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2025-05-13 10:32

第164回『敵がいないと組織はまとまらない?カルト×マネジメント論を語ろう!(前編)』

第164回『敵がいないと組織はまとまらない?カルト×マネジメント論を語ろう!(前編)』というテーマで株式会社エービーエフキャピタルのメンバーが多角的な視点で語ります。


【ハイライト】

・カルトのことばの書籍を読んで考えた事

・外資系企業がカタカナ言葉をよく使う理由

・カルトの例とは?

・同じ言葉でもコミュニティによって違う意味を示す事例とは?

・会社の社訓とカルトは一緒なのか論

・経営者はカルト思想を持つべきか論

・スタートアップ企業に二項対立構造を当てはめると?

・ABFの敵っているのか論

・敵がいなくても存在できる社会のはずだ!

・飲食店のカルトあるあるを語る


カルトのことば:なぜ人は魅了され、狂信してしまうのか

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カルト的構造は意外と身近?本から読み解く“言葉の支配”

カルト宗教と聞くと、オウム真理教などの例を思い浮かべがちですが、今回取り上げられた『カルトの言葉』という書籍では、より日常に近い集団にも同様の構造があると語られます。たとえば、ヨガの団体やジム、ベンチャー企業、外資系コンサルなど“熱狂集団”に見られる共通点。それが、「造語」や「言葉の意味のすり替え」です。


内部の人だけが通じ合える造語を使い、自分たちは“選ばれた集団”だという特別感を演出する。それが人を徐々に組織に染め、外部との接触を断っていく起点になるといいます。外資でカタカナ語が多用されるのも、情報の早さに加え、意識的に“内輪化”を強める意図があるかもしれません。


造語・定型文・認知の歪み――言葉で人は変えられる

さらに議論は、言葉がいかにして人の“認知”を歪めるかへ。宗教団体やカルト的組織では、「総括=リンチ」「親=監視役」など、既存の言葉にまったく異なる意味を持たせ、現実認識そのものを塗り替えていく手法が使われてきました。


これは単に“専門用語”の域を超え、思考停止を促す道具にもなります。定型文を繰り返す、問いを許さない朝礼文化、教祖や上司の言葉を絶対視する構造。ブラック企業や軍隊などでも似たような手法が散見され、認知がゆがむことで、当人がその異常に気付かないまま集団へと深く染まっていくのです。


「敵を作る」ことの功罪と、スタートアップの戦略

もう一つ注目されたのが「敵を作る」という手法。組織の結束を強めるには、共通の敵を設定するのが有効だと言われます。スタートアップが大企業やコンサル業界を批判し、「自分たちは変革者だ」と打ち出すのも、この構造の一種です。


ただしこれは両刃の剣。強い帰属意識と一体感を生む一方で、批判的思考を排し、極端な内向き組織に陥る危険もあるのです。ファンドマンメンバーも「敵を作らずとも成り立つ組織を目指したい」と語り、そのバランスの難しさに思いを巡らせました。


日常に潜む“言葉の構造”――飲食店の「おはようございます」もカルト的?

言葉が組織文化に与える影響は、案外身近なところにもあります。たとえば、夜のシフト開始時でも「おはようございます」と挨拶する飲食業界の慣習。これは単に形式ではなく、“この時間からは別のマインドに切り替える”という合図の意味もあるかもしれません。


一見無害な習慣も、蓄積されることで特定の価値観や行動パターンを無意識に刷り込む。言葉の選び方が、そのまま組織の空気や個人の行動に影響を与えているという点で、カルト的構造の一端とも言えそうです。


言葉を軽んじるな――言語が変われば思考が変わる

今回の対談を通じて浮かび上がったのは、「言葉は単なる道具ではない」というメッセージです。言語は人間の認知そのものであり、その定義や使い方次第で、個人の考え方も組織の在り方も大きく変わります。


だからこそ、何気なく使っている言葉が、知らず知らずのうちに集団を“カルト化”させていないか、自分たちの価値観を閉ざしていないか、常に問い直す視点が必要です。意識高いワードや定型句に思考を委ねてしまわないよう、自らの思考を言葉とともに柔軟に保ち続けたい。そんな問いを投げかけるような内容でした。


~お知らせ~


第4回 JAPAN PODCAST AWARDS ベストナレッジ賞 ノミネート!

㈱エービーエフキャピタルのメンバーがそれぞれ日々気になる事、書籍、日々の悩み等何気ないテーマから、経営戦略や投資実行等の広くビジネスに生かせる話題まで、戦略コンサルタント、ファイナンスプロ、データアナリストのプロフェッショナルが多角的な視点で語る番組です。毎週火曜日配信です!


パーソナリティー:

熊原 充志

愛知県生まれ横浜育ち 東京大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社、投資ファンドを経験後、2020年にABF Capitalを創業。幼少期から海外転勤が多く、色々な国の料理、食文化に関心をもつ。横浜F・マリノスを心から愛するサッカーファン。


伊達 慶明

鳥取県生まれ 京都大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社入社後、2020年にABF Capitalに参画。農家である実家の影響で野菜や穀物など作物づくりに親しむ。B級グルメからグランメゾンまで幅広く好み、最近はメキシコ料理を自作するのが趣味。


中野 拓真

鹿児島県生まれ 東京大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社を経て2021年にABF Capitalに参画。前職時代に通った居酒屋で、飲食店のもつ魅力に引き込まれる。好きなジャンルは寿司で、将来自宅に寿司カウンターを作ることが夢。


蔡 亮成

宮城県生まれ 東北大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社を経て2022年にABF Capitalに参画。スイスへの滞在期間中に欧州の食文化に感銘を受けて以来、多様なジャンルの料理に関心を持つ。幼少期よりサッカーをこよなく愛し、現在も観戦、プレーを楽しんでいる。


永松 剛

東京都生まれ 東京大学、同大学院修了。大手製造メーカーを経て、2022年にABF Capitalに参画。趣味はフェス、ご当地グルメめぐり、温泉巡り、秘境旅行。


古谷 愛

中国上海生まれ 東京大学、同大学院修了。外資系コンサルティング会社、化粧品会社のマーケティングを経験後、2023年にABF Capitalに参画。大学時代は料理サークルに所属し、レシピ本を2冊出版。最近はさまざまなスパイスからボルシチやカレーなどを作るのがマイブーム。


宮田 陽司

愛知県生まれ 東京大学卒業後、外資系コンサルティング会社を経て、2024年にABF Capitalに参画。趣味は野球、トレイルラン。


プロデュース:サンキャリア


カバーアート制作:小野寺玲奈


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Summary

このエピソードでは、カルトとそのマネジメント手法について深く考察されています。特に、言葉の力や敵対意識が組織の結束に与える影響が論じられ、ブラック企業やスタートアップの事例を通じてそのメカニズムが解明されています。

カルトの手法とマネジメント
ファンドマンの日常 今日も始まりましたファンドマンの日常
ABF Capitalの代表の熊原です。 伊達です。 中野です。 細井です。
じゃあ、今日も始まりましたファンドマンの日常。 今日は伊達会。
今日は、ちょっとこの本がカルトの言葉っていう本があって、これ、いや、自分これすごい面白いなと思ったのが、いわゆるカルトなんかそれをオウムシルギョーとか
ああいうカルトって言われている人に、どういう言葉を使って人を洗脳して、外部との接触をどんどん立っていくのかみたいな、そういうのが書いてあって、で、まあそれだけじゃなくて、このここで言うカルトってカルト的な宗教だけじゃなくて、例えば運動の、あの結構こう、コアなジムあるじゃん。
ヨガとか、ああいうのとかでもまあ同様の手法が使われているよみたいなのを書いてあって、ここ書いてあるの見て
あれこれってBCGじゃね?って、BCGってかなんかいわゆる、いわゆるなんか、GSとか、いわゆるなんかその、熱狂集団、なんかあのベンチャー企業とか、まあBCGとかもそうだけど、そういういわゆるなんか、そういうね、ハードな、ハードワークの人たちの会社とかのやつとか、なんかそれっぽいなって思って、って思って、なんかベンチャー企業とかもこれのやり方したがってやったら、すげー営業集団作れるなーとかっていうのを、なんか思って、まあこれを真似するわけじゃないけど、でも
こういう要素があるよっていうのがある。
いつの間にかダデちゃんに洗脳されてる可能性がある。
コブされる。
コブ靴舐めてるかな。
嫌だ。嫌だな。
特にその言葉を上手に使うっていうのが、まあなんかね、自己肯定感を高めてあげるとか、あなたと首座と回せるとか、そういうのはまあみんなね、簡単に思いつくと思うけど、段階が2つあって、1つは、あの、造語を使うっていう。
うーん、小池戸人質。
造語を使って、なんか、特別感を、自分のコミュニティとそうじゃない人を分けるための。
CTM。
そう、CTM。
カットで。
大変なことになる。
そういう特別な言葉を使うとかね、っていうのがまあいろいろ、これもまあわかりやすいし、ある意味その、例えば外資系の人たちがやたらとカタカナ語を使うとかっていうの。
まあ、あの。
それ単純に、特にまあ外資だと、なんか日本語でその情報が入ってくる前に英語の情報が先に入ってくるせいで、日本語でなんていうかが、ちっくりこなくて、カタカナになっちゃうみたいなパターンもあると思うけど、でもまあなんか、外資界隈とかベンチャー界隈とかでやたらとカタカナの意識高いとされる言葉をしゃべりまくったりするのはまあ、自分たちっていう。
なるほどね。
集団、組織とか。
業界人で出せるとか。
これはまあわかりやすく、自分は違うとか、周りから見てもあいつらちょっとなんか異質ってわかるからいいんだけど。
カルトでは例えばどういうのがあるんだろうね。
カルトだとね、結構いろいろあって、例えばね、このシナノンっていうこれ。
シナノン?
シナノンっていうアメリカの宗教があるんだけど、信仰宗教。これもうなくなってるのかな。まあなんか多分大量自殺か何かしてるやつか何かだと思うんだけど、これとかはなんか結婚イメージする言葉がラブマッチっていうことか。
ラブマッチね。
ラブマッチみたいな感じ。
そういう言葉を使ってなんか、例えばなんかコミューン、自分たちの集団のことをコミューンって呼んだりとか。
英単語としてあるけど。
いろいろあるんだけど、そこからさらに進化すると、完全に認知を歪めちゃうっていう。カタカナ語はまだわかるし、意味的には通ってるし。
あともうそれが造語ってわかれば、造語の意味わかってればわかるけど。
そうじゃなくて、同じ言葉なんだけど意味を変えちゃうっていう。
例えばまあ昔の共産党だったら、総括っていう言葉を使ってリンチしたりとかしたと思うけど。総括イコールリンチみたいな感じとか。
例えばさっきのシナロンっていうところだったら、なんかね、学校っていう言葉がね、なんか別の、なんか学校って言ってるけどみんなの思う学校じゃなくて、なんかの施設になってたりとか。
あとあの親っていうのが、その学校の小屋を監督する大人の子と親っていう風に呼んでたりとか。
あとはまあ、例えば殺すことを魂を救済するとか言い換えたりとかして、どんどん抵抗なくしたりとか。
あの同じものを見てるはずなのに、認知をどんどん歪めていって洗脳していくと。
純称パートナーという意味とか。
そう、純称パートナーという意味とか。
あれは違うけどね。あれは普通に共同経営者っていう意味。パートナーって。
スタディーとかもそういう意味じゃん。
いろいろあったりとかで、そういう風にして、どんどん認知を歪めていって社会と隔絶していって、
同じことを喋ってるはずなのに全然違うことを言っている状態にしていくというところで、かなり中に閉じさせるっていうところに加えて、
さらにあの定型文、なんかここだとクリシェって書かれてるけど、
なんか定型文、例えば何とかのためにとか、世界のためにとか、なんか決まり文句をひたすら繰り返して。
そういうやつで、もう批判的思考を許さない。
定型文句を繰り返し言うことで、それに対しての疑問を挟ませないっていう状況を作って。
資料文化とか、社群を毎朝みんなで言うの、朝礼するみたいなやつはそれに近いもんね。
思考停止状態にして、それに対しては疑問を挟ませないっていう、宗教の真理のようにしちゃうっていう風にして、
そこに対してはもう思考停止に強制的にさせるっていうものをしたい。
それらを組み合わせてガンガン洗脳していって、
自分でも何やってるか分かんない状態にして、
上司の言うことというか、その教授が言うことに対しては無批判に信じるようにさせて、
それに対して突き進むように人を変えていくって言葉だけで変えていくっていう。
言葉ってみんな軽く考えてるけど、言葉を通して基本人間ってものを認知するから。
言葉を歪めると認知も歪むっていう。
そういう流れがあって書いてて、面白いなと思って。
結構いわゆるブラック企業とか大体そんな感じじゃないかって思ったりしてこれ見て、
ブラック企業の人たちってこの辺を駆使したらエグいことになるなって思って。
元々軍隊とかもそうだしね。
そういうところから何か脈々とこうやって本にまとめられてなくてもあるんだろうね。
それを極端に振り切ってるのがカルトって言われてるところの教授の人だしね。
なんかブラックホワイトに限らず各会社の経営者層ぐらいまで行ってる人は一定ありそうだけどね、何となく。
で、ブラックの企業だとしたら全員がっていうよりかはブラック企業で何のストレスもなく働いてる人はその状態の人だよね。
体感が分かんないな。もう何かに染まってるかもしれない。
染まりすぎてて。
もう改造されちゃってる。認知が歪んじゃってるかもしれない。
言葉の力と認知の歪み
言葉を通して人を変えれるよっていうとことか、
二項対立を強化するっていうこと。
自分たちとそれ以外とか、敵と味方っていう二項対立を強調しまくって敵を作るっていう。
敵を作って自分たち味方の結束を強めるっていうのも上等手段みたいな。
二項対立すると敵の言うことは聞かなくていいっていうふうにできるから、
そういう意味でも批判的思考とか思考停止状態に持っていくっていうので、
敵を作るっていうのも上等手段。
独裁者がやたら戦争したがるのもそれだよね、多分。
っていうのとかね、結構いろいろ手法がいっぱい書いてあって。
逆にスタートアップが何を敵にしているのかっていうと、
多分大企業なんだよ、おそらく。
大企業とかコンサルとか投資銀行とかをやたら敵対して学生にするかもしれない。
どこ行ってもダメだ、みたいなことを。
結局役員の人たち全員そこ出身っていうパターンが結構あるけども、
それで敵を作るっていう。
これもスタートアップの上等手段な気もするけどね。
そう、なんか大企業とかを敵にする、個人的にはあんまり良くないなって。
例えば既存の仕組みとか、非効率な仕組みとかを敵対して僕を変えるとか、
そういうのがあったらいいような気がするんだけど。
僕らが設定すべき敵って何なんですか?
敵を作ることの意義
敵?
こいつを倒すぜっていう。
難しいっすね。
なんて難しいと言うのだけどね。
敵だって想定するに据えられれば一番いいですけどね。
そういう世界じゃないとできればいいですけど。
別に何が一番いいんだけど、
普通に熱狂的な集団を作ろうと思ったらっていう。
なるほどね。
じゃあ熊原くん、敵だって言い始めたら危ないということ?
そういう意味ですね。
今の僕らと一緒で、マニアックですもんね。
なるべくその敵っていうような存在を作らない。
そう、頑張って。
本当にね、敵が存在しなくても成り立つ世界のはずだからね。
あとなんか、造語じゃなくて、
一般的に使う言葉に新しい意味を持たせて私が始めたら、
造語はあってもいいよね。
昔飲食店でバイトしてた時に、
確かにちょっと違和感はあるけど、思考停止して話していくと、
夜7時、夜5時くらいからバイトに入っても
挨拶は絶対入らない。
飲食はね。
あるある。
そういうのは一つの層なのかもしれないよね。
朝の挨拶っていう意味合いじゃなくて、
これから出勤するんで、頑張っていきましょう。
小学生時代のバイトは、8時半から出勤だったけど、
夜のね、おはようございますだったの。
バーだったから、8時半、4時半。
その集団独特の。
各自の人がやってるんだと思うけど、
その集団独特のマインドに変わる瞬間みたいなのがある時って。
後半へ続く。
10:32

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