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2025-11-16 04:13

なぜ今、医療DXが必要なのか?全日本病院協会会長が語る医療の未来

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社会の文化が急速に変化する中で、医療の分野でもデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が求められています。このメールマガジンでは、全日本病院協会会長の神野正博氏による解説動画「医療のトリセツ 第5回『なぜ医療DXが必要なのか』」をご紹介します。神野氏は、動画の中で医療DXの必要性と、医療の未来を想像することの重要性について語っています。

神野氏は、医療DXを理解するために、デジタル化の進化を3つの段階に分けて解説しています。第一段階のデジタイゼーションは、紙カルテを電子カルテに変えるデータ化の段階です。第二段階のデジタライゼーションは、電子カルテのデータを業務効率化に活用する段階です。第三段階のデジタルトランスフォーメーションは、AIの診療支援や遠隔医療を通じて医療提供の仕組み自体を再構築する段階です。神野氏は、変化する社会に応じて医療の文化を変革していく必要性を強調しています。

デジタル化進化の3段階を理解する

デジタル化の進化は、一般社会でも医療現場でも、3つの段階を経て発展します。神野氏は、カメラの進化を例に挙げてこの3段階を分かりやすく説明しています。

第一段階は「デジタイゼーション」です。デジタイゼーションは、フィルムカメラがデジタルカメラになるような、アナログからデジタルへのデータ化を指します。情報をデジタル形式で保存できるようになる段階です。

第二段階は「デジタライゼーション」です。デジタライゼーションは、デジタルカメラで撮影したデータをクラウドに保存したり、SNSで共有したりする段階です。デジタル化されたデータを活用して、業務や生活を効率化します。

第三段階は「デジタルトランスフォーメーション(DX)」です。デジタルトランスフォーメーションは、画像とAIやIoTが融合して新たな価値を共創する段階です。医療では画像診断への応用や、自動車では自動運転技術などがこの段階に該当します。

医療現場におけるデジタル化の3段階を知る

医療現場では、3段階のデジタル化がそれぞれ異なる形で展開されています。神野氏は、一般論で説明した3段階を医療現場に当てはめて具体的に解説しています。

第一段階の医療現場におけるデジタイゼーションは、紙カルテを電子カルテに変換する取り組みです。紙で管理していた情報を電子的に保存することで、情報の検索性や保管性が向上します。データ化そのものが目的となる段階です。

第二段階のデジタライゼーションは、電子カルテのデータを診療・検査・看護などの各業務と連携させる段階です。電子カルテに蓄積されたデータを活用することで、ミスの防止や時間短縮が実現します。業務の効率化・自動化を通じて、働き方改革にもつながる生産性向上のフェーズです。

第三段階のデジタルトランスフォーメーション(DX)は、AIの診療支援や遠隔医療、地域連携などを通じて、医療提供のあり方や文化そのものを変革する段階です。医療の仕組みを根本から再構築することで、より質の高い医療提供体制を目指します。

医療文化の変革に向けた展望を描く

神野氏は、医療DXの推進において、医療の未来を想像することの重要性を強調しています。社会の文化が急速に変化する中で、医療の分野も変革が求められています。

医療の未来を想像することが極めて重要になっています。神野氏は、私たちの身の回りの文化がどんどん変わってきていることを指摘しています。デジタル技術の進化により、日常生活のあらゆる場面で変化が起きています。

医療提供者は、変化する社会に応じて、医療の文化を変えていく必要があります。神野氏は、医療DXが単なる技術導入ではなく、医療提供のあり方そのものを見直す契機になると述べています。社会の変化に対応することで、これからの時代に求められる医療を実現できます。

まとめ

医療DXは、デジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォーメーションという3つの段階を経て、医療の仕組みそのものを変革する取り組みです。全日本病院協会会長の神野正博氏による解説動画「医療のトリセツ 第5回」では、なぜ医療DXが必要なのかを分かりやすく学べます。社会の文化が変化する中で、医療の文化も変革していく必要性を理解する機会として、ぜひご覧ください。



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サマリー

全日本病院協会会長の上野雅平氏が医療DXの重要性を解説し、医療文化の変革に向けたステップを明らかにします。特に、デジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォーメーションの3つの進化段階が医療の未来を根本的に変える鍵であることが示されています。

医療DXの重要性
さて今回は、全日本病院協会会長、上野雅平さんの、なぜ今、医療DXが必要なのか、という資料をもとに、一緒に要点をつかんでいきたいと思います。
はい。
医療DXって言葉、もう本当によく聞きますけど、正直なところ、ちょっとバズワード的に聞こえちゃいませんか?
あー、わかります。
なので今回のゴールは、その言葉の裏にある本当の意味、つまり、医療現場で具体的に何が起きようとしているのか、その全体像を理解することです。
えー。
資料を読むと、これって単なる技術の話じゃなくて、医療文化の変革なんだってすごく強調されてますよね。
えー。まさにその文化の変革という点を理解する上で、上野さんが提示しているフレームワークが非常に役立つんですよね。
フレームワークですか?
はい。デジタル化の3つの進化段階というものです。この枠組みで考えると、壮大に見える医療DXというテーマがぐっとわかりやすくなります。
ほー。3つの進化段階。
で、この考え方をわかりやすくするために、上野さんはとても面白い例えを使ってるんですよ。
へー、何でしょう?
それがカメラの進化なんです。
カメラですか。それは面白そうですね。
まず、第一段階がデジタイゼーション。
はい。
これはアナログのフィルムカメラがデジタルカメラになった段階。つまり、アナログの情報をデジタルデータにすることですね。
あー、なるほど。
次に第二段階がデジタライゼーション。撮ったデジタル写真をクラウドに保存して、SNSですぐに共有できるじゃないですか。
医療の進化段階
できますね。
ああいうふうにデジタルデータを活用してプロセスを効率化することです。
ふむふむ。
そして最後の第三段階がいよいよデジタルトランスフォーメーション。つまりDXです。
DX?
はい。これはもう単なる効率化を超えて、画像データとAIとかIoTを融合させて、例えば自動運転技術のような全く新しい価値を生み出す段階を指すんですね。
自動運転技術。カメラからそこまで飛躍するんですね。
えーと、その三段階を医療に当てはめるとどうなるんですか?
はい。そこがまさに確信です。医療における第一段階、デジタイゼーションは紙カルテが電子カルテになること。これはわかりやすいですよね。
ええ、それはイメージできます。
そして第二段階のデジタライゼーションは、その電子カルテのデータを院内の検査部門とか看護ステーションと連携させて業務を効率化することなんです。
ああ、例えば投薬ミスを防いだり、待ち時間を短縮したり。
おっしゃる通りです。私たちの知らないところで安全性や利便性が高まっているわけです。
なるほど。
でも本当のゴールはその先、第三段階の医療DXにあります。
はい。
例えばAIが診断をサポートしたり、遠隔地にいる専門医が手術を支援したり、あとは地域の病院や介護施設がシームレスに連携したり。
ああ。
そうやって医療を提供する仕組みそのものを再構築する。これが上野さんの言うDXの目指す姿なんです。
なるほど。だから医療の未来を想像することが極めて重要だとあれほど強調されていたわけですか。
今あるものを効率化するんじゃなくて、医療の届け方そのものを根本から変えると。
その通りです。そして上野さんはこれを不可逆な変化、つまり戻り戻りできない変化だと指摘している点も面白い。
戻り戻りできない。
ええ。私たちの生活がデジタルでここまで変わったのに、医療だけが昔のままではいられないと。
DXは社会の変化に医療が対応するための一つのきっかけなんだというわけです。
なるほど。全体像が見えてきました。つまり単に紙をデジタルにする話から始まって、
業務効率化を経て最後は医療の常識そのものを変えてしまうという壮大な話なんですね。
ええ、まさに。そこで最後に一つリスナーの皆さんにも考えてみてほしいことがあります。
はい。
この資料では主に医療を提供する側の視点が中心でした。
では私たち患者の側は、この医療文化の変革にどう向き合い、何を期待し、あるいは何を準備しておくべきなんでしょうか。
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