けば他の人にも影響します。
デジタルを拒むと誰かが肩代わりをして残業が当たり前の職場になってしまいます。
そこに気づいてほしいというのです。
私は人に聞く前に一回自分で調べるから始めてみようと思います。
今日はデジタルを覚えない同僚と働き方改革の話でした。
覚えるかどうかは自由に見えてもその分も誰かが引き受けています。
一回調べることが隣の席の人の時間を守ることにつながります。
最後までお聞きくださりありがとうございます。
次回もまた職員室の本音に触れる話をお届けできたら嬉しいです。