1. どうせ死ぬ三人
  2. #032 【映画感想回】『歩いて..
2023-04-29 29:45

#032 【映画感想回】『歩いても歩いても』

今回は、3人による映画感想回『歩いても歩いても』です。


※ネタバレあり:映画観賞前の方はご注意ください


【もくじ】

00:14 オープニング:今回は映画感想回


01:40 『歩いても歩いても」感想回

2回目の映画感想回/今回の作品は『歩いても歩いても』/muroのおすすめ/本当の家族が描かれている作品/あらすじ担当大臣によるネタバレのない説明/まずお盆、おそらくお盆、夏なのかな/家族が集まるある夏の日の話/2時間ノンストップの地獄の風景/日常の中に漂う緊張/家族の大変さを思い出す/どこに地雷があるかわからない/一見和やかでどこかホラー/樹木希林さんの演技に戦慄/わからない人にはわからない恐怖/全意地悪が泣いてしまう/YOUの「私関係ないから」感もヤバい/苛立ちや憎しみがホワイトノイズのように/出来の悪い次男の振る舞い/死ぬほど間抜けそうな男の子/意地悪と「どうでもいい」の行き違い/上水はすっかり放心状態に/タイトルが表現していたもの/「普通」という言葉が頻出/昆布だし系作品/次回は『ドライブ・マイ・カー』


29:11 エンディング

--

Twitterハッシュタグは「#ぬ人」で

■「どうせ死ぬ三人」おたよりフォーム

https://docs.google.com/forms/d/1CidSpOnFeionTzuaWX3llppR0hDa2sQu9BDt7866l8c/edit


■「どうせ死ぬ三人」メール

douseshinu3nin@gmail.com


■「どうせ死ぬ三人」オリジナルグッズBASEショップ

https://douseshinu3n.base.shop/

家族の帰省と長男の死
imu
どうせ死ぬ三人。前回、人の作ったものにあれこれ言うのは覚悟がいるぞっていう話をしたばっかりなんですけど、今回ですね、なんと2回目の映画鑑賞会をやろうと思います。
上水優輝
ブラックじゃん。
imu
もうね、刺されようが、もうしょうがないと思ってやっていきます。
上水優輝
僕、刺されたくないんだけど。リングに、リングに上がるんですか、左右?
imu
上がってますよ、今。
まじか。
今日上がりますよ。30分くらいたぶん上がりますからね、リングにこれ。体力いるぞ。
上水優輝
これっていろんな映画やるとさ、いろんな映画のファンの方がいるじゃないですか、それぞれのこう、ファン層は。
imu
はい。
上水優輝
とにかく敵を作る企画だよね、これ。
imu
いや、ほんとそうっすよ。
上水優輝
怖いね。
muro
ね。
imu
うん。
muro
これ、黙秘権あるんすか、黙秘権。
imu
黙秘権。
うーん、まぁまぁまぁ。
muro
あの、黙秘権は行使してもいいけど、黙秘したということが伝わりますね。
そうですね。
imu
メッセージがありますね、それ。
そうそう、黙秘したということがね、メッセージとして伝わっちゃう。
上水優輝
もうリング上がってるからな、黙ってももうそれがメッセージなのか。
そうだな。
imu
うん。
いやー、これちょっとね、ほんとに楽しみだった。何なら今日見たばっかりですからね、僕と上水さんね。
上水優輝
そうだね、収録の直前まで見てましたからね。
imu
そう。
うん。
はい、ということで、2回目いきましょう。で、選んだ理由を。
うん。
これ、室さんにね、選んでいただいたんですけど、作品を。
うん。
ちょっと理由の方、いいですか、教えてもらって。
muro
そうですね、歩いても歩いてもは2008年に公開された、小枝博一さんの映画、大学生の時に公開された直後ぐらいに僕見たと思うんですけど、
うん。
僕ね、すっごく驚いたんですよ。
imu
驚いたんですか。
muro
はい。何に驚いたって、
imu
うん。
muro
僕が思う家族みたいなのが、
うん。
描かれていると思った初めての作品だったんです。
imu
なるほど。
muro
そう。
家族構成と次男の存在感
muro
漫画とか、映画とか、ドラマとかで、
うん。
家族って描かれるじゃないですか。
うんうん。
でも、僕家族が描かれてると思ったことがなかったんですよね、それまで。
imu
あー、これは作り物だなみたいな。
muro
そうそうそうそうそうそう。なんか家族という記号なんだなと思ってたんですよね。
お母さんという記号、お父さんという記号みたいな、そういう記号的振る舞いなんだなと思ってたんだけれども、
imu
うん。
muro
この歩いても歩いても見たときに、
imu
うん。
muro
すげーって思ったんですよね。この歩いても歩いてもの前は、
小枝裕和さん誰も知らないっていう、
imu
うん。
muro
その育児放棄された兄弟の話を描いてるんですけど、
うんうん。
それもすごいヒリヒリする作品で、
うん。
あの面白かったんですけど、これはすごいと思って、
僕のライフベスト10みたいなのを作ろうと思ったら必ず入ってくる作品ですね、歩いても歩いても。
うーん。
imu
いやー楽しみですね。
うん。
じゃあここから先はネタバレも含みますんでね、この歩いても歩いてもが気になる方はぜひ見てからお聞きいただけると幸いです。
はい。
はい。じゃあ今回も始めましょうか。
上水優輝
まあ、このネタバレって言ったから、ちょっと一回どんな映画なのか、一回あらすじをイムさんの方から説明したらいいんじゃない?
imu
はいはいはいはい。
上水優輝
説明担当大臣ですかね。
imu
あらすじ担当大臣ですかね、僕。はい、いいですよ。見たばっかなんで。
muro
うんうん。
imu
あのー、えっとね、まあ家族の話なんですよ。
muro
うん。
imu
かすかな話で。あ、お盆。まずお盆。おそらくお盆。夏なのかな?夏なのかなじゃない。夏です。夏です。
夏に一家帰ってくるんですよ。一家っていうか、あのー、まずお父さんが、お父さんっていうかおじいちゃん?えっと、主人公のお父さんね。主人公のお父さんが開業員なんですね、その町の。実家が開業員なんですよ。小さい町医者みたいなね。
うん。
で、まあ主人公が安倍博史さんなんですけど。で、安倍博史さんはその家の次男なんですね。
うんうん。
えっと、兄弟構成は一番上のお兄ちゃん。で、その次にお姉ちゃん。で、安倍博史さん演じる両太ですね。で、まあ、まああのその、集まるんですよ。集まるんですけど、えっとね、お兄さんが亡くなっちゃってるんですよね。で、十何年前に。
上水優輝
うん。
imu
ちょっとギブアップしていいっすか?
muro
ははははは。
imu
っていう感じ。雰囲気が伝わったと思います。
上水優輝
そうだね。
muro
お盆ということが伝わりました。
ははははは。
imu
いやー、よかったよかった。
上水優輝
ネタバレしてない気がする。大丈夫な気がする。
muro
ははははははは。
imu
そうですね。お盆だけでも伝わってよかった。上出来っす。
muro
そうですね。じゃあ、あらすじ政務官の僕が大臣の答弁、補足させていただきますけど。
よろしくお願いします。
はい。ある家族の夏の二泊三日みたいなものを描いた作品なんですけど、もう大人になった次男と長女の家族が帰ってくるっていう、帰省してくる。で、帰省してきて、その久々に一つ屋根の下、家族が集まりますよっていう、そういう一日を描いた作品なんですよね。
ただ、その家族では、このお盆の時期に長男が若くして亡くなってるってことがだんだんわかってくるんですよ。
そうそうそうそう。
で、その亡くなった長男の話みたいなものを、みんながなんとなく話題にしないんだが、それを念頭において過ごす。
次男と兄弟関係の限界
muro
で、お姉ちゃんは嫁に出てってるから、なんとなくその家族の中では家族の一員っていう感じじゃないし、そのお姉ちゃん側の義理のお兄さんとか、その妹とかいるんだけど、やっぱり向こうの家族っていう感じになっちゃって。
で、その次男がやっぱりその家を継ぐ家族みたいな雰囲気があるんだけれども、ずっと長男と比べられてて、その長男に比べて出来が悪いみたいなのを、限界みたいな。あれか、お盆じゃないのか、明日なんだよね。
imu
明日か。
上水優輝
お兄ちゃんのね。
muro
で、その明日にお兄ちゃんは海で溺れてる子供を助けて、亡くなっちゃうんだけど、その時助けてもらった子供っていうのが毎年挨拶に来るんだよね。
それがもう大人になってんだよね。
imu
25とか言ってましたね。
muro
で、その大人になっている子供が毎年挨拶に来て、その挨拶を家族みんなで受けて、で、何気ない一日が過ぎていくみたいな。
家族にとって特別な日なんだが、他方その何気ない一日みたいな感じで過ぎていくんだけど、その亡くなったお兄ちゃんみたいなのが空白として描かれてるから、ずっと緊張してるんですよね、画面が。
で、お互いにずっと神経が張り詰めてるっていうか、ずっと嫌味を言い合ってて、何ていうかな、時々楽しそうにしてたりとかするんだけど、いつどこで何の均衡が崩れるかわからないみたいな、ピキンとなった雰囲気がずっと続くみたいな、そういう映画なんですよね。
imu
これが歩いても歩いてものあらすじです。
上水優輝
いや、素晴らしかったです。ありがとうございます。
ありがとうございます。
これね、すごかったですよ、ほんとこの映画は。
imu
あ、え、大丈夫でした?梅水さん。映画は苦手ですけど。
muro
いやもう、2時間ノンストップの地獄の風景でしたよね。
そう、それ。
上水優輝
もうピキーンですよ、もう。
imu
ピキーンでしたね。
muro
しかも日常の風景なのにピキーンだから、もうね、疲れましたね。家族ってこんなにね、大変なんだなって思い出すような映画でしたね。
上水優輝
でも室さんがさっき最初の辺に言った、本当の家族が描かれてるみたいな感覚って、僕にもそれ感じて、なんか結構思い出しましたもんね、いろいろ幼少期というかばあちゃんちみたいな感じとか。
imu
はいはいはい。
上水優輝
いやーだなーって感じました。
muro
なんか、ドラマの家族って不自然に仲が悪かったりとか、不自然に仲が良かったりとかするじゃないですか。
うんうんうん。
で、何のトラブルもない家族、なんかその、ハグリケージ純情派の家族みたいな。
娘がずっとお父さんに小言を言うんだけど、なんかあーやれやれみたいな感じになるみたいな。
なんか、あーじゃないですよね、家族ってね。
うん。
その、あんな風に小言言ってきたりしないじゃないですか。
ずっと何故か不機嫌みたいな。
何かが悪いんだろうけどそれが何かはよくわからないみたいな。
もしくはわかってるんだがもう口に出してもどうにもできねえみたいなことで、ずっと緊張していて。
その、誰の何が緊張っていうか、その不機嫌の原因みたいなのを暴露してしまうかわかんない。
うんうんうん。
キキキリンの魅力
muro
どこに地雷が埋まってるのかわかんないみたいなのが、家族だなーって思ってるんですよね、僕。
そっかー。
imu
僕ね、たぶんヌロさんと上水さんより緊張してる感があんま汲み取れてなかったかもしれないです。
上水優輝
あ、ほんと?
うん。
imu
ところどころすごい空気になったりはするけど、なんか一見和やかみたいなとこがあったりして。
で、僕見てすぐ、ちょっともう一回見ようと思って途中まで見たんですよ。
うん。
3分の2ぐらいまで見たから2回目。
うん。
2週目の方が、うわこれ、これそういうことやったみたいなのがあって。
特にキキキリンさんの意地悪が、あ、そういうことだったっていうのが多くて戦慄しました。
muro
キキキリンがすごいんだよねー。
すごいっすよねー。
僕、歩いても歩いても見てキキキリンってものすごい人なんだって思った。
imu
もう本当に存在してる感じしましたもんね。
muro
うんうんうん。
8月の家族たちっていう、オーガスとオーセージカントリーっていう映画があるんですけど、アメリカの2013年の映画で。
これもなんかすごい意地悪なお母さんとその娘たちっていう緊張感のある家族なんだけどの話で、やっぱ家族の中に秘密があってみたいな話なんだけど。
imu
うん。
muro
それお母さん役がメルルストリープなんですよね。
imu
うんうんうん。
muro
で、メルルストリープがすごくいい味出して演技もすごいなって感じなんだけど、やっぱ歩いても歩いてものキキキリンと比べると、その緊張感の出し方がやっぱ全然違う。
そのキキキリンの緊張感の出し方みたいなのが、もうほんとやばい。
ああいう感じ、あれさ、だからその一週目でイムさんが分かんなかったみたいな感じで、あれね多分分かんない人には分かんないんだよね。
imu
うーん、と思います。
安部寛の登場
上水優輝
分かんない人はどんな感じで見るの?ほのぼのした家族だねって見るの?どうやって見るの?僕ホラー映画として見ましたけど。
imu
まあ割とほのぼの系、日常系だと思うんじゃないですか。なんか日常の細かい描写が結構あるんで、多分こういう家あるよねみたいな実家感やばいねみたいな感覚で見たりするんかな。
上水優輝
ぜんいじわるが泣いた、みたいな感じじゃないかな。
muro
あの、ユウの存在感とかもマジでやばくて、ユウの私関係ないけど感とかもほんとやばいんですよね。
imu
あーなるほどね。
muro
そのキキキリンの何かみたいなのに反応してユウが何かを話すんだけど、ユウはキキキリンが何の話をしているかみたいなのを理解するんだけど、そっちに話を持っていかないように。
あー確かに。
なんていうかな、私関係ないからみたいなメッセージを全然別の話で表現するみたいなのとかをやってて、もう怖いんですよね、そういうのがね。
確かに。
imu
それを見た安部寛氏がなんかイライラし始めるみたいなのとかも、そうだよねっていう。
muro
で、そういうのがわかんない人にも結構わかるみたいに、お兄ちゃんが助けた子供が挨拶を受けた後にその日の夜にキキキリンがお風呂に入ってて、
imu
安部寛氏がその風呂場に行って、お風呂に入っているキキキリンと会話をするっていうシーンがあるじゃないですか。
muro
で、安部寛氏がもう何年も経ったんだから、もう来年から明日に挨拶こなくていいよって言ったらいいんじゃないって言うんですよね。
キキキリンがあれくらいのことじゃダメなのよみたいなこと言うじゃん。
もっとその罪悪感感じてもらわなきゃダメなのよみたいな。
私たちの苦しみってこんなもんじゃないんだからみたいなことを言うんですよね。
家族の雰囲気とミスコミュニケーション
muro
で、彼女の苛立ちとか憎しみみたいなのが、映画の中でずっとホワイトノイズみたいにあるんだけど、
それがうーんって大きくなって、これだったんだみたいなのが見てる人全員にわかるし、
なんかその安部寛氏がそれを、なんかいいことをしようとして引き出しちゃうみたいなのとかも、
すごい家族っぽい、なんか出来の悪い次男っぽい振る舞いなんですよね。
なるほど、なるほど。
imu
とかにやっぱすげえなーって思うんですよね。
亡くなった長男が助けた子供が大きくなってて、今年も明日に挨拶来ましたみたいな感じで来て、
でしばらくなんか雑談みたいなのするじゃないですか。
で終わって送り出すときにキキキリンがまた来年も来てねってすごい優しそうな雰囲気で言うんですけど、
もう2週目それ見て、うわ怖ーってなりましたもん。
muro
であれもさ、あの男の子がさ、死ぬほど間抜けそうなんだよね。
imu
そうですね。
muro
で、その死ぬほど間抜けそうなのを家族全員がこいつ死ぬほど間抜けだなと思ってるんですよね。
けどその死ぬほど間抜けだなって思ってるのがわかるんだけど、当の男の子は間抜けだからわかんないんですよね。
imu
そうですね。
muro
その時の雰囲気とかもうヤバいんですよね。で、男の子が帰った瞬間、男の子自分で持ってきた手土産の水王冠を2つ食うんだけど、
なんかそれを家族に指摘されて、あいつはいかにバカかみたいな話になる。
合ってましたね。水王冠を2つ食ってお茶3杯飲んでたよみたいなの言われてましたもん。
そうだよねっていう感じ。
そういうのありますもんね。
ホラーだった。
そういうのもあるなっていう。で、優の旦那さんの義理のお兄さんが、なんか風呂場の調子かなんかが悪いのを、
僕が見ときますよみたいな安受け合いすんだよね。で、見ないんだよね。
imu
タイルがもげてて、そう。で、結局ご飯食べて、ちょっと子供と遊んで昼寝して帰るみたいな感じになっちゃったんですよね。
muro
そうそうそう。で、ほんと口ばっかりなんだからみたいなキッキリンが言うんだよね。
で、キッキリンはそれを、その件で口ばっかりだなって気づくわけじゃなくて、おそらくずっと思ってんだよね。
なるほどね。
この長女の旦那がアホだってずっと思ってんだよね。けど、なんかそれが、よく見ると義理のお兄さんが安受け合いしてるところで、やっぱそういう雰囲気なんだよね、キッキリンの雰囲気がね。
その長女のバカな旦那みたいな。
imu
なるほどな。あの長女の旦那さんは本当に能天気なタイプで、で、長女は能天気なふりをしているっていう感じなんですかね。
muro
いや、あのね、旦那さんも多分あれがおむこさん振る舞いなんだよね。
ああ、あれわざとやってるの?
あれわざとやってると思う。あれわざとやってると思う。
上水優輝
そうか。耐えられずに、あの空気に。
muro
そうそうそう。耐えられないっていうか、距離を取ろうとしてるんだよね。
上水優輝
ああ、なるほどね。
muro
あの、ずっと娘かなんか、息子か娘かなんか子供と遊んでるじゃないですか。
はいはいはい。
その、義理のお父さんとかお母さんと仲良くして、どうにかしようみたいな感じじゃないみたいな。
うんうんうん。
僕はわざとかなと思ってる。
上水優輝
確かに。別行動って感じだったもんね。
muro
うん。
上水優輝
言うと、そんなにこうね、一緒にいる感じじゃなかった。子供とばっかりいた感じだった。
imu
でもあの、お姉ちゃんいなかったら多分家族集まんなくないっすか?って思ったな。
muro
いや、お姉ちゃんいなくても家族集まると思う。
imu
集まりますかね。
muro
息子はだって、なんか自分が馬鹿息子であるっていう自覚があって。
うん。
その望まれ、医者になれなかった。お父さんがね、おじいちゃんがお医者さんなんですよね。
で、家が委員付きの家なんだけど、そのおじいちゃんがもう年取ってるから委員は廃業しちゃってるんですよね。
で、本来であれば出来のいい長男が継ぐはずだったんだけど、出来の悪い次男は医者になれなくて、なんか博物館の職員かなかなんですよね。
で、しかもその連れてきた嫁さんっていうのが、連れ子を連れた年上かなんかで、
で、それもお父さんお母さんに対するコンプレックスなんですね。
で、お父さんお母さんは案外気にしてないんですよね。
imu
気にしてないんですかね。
muro
うん。おじいちゃんとかは、ほら連れ子の孫に小遣いやってたじゃないですか。
imu
やってましたね。かわいがっとったなって思いますね。
muro
そうそうそう。案外気にしてないんですよね、それ、おそらくね。
うん。
けど、息子の方は、それで嫌味を言われるのとかがすごい嫌なわけですよ。
imu
ああ、確かにどう思ってるのか気にしてましたもんね、お父さんが。
muro
そうそうそう。
で、その辺がミスコミュニケーションだから、集まっちゃうんですよね、ああいう家族って。そのお互いに気を使い合って。
imu
ああ、なるほどね。
キキキリンは、次男が小連れの人と一緒になったことに対して、ちょっと意地悪かましてましたよね。
muro
意地悪かましてたね。
キキキリンの意地悪
imu
ね。あの意地悪、着物なんかあげるみたいなシーンだったんですよね。
ああ。
あの時に、最初に子供どうするの?みたいな。
うんうん。
なんか割と肯定的な態度に見せかけて話し切り出すの怖って思ったんですよ。
muro
うんうん。
いやでも、そうね、やっぱり作っちゃうと、なんか兄弟の間の関係おかしくなっちゃうかもしれないから、やめといた方がいいかもね、みたいな。あそこも怖えってなりました。
imu
怖い怖い。
muro
ねえ。
で、その、あれは、またしかも嫁さんが、キキキリンの息子である出来の悪い次男にはパジャマを買って用意してるんですよね、キキキリンが。
あ、そうそうそうそう。
けどその、孫には用意してないんですよね。
imu
うん。
muro
で、嫁さんがそれにオーバーリアクトするんですよね。
うんうん。
そのオーバーリアクトする感じとかもすごい分かる。たぶんキキキリンはそこまで考えてないんですよね。そこまで意地悪じゃないんですよね。
imu
ああ。
家族のコミュニケーションの難しさ
muro
おそらくどうでも良すぎて、その息子はケアの対象だけど、その息子の嫁とその連れ子っていうのはケアの対象じゃないから、思いも寄らなかっただけなんですよね、たぶん。
imu
ああ、それで歯ブラシだけは全部あったんですね。
上水優輝
うんうん。3本あったもんね。
うんうん。
imu
なるほどなるほど。
muro
その辺の行き違いとかも、そのすげえ家族っぽい。
imu
ああ。
muro
でもその、安倍博史の立場からすると、その母親を擁護することもできんし、避難することもできんし、なんかこう生返事するしかなくて、で生返事するみたいな。
その生返事するのが、またその夏川隆美をイラつかせるみたいなとこも、夏川優位かすみません夏川優位。
imu
あの夏川優位さんがおばあちゃんにキキキリンに呼ばれて出て行った後、安倍博史しばらくどうしたらいいんだろうみたいな感じでうろうろしてましたもんね。
muro
うんうん。いいんすよね。
imu
あとあの連れ子の子がよかったっすよね。あの子最初僕加藤、なんでしたっけ、加藤勢志郎くんでしたっけ。
muro
うんうんうん。
imu
あの子かなって思って見てたんですけど、全然違くて。で、なんか序盤に電車のシーンの後とかだったかな。なんかファミレスに一回行くじゃないですか、その安倍博史家族が。
muro
うんうん。
imu
で、そこで厚志くんに学校でウサギが死んで笑ったらしいじゃないかみたいな。なんで笑ったのって聞いて、その子がクラスメイトのれなちゃんがみんなでウサギに手紙書こうって言ったから面白くてみたいな。
誰も読まないのにと思って笑っちゃったみたいなこと言って、いやこれ上水くんやって思いました。加藤くんじゃなかった。
そういうのもなんかね、若くしてお父さんとね、生き別れてるじゃない、死に別れてるか。からなんかちょっとそういうふうに思うようになったりしてるんかなって思いましたね。
あとゴンチチの音楽がなんかすごい合ってましたね。っていう感じかな。
muro
上水さん、超放信してますけど、それほどショックを受けたんですか?
いやーもうね。
なんかコメントがないほどショックを受けてる。なんか顔がずっとショックを受けてる。なんかこれポッキャストでお伝えできないのかなと思って。
imu
悔しいっすね。
muro
ずっと放信してる。
上水優輝
いやー家族について語り得る言葉を何も持ってないって感じですね。怖かったっていう。ただそれでホラー映画だと思って見てたっていう。
もう旋律し続けたっていう感じだった。もう何とも言えない、もう一個一個の細かい一つ一つは怖くて怖くて、もう嫌な感じがずっとあった。
それはそのほのぼのするようなシーンであっても、それがまたなんか嫌だなって思って見てた。
muro
そう。歩いても歩いてもっていう題名が、おそらくそのディスコミュニケーションを表してるんですよね。
家族間のコミュニケーションがずっとうまくいかない。
で、キキキリンが力士のことを思い出そうとするんだけど、思い出せないんですよね。
で、安倍博史が実家から帰りの車に乗っちゃった後かなんかに思い出すんですよね。バスかな。
バスに乗った後かなんかに思い出して、あの力士だと思い出すんだけど、思い出した後にいつもちょっとだけ間に合わないんだって言うんですよね、安倍博史が。
で、その後キキキリンのほうはまた正月に来るわよとか来年の盆に来るわよみたいな言い方をするんだけど、結局家族全員が集まったのはそれが最後で、
そのおじいちゃんおばあちゃん亡くなりましたみたいなラストなんですよね。
だからそのコミュニケーションがうまくいくまであとちょっとなんだけど、その届かない。歩いても歩いてもそこに到達できないみたいなその話なんだなと僕は思ってて、そういうもんだよなって思ったって感じ。
喪失感の表現
muro
そうっすね。終わり方も結局なんかサッカー見に行くかみたいな話をして結局見に行かずに死んじゃったのもなんか、大体そんなもんよねみたいなリアリティがありましたよね。
imu
あとそう、いろんな人がみんな普通っていう言葉を言ってたんですよね。いや普通そうじゃんみたいな言ったり、いや普通じゃないから言ってんだよみたいな。
そのみんながみんな自分の中に自分の普通を持ってて、だからコミュニケーションがうまく取れてないっていうことなのかなとか思いましたね。
muro
あとなんか、行き別れと死に別れみたいな話がちょっとあったじゃないですか。雑談かなんかの中で。
上水優輝
で、ね、やっぱ死に別れは辛いと。その大事な、いい関係の人がいなくなるのは辛いって話してたっけ。どっちがどっちだったか忘れたけど。どっちがどっちだっけ。死に別れと行き別れどっちがどっちだっけ。
imu
行き別れだったらお互い嫌いになって別れるからいいけどみたいな話。
上水優輝
だからそういう意味では、歩いても歩いても届かなかったことによって、行き別れで終われたからよかったかなって僕はハッピーエンドとして捉えたんですけど。
仲良く分かり合えてしまうと、その後亡くなる家族っていうのはやっぱり喪失感があるから。
まあ大して分かり合えないお父さんお母さんが死んだらぐらいだとショックも少なく、ある意味のハッピーエンドかもしれないみたいに僕は受け取ったんですよね。
imu
いやー確かにそうかも。
muro
なるほどね。
imu
いやーおもろかった。小ぶだしやったマジで。
muro
地味深い作品ですよね。
上水優輝
よかったっすね。
これはもうね、意地悪3人がやってる番組としてはね、これ全員意地悪に見てほしい映画ですよね。
imu
そうですね。
muro
結構見て初期のピリピリみたいなのが、帰ってきた時のピリピリみたいなのが、分かる人と分からない人がどれくらいの割合なのかみたいなのも知りたい。
上水優輝
確かに確かに。
ビットマッシュみたいなのがあるよね。意地悪か意地悪じゃないかが。
imu
でもそれで言ったら僕1週目で汲み取れてなかったこと結構あったんで、まだ俺の意地悪力もまだまだやなって思いました。
頑張ります。精進します。
muro
高めていくの?
高めて、意地悪力を。
imu
はい、まあ今回こんな感じですかね。いやー面白かったな。
muro
はい、面白かった。
imu
で、一応次の作品はもう予定してまして。
上水優輝
もうこれコーナーになったんだね。
imu
そうですね、もうこれコーナーにしていきましょう。面白い。
次回作品の紹介
imu
次回はですね、トライブマイカー浜口隆介監督ですね。
上水優輝
はい。
imu
を予定しておりますので、リスナーの皆さん事前に見ていただけたら倍楽しめると思います。
はい。
こんな感じですかね。
番組では皆さんからのお便りをお待ちしております。
感想、普通のお便り、話して欲しいネタなど何でも大歓迎です。
ハッシュタグの人でツイートするか概要欄に載せているメールやフォームでも大丈夫です。
特命希望の方はお便りフォームからどうぞ。
ではまた次回も聞いてください。ありがとうございました。
上水優輝
ありがとうございました。
muro
ありがとうございました。
29:45

コメント

スクロール