トリマー歴30年ドッグトレーナー歴5年、
ペットサロン開業15年の
経験と知識で犬と愉しく暮らすコツをお伝えします
みなさんは日々の愛犬との暮らしに大なり小なりストレスを抱えていませんか?
『私のしつけがなってないから-』
『うちの子はダメ犬』なんて思わないでください。
その困った行動には理由があり、視点を変えることで、解決の糸口は必ず見つかります。
ネットの情報や責任ある立場で活動していない人の声に惑わされないでほしいです。
犬だけでなく、ペット業界で働く様々なカテゴリーのプロ達と、多くの飼い主さんと関わってきた実践知からお話しをさせていただきます
サマリー
今回のエピソードでは、犬のしつけにおける無視の重要性と、その効果的な実践方法について話します。無視を通じて犬との関係を深め、トレーニングには忍耐力が必要であることを強調します。
無視の重要性
こんにちは、ペット業界30年最前線にいるからこそわかる犬と楽しく暮らすコツをお伝えしています。
前回は、しつけにとって有効な無視には人との関係性が大事というお話をさせていただきました。
今回は関係性ができているという上で、それはもしかして無視になってないのではないか?ということと、
無視をし続ける忍耐力が人の方に足りていないのでは?というお話をさせていただきたいと思います。
前回の放送でお話したように、ワンちゃんは圧倒的に暇なんですね。
何か自分の楽しみになるものというか、張り合いになるものを常に探しています。
ワンちゃんが暇だなと思った時に、人がそばにいたら気軽に手に入れられるものは人の反応です。
それは人からしたら無視しているというものでも、無意識でチラッと見てたりするんですね。
チラッと見てるだけでも、今お母さん見た!みたいな感じで思うと、それはワンちゃんにとって喜び,報酬になりますので、
このチラッと見られる前の行動というものが増えていきます。
犬が例えば興奮して飛びつくというのをやめさせたいなと思ったとしたら、人は飛びついてくるからついつい押し返しちゃうんですね。
犬は押し返されるっていうのが楽しいんですよ。
それが遊びみたいな感じになっちゃってるので、人間は無視してやめてよって押し返してるんですけど、
それが報酬、面白いってなってもっと飛びつこうってワンちゃんは思います。
あと、こちらが無視したと思っても無視になってないということですね。
人によって言うことが聞かないというのは、この人はちゃんと無視ができてるけど、
この人は無視したつもりでも無視ができてないっていうことによって、対応する人によって効果に差が出るということはあります。
無視の実践方法
あとはワンちゃんっていうのは、0コマ何秒の世界で生きてるんですね。
なぜかというと、もし野生動物だった場合に一瞬の判断をミスったら、もう命を落とすことになりかねないですよね。
あとご飯食べれない。その一瞬の判断ミスで獲物を逃してしまうと。
そういうふうなことになるので、人間のスピード感と犬のスピード感は全然違うんですね。
もう一つ言えるのが、犬っていうのはボディランゲージで対話をする生き物です。
人間っていうのは結構会話が多いんですけど、動作をすごい見てるんですね。動作とかちょっとした表情みたいなものをすごいよく見てます。
それを何かにすぐ結びつけられることができます。
お母さんが例えばちょっと頭に手をやったってなったら、これからこの次起こることは何だろうみたいな。
確かこれだったみたいな感じでソワソワしたりとかね。すぐに結びつけちゃうんですよ。
なので、知らぬ間に癖になっていることとかもすぐ犬が反応します。
私トレーニングするときにおやつポーチを腰につけてるんですけど、
こっちはヨシって言って、ヨシが報酬の合図とか解除の合図になります。
例えばステイの待ての練習をしているというときに、ヨシって言う前に結構おやつポーチに手が行ってることがあるので、
犬からすると、ヨシを待ってるんじゃなくて、私がおやつポーチに手をかけるところが解除と思って、そこで動き始めたりとかっていうことがよくあります。
なので、この少しの動きを察知するっていうところがあるので、それを出さないとか、
こっちがちょっと動いても待つっていう忍耐力っていうものが結構大事になってきます。
飼い主さんによく言うのが、ワンちゃんを実はトレーニングしてるようで、
実は私の忍耐力とか精神力を鍛えてるっていうことがあるんですよ、なんて話をよくさせていただくんですけど。
どうやってその無視を徹底するか、時間をかけて徹底するのはどうするのかっていうことなんですけど、
例えばひたすらぴょんぴょんして落ち着きのない、小犬ちゃんとかいるとします。
飼い主さんからすると、「この子もう落ち着かないから何もできない」っていうような方がすごい多いんですけど、
そういう子を私がどうやって落ち着かせてるかっていうと、ぴょんぴょんしてるときは、私は全ての動きを止めます。
よくぴょんぴょんして、手をかけてきたりとかしますよね。
人の太もものあたりにぴょんって、立ち上がってつん!ってしたりするんですけど、そういう時は後ろに下がります。
後ろに下がると自然にストンと前足が地面につきますよね。
そうなった時に私は次のリアクションをします。
何かアクションをしてお座りをさせたりとか、何か次の行動をするようにしています。
で、また動いてぴょんってなった時には引きます。黙って引きます。
で、この時大事なのは無言。
ほら動いちゃったとか言っちゃうと、それはまた報酬になっちゃうんですね。
反応という報酬になってしまうので、無言で行います。
で、その四つ足が地面についたタイミングっていうのを見逃さないで、よしって言っておやつをあげたりとか、
専門家への相談
次のアクション、次の指示っていうのを出して、お座りをさせてまたできたらよしって言っておやつをあげるっていうのを、
この無視と報酬をひたすらに繰り返すんですね。
こっちがこういろいろアクションして動いちゃうと、
それがもしかしたらいいこと起こるかも、みたいな感じでまた落ち着かなくなっちゃうので、
この無視っていうのの徹底と落ち着いている時の報酬、アクションっていうのを明確に提示をしてあげます。
で、個体差はあるんですけど、15分もあれば、大抵の子はちょっと落ち着かせることができます。
で、よく私が言うセリフで、犬もバカじゃないんだからとかね、ワンちゃんもバカじゃないんでねって言うんですけど、
ちょっと言葉悪いんですけど、ワンちゃんも無意味なことは永遠にはしないんですよ。
これやっても無駄だなって本人が気づけば、やめようっていうふうになるんだよね。
ゼロにはならないんですけど、そういうふうに行動を変えていくことができます。
保育園、ナーサリーって言うんですけど、ナーサリーの子たちが初期の頃に飼い主さんとお話しすると、
なんかすごいね、お座りするようになったんです、みたいな。
やたらと目を合わせてくれるようになったんです、みたいな。
すごい喜んでくれるんですけど、人との接し方が変わると、ワンちゃんっていうのは自然に変わっていけるんですね。
単純に無視するっていうだけでも、こんなに色々なちょっと複雑なというか、ちょっと細かい要素っていうのが含まれているので、
皆さんね、ちょっと何か困ったことがあったときに、ついついネットで検索して、自分で何かしようって皆さん思うんですけど、
やっぱりプロにね、ドッグトレーナーさんにお願いするのが一番手っ取り早いのかなと思います。
落ち着かせるだったら、大概のトレーナーさんだったら、多分15分ぐらいでできると思いますので、
自分で色々あれこれやって大変な思いするよりかは、早めにモチベーショントレーニングのトレーナーさんにご相談をしていただければなと思います。
次回はご飯を食べなくなるってどういうことっていうようなお話をさせていただきたいと思います。
最後まで聞いていただいてありがとうございます。
09:13
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