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こんにちは、つねぞうです。
DESIGN REVIEW FM 第97回目、始めていきましょう。
自社製品の理解
自社の製品のことをどこまで知っていますか?
ということで、前回、96回目で、
競合製品の調べ方、調査の方法なんて話をしてみましたが、
その話をちょっと自分で聞いてみて思ったことがあって、
そもそも、自分の会社の製品のことをどこまで知っているんだろうね、と。
3C分析のカスタマー、コンペチター、カンパニーのカンパニー、自社ですね。
自分の会社のこと、自分の会社の製品についても、
ちゃんと知っていなきゃいけないよ、ということで、
ちょっと個人的な肌感なんですけども、
自分の身の回りの設計者たちを見ていると、
自分のチーム、グループで担当している機械以外のものについて、
あまり知らない人がいるというか、興味がない人がちらほらといるなという感じがあって、
確かに全てを把握するのは無理だと思うんですよ。
実際、私も把握できていないと思います。
自社のホームページを見てみると、縦型3軸機で11機種、縦型の5軸機で10機種、
横型4軸機で12機種、横型の5軸機で17機種、
あとEDM、レーザー加工機が30機種ぐらいですね。
結構あるんですよ、もう。
20、20、30、40、70?
全部で70機種ぐらいあるということで、
あとはホームページに載せていない機種も実はありましてね、
正式リリースしていないというか、限られたお客様にしか出していない機械というのもあったり、
あとはアジアのほうの子会社で現地向けの機械として作っている機械も何台かあります。
あとは社内の設備機として、製品としては売ってないんだけど、
社内の設備機として製品を加工するための専用機として作られている機械も何台かあるんですよ。
それに加えて、今までお話ししてきたのは現在販売している現行の機械であって、
当然、弊社は創業してから80年以上経ってますので、
その間に作ってきた、現在生産中止となっている機械もたくさんあるんですね。
それら全ての機械について構造とかを把握するというのは無理な話で、なかなか難しいと思うんですけども、
無理だからといって知ろうとしないのはダメだと思っていて、
車輪の再発明をしてしまったり、他の機械で起こしてしまった障害を自分のところでも起こしてしまうとか、
そういうことになりかねないと。
そういう情報を共有するのが上司の役目だったりするんですけども、
そういう大きな問題、大きなトラブルだったり重要なもの以外はなかなか共有されない。
そういうところがあります。
なので、自ら情報を取りに行く必要があるんですね。
じゃあどうやって情報を取りに行くのか。
私なりに十数年間やってきたうちに身についてきたというか、やり始めた、やってきていることがいくつかあります。
それをお話ししてみようかなと思っています。
情報収集の方法
一つ目、各機種の切片情報、出土された図面を見ると、
各機種ごとに設計変更とか新しい部品を出土するという通知がありまして、
それがホームページから見れるようになっています。
ホームページから、イントラかな?
イントラネットから見れるようになっています。
それをたまに見てみることで、こんな変更をしているんだなと、
こういうトラブルがあってこんな変更をしているんだなとか、
こんなオプションをやっているんだなというのを知ることができます。
自分が関わっている機械というのは自動的に他の人が出した通知はメールで来るんですけれども、
それ以外の担当していない通知がすべて来てしまうと、
もうメールがパンパンになってしまうので、
設定すれば全部メールを受け取ることができるんですけれども、
通常は関係する機械のものしか来ないようにしています。
なので自分から見に行く必要があるんですけれども、
そういうのをたまに見ることで、すぐには使えなくてもね、
すぐには今自分の設計しているものとかに使えなかったとしても、
後でいつか障害があったときに、
そういえばあの機械でこんなことをやっていたなと、
あの機械でこんな部品をつけていたな、
こんなユニットをつけていたなというのを思い出すことができる。
そのためにたまに見ていますね。
あとは各グループ各チームの出張報告書を見に行くと。
これもね、自分のグループなら、
他の人が行った出張の報告書とか回ってくるんですけれども、
他のグループとか他のチームの報告書というのはなかなか回ってこないので、
自分でその保存されているフォルダまで見に行って、
新しいのがあるなと思ったらそれを読むようにしています。
お客さんのところでこんな障害があってこんな対応をしたんだなとか、
こんな引き合いがあるんだなとか、
こういう展示会を見に行ったんだなと、
面白そうな展示会を見に行っているなという感じで、
いろんな情報がね、得られることができますね。
出張報告書、これはとても良い情報だと思います。
3つ目、新規に開発している機種のデザインレビューの議事録を見に行くと。
来年、再来年リリースを目指している機種、
いくつか開発している機種がありますので、
それらの機種の設計途中のデザインレビューを当然やっていますので、
デザインレビューの議事録を見に行ったり、
設計資料を見に行ったりというのをたまにやっています。
いろんな指摘を受けているなと、
コンカレントエンジニングをやっていますので、
他の部署とのレビューも定期的に開催されていて、
そういうときのデザインレビューの議事録が残っていますので、
そういう議事録を見に行って、
自分のところの開発している機械も同じ指摘を受けないようにとか、
実行にするためにそういう議事録を読んでいます。
障害だけではなく、障害というか指摘だけではなくて、
こういう新しいことをやろうとしているんだなとか、
ちょっと進んでいる機械であれば試作機を作って、
こういう問題が起きているんだと、トラブルが起きていて、
どう解決しようとしているんだろうとか、
そういうのを現在進行形のものを見に行くということもしています。
4つ目としては工場を見て回るですね。
自分が勤めている事業所の工場だったり、
出張した先の事業所の工場というところをぐるっとたまに回るようにしていて、
必ず新しい発見がありますよね。
こんな部品を使っているんだなとか、こういう作り方をしているんだ、
加工のためのジグ、こういうジグを使って加工をしているんだなとか、
初めて見る異物があるじゃないっていう、何の機械かなと。
異物を見るとだいたい出し文字で部品番号が書いていますので、
その部品番号をちょっと写真を撮って、
後で自分の席に戻ってからその異物の図面を見てみたりして、
こんな異物の形をしているんだなとか、
なかなかモデルから見えてこない配線、配管の仕方とか、
サブ組の仕方とか、こういう風に組み立てているんだなとか、
あと単純に生産の状況ですね。
工場の中に機械が埋まっているのか、なんか暇そうにしているのか、
そんなのを工場を見て回ると感じることができますので、
そういう風な三原主義じゃないですけども、
現場、現物、現実を見るということもしていますと。
という四つのね、
図面の通知を見るとか、報告書を見るとか、
デザインデビューの議事録を見に行くとか、工場を見て回るということを、
20%ルールの活用
日々なるべくやろうとしているんですけども、
忙しくてそんなことをやっている暇ないよと言われるかもしれません。
じゃあどうやってその時間を作るかなんですけども、
20%ルールというものを聞いたことがあるでしょうか。
20%ルールというのは、Googleが取り入れたこととして有名なもので、
業務時間の20%は自分の担当業務と異なる業務に当てていいという制度なんですね。
その20%ルールを私は勝手にやっています。
バレないようにやっています。
1日のうち20%、8時間勤務だとすると1.6時間、約2時間ぐらいですかね。
2時間ぐらいは今自分がやらなければいけない仕事以外のことをやってもいいと自分の中で決めていて、
ちょっと朝ニュースを見たり、さっきの1から4番目の自分の担当しているもの以外の機械の情報を
仕入れるための時間として使っています。
当然本当に仕事が切羽詰まっているときはできないですけども、
通常の状況であれば取れるというところで、
そういう時間をわざと作ってあげることで情報を仕入れていますね。
一つ注意として、やるべき仕事をちゃんとやらないと上司に怪しまれます。
何か遊んでるんじゃないかと思われたらそういうことをやりづらくなりますので、
やるべき仕事をちゃんと締め切りまで間に合うようにやっておくと。
日々ちゃんとやっておけば、たまに他のことをやりすぎて仕事が締め切りまで終わらなくても、
設定したコースが足りなかったのねと思われるだけになりますので、
日々やっておく、怪しまれないようにやることはやっておいて、
余裕を作ってその時間で情報収集をするということをやっています。
そういうことをなかなかやらないと、
自分の担当している機械以外の機械のこと、製品のことをなかなか把握することができないので、
黙っていても情報は来ないと思っていた方がいいと思います。
ぜひ、自社の製品のことも、なるべく広く浅くでいいと思うので、知っていた方がいいと思います。
ということで、今日はここまでです。
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