素晴らしいお便りが届きましてですね。これ、発音だけじゃなくて、文字の呼び方にも地域差があるっていうのが非常に面白いところなんですよね。リスナーの皆さん、この「を」なんて呼んでるか、そしてどう発音しているか。
知りたいです。
Welcome to Deep Structure Radio この番組は言語学者のKeiと
アシスタントのもちこが
言語学の面白さを広めるべく、私たちが普段何気なく使っている言葉について、言語学という特殊なレンズを通じて面白おかしく語っていく番組です。
今回は助詞の「を」についてお話ししていきたいと思います。
それでは今日も言語の深層に潜っていきましょう。
早速なんですけれども、以前からこの助詞の「を」についてはお話ししようと思っておりましたところにですね。
いつもお便りをくださるゴサイさんから素晴らしいお便りが届きましてですね。
今日はこちらからお話をスタートさせていきたいなと思います。
それではもちこさんお便り読みをお願いします。
もちろんです。
「を」の話ね私もしたいと思ってました。
Keiさんもちこさんこんにちは。
毎週木曜日もう2ヶ月以上もDeep Structure Radioのおかげで、言葉について思いを馳せる日々が続いています。
こんなに言葉と向き合うのは学生時代ぶりでとっても幸せです。
いつも更新お疲れ様です。
さて少し前の回のお話になるのですが、第7回微濁音論争がを拝聴して、ぜひお二方に聞いてもらいたいことがあります。
DSRに習うならば助詞の「を」論争でしょうか。
例えばご飯を食べるという文章内のを、お二方はどう発音されますか。
これにもどうやら地域性方言色があるようなのです。
数年前日本のご当地ネタを取り上げているテレビ番組の一幕で、この助詞のをの発音が愛媛県民だけなんか違うと話題になっていました。
インタビューを受けた愛媛県民は唇を使いをと発音していました。
私も地元が愛媛なのですが、その番組の調査通りの発音をします。
これが正しい発音はをだというのです。
放送後SNSなどでは愛媛以外の人たちもを派が結構いたのですが、私これ学校でをと読むようにと習った記憶があったんです。
小学生の時にくっつき言葉と言って助詞のはやえを習った時にをはをと読んで使い分けましょうと。
どうやらこの記憶は正しかったようで、実際に愛媛県の国語教育の現場への取材ではをと習う小学生の姿がありました。
私は仕事中に気をつけましょうこのをがあれですね。
普段のおにぎりの方のをという語字を見てギョッとしたことがあります。
取材を受けていた愛媛県の先生はくっつき言葉の中ではとえは使い分けを間違える子が多いがをは間違いがほとんどないと話されていました。
しかし子どもたちの使う全国向けテキストには正しい発音はをだと記されています。
発音が違うとわかると書き言葉としての間違いが減るのならを教育を推進したらいいのになと思うなどしました。
母なんかも昔の日本語ではファッファーだったと聞いたことがあります。
唇を使う発音はめんどくさいから淘汰されてしまったんでしょうか。
これから失われていく発音や五重音標から消えていくかながあっても、もしくは増えちゃったとしても不思議ではないのでしょうか。
いや気づいていないだけですでに消えたり増えたりしているんでしょうか。
とお便りを頂戴しております。
はいいつもお便りありがとうございます。そして鋭い質問ですね本当にね。
仕込みかっていうくらい。
仕込んでないですよ。
やらせではない。こういうお便りを書いてほしいとKさんから依頼をしているわけではない。
全くそんなことはありません。
この方本当に言語学的な感覚の鋭い方で鋭い質問をたくさんいつもいただくんですけど本当にありがたいことだなと思っています。
これ地域差があるっていうのは本当にその通りで愛媛県は四国の方ですね。
私もこの番組見た記憶があります。
そうですね。月曜の夜に夜更かししようぜみたいな番組ですよね。
デラックスさんとかが出てるあれですね。
確かに愛媛県は特に強くこれ多分教育の賜物だと思うんですけどウォって発音する地域のようです。
それ以外にも国立国語研究所の研究なんかでも九州の複数の地域であるだとかでウォって発音する地域が確認されています。
それから中部とか高新越地方長野県愛知県静岡県山梨県の一部地域でも日常的な発音としてウォを使う地域があるそうです。
今挙げた地域っていうのは方言的にウォを使うっていうことなんですけれどもそれ以外にも教育的な名残が全国的にある人もいるようで文字が違うんだから発音も違うでしょっていうふうに認識している人たち。
だからあれですよね美濁音もやっぱり音楽の指導の賜物の側面があったのと一緒でここもやっぱり教育の賜物で使い分けている方がいらっしゃるということなんですね。
一手数いるという話ではあります。それから今タイピングパソコンのタイピングでいわゆる和音のウォを打ち込むときにはWOっていうふうに打ちますよね。
そうですね。ウォウウォのウォウですね。
なのでその影響でウォって発音する方っていうのも一部いらっしゃるようです。
なので基本的に標準語ではどっちもウォで発音するのが正しいと。
標準はそれなんですね。
されていると思います。
これももち子さんはどっち派ですか?
私はあのすいません今お便り読みの時もブレてしまっていたんですけれどもナチュラルにはウォなんですよ。
そうですよね。
なので意図的に今みたいにわざとやらない限り普段だったらあゆえ音和音の音に私は区別がない派なんですね。
これ私は方言的にウォ派なんですよ。
本当ですか。
結構明確にウォです。
なので私はガに関してはンガですし美濁音でね。女子のガはンガですし女子のウォはウォなんですよ。
結構過激派と言いましょうか。
過激派ですね。
女子に区別のある方なんですね。
そうですね。私これ個人的な経験なんですけど言語学の論文特に日本語について英語で書くときって当然日本語の発音をローマ字書きするんですよね。
でその私標準語で女子のオがオっていう発音だって知らなかったんで最初ウォって打ってたんですよ。
そうなんですね。
ウォって打っててそれを指導教官の先生にこれなんでウォって打ってるの?
ウォって打ってるの?って聞かれてえ?ってびっくりしたことがあって。
なのでそのぐらい私にはこのウォが染み付いちゃってるんですよね。
結構その地域差とか個人差によってかなり明確にウォって発音している人がいることは事実だと思います。
でこれ実は歴史的な変遷をたどるともともとはオとウォは違う発音だったらしいんです。
でしょうね。
だから2文字あるんですよね。
具体的にはですけれども奈良時代から平安初期くらいにかけては相植オのオと和音のウォっていうのは別の発音だったと。
これは何でかっていうと平仮名の元になった漢字がオとウォで違うのでそれぞれに対応した発音をしていただろうというふうに言われています。
ですから歴史的には我々の方が正しい発音をしていると。
なるほど。ウォの方が正しいと。
はい。ということですね。
その発音の違いっていうのが鎌倉から室町時代、11世紀くらいですね。から混同され始めたそうです。
鎌倉時代には一時ウォで統一されたようです。
むしろ。
むしろ。
ウォにぎりだったんですね。
ウォにぎりでした。ですからウォの子ですよね。
なるほど。
一時はこれを書き分けを正確にしようということで、京都のアクセントで高いオと低いオによって高い方がウォだったのかな。
低い方がオっていう、そういう金遣いを制定しようというムーブメントがあったりもしたそうです。
混乱極まりない制定な気がしますね。
はい。ですが一応そのアクセントの工程によって書き分けをしようなんていうことをやっていた時期もあるようです。
それがさらに時代が流れて江戸時代中期以降、今度これがウォからオに変わるんですね。
これが現代の日本語にも残って、どっちの金もオで発音すると。標準語上話という風になっているようです。
すごいですね。千年ぐらい前から混同され始めて、いろんな統一だ何だの歴史を経てまだ混同されているっていう。
はい。江戸時代のこの中期頃にはこのウォウォウォと発音するのはみっともないみたいな文献も残ったりしているみたいです。
ダサみたいな、ダサワラみたいな時代があったようです。
でもやっぱりその方言であったり教育であったりの賜物としていまだにこの一部の人でオの発音は生き残っているということですね。
ですので私のようにオとウォの発音仕分けがある方は私の方が歴史的には正しいんだと自信を持って生きていただければなと思っております。
では今日の101号室の言語学はこの辺で次のコーナーに行ってみましょう。
もち子の持ち込み。
このコーナーでは持ち子とリスナーの皆さんが日常生活で発見した奇妙な言い回しを新しい若者言葉。
謎のビジネス用語そんな日常にあふれる不思議な言葉遣いをKさんに分析してもらうそんなコーナーです。
今日は持ち子の持ち込みで行かせていただきたいと思います。
Kさんあのですね。
物の名前についてのお話でございます。
1個の会社が作った製品が有名すぎてそれがもうさも普通名詞化のように扱われる現象みたいなのがあると思うんです。
そうですねよくありますね。
最たる例シャチハタだと思うんですけど。
ハンコのね。
主肉がいらないあのハンコのこと確かにもうシャチハタって言いますもんね。
なんならあれはシャチハタだと習っていてそれは固有名詞なんだよって後から習うみたいなくらい。
最初に出会うのがもはや実は固有名詞っていう問題が結構いくつかあるのかなと思っているんですよね。
英語だと任天堂とかもそうですかね。
そうなんですね。
もうあのゲームをすることビデオゲームをすることをもうプレイ任天堂で通じるぐらい任天堂は強かったんですよね。
なんかあとティッシュのクリネックス英語だとクリネックス現象って言ったりしますかね。
クリネックスもティッシュの固有名詞なんですけど会社なんですけど。
もうティッシュになっちゃってるじゃないですか。
みたいなのがあるかなそもそもあるかなと思うんです。
でもなんかそれが最近減ってきてるのかなっていうふうにちょっと思っている節がありまして。
スマートフォンもやはりスマートフォンが普通であってiPhoneとかAndroidとかなんかそれが代替してしまうまでは至ってないのかなっていうふうに思ったり。
ワイヤレスイヤフォンもAirPodsって言わないというかそれだけいろんなメーカーさんのものがねあるからかもしれないんですけど。
一時期はそういうような一大産業と言いましょうか。
その商品と言ったらその会社だよねっていうところで定着しているものが多かったのかなと思うんですけど。
最近そういうの見かけなくなったなみたいなふうに思っていて。
そういった言語とかものの名前と世の中の繋がりみたいなところで面白い話ないかなと思って。
すごい雑な振りになってしまうんですけれどもキリさんに聞いてみようと思って持ち込んでまいりました。
はいわかりましたありがとうございます。
クリネックスとか有名なところだとマジックテープ。
あれももともとは本来メンファスナーですよね正式名称は。
なるほどむしろマジックテープの方が知ってました。
あとは卓球瓶とか。
そうですねそれで魔女の卓球瓶は共産になってますもんね。
あれ本来は宅配便であるべき一般名としてはですね。
ああいうの貝分類というか一つの固有名詞が定着して大きな商品全体とか普通名詞として使われることをシネクドキとかエポニムなんて呼んだりするんですけど。
名前がついてるんですね。私勝手にのっとり現象だと思ってて。
そうですねそののっとりっていう意味で言うとメトミニーの一種として貝の特定のブランドの名前を使って上位のものを表すっていうシネクドキって呼ばれる現象。
シネクドキ英語っぽくない音ですね。
そうですね日本語だと低質物の低に比喩の余ですね。
現象に名前がつくぐらいその現象はあるものなんですね。
よくあることなんでしょうね。
なんですけど最近それが減ってきてるっていうのは確かにそうだなその通りだなと思っていて。
やっぱこうマジックテープもちょっと前のものじゃないですか。
最近開発されたものではないですよね。
もう数十年あの形状でいると言います。もちろん今も技術は進んでますけど世の中で大ブレイクしたのってもう一世代から二世代前の商品なのかなと思ってて。
そうですね一つのものがバッと出てきた時にそれが市場の石鹸するってことが大阪へ減ってきたんでしょうね。
特殊技術で派遣を取るみたいなのが今何社かやってますもんね新しいものを作ろうとしたら。
そうだからスマートフォンにしてもアップルが作りグーグルも作りサムソンも作りシャオミが作りみたいな感じでこう大きな会社が一つの製品に対して何社かあるっていうところでそのもうセンセーショナルに石鹸するっていうことが起きないとなかなか起きにくいのかなっていうのはちょっと今聞いてて思ったりしました。
はいありがとうございます。
このコーナーでは皆さんが日常で感じた言葉の違和感を募集しております。
街中で聞こえた変な会話や職場の謎ルール、あるいは私言い間違えましたという種でも構いませんし、こういった見つけた面白い名刺であったりとかというのでも構いません。
あなたが確保した生きたサンプルをぜひ持ち込までお知らせください。
優秀な報告書はKさんが分析して当番組のアーカイブに永久保存しちゃいます。
報告フォームは番組の概要欄にございます。
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