今回は「標準化が進んだあとのデザイナーの役割とは」をテーマに、代表の梅本@dubhunter とサービスデザイナーの神田淳生が話す回です。
スーパーや飲食店などのアプリでUIの標準化・デファクトスタンダード化が進む現状を考察。機能性が優位となり「最適解の型」が定まりつつある中で、これからのデザイナーに求められる役割や価値について語ります。
番組のキーワード
UIデザイン, デファクトスタンダード, 情報設計, 標準化, デザイナーの役割
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サマリー
飲食店やスーパー、家電量販店、ガソリンスタンドなどのアプリでは、バーコードやQRコード、クーポン、店舗情報といった構成が似通い、パッケージシステムの普及によってUIのデファクトスタンダードが形成されている。機能性を重視した「正解」が見つかっている状況で、デザイナーは標準を理解したうえで、その先の新しい標準を作る役割を担うと語られる。さらに、AIやGenerative UIなど新技術をデザインへ具体的に落とし込むことも、これからの役割として挙げられる。後半では、業界によって当たり前や課題の段階が異なることを示す例として、目的が定まっていない企業のホームページ相談を取り上げ、RFPや問いを一緒に作るコミュニケーションについて話している。
小売・飲食アプリに広がるUIの標準化
デザインの味付け。はい、始まりました。デザインの味付け。この番組は株式会社ajike代表の梅本と、その仲間たちがデザインについて雑談を交えながら話す番組です。
今日のお相手は、先週に引き続きまして、神田さんです。 神田さん、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
雨が激しくて、関東大丈夫ですか?
いやほんと、8月ぐらいからずっと雨ですね。
8月の平均気温は平年に比べてすごい低かったみたいで、
9月に入っても結構低いというか、もうすごい残暑を感じるみたいなのはあんまりないんで、雨ばっかりですね。
今年やったっけ、1月とか2月は全く雨が降らなくて、何日連続降ってないですみたいな話を誰かとした気がするんだけど。
そうですか。1月、2月、確かに全然どんなのだったか覚えてないですけど。
タイパの時代からすぐ忘れる。
タイパの時代じゃなくても、1月、2月の天気も覚えてないです。
そうですね。我々の年齢に対しても。
ということで今日もやっていきましょう。今日のテーマは何でしょうか。
今日のテーマは、標準化が進んだ後のデザイナーの役割とはというテーマで話したいと思います。
なるほど。なぜこのテーマにしたんですか。
UIのテーマにしてこのラジオを話そうと、結構テーマ探しのためにアプリいろいろ触ってたりするんですけども。
最近ちょっと自分がよく使ってるアプリではですね、飲食店に行った時に使うアプリとか、
あとスーパーに行った時のアプリとか、触っていて開いてたんですね。
で、なんかネタないかなと思って触ってたんですけども。
いろいろ見てたらですね、ほとんど構造同じやんっていう。
そうなん?
そうなんですよ。飲食店とかスーパーのアプリ、横断的にいろいろ触ってても、
どこも作りほとんど一緒やなと思ったんで、
じゃあこのコンサーターのデザイナーの役割は一体何なんだろうかっていうところを逆にテーマにしてみようと思いました。
もうアイデンティティを保つの精一杯やな、俺ら。
本当にやることなくなってしまいそうです。
そやな。じゃあまずどんなアプリがどんな作りになってたのか教えてもらっていいですか。
自分がよく行くスーパーの八王子っていうスーパーとかがあったりするんですけども、そのアプリとかですね。
家電量販店だとビッグカメラとか、ヨドバシとか。
あとは例えばガソリンスタンドとかのエネオスとかですね。
そういうのを見てたんですけども、皆さんも使われてる方多いと思うんで、想像していただければわかると思うんですが。
トップ画面にはですね、まずバーコードとQRコードが表示されてますと。
その下にはキャンペーン情報があったりとか、クーポン並んでたりとかありますよね。
ナビゲーションとかにはカートボタンがあったりとか、クーポンとか店舗情報とかそういうのが並んでいます。
自分がどういうときに使うかっていうと、やっぱり一番多いのはその店舗に行って買い物をしてレジに行くとき。
セルフレジとか店員さんに会いたいしてるときとかに、アプリ持ってますかっていうふうに聞かれてアプリを開きます。
開くとバーコードとQRコードが出てきて、ピッと読み込ましたらポイントが貯まるみたいな、そういうような使い方をしています。
なんで、だからこのトップ画面にはバーコードとQRコードが表示されてるっていうことだと思います。
梅本さんも同じような使い方はされてるかなと思うんですけども、どうですか。
そうですね。やっぱりお店に見せるときにはすぐにバーコードが出てこないから、会員証とかそういうメニュー名をよく探して表示して出してますね。
そうですよね。
なのでどれも結構同じような作りなんですけども、なぜこうなってるかというと、やっぱりお店向けのパッケージシステムとかがあるということですね。
なのでそれがどんどん浸透していってるってことだと思うんですよ。
確かにそういうポイント系とかどうしても会員系っていうのはPOSレジと連動させないといけないのである程度パッケージ化した方がいいっていうのはありますよね。
そうなんですよ。なので各社微妙に違うんですけども、UIの形とかも。
なのでちょっと同じパッケージを皆さん使ってるってことではないと思うんですが、いくつかのパッケージシステムみたいなのが広まっていて、
それがいろんな小売業とか飲食業とかに浸透していってる結果、そうなってると思うんですけども、つまりこれはUIのデファクトスタンダードができたっていうことだと思うんですね。
なので見ていて気づいた点が2つほどあるんですけども、
1つ目は現時点でのUIの正解っていうのがあの形なのかなということです。
つまりこういうふうに作るのが一番効果が出るんですよっていう正解が一旦見つかってるっぽいのかなと思っています。
いろんなアプリの方向性を試すっていうステージを1回越えているような印象があるなと思っています。
2つ目が機能性誘因になっているなと思っていまして、
先ほどのユースケースで言うとレジ前でアプリを開くことが多いので、
その時に困らないようにバーコードすぐ出せるとかになってるんですけども、
クーポン見落とさないようにとか、そういう思想で設計されているんで、
このアプリとかって機能的な部分と情緒的な部分とか、デザインの観点でいうとそういうのがあると思うんですけども、
今はやっぱり機能性みたいなところが重視されて、
アプリが作られていて、それが広まっていってるっていうことがわかるなと思いました。
なるほど。
もう巷では正解なんてないんですよって言うのに正解あるんかいっていう話ですか?
正解があるそうですね。一旦は正解が見つかっちゃってるっていうのと、またこれは変わるんでしょうけれども、
このUIが一番効果が出るっていうのが、今市場を握っていってるっていう結果なのかなと思います。
標準を知った先でデザイナーが担う役割
確かに今の話は本題とは少しずれますけど、若手のデザイナーに言いたいのは、
正解があるから嫌いとかじゃなくて、やっぱり正解を知って自分のものに物差しの1個手に入れたって思っておいたほうがいいですよね。
ああ、確かに確かに。そうですね。物差しの1個手に入れた。確かにそうですね。
こういう形を起点にして、じゃあどうしますかみたいな話をしたほうが、
ゼロイチでも考えると結構無駄なことをしてることが多いと思うんで。
そうですね。巨人の肩に乗る大作戦は私大好きなんで。
そうですね。今からあんまり、例えば飲食店の方がアプリ作りたいんですってなったときに、
じゃあまずはゼロから設計していきましょうって話を持っていくのって、すごい下手というか無駄というか。
スタートは全然前のほうにあるっていう感じかなと思うんで。
そうですね。たぶんそこで出すやつとかも無駄に動くやつばっかり出してよくわからないみたいになるかもしれないしね。
いや全然可能性あると思いますし、しかも頑張って作ったけれども、パッケージのものより効果が全然出ませんでしたみたいな結末もあるかと思います。
そうですね。これは我々ロートルの意見なんで。若手はすごいアプリを出すんで、若手だけじゃないですけどね。
そうですね。
ただその人たちもやっぱり物差し知ってるはずなんで、その物差しからちゃんと印刷するやり方を知ってるっていうのを覚えておいたほうがいいかもしれないですね。
そうですね。まさにそういうことだと思います。
本題のほうに戻ると、確かにいろいろデファクトは出てきたなと思いますけども、
今日のテーマでいうと、この先のUIデザイナーの役割、神田さんは何だと捉えてらっしゃるんですか。
はい。今日はこの飲食店とか小売店とかのアプリをピックアップしましたけれども、結構標準化が進んでいるっていうことは想像できるかなと思います。
この標準化されていってるっていうのは、この業界だけではなくて、各業界ごとにきっと標準化っていうのは結構進んでいってるってことなのかなと思います。
味気も銀行のサービスのUIの標準化みたいなところを取り組んでたりするじゃないですか。
はい。
なので、そういう動きっていうのは各所で出ていて、分かりやすいのがこの飲食店とかのアプリだったのかなというふうに思うんですけども、
新技術をデザインに落とし込む
そうするとデザイナーの役割っていうのは、これからの役割っていうのは2つほどあるなと思っていて、
先ほどの自分が言っているのは、これから全然新しいものを作る人っていうのは出てくると思うんですけども、
まずは1つ目がそれで、標準ってどんなものなのかっていうのをまず作れるかっていうところがデザイナーの1つ目の役割かなと思っています。
なるほど。
なので、今はこれが標準っていう感じでなってますけれども、必ずしもそれが全然正解であり続けることはないと思うんで、
これからの標準っていうのはこれですよねみたいなところをちゃんと作れるかっていうところが役割の1つかなと思っています。
で、2つ目が新しい技術がどんどん出てきたときにどうデザインに落とし込んでいくかっていうのがもう1つの役割かなと思っています。
はい。
今のテクノロジーでできることっていうのは今表現されていると思うんですけども、
AIをどう組み込んでいくのかとか、今もGenerative UIとかもありますけれども、
そういうものがアプリに入ってきたらどうなるんだとか、そこの動きっていうのはこれが必ず出てくると思うんで、
そういうところを考える役割、具体的にしていく役割みたいなのがこれからのデザイナーの役割としてあるんじゃないかなと思います。
なるほど。いい話ですね。なんかキャリア論みたいな話ですか?
え?何ですか?
今日はキャリアの話みたいな感じですかね。
キャリアの話、確かに。
だから、ちょっと前まではアプリとかも結構自由に考えることができてたと思うんですけども、
一通り浸透して標準ができたんで、まずはそれを知って、じゃあその先どうするみたいな段階が今っぽいんですよね。
確かに。やっぱりすごいアイディアっていうのは既存のアイディア×既存のアイディアの組み合わせっていうのはよく言うと思うので、
おそらく標準のアイディアともう一個何を組み合わせたら新しいデザインというか、いいものになるのかみたいなものがやっぱりやりやすくなりますよね。標準を知っていると。
そうですね。梅野さんは標準を知るのとか好きですよね。
ちょっとそういう性癖みたいなのここでバラすのやめて。
梅野さんの性格として。
そうですね。デファクトを知るのはすごい好きですね。
今もアジケでは結構銀行のデファクトのUIみたいなのを結構取り組んでると思うんですけども。
そこら辺でやってる狙いみたいなのはあるんですか?
狙いはでも、やっぱり何ですかね、国全体が、国全体って言ったらちょっと語弊ありますけど、
デザイナーの今後の未来とかどうなっていくって言ったら、もちろん革新的なクリエイティビティを持っていろいろ作っていくっていうのはすごく大事だと思ってるんで、
そういう人が活躍できるような場所がやっぱりこれからもあってほしいなと思ってはいます。
一方でそうなってくると、業界に通用するみたいな標準を、
やっぱり一個串刺しで通しておいたほうがそのアイデアが出やすいというか、みんなも分かりやすいとか、それを元に発展しやすいみたいな状態ができるんで、
だから自分はどっちかというと標準が好きだから、さっき言ったみたいに標準から攻めていってるっていうのはクリエイティビティを模索していってるっていうのが自分のアプローチなんかなと思ってますけどね。
いやそうですね。難しさみたいなのありますか?
ん?標準を作る難しさですか?いやそれは難しいでしょうね、やっぱり。
なんか技術的制約もありますけど、例えばiPhoneなんだっけ?
リオ。
iPhoneリオの時の標準ってどうしたらいいんだっけ?とかいう風に。
変数要素。自分じゃなくて相手のほうの環境とか時代が変わるとそこが変わるから、標準ってずっとできるもんじゃないけども、なるべくその中心を指しに模索し続けるっていう難しさがあるんじゃないかなと思いますね。
なるほど。いや難しいですね、それは。
まあ面白いですよね、そういうのってね。
確かに。終わりがないですね、本当それは。
こんな話でいいんだっけ?
いや大丈夫ですよ、デザイナーの役割の話。
まあ結構1回ね、神田さんまとめてくれたみたいに、この先のUIデザインの役割っていうのは標準がまず知って、その標準の中で何を作れるのかっていう話と、
そこから時代に合わせて新しいものが出てきたときにどういう風に組み合わせていけるのか、こういうのが結構求められるんじゃないかというのが今日の話の結論ですかね。
はい。
ということで、今日はテーマが標準化が進んだ後のデザイナーの役割についてお話をしました。
今日も聞いていただきましてありがとうございました。
ありがとうございました。
編集工期、お疲れ様でした。
はい。
いやでもこういう標準系の話、面白いです。
業界ごとの前提差とRFPづくり
なんかこういう標準の話を捉えながら、結構最近いろんな人に話ししに行ってるんですよ、業界違う人に。
ほうほうほう。
そしたらその人たちの当たり前が全然違うから面白いなと思って。
どういうところにギャップを感じるんですか。
いろんな話があるんですけど、例えば一個分かりやすいのが全然違う業界の会社から、
うめもすさんのところでホームページは作れるんですかっていう相談が来ましたと。
ホームページっていうカテゴリでもちろん我々あんまりビジネスしてるわけじゃないんですけども、
だから逆に言うと向こうからすると何屋さんか分かりにくいとか。
そもそも何を相談していいか分かってないですとか。
話を聞いていくと、私からすると10年くらい前の悩みを聞いてるような感じを受けたんですね。
今はワードプレス古くなっちゃってそれで更新してるんですけどって言って、
そのサイトを見ても別にワードプレスが古いわけじゃなくて、そのワードプレスのバージョンもちょっと古かったんですけど聞いたら。
実績だけ写真だけ載ってフォントのサイズがめちゃくちゃ小さくてちょっとオシャレな感じに見えるじゃないですか。
そういうサイトの話だったんですけど、それ以上はあんまり話ないですみたいな感じだったんで。
そもそもこのサイトをどう活用したいのかとかもあんまなくてとかですね。
よく言われるみたいなサイトの目的とか目標っていうのは大事ですよっていうのは当たり前にあると思うんですけど、
その話も多分なかなか通じないだろうから、そんな言われてもかっこいいサイトやったらいいんですみたいな感じの反応もあったりとかして。
そういう時はどういう提案をするというかどうコミュニケーションすることを心掛けているとかなんかあるんですか。
これもまた本編みたいな話やけど。
わかりやすく言うとRFPを一緒に作るっていうコミュニケーションですかね。
そうなんですね。一緒に作る。なるほど。
基本的にはRFPに対応があってそれに対応するっていうのが我々のスタンスみたいなものじゃないですか。
もっと抽象化すると問いが定まってないんで、問いを一緒に作ってあげないとお互いに何をしていこうみたいなので空中分解するでしょうから。
一緒に問いを作る、つまりもう少し具体にするとRFPを一緒に作るっていう作業がやったことかなという気がしますね。
なるほど。難しいですね。
どういうアクションを取ったら一番響くのかとかも探っていくのかも。
そうですね。ね、なんか話聞いてて。
かたやAIでめっちゃすごいものをすぐやりたいとかあるし。
工場の現場でどうやってAI活用したらいいかみたいな話とかもあったりとかして。
それも全然業界違うけど技術的には面白そうな話じゃないですか。
どうアプローチしようかなとか思いながら話聞いてましたね。
なるほど。標準難しいですね。
そうそう。そん中でUIデザインの役割とか標準ってどこなんやろうとか今の話聞いても思いましたよね。
なるほど。
ということで今日も本編みたいな編集講義でしたけども終わりたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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