第164回『敵がいないと組織はまとまらない?カルト×マネジメント論を語ろう!(前編)』というテーマで株式会社エービーエフキャピタルのメンバーが多角的な視点で語ります。
【ハイライト】
・カルトのことばの書籍を読んで考えた事
・外資系企業がカタカナ言葉をよく使う理由
・カルトの例とは?
・同じ言葉でもコミュニティによって違う意味を示す事例とは?
・会社の社訓とカルトは一緒なのか論
・経営者はカルト思想を持つべきか論
・スタートアップ企業に二項対立構造を当てはめると?
・ABFの敵っているのか論
・敵がいなくても存在できる社会のはずだ!
・飲食店のカルトあるあるを語る
カルトのことば:なぜ人は魅了され、狂信してしまうのか
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カルト的構造は意外と身近?本から読み解く“言葉の支配”
カルト宗教と聞くと、オウム真理教などの例を思い浮かべがちですが、今回取り上げられた『カルトの言葉』という書籍では、より日常に近い集団にも同様の構造があると語られます。たとえば、ヨガの団体やジム、ベンチャー企業、外資系コンサルなど“熱狂集団”に見られる共通点。それが、「造語」や「言葉の意味のすり替え」です。
内部の人だけが通じ合える造語を使い、自分たちは“選ばれた集団”だという特別感を演出する。それが人を徐々に組織に染め、外部との接触を断っていく起点になるといいます。外資でカタカナ語が多用されるのも、情報の早さに加え、意識的に“内輪化”を強める意図があるかもしれません。
造語・定型文・認知の歪み――言葉で人は変えられる
さらに議論は、言葉がいかにして人の“認知”を歪めるかへ。宗教団体やカルト的組織では、「総括=リンチ」「親=監視役」など、既存の言葉にまったく異なる意味を持たせ、現実認識そのものを塗り替えていく手法が使われてきました。
これは単に“専門用語”の域を超え、思考停止を促す道具にもなります。定型文を繰り返す、問いを許さない朝礼文化、教祖や上司の言葉を絶対視する構造。ブラック企業や軍隊などでも似たような手法が散見され、認知がゆがむことで、当人がその異常に気付かないまま集団へと深く染まっていくのです。
「敵を作る」ことの功罪と、スタートアップの戦略
もう一つ注目されたのが「敵を作る」という手法。組織の結束を強めるには、共通の敵を設定するのが有効だと言われます。スタートアップが大企業やコンサル業界を批判し、「自分たちは変革者だ」と打ち出すのも、この構造の一種です。
ただしこれは両刃の剣。強い帰属意識と一体感を生む一方で、批判的思考を排し、極端な内向き組織に陥る危険もあるのです。ファンドマンメンバーも「敵を作らずとも成り立つ組織を目指したい」と語り、そのバランスの難しさに思いを巡らせました。
日常に潜む“言葉の構造”――飲食店の「おはようございます」もカルト的?
言葉が組織文化に与える影響は、案外身近なところにもあります。たとえば、夜のシフト開始時でも「おはようございます」と挨拶する飲食業界の慣習。これは単に形式ではなく、“この時間からは別のマインドに切り替える”という合図の意味もあるかもしれません。
一見無害な習慣も、蓄積されることで特定の価値観や行動パターンを無意識に刷り込む。言葉の選び方が、そのまま組織の空気や個人の行動に影響を与えているという点で、カルト的構造の一端とも言えそうです。
言葉を軽んじるな――言語が変われば思考が変わる
今回の対談を通じて浮かび上がったのは、「言葉は単なる道具ではない」というメッセージです。言語は人間の認知そのものであり、その定義や使い方次第で、個人の考え方も組織の在り方も大きく変わります。
だからこそ、何気なく使っている言葉が、知らず知らずのうちに集団を“カルト化”させていないか、自分たちの価値観を閉ざしていないか、常に問い直す視点が必要です。意識高いワードや定型句に思考を委ねてしまわないよう、自らの思考を言葉とともに柔軟に保ち続けたい。そんな問いを投げかけるような内容でした。
~お知らせ~
第4回 JAPAN PODCAST AWARDS ベストナレッジ賞 ノミネート!
㈱エービーエフキャピタルのメンバーがそれぞれ日々気になる事、書籍、日々の悩み等何気ないテーマから、経営戦略や投資実行等の広くビジネスに生かせる話題まで、戦略コンサルタント、ファイナンスプロ、データアナリストのプロフェッショナルが多角的な視点で語る番組です。毎週火曜日配信です!
パーソナリティー:
熊原 充志
愛知県生まれ横浜育ち 東京大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社、投資ファンドを経験後、2020年にABF Capitalを創業。幼少期から海外転勤が多く、色々な国の料理、食文化に関心をもつ。横浜F・マリノスを心から愛するサッカーファン。
伊達 慶明
鳥取県生まれ 京都大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社入社後、2020年にABF Capitalに参画。農家である実家の影響で野菜や穀物など作物づくりに親しむ。B級グルメからグランメゾンまで幅広く好み、最近はメキシコ料理を自作するのが趣味。
中野 拓真
鹿児島県生まれ 東京大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社を経て2021年にABF Capitalに参画。前職時代に通った居酒屋で、飲食店のもつ魅力に引き込まれる。好きなジャンルは寿司で、将来自宅に寿司カウンターを作ることが夢。
蔡 亮成
宮城県生まれ 東北大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社を経て2022年にABF Capitalに参画。スイスへの滞在期間中に欧州の食文化に感銘を受けて以来、多様なジャンルの料理に関心を持つ。幼少期よりサッカーをこよなく愛し、現在も観戦、プレーを楽しんでいる。
永松 剛
東京都生まれ 東京大学、同大学院修了。大手製造メーカーを経て、2022年にABF Capitalに参画。趣味はフェス、ご当地グルメめぐり、温泉巡り、秘境旅行。
古谷 愛
中国上海生まれ 東京大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社、化粧品会社のマーケティングを経験後、2023年にABF Capitalに参画。大学時代は料理サークルに所属し、レシピ本を2冊出版。最近はさまざまなスパイスからボルシチやカレーなどを作るのがマイブーム。
宮田 陽司
愛知県生まれ 東京大学卒業後、外資系コンサルティング会社を経て、2024年にABF Capitalに参画。趣味は野球、トレイルラン。
プロデュース:サンキャリア
カバーアート制作:小野寺玲奈
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Summary
このエピソードでは、カルトとそのマネジメント手法について深く考察されています。特に、言葉の力や敵対意識が組織の結束に与える影響が論じられ、ブラック企業やスタートアップの事例を通じてそのメカニズムが解明されています。