無視の効果と犬の行動
皆さんこんにちは。ペット業界歴30年、犬と楽しく暮らすコツを、私の実践から皆さんにお伝えしています。
今日は、無視すればいいってものじゃないよね、というお話をさせていただきたいと思います。
ワンちゃんが困った行動をとった時に、皆さんネットで検索したりすると思うんですけど、
そのアドバイスの一つに、無視をしましょう、というのがあると思うんですね。
確かに、前回のポッドキャストでもお伝えしたように、叱るというのはあまり実は効果がないとか、
強制的なとか威圧的な態度を取ることで人間不信になっちゃうと、効果がないどころか逆効果になってしまったり、
ストレスを感じてしまうよ、というお話をさせていただいたと思います。
なんですが、ワンちゃんというのは圧倒的に暇なんですね。
持て余しているという状態です。
本来、犬っていうのは、餌を探して、獲物を探して、狩りをして、
それをただ食べるんじゃなくて、皮を引きちぎって毛をむして、中身を出して食べるというところまでやって、
休んで、また獲物を探しに行くという一連の行動をしてたんですけど、
人に飼われてしまったので、それをする必要がなくて、毎食お皿にご飯を乗って出てくるという状態になっています。
それが人からすると一見幸せそうなんですけど、圧倒的に持て余しているというか、
狩りをしたり、いろいろなことを本来するべきポテンシャルが残っているのに、それを発揮する場がないので、ただただ暇っていう状態。
暇だから暇つぶしで吠えてみたりとか、何かやりがいを探して、悪い奴が来たら吠えてやる、みたいな感じで、何かやることを探しているというような状態です。
家具を噛んだりとか、ゴミ箱を荒らしてみたりとか、人間にとって困ったことをするというのがあります。
じゃあその困った行動をした時にどうすればいいのかというものの中の一つに無視というのが出てくるんですけど、
信頼関係の重要性
前回お話しした通り、基礎トレーニングという部分でワンちゃんと飼い主さんとの信頼関係を積み重ねていく必要が必ずあるんですね。
この人の言うことを聞いていると、いいことあるねっていうふうに犬のマインドが変わってくる。
そのマインドになった上で、何か人間にとって困ったことをした時に、いいことがない、ご褒美がないというので、
これをしても何もないんだとか、つまらないんだって思うと減ってくる、その行動が減ってくるんですね。
なのでそこの関係性ができていないのに無視だけしてもあまり効果がないんです。
人間で例えて言うと、私藤井風さんのファンなんですけど、コンサートのグッズが売り切れちゃったんです。去年。買えなかった。悲しいじゃないですか。
今度はもしそういうことがあったら早めにネットをちゃんとチェックするとか、行動が変わるんですけど、
他のアーティストさん、すごい人気のアーティストさんがいたとして、お友達にファンがいて、そのグッズが売り切れちゃったのと嘆いている。
私からしたら、ふーん、そうなんだって感じですね。
だからその関係性ができてないのに、好意も何も持ってないとか関係性ができてない人から無視されたとて、行動を変えようと思わないので、その基礎トレーニングという部分がすごい大事になってきます。
あと、うちの子供、息子があまりワンちゃんが好きじゃなくて、うちの子にあまり構ってくれないというか、何もしてないので、そういう人が何か無視しても、うちのワンちゃんは何も感じない。
でも私がワンって吠えたときに、私が部屋から出てっちゃうってなったら、あ、吠えたら出てっちゃうんだって思うと、吠えるっていうことが減るかもしれない。
それを徹底して繰り返すという必要はあるんですけど。
なので、その効く無視と効かない無視、それが大事なのは関係性。人と犬との関係性になってきます。
それで、その無視するっていうのは、犬からすると無視になってないっていうことが実はあるんですね。
で、その辺についてはちょっと長くなりますので、また次回の時にお話をさせていただきたいと思います。
聞いていただいてありがとうございました。
