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令和8年度改定|特定疾患療養管理料の対象疾患にNSAIDs除外ルールが追加
2026-04-15 05:47

令和8年度改定|特定疾患療養管理料の対象疾患にNSAIDs除外ルールが追加

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令和8年度診療報酬改定において、特定疾患療養管理料の対象疾患の要件が見直されます。この見直しは、かかりつけ医機能の評価の一環として、プライマリケアを担う医師による計画的な療養管理が適切に行われることを目的としています。

今回の改定では、胃潰瘍および十二指腸潰瘍について、新たな除外条件が設けられます。具体的には、消化性潰瘍のある患者への投与が禁忌である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の投与を受けている場合、胃潰瘍・十二指腸潰瘍を理由とした特定疾患療養管理料の算定が認められなくなります。この背景には、NDBデータで、主傷病名が胃潰瘍に関連する算定患者(約18.5万人)のうち約6.5%がNSAIDsの内服薬を調剤されていた実態があります。以下、改定の背景、具体的な変更内容、医療機関が確認すべきポイントの順に解説します。

改定の背景:NSAIDs投与下の胃潰瘍管理に対する問題意識

今回の見直しの背景には、特定疾患療養管理料の趣旨と実際の処方状況との乖離があります。

特定疾患療養管理料は、プライマリケア機能を担う地域のかかりつけ医師が、治療計画に基づき、服薬・運動・栄養等の療養上の管理を計画的に行うことを評価する管理料です。この管理料の対象疾患には、長期的な療養管理が必要な疾患が列挙されています。胃潰瘍および十二指腸潰瘍もその対象に含まれてきました。

一方、NDBデータ(令和6年7月診療分)によると、特定疾患療養管理料の全算定患者は約880万人であり、そのうち主傷病名が「胃潰瘍」に関連する患者は約2.1%(約18.5万人)を占めます。この約18.5万人のうち約6.5%が、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服薬を調剤されていました。NSAIDsは消化性潰瘍のある患者への投与が禁忌とされている薬剤です。この実態は、禁忌薬を投与しながら潰瘍の療養管理を行うという矛盾した状況を示しており、「計画的な療養管理」の趣旨にそぐわないと考えられました。

こうした状況を受け、当該管理が適切に実施されるよう、対象疾患の要件を見直すことが今回の改定で決まりました。

具体的な変更内容:胃潰瘍・十二指腸潰瘍にNSAIDs除外条件を追加

今回の改定では、特定疾患療養管理料の対象疾患リスト(別表第一)における胃潰瘍・十二指腸潰瘍の記載方法が変更されます。

現行の別表第一では、「胃潰瘍」と「十二指腸潰瘍」がそれぞれ独立した疾患名として記載されています。改定後は、この2つが「胃潰瘍及び十二指腸潰瘍」として統合されたうえで、括弧書きによる除外条件が付されます。

改定後の記載は「胃潰瘍及び十二指腸潰瘍(消化性潰瘍のある患者への投与が禁忌である非ステロイド性抗炎症薬の投与を受けている場合を除く。)」となります。つまり、NSAIDsの投与を受けている患者については、胃潰瘍または十二指腸潰瘍を主病として特定疾患療養管理料を算定できなくなります。

なお、この変更は胃潰瘍・十二指腸潰瘍に限定されたものです。それ以外の対象疾患(悪性新生物、虚血性心疾患、喘息、胃炎及び十二指腸炎など)には変更はありません。

医療機関が確認すべきポイント

この改定を受けて、医療機関では以下の点を確認する必要があります。

第一に、胃潰瘍または十二指腸潰瘍を主病として特定疾患療養管理料を算定している患者について、NSAIDsの処方状況を確認してください。NSAIDsにはロキソプロフェン、ジクロフェナク、イブプロフェンなど多くの薬剤が含まれます。他科からの処方を含め、患者が内服しているNSAIDsの有無を把握することが重要です。

第二に、NSAIDsを投与中の患者で胃潰瘍・十二指腸潰瘍の病名がある場合は、改定後に算定対象外となります。この場合、他の対象疾患が主病として該当するかどうかを確認してください。該当する疾患があれば、そちらを主病として算定を継続できる可能性があります。

第三に、レセプトの算定ロジックや電子カルテのマスタ設定について、改定内容に対応した更新が必要となります。システムベンダーからのアップデート情報を確認し、施行日までに対応を完了してください。

令和6年度からの連続した対象疾患の見直し

今回の改定は、特定疾患療養管理料の対象疾患に関する見直しの流れの中に位置づけられます。

令和6年度改定では、生活習慣病である糖尿病、高血圧性疾患が対象疾患から除外されました。脂質異常症については、家族性高コレステロール血症等の遺伝性疾患に限定されました。一方、アナフィラキシーとギラン・バレー症候群が新たに追加されています。

令和8年度改定では、これに加えて胃潰瘍・十二指腸潰瘍にNSAIDs除外条件が設けられます。この一連の見直しは、特定疾患療養管理料が「かかりつけ医による計画的な療養管理」を評価する趣旨に立ち返り、対象疾患の適切性を精査する方向で進んでいます。

まとめ

令和8年度診療報酬改定では、特定疾患療養管理料の対象疾患のうち、胃潰瘍および十二指腸潰瘍について、NSAIDs投与中の患者を除外する条件が新設されます。この見直しは、禁忌薬を投与しながら潰瘍の療養管理を行う矛盾を解消し、かかりつけ医による計画的な療養管理の適正化を図るものです。医療機関では、該当患者のNSAIDs処方状況の確認や算定可否の再点検といった対応が求められます。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定で、特定疾患療養管理料における胃潰瘍・十二指腸潰瘍の対象疾患にNSAIDs除外ルールが追加されます。これは、消化性潰瘍患者へのNSAIDs投与が禁忌であるにもかかわらず、同時に管理料が算定されていた矛盾をNDBデータが明らかにしたためです。今後は、かかりつけ医による計画的な療養管理の適正化を図るため、他科からの処方も含めた厳密な薬剤確認が医療機関に求められます。

矛盾する医療行為への問題提起
あの、火事の火を一生懸命消そうとしながら、横から大いっきりガソリンを割く。
はい。
そんな馬鹿な話があるわけないって、今これを聞いてくださっているあなたは、きっと思うはずですよね。
まあ、普通はそう思いますよね。
ですよね。でも実は、日本の医療現場では最近まで、これと全く同じような状況に、国がお金を払っていたんです。
えー、そうなんですよ。
今日はですね、あなたが普段病院で受けるその当たり前のルールが、データによってどう崩れていくのか、その最前線を深掘りしていこうと思います。
令和8年度改定の概要と特定疾患療養管理料
はい。今回私たちが注目するのは、令和8年度、つまり2026年の診療報酬改定で導入されたルールですね。
特定疾患療養管理療における胃海陽とか中日腸海陽のN生図除外ルールというものですね。
そうです。一見するとすごく地味な変更に聞こえるかもしれないんですけど、この裏にはですね、実はかなり驚くべき実態が隠されていたんです。
いや、ここが本当に信じられないところなんですが、胃海陽などの患者さんに対して、そもそも使ってはいけないとされている近畿薬のN生図。
ロキソプロフェンのような非ステロイド性の抗炎症薬ですね。
そうです。これを処方しながら、同時にクリニック側は、いや私たちは計画的な療養管理をしていますよと言って管理料を取っていたケースがあったわけです。
まさにさっきおっしゃった、火にガソリンを裂く状態ですよね。
NDBデータが暴いた矛盾の実態
そうなんですよ。なんでこんな明らかな矛盾がずっと放置されていたんでしょうか。
これは放置されていたというよりは、国がビッグデータを活用して初めてその実態を正確に炙り出したといった方が楽しいかもしれないです。
なるほど。ビッグデータですか。
はい。NDB、つまりレセプト情報や特定検診などのデータベースですね。このデータを見てみると、ある驚きの事実がわかったんです。
どんな事実ですか。
この管理料を算定している患者さんのうち、胃海用関連の手病を持つ方が約18万5000人いたんですが、
ええ。
なんとそのうちの約6.5%の患者さんにNSADSが処方されていたんですよ。
6.5%。それって決して少なくない数字ですよね。
そうなんです。
そもそもこの特定疾患療養管理料って、地域のかかりつけ医が患者さんを長期的に、そして計画的に管理や指導するための評価額ですよね。
はい。その通りです。
なのに、近畿薬を出しながら計画的に管理していますというのは、確かに制度の本来の趣旨から完全に外れてしまっていますよね。
ええ。ですから、その矛盾を解消するために今回の改定で明確なストップがかかったわけです。
新ルールの具体的な変更内容
なるほど。
具体的には、リスト上で胃開腰と十二支腸開腰が統合されまして、そこにNSADSの投与を受けている場合を除くという条件がはっきりと追加されたんです。
ということは、つまりNSADSを飲んでいる患者さんには、胃開腰を利用とした管理料は一切算定できなくなるということですよね。
まさにそういうことです。
医療機関が直面する課題と対応
でもこれって、現場のクリニックからすると相当な負担になりませんか。
と言いますと、
だって自分のところで処方していなくても、患者さんが整形外科とか他の病院から痛み止めとしてNSADSをもらっているケースだってありますよね。
おっしゃる通りで、そこが一番のハードルになるんですよ。
ですよね。
日本の医療制度では、他の処方状況をリアルタイムで完全に把握するっていうのは今のところ簡単ではありませんから。
ええ。
しかし、新ルールの下では、お薬手帳の確認などを通じて、隊員の処方も含めた患者さんの内服状況を正確に把握することが求められるんです。
もし飲んでいれば、算定はアウトということですね。
はい、不可になります。
ただ例外もありまして、その患者さんが喘息など別の体常疾患も抱えていて、そちらを主病として管理するなら算定できるケースはあります。
ああ、なるほど。
つまり、単にデンシカルでのシステム上の設定をピッと変えればいいという話ではなくて、
他の病気との兼ね合いですとか、隊員の薬まで現場はこれまで以上に厳密な確認作業を強いられるわけですね。
そうなりますね。ただですね、これは単なる胃海用と痛み止めだけの、まあローカルな話ではないんですよ。
データによる医療ルールの厳格化の潮流
違うんですか?
令和6年度の改定で、糖尿病や高血圧性疾患がこの管理量から除外されたのを覚えていますか?
ああ、ありましたね。高血圧が外された時も現場はかなり大きく揺れましたよね。
はい。今回の改定もその流れを組む、より大きな適正化のトレンドの一部なんです。
なるほど。つまり国は医療費の膨張というプレッシャーの中で、これまでは医師の裁量としてある程度許容してきたものを、データを使って徹底的に監修し始めているということですか?
その通りです。NDBという国のビッグデータが整備されたことで、経験や監修に基づく医師の裁量から、アルゴリズムとデータに基づく客観的なルールの厳格化へと国が明確にダジを切っているんです。
データによるルールの厳格化ですか?
ええ。かかりつけ医による本来の計画的な管理とは何かというのを、データを使って国が再定義していると言えますね。
まとめと今後の医療の常識
今回は、医科医療の患者さんへのN性質処方という、データが暴いた矛盾とそれが引き起こしたルールの厳格化について深掘りしてきました。
はい。私たちが気づかないところで、データは確実に医療の常識をアップデートしているんですよね。
そうですね。あなたも病院に行った時、今まで当たり前のように受けていた指導や処方箋の裏で、実はビッグデータによるシステム監査が走っていると想像してみてください。
結構見え方が変わってくると思いますよ。
ええ。今回のようにデータ分析がさらに進めば、私たちの身の回りにある他の当たり前の医療の中にも、根本からルールがおふるものが次々と出てくるはずです。
そうですね。
あなたの普段の通院にも、まだ誰も気づいていないガソリンのかかった火事が存在しているかもしれませんね。
05:47

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