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2025-12-10 38:06

#115-1 企業"OS"をアップデートせよ!悪しき風土が不祥事を招く【JTCよ永遠なれ!大企業変革に挑む ゲスト:日野自動車CTrO 横張博紀さん】

▼番組のnote:
Dialogue cafe | note

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▼内容:
自動車メーカーの変革責任者/認証不正が発覚!変わらなければ事業継続できない大ピンチ/JTCに共通する病巣/企業風土はすべての基盤/問題を引き起こす構造/他責・他人事・他力本願/縦割り組織と経営者の意識/役員よ、部屋から出よ/企業不正の再発防止に向けて/変革責任者というミッション/よそ者で馬鹿者

▼出演:
ゲスト
横張博紀さん(日野自動車CTrO/変革責任者)
二度と不正を起こさないための「3つの改革」(日野自動車株式会社)

MC
田中優子(元クラウドワークス取締役、ビジネスアドバイザー、社外取締役、1児の母)
岡澤陽子(ブランドコンサルタント、戦略リサーチャー、ビジネスメンター、2児の母)


▼関連エピソード:
#4-1 戦略性ゼロ?だけど意外にハマったマーケティングの道
#66-1 なぜ企業は変われないのか?あらゆる組織が陥る慢性疾患「構造的無能化」
#66-2 流行り言葉の罠にはまるな!観察と対話で積み上げる本物の人的資本経営
#101-1 別れても好きな人!古巣トヨタのすごさを語る
#105-3 迷いながら追い求める自由とわくわくの理想郷

サマリー

日野自動車のCTrOである横張博紀氏は、企業のトランスフォーメーションの重要性や不祥事の背景について語ります。彼は不正問題を契機に企業文化の見直しが必要であると強調し、社会への影響を考慮した改革の必要性を訴えています。また、横張氏は企業のOSを更新する必要性や、日本の製造業における風土の変化がもたらす不正や不祥事の原因についても言及しています。彼は企業文化の改善が人材育成やモチベーションに与える影響を考察し、具体的な対策の重要性を強調しています。さらに、横張氏は企業文化の問題に焦点を当て、悪しき風土が不祥事を引き起こす原因について議論します。彼は日本企業に見られるヒエラルキーやコミュニケーションの障壁が、企業の変革を妨げていることを明らかにしています。そして、企業文化や風土の改善が不祥事を防ぐために重要であるというテーマの中で、横張氏が組織の変革に挑む様子が描かれています。

横張博紀の紹介
スピーカー 2
ダイアログカフェ。筋書きのない会話から新しいアイディアと自分自身に出会う場所。この番組は様々なテーマで楽しみながらお届けします。
今日もゲストの方をお招きしているんですけれども、日野自動車株式会社CTrO 変革責任者の横張博紀さんです。
スピーカー 1
よろしくお願いします。
スピーカー 2
お願いします。
すごいね、CTrO。
CTrOって、トランスフォーメーションですね。
変革責任者ってなかなか…
最高、最高見つけた。
最高、確かにね、チーフですから。
最高変革責任者って、なかなかね、どんな会社にもいる肩書きではないですよ。
しかもね、日野自動車ですから。
大企業のそんな偉い方が…
なぜこの…
なぜっていう…
あの横張さん、なんかご自分で出たいっておっしゃったって聞いたんですけど、本当ですか?
スピーカー 1
いやもう、だからそれはもう森田さんに宣伝されて、この番組を結構聞いてて、
スピーカー 2
これだったら俺もちょっと出してもらって昔話したいなってちょっと思って。
嬉しい。
ありがたいね。
今、森田さんって言いましたけどね。
全然、旧姓ですよ。
横張さんはね、旧姓森田で。
そうなんです。私と横張さんはもう20年以上の付き合いなんですよね。
旧姓だった頃。
旧姓だった頃。
頃からの旦那さんより付き合いが古いと。
全然古い。
スピーカー 1
そうなの?
全然古いです。
スピーカー 2
ここは電撃コンだったから割とね。
すごい早かったので。
そうなんだ。
横張さんとあったんですよ。
横張さんは昨日の時にね、気づかれた方もいると思うんですけど、トヨタ出身でね。
で、トヨタで同じ部署だったんですよ。
大先輩なんですけど、私がまた当時入社4年目ぐらいで。
ぺいぺいで可愛らしい。
可愛らしかった時に。
そうなんです。
横張さんが同じグループになって。
不正問題の背景
スピーカー 2
めっちゃお世話になって。
で、私20代とっちらかってたので、
そのとっちらかった20代の話もちょっと飲みながら聞いてくださいよみたいな感じで聞いてもらうっていう先輩であり、謎の戦友のような。
そんな感じの方で。
太陽子ちゃんのいろんなことを知っている。
結構知ってる。
スピーカー 1
結構知っている横張さん。
スピーカー 2
あんまり言えないですけどね。
言えないですけど。
ちょっと言えないですけど。
キャリアの本当に最初の頃一緒に働いたっていう。
そうなんですか。
調査部だった時ですね。
そうです。
横張さんはもともと調査もやってらっしゃったってこと?
スピーカー 1
僕2年間しかいなかったんですよね。
そうなんですね。
在籍で言うと。
だからその前が11年間ぐらい。
今はもうないですけど海外企画部っていうところで。
今は営業企画部とかそういうところで。
それこそ受給であるとか会議台の上とか。
いろんなことやります。
商品企画部もやったし事業企画部もやったし。
そういうことを11年ぐらいやってちょっとだんだん。
当時はまだ下勤務もあんまりコンプライアンスを得る可能性がなかったんで。
これ疲れるなと思って。
ちょっと一回東京行きたいなと思って。
東京に調査部ってあるなと。
そういうところに行くともうちょっとアカデミックな仕事をしてるんじゃないかなって。
思って異動規模を出したんです。
通って入ったグループにいたんです。
スピーカー 2
同じグループで。
なるほど。
横浜さんのキャリアの話はまた後の世界で聞きたいなと思うんですけど。
今やってらっしゃることを中心に今回聞きたいと。
やっぱりトランスフォーメーションなんでね。
参考責任者だからね。
大企業の変革の責任者ってすごいなんかめっちゃ重い硬い岩盤を削るんだか動かすんだかわからないですけど。
すごく大変なお仕事をされてるのかなっていう気がするんですけど。
しかもね、これは別に日野自動車に限らずだと思うんですけど。
どこの会社もそうだと思うんですけど。
外から見ても変革必要そうだなって見える感じ。
なのですごい責任は重そうな。
そうですよね。
重大そうですね。
このポジションになられたのはどれくらい前からなんですか?
スピーカー 1
23年の2月ですから、今2年半くらい経ってるのかな。
そこに着いたところから2年半、3年目くらいですか。
スピーカー 2
はいはいはい。
日野に行ってからは?
スピーカー 1
日野に行ったのは22年の頭だから、その1年後くらいにそれになってて。
一口に言うと不正、認証不正と呼ばれる大きな不正が契機になってて。
これだけでも相当ヘビーな話のネタとしてはすごい大きいんですけど。
22年の頭に、トヨタから日野に移って。
スピーカー 2
その時は別に何という不正も発覚してなかったんですよ。
その時は別に変革とか何も関係なく?
スピーカー 1
関係ないし、もっと言うと、これ誰かの公認でもないんですよ。
そのアサイメント自体がね。
どういうタスクで、どういうミッションで僕はここで何をすることなのかっていうのが
鼻肌がちょっとよく分からない不明瞭な状態で、行けと言われて。
今社長をやられている小木曽社長がトヨタ自体も3年間直前まで上司だったし、
そういう意味では非常にすみませんというか、呼ばれたのかなとか、
いろいろそういう分かりやすいところはあったんだけど、
でも何か前任者がいるわけでもないし、
これ何なのかなって思って、22年の3月になって、
いわゆる謝罪会見というか認証不正の発覚に伴う公表というかになって、
スピーカー 2
ことの全員は僕も初めてそこで知ったんですよ。
スピーカー 1
だからそれで当然ですけど、企業としては持ち名的。
売るべきものを売ってはいけないというのは当然取り消しをされたりとかして、
売上が全然立たないというか、自業自得っちゃ自業自得なんだけど、
スピーカー 2
そういう状態に陥ったわけですね、22年の前半に。
あれは排出ガスの認証です。
スピーカー 1
最初はきっかけというか入口のところは法規制をミートしないといけないわけですよ。
排出ガスとかCO2があるとか、そういう規制値をミートしなきゃいけないわけですよね。
でも普通の会社は当たり前ですけど、それを努力してミートして、
ちゃんと正しくまっすぐ認可を取って売っているわけなんだけども、
簡単に言うとその認可をごまかし。
スピーカー 2
提出するデータとかを。
スピーカー 1
ちょっと捏造をしてみたりとか、あるいは違う値、
スピーカー 2
もしくは違う機器を途中で付け替えちゃいけないのに付け替えてとか。
出てくる値が変わるようにして。
スピーカー 1
よくなるように。
スピーカー 2
簡単に言うと起業犯罪なわけですよ。有罪なわけですよ。
スピーカー 1
個人が有罪でないとかどうとか言うんだけど、法人は有罪なわけだから。
基本的には俺はそんなことをやってないとか言ったところで、
ブランドとしては有罪なわけですよ。
やっぱりそれは会社を変えなきゃいけないよねと。
なんでそういうことをしてしまったか云々かんのももちろんあるけれども、
それももちろんそうなんだけども、変更してこういう姿か、
まずい姿をやっぱり会社として大きく是正しなきゃいけないよねと。
そういうのは日本の国交省からも当然リクエスト。
社会的影響と再発防止
スピーカー 1
リクエストっていうからもうマストですよね。
スピーカー 2
そうですね。それやらない限りビジネスをやっぱりできないということですよね。
スピーカー 1
認可を再認可なんてさせないよと。
スピーカー 2
それ言えないですもんね。
スピーカー 1
そうは言うものの、やっぱりこれまでこういうスケールの会社というのは、
非常に多数の仕入れ者様とかお客様もそうだし販売会社も、
ものすごく大きいステックホルダーのたくさんの皆さんの命運を握っているわけですよ。
我々が製造しない、供給しないって話になると、
じゃあ部品はどうすればいいかと。
お客様に売るトラックがないじゃないかとか。
何なら消防車とかね、ゴミ収集とか。
インフラ、常用車じゃないからB2Cじゃないんで、
それどうしてくれるのと。
消防車とかってもう本当社会の死活問題じゃないですか。
スピーカー 2
そうですね。確かに機能自動車ね、トラックとかバスとか、
商用車を作っている会社なんで。
スピーカー 1
なので、お国としてもあんまりいつまでも何て言うんでしょうね、
スピーカー 2
何にも復活されないのも困るわけですよ。
スピーカー 1
もちろん強豪の皆さん方他にもいるので、
そういう方々に頑張っていただくとかって説あるんだけども、
やっぱりB2Bっていうのは、
ひもじゃなくて椅子にするわとかそういう問題でもなくて、
やっぱりサービスだとか部品だとかっていうのもやっぱり、
ある特定の会社で慣れ親しんだ技術とかを使っているお客様とかも多いので、
じゃあどこでいいやとかっていう感じで簡単にシフトできないわけですよ。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
だからどっちにしても社会的な影響範囲がものすごい大きい中で、
じゃあノンベンダラリンとただ復活すればいいのかって言われたら、
お前もともと何したんだと。
今回の話はどうやってこう、
ちょっと簡単に言うと再発防止ということで言うと何するんだと。
っていう話がやっぱりこれ難しいんですけどね、
不正とか不祥事っていうのは別に我々だけじゃなくて、
本当に日本企業の根源的な今病っていうかね、
効かない日ないじゃないですか。
スピーカー 2
表に出てるだけでもね。
スピーカー 1
こういうことをして、
そういうスキャンダラスなことをやってみるとか、
スピーカー 2
上位層がそんなことをやっちゃうとかね。
ありますよね。上もそうです。
応料だったり、
例えば証券会社で営業マンが詐欺みたいなことをやってたとかね、
スピーカー 1
そういうケースがあったり。
有効で貸金庫から税にも。
スピーカー 2
そうそうってもありますし、
一、窓口職員みたいな人がそうやっちゃうみたいなケースもあるし、
検査系の認証系の自動車会社もそうだけれども、
日本の製造業の風土の変化
スピーカー 1
マシン、機械を作ってるところだとそういう認証系の話って結構ありますよね。
我々がいわゆる公表謝罪としたのは22年の3月。
3年前ですけど、
ご記憶の通り去年とかそのぐらいにかけては、
各自動車OEMにほとんどが安全だとか、
いろんな切り口は違いますけど、
スピーカー 2
そういうごまかしとか不正に類したものでどんどん発覚したじゃないですか。
スピーカー 1
だからそれをとってみてもやっぱり、
どこか一つだけの病相じゃないわけですよ。
逆に言うとみんな共通の病相を持ってるわけですよ。
特に風土とかですね。
日本のこれまで万弱だった、
日本経済を支えてきた製造業の風土とか経営層のスタイルっていうのが、
やっぱりもう制度疲労っていうかね。
それが本当の根っこを俯瞰してみると、
スピーカー 2
どこどこ外社がどこどこ悪さしたとか、そんな中途半端な話じゃなくて。
いろいろこれを生み出した原因とかって、
おそらくすごくいろんな調査が検証されて、
一言では言えないぐらいいろんなことがあったというふうに思うんですけど、
こういうニュースが出たときに、
最近の日本は。
昔は真面目にみんなコツコツやってたのに、
最近は何かだらけてきたのではないかとかっていう、
大きな印象論としてそういうふうに言われることとかもあると思うんですけど、
それって横海さんがご覧になってきて、
これは昔は良かったけど変化してきたって話なのか、
それともこういったものを生むものっていうのは、
今まで顕在化しなかったり、
なんとなくやり過ごされてきたけど、
もともとあったものが形になって出てきてるっていう感覚があったら、
どっちのほうが近いですか?
不正と不祥事の根本原因
スピーカー 1
やっぱりどっちかという答えにならないかもしれないですけど、
時代とか教育環境に明らかにミートしない状態になっていることを、
ずっと放置してルーティンというか行動様式をずっと変えずにきたからじゃないですかね。
そこへ持ってきてたぶん時代環境としては、
やっぱり労働人口が減っていったり、あるいはコロナがあったり、
コンプライアンス全盛の世の中になったりね。
そういう外部環境も混ぜこぜにいろいろあって、
なおかつ右肩上がりっていう状態にはすごいフィットしていったスタイルだと思うんですよ。
製造業っていうのは。
スピーカー 2
多く作って多く売る。
スピーカー 1
普及を目指して大量販売だと。
こういうものに関して言うと、愛と気合と根性でね。
上位かたつでいいからやれと。
こういう話がノーコンプライアンス、ノーガバナンスの中でもできたと思うんですよね。
だけど結局やっぱりそういうところを、
サボってきた会社ほど、
一人に言うと人材育成みたいなとか、
人のモチベーションだとか、今で言うとエンゲージメントみたいな話を
サボってきた会社ほど、今そういう浮き目に立ってると思うんですよ。
不正とか不祥事とか。
うちも相変わらず難しい局面ではあると思うんですけど、
いろんな不正不祥事って、あれじゃないですか、さっきの詐欺とか汚料とかね。
何なら火災とか、品質問題とか、安全で大怪我させちゃったりとか。
いろいろなものがあると思うんですけど、
この度に、日本人特有の再発防止だと言ってね。
再発防止になってない会社ばっかりなんですよ。
意識を高めるとか。
スピーカー 2
具体策じゃないってことですか?
スピーカー 1
そうそう、気合。
ちょっとなんですけど、みなさんOBだからあれですけど、
スピーカー 2
なぜなぜっていうのはそういうことじゃないよねと。
スピーカー 1
何かが起きたから、今後はノートラランスでペナルティー絶対出すとか、
あるいは気をつけるポスター貼りましょうとか。
そういうことじゃないんじゃない?
もっと言うと、その人が例えば何かをサボって、ある一つの工程をスキップしたおかげで、
なんか不良品が出て、それが例えば事故につながったって言うじゃないですか。
これ大変な不祥事だと。
じゃあそういうスキップしないように標準作業というか、工程に赤い地で何か貼りますとか、
この5つを移動させますとか。
それどこが再発防止なの?と。
彼は何でそれをスキップしたの?と。
やっぱり言うに言えないとかね。
あるいはもう明日までにこのお客様にこれをやらないとお前がクビだぞとか、知らんけど。
そういうやむにやまれず手をつけているようなフードとか職場環境みたいなのには、
もう一切ガン無視で、いやいやポスター貼りはいいんだとか、
ここに青と赤のシールをちょっと分けてって。
ツールとしてはいいと思うんですけど、
その前にと、なぜ彼がそれをやらなければならなかったのかということには何にも思いをはせない。
スピーカー 2
構造的なところには目を向けないできているケースが多いんじゃないかと。
今まで昭和の経営の人ってそうなんですよね。
企業文化の改善へのアプローチ
スピーカー 2
そういう場合って、もちろん発覚したのはその人とかその職場みたいなケースだとしても、
どこでも起こり得て、たまたま今回その人が発覚しましたとか、
ここの部署が発覚しましたみたいになった時に、
なぜこの人がこういう行動をしたのかみたいな、
その人の気持ちとかマインドみたいな部分と、
その起こしてしまった仕組みというか、
その構造とか仕組みみたいなところと、
すごい服装的に絡み合っているじゃないですか。
あとさっき岡井さんが話したみたいに、
もともとできていた、右肩上がりの時にできた体制というか仕組みとかみたいなのが、
やっぱり製造業って結構脈々と受け継がれているので、
本当に大きなところから細かいところまでがっちり作られているものを、
かなり完成度が高く作られているものを、
それをどの構造が、何がうまく機能しなくなっているのか、
それがどう人に影響しているのかみたいなのって、
結構服装的に紐解く必要があるかなと思うんですけど、
その辺ってどういうふうにアプローチ?
まず整理したりとか、どういうふうにアプローチしたんですか?
スピーカー 1
僕は今メンバーというか、自分が預かっているスタッフってすごい少なくて、
10人か十数人しか預かりできていないんですよね。
でも彼らが本当に頑張ってくれて、この2年、3年、
とにかく機軸でやってもらっているのは、やっぱり対話をしてくれと。
各現場、各職場。本当にいろんな色合いが違うと。
仮に同じ問題を起こすにしても、やっぱりいろんな思いだとか、
いろんな困りごとだとか、いろんな根源的要因というのは違うから、
とにかく傾聴して話をして、彼らとやってくれということで、
それを地道に頑張ってやってくれてるんですよ。
でもやっぱり今まで、どの職場かの職場って言うんですけど、
やっぱり話を聞いてこなかったことっていうのが、
僕は本当に根源的要因の1つだと思っていて、不正につながる。
だから、僕最初にヒノに来た時に、
ヒノの皆さんにはあんまり不愉快だったかもしれないけど、
ヒノの会社をね、一言で風土を表すのであれば、
僕は三他だって言ったんですよ。
3つの他って書いて。
他責ね、まず。
で、あと他人事。
あと他力本願。
スピーカー 2
それは不正が起きる前からそういう印象を持ってたっていう。
スピーカー 1
不正が起きる前に僕も本当にヒノのことはよく知らない。
全く知ってるんですけど、ほとんど関与してなかったので。
スピーカー 2
不正が起きたことをきっかけに、
横有さんに何らかそこに立て直した?
スピーカー 1
起きたことは僕が言ってからなんで、
僕を派遣っていうか、
ヒノに送った人間はそういうことがあるんだってことは理解してたのかもしれないけど、
僕は何も知らないよね。
なので、さっきも言った通り、
発覚記者会見を生む可能性は3月なんですよ。
僕が言ったのは1月なんですよ。
この1,2,3ぐらいって、
こう言っちゃなんですけど、
自分の特別なミッションがあるわけでもないし、
部署があるわけでも、部下がいるわけでもなかったんですよ。
だから何なんだろうなって思いながら2ヶ月間いたんですけど、
でもその分ね、この会社の空気とか、経営とか風土とか、
スピーカー 2
すごいよくわかったんですよ。
スピーカー 1
意図的にそういう友軍的にいろという意味ではなかったかもしれないけど、
僕はすごくサンタだなと思ったんですよ。
スピーカー 2
結構いろいろ聞きに行ったりとか、その2ヶ月って。
スピーカー 1
僕ね、その2ヶ月、あんまりにも何するって思ってたので、
その時に会ったのは、その時の全役員、
富島役含むと、全政部長、部長、
全部30分ずつ会ったんですよ。
向こうからすると、何なのこの人と。
急に知らない人が来たやつがね。
スピーカー 2
ちょっと役割まだよくわからないし。
スピーカー 1
時間をとってきたけど、何なの?みたいな。
そういうのもね、すごい抵抗を示すわけ。
なんかそんなの、別に話とかないから。
スピーカー 2
はいはいはい、ありそうありそう。
スピーカー 1
基本は機能軸じゃないですか、縦割り行政ですね。
値段とか販売とか調達とか。
これはどの日本企業もそうであったわけで、
別にしょうがないっちゃしょうがないんですけども、
この縦軸をずっとういやつとして出世してくると、
なぜか上がりが経営者になる。
スピーカー 2
おかしいだろ、それって。
スピーカー 1
例えばその、ボディとかシャシーとか色々あるでしょ、設計。
そうするとね、やっぱボディ設計の優秀者っていうか、
経営バタとか言われるわけですよ。シャシーバタとか。
確かに。
スピーカー 2
営業バタとかね。
営業バタ役員とかね。
スピーカー 1
で、それが縦にたどり着くと経営者になると。
いや、違うだろと。本当は経営バタっていう人がいてね。
企業文化の課題
スピーカー 1
経営っていうスキルよりもセンスの方が大事だと思うけども、
そういうものがやっぱり整っている人が、
そういう上で支配するっていうのが正しい姿なんだけど、
日本企業っていうのは縦軸で成長してきた、
出世してきた人がなぜか最後経営者になって上がる。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
これはもう絶対ヘルシーなスタイルじゃないよねっていうのは、
僕何十人も会ってよく分かったんです。
スピーカー 2
それまでから持ってた仮説ですか?
それともお話ししていく中でそうだって思うようになったんですか?
スピーカー 1
どっちもかな。
まあどっちかというと後者の方が大きいかもしれないですね。
スピーカー 2
そうかそうか。
逆に会ってみたら、あれおかしいだろみたいに。
スピーカー 1
例えば不正はもう起きてるわけですよ。
不正は起きてるんだけども、
スピーカー 2
発覚はしてないけどその2ヶ月。
スピーカー 1
もう記者会見もしてる。
何十人も会っていく中で。
そういうお家の一大事が分かっているときに会って話していて、
なんかすごい違和感を感じたのは、
スピーカー 2
いやあれエンジン部がやったことなんだよ。
スピーカー 1
いや俺は何々だから。
いやいい迷惑だなとか。
いやいやいや。
あれさ本当に勘弁してほしいよなとか。
スピーカー 2
いや多過ぎじゃないですか。
スピーカー 1
で僕が、いやでもあれですよね。
僕から見ると日の中の風土って50歩100歩でね。
エンジンがどうだったか知りませんけど、
こちらだって上に物がいないとか。
あと要は縦じゃない横のこの機能のところに
なんで営業そんなのいらないでしょとか
そういうことだって到底言えないような空気が漂ってますけど
同じじゃないですかって言ったんですよ。
もうなんかもう、は?何言ってんのこいつって顔をするわけですよ。
僕から見ると抽象化すりゃ一緒じゃないのとかね。
結局物が言えない。
だからいいからやれって言われてそうだなって。
昨日のやったことを今日もやり、
今日やったことも明日もやって、
毎月月25日に給与出るんだからいいじゃないか。
そういう考えない人種がわーっと増殖してて、
考えないことっていうのが考えさせないことっていうのがある。
それがやっぱり企業の命運を断ち切ってるんだろうなって
よく分かったんですよ。
ヒエラルキーの影響
スピーカー 2
その部長さんとかAIさんとか。
なるほどね。
すごい細かい話になったんですけど、
この物が言えないって結構いろんな企業であるじゃないですか。
企業に限らず。
で、人からすると言ってくれていいのに言わないんだよっていう方たちもいるじゃないですか。
スピーカー 1
うちのやつらはね。
スピーカー 2
そうそう言ってくれていいのに最近のやつらは言わないんだよねみたいな。
よく聞くよね。
よく聞くよね。
でもその言えない状態にしているということにやっぱりなかなか気づけない。
スピーカー 1
そうじゃないかな。
スピーカー 2
っていうのって結構いろんなところで起きてるじゃないですか。
そのことに対してどれだけ自分の問題として感じているか。
スピーカー 1
誰が?経営者が?
スピーカー 2
はい、そうです。
だから下が言ってこないっていう下の問題ではなく、
下が言ってこない状態にしている自分の問題であるっていう風な気づきを持てるかどうかみたいなところで。
さっきの岡井さんが話したような他責っていうか、
その他責も下に対する他責っていうのもそういうところでも起きてるのかなと。
いざ本当に下が言ってきてね、それを本当は聞きたいなと思ってないっていうか、
下のやつに何が分かるって思ってるのかもしれないし。
実際空気がまずあって、なかなか言えない空気があり、
あとは例えばたまに時折言うような人も出てくるんだけど、
全然聞いてないみたいな。
その後すごく面倒くさいことになってるみたいなのを横で見ると、
言わない方が余計な仕事が増えないよね、
スピーカー 1
またこれまた醸成されてしまったりみたいなのも結構あるかなと思う。
空気を読むというか、
そういう文化ってやっぱり日本って大きいじゃないですか。
あんまり出る杭はどのものって話と一緒で。
だからやっぱりそういうこともそうだったし、
僕いっぱい来てよく分かったというか、
すごいひどいなと思ったのは、
めちゃくちゃヒエラルキーが強いんだよね。
もっとありでに言うと、
偉そうにすんだよね、その上の人。
偉いみたいな。
だから会社の中の言葉でも、
偉い人を呼んだ方がいいでしょうか。
偉い人って誰よ。
なんで偉いとか言うのって。
別に役割だけだから、
経営は経営という役割を担っているだけで、
偉いかって言われると、
出張所に選ばれるのもダメだし、
持ち上げるのもダメじゃないのって。
ある日、全然僕は関係ない20代くらいの社員の人が、
普段そんなにシャキッと格好してるわけじゃないのに、
急にダークスーツで、
すごいネクタイして白いワイシャツで、
訪れた日があって、
あんた今日何があんのって言ったら、
今日は何々専務に、
事前説明ですってこう言うわけですよ。
なんで事前説明すると、
急にダークスーツでシャキッとした格好で来るのって。
本当、みんなそうだし、
大事だと思うんで、事前説明だろうと。
なんならその事前説明ってものやめちゃえって、
スピーカー 2
思うんだけど。
でもそれなんかよく聞きません?
役員報告があるから、
スピーカー 1
ジャケットを用意しておかないといけない。
僕ね、そういうのがダメだと思ったんですよ。
本当にトランスフォーメーションで、
最初の一歩としてやったのが、
まず役員室全部辞める。
役員室から出てこいと。
虫かごから。
平場に座ってくれと。
なかなか出てこないんだよな、これから。
スピーカー 2
なんで嫌がるんですか?
スピーカー 1
だってこれまではずっと、
成し得た人なわけですよ。
お部屋、車、
スピーカー 2
用意されてね。
それは、俺こんな頑張ってきたのに、
なんで俺の特権を奪うんだって。
でもそんなこと言わないでしょ?
お本人は。
抵抗する時に他の理屈をつけるでしょ?
だって、そんな欲深いって思われたくないじゃないですか。
スピーカー 1
いろいろと、
大きな声で話せないような電話もかかってくるから、
そういう時困るじゃないか。
別にいいじゃないですか。
電話ボックスみたいなのあるじゃない?
リモートで会議する時に、
あそこ入って言ってくださいって言ってた。
あそこ無理なんで。
いや、そうかもしれないけどさ。
いろいろとにかく因縁つけるわけですよ。
あとは、とにかく会議減らせる。
会議があるから事前説明なんてものもあるし、
当たり前だけど。
そのためにパワーポイント作ったりするわけですよ。
そんなこともういらないんだろうと。
源流にあたる会議を減らせば、そういうものも減るし、
とにかくそういうもの余計なことしないでくれと。
変革の必要性
スピーカー 1
あと機能環調整とか、
関係役員ミーティングとか全部やめろと。
なんだ関係役員ミーティングって。
それ何が決まるんだそこでと。
ガバナンス上意思決定するわけでも、
どっちなのかもよくわからないようなものは、
とにかくやめながらと。
全員私服にしろと。
ダークスーツでどの子のとか言うのもね、
平場に役員が出てきて、
隣に、いやかもしれないけどいて、
Tシャツ着て、
ジーパン履いてるよね。
ちょっとは話しかけやすい顔とか。
こんなさ、パーッとこう着てさ、
部屋入ってさ、コンコンなって。
もうこの時点でも、
いやもうピキピキになっちゃうよねとか。
そうこうしてるうちに言えるものも言えなくなったりとか。
するからくだらないこと、外形的なことだけど、
そういうの全部変えながらと。
これはなかなか着ないんだよね。
家の中でもワイシャツ着てんの、
あんたみたいな感じで。
スピーカー 2
これ、不正が起きて、
いろいろ見て回って、
不正が起きたこととは直接関係なかったけど、
自分の役割が何やる人か自分でもわからないから、
全員お話していって、
そこから感じ取るものがあった。
で、あるところから、
いやこの変革の担当者だっていう風に
アサインされるわけですよね。
社長からアサインされたわけですか、そこは。
その時は、
お気持ちとしては、
待ってましたって感じなのか、
スピーカー 1
えーって感じなのかって。
だって、企業不正のど真ん中に、
俺前何回かやりましたよなんてやついないし。
あるいは業績不審ぐらいだったら、
別にやるべきことって決まってくると思うんですよ。
選択と集中をしてどうのこうのとかね。
業績不審じゃないですからね。
これ冒頭言ったみたいに、
企業犯罪に手を染めてしまったっていうところからの
復活を期していかなきゃいけないってことになると、
さっき言ったように縦軸で上がってきたら
減らくなるっていう、
この長年の仕組み。
申し訳ないんだけれども、
僕がどうこうじゃなくて、
こういうところから上がってきたこの辺にいる人たちには、
これを横串を刺して企業不動を変えるなんて
スピーカー 2
芸当はできないだろうなって思ったんですよ。
スピーカー 1
したがってやっぱりよく言われる通り、
よそ者、若者、馬鹿者じゃないと変えられないと。
僕は若者じゃないけども、
よそ者と馬鹿者はだいたい持ってるから、
企業変革の挑戦
スピーカー 2
だったら僕がやれって言われるならやりますよと。
スピーカー 1
いう話を社長とした記憶はあります。
スピーカー 2
なるほどね。
別にこれまでのキャリア全体を見ても、
別にそういうことを組織をどうするとか別にね、
そういうんじゃないですよね。
やったことある。
そうですよね。
だからまあ。
なかなかね。
スピーカー 1
そうそうそう。
それこそミスミのね、
スピーカー 2
西草さんとかね、
スピーカー 1
ああいうターンアラウンドスペシャリストみたいな、
スピーカー 2
そんな人日本に数のほどしかいないわけで。
そうですね。
誰がやったってある意味チャレンジだから、
問題意識もあって、
よそ者であり馬鹿者であり、
自分なら何かやれるかもっていう感じで、
手探りでスタートしようってことになったわけですよね。
私すごい巡り合わせっていうか、
非農自動車にとってすごいラッキーだなって思うのは、
よかれさんって、
私その二十数年前からの知り合いの中で、
もちろんずっとトヨタに長くいて、
言うてもやっぱり海外営業、
トヨタの中では海外営業っていう機能の中に、
基本はずっといたわけじゃないですか。
スピーカー 1
最後4年間美術部でしたよね。
スピーカー 2
そうですね。
美術系のところに最後にいたけれども、
だからそのキャンペーンを振り返ったときに、
機能をまたいだり、
いろんな外から動くような活動をしていた方は、
別に本人自身のキャリアはそうじゃないと思うんですよ。
でも常にちょっと外から見てる視点を
持ってるじゃないですか。よかれさんって。
外からとか斜めからとか、
常に状況を俯瞰しているような視点で
スピーカー 1
物事を捉えるタイプだと思うんですよね。
スピーカー 2
シニカルさんを含めてですけど。
なのでそういう意味では、
そういう視点を持っている人、
かつ本当にそこの組織では完全によそ者であるっていうのは、
なんかもうぴったりっていうか。
もしかしたらそういうことを見据えて
呼ばれたのかもしれない。
社長が元々の上司だったからなんですよね。
だからよくよかれさんのことを知っていらっしゃって、
横張りだったら、
この会社の何かを変えてくれるかもみたいな感じで
呼び寄せたのかな。
そういうふうに見えちゃう。
スピーカー 1
それはだから僕にはもう最後まで
真相というかわかんないですけど、
なんだろうな。
やっぱりインサイダーには難しいと思うんですよ。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
だって20年30年ずっとこれが正しいって
信じてるからね。
やってきた人に、
例えば一川も二川も向けて、
これ正しくないとこうすべきだと
そうすべきだってことを
この中で確立その人がしたとしてもね、
周囲の人が
スピーカー 2
お前急になに?
お前今までこうやってきただろっていう感じですね。
スピーカー 1
昨日まで俺たちと一緒に右行って
お前急に左行って
おかしいなとか
いろいろな
スピーカー 2
難しい抵抗があると思います。
なるほどね。
実際にやった変革のアプローチとか
プロジェクトの進め方だったり
その中でいろんなこともあったと思うんですけど
さっきの抵抗も含めてね。
あったと思うんだけど
その話は次回より掘り下げたいなと思います。
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